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◎■人類史のなかの定住革命 (講談社学術文庫)■2015年05月10日 18:53

生態人類学の立場から、栽培の結果定住化が発生したのではなく、定住化が栽培を生んだのではないかと分析


西田 正規 (著)
文庫: 272ページ
出版社: 講談社 (2007/3/9)

内容紹介
霊長類が長い進化史を通じて採用してきた遊動生活。不快なものには近寄らない、危険であれば逃げてゆくという基本戦略を、人類は約1万年前に放棄する。ヨーロッパ・西アジアや日本列島で、定住化・社会化はなぜ起きたのか。栽培の結果として定住生活を捉える通説はむしろ逆ではないのか。生態人類学の立場から人類史の「革命」の動機とプロセスを緻密に分析する。(講談社学術文庫)
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
西田/正規
1944年、京都府生まれ。京都大学大学院博士課程退学(自然人類学)。理学博士。1994年から筑波大学教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

■目次
学術文庫版まえがき 3
まえがき(原本) 12

第一章 定住革命 15
1 遊動の意味
2 定住生活の条件
3 定住の動機
4 定住化の環境要因

第二章 遊動と定住の人類史 54
1 狩猟技術の発達
2 温帯森林の拡大と定住
3 定住民優越主義の誤り
4 移動する理由

第三章 狩猟民の人類史 69
1 人類サバンナ起源説の検討
2 熱帯の狩猟採集民
3 文明以前の人類史の枠組
4 中緯度に進出した人類の戦略

第四章 中緯度森林帯の定住民 83
1 農耕以前の定住者
2 生活様式の分類

第五章 歴史生態人類学の考え方―ヒトと植物の関係 101
1 焼物産業とアカマツ
2 行動と環境
3 農耕の出現

第六章 鳥浜村の四季 117
1 湖のほとりに村を作る
2 照葉樹の森の中に開けた空間
3 鳥浜村の生活カレンダー
4 男の仕事と女の仕事
5 自然のリズムと一体の生活
6 今日につながる縄文時代の食事文化

第七章 「ゴミ」が語る縄文の生活 134
1 先史時代は裏口から
2 縄文のイメージ
3 イメージから分析
4 生活の変化
5 人間と植物
6 採集から栽培へ
7 渡来から自生へ

第八章 縄文時代の人間-植物関係―食料生産の出現仮定 148
1 向笠における人間-植物関係
2 人間-植物関係の空間的構造
3 縄文時代のクリ、クルミ
4 人里植物の集中と経済的効果
5 豊かな環境における栽培の伝統
6 中部山地における「農耕化」
7 新石器時代の人間-植物関係

第九章 手型動物の頂点に立つ人類 187
1 手と口
2 脊椎動物の進化
3 視線の回転
4 霊長類の手型化
5 二足歩行と視線
6 ホミニゼーションの背景

第十章 家族・分配・言語の出現 223
1 危険な社会
2 争いのテーマ
3 分配と家族
4 言語

註 261
あとがき(原本) 267

■学術文庫版まえがき
この地球に人類が出現し、さまざまに変化しながら現在に至り、やがて宇宙から消滅してしまうまで、人類が存在した全ての時間を一望してみたい。「定住革命」を構想したことから生じた私のひそかな願いである。
定住社会とは何かという問いかけは、縄文時代の生活戦略を考察する中から生じた。秋の温帯林に豊かに実るクリやドングリ、クルミなどを大量に蓄えて冬を越す縄文時代の生活戦略は、定住を強く促したに違いなく、あるいは、定住生活を前提としてはじめて機能する生活戦略である。それは、年間を通じて獣を追い、狩を続ける旧石器時代の生活戦略とは大きく異なっている。
定住社会の本質に迫るには、その対極にある、頻繁なキャンプ移動をくりかえす遊動生活との比較研究がなによりも有効な手段になる。定住革命の視点とともに、人類の祖先が未だ類人猿であった時代から連綿と続いてきた遊動社会の進化史と、およそ一万年前の地球の温暖化とともに出現した定住社会の進化史との、双方をながめる視界が開けたのである。
それから二〇年あまりを経て、あの願いが実現したとは言えないものの、「定住革命」によって私に根づいた人類史への関心は、幸いにもたえず新鮮な問いかけに満たされてきた。「定住革命」は人類史への興味をたえず撹拌し、それを明瞭に映しだしてくれるプロジェクターとなった。私には大切な思考の道具である。
「定住革命」は一九八四年、講談社による『季刊人類学』に掲載され、一九八六年に新曜社から出版された『定住革命―遊動と定住の人類史』にも収められた。しかしそれも久しく絶版になり、社会的役割を終えたかと考えていたが、この度講談社学術文庫に入れたいとのお誘いがあった。「定住革命」にはまだ果たすべき役割があるとのこと、ありがたくお受けした。
お誘いと編集のお世話をして下さった講談社の林辺光慶氏に心より感謝を申し上げます。

二〇〇六年一一月一一日

■一言:
定住化の影響ともいえる、環境破壊や宗教の誕生などについて考える上で多くの刺激を与えてくれます。
人類の歴史や現代社会(宗教、政治、社会、経済、教育など)について考える上で重要な視点を提供。

■書評:
るびりん書林 別館

○●森(木水土)に生きる●2015年05月11日 08:35

横浜から北海道の森に移住し、子どもたちに森を体験させてきた夫婦の話

徳村 彰 (著), 徳村 杜紀子 (著)
単行本: 220ページ
出版社: 雲母書房 (2003/08)

商品の説明
内容(「BOOK」データベースより)
子どもは、先行世代を乗り越える力を持ってこの世に誕生したのだ―。子どもたちのダイナミックな遊び場を求めて北海道に移り住み、「〓の子どもの村」を主宰する著者たちは、千年先の子どもたちにこの〓を残そうと本気で考えている。〓の癒しの力を得て、新しい時代を見据えた、共生と希望の書。
(引用注:〓は「森」の字を木水土の組み合わせに変えた造語です)
内容(「MARC」データベースより)
横浜での「ひまわり文庫」の実践を経て、著者たちはよりダイナミックな子どもの遊び場を求めて北海道に移住した。新しい「森の時代」を予感させる森からの哲学と警告の書。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
徳村/彰
1928年、石川県金沢市に生まれる。東京大学中退。1971年、妻・杜紀子とともに横浜の日吉で「ひまわり文庫」を始める。子どもの村がほしいという子どもたちの願いを実現するため、北海道滝上町に移住。1983年から、森の中で子どもの村を開く。1991年からこの森に生きつづけている
徳村/杜紀子
1933年、広島県尾道市に、中井正一・道の次女として生まれ、京都で育つ。東京での銀行員、労働組合書記の仕事を経て、1961年、徳村彰と結婚。1963年、夫の病気療養のため日吉に移住。1971年、夫とともに「ひまわり文庫」を始める。1983年、北海道滝上町に移住(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

■目次:(「木水土」は便宜上「森」の字で代用します)
はじめに 1
なぜ「森に生きる」は出版されなかったのか 11
1章 子どもの村の四季 17
子どもの村の四季 18
子どもと森に生命をもらう 21
森に生きる決意 24
「家」を超えたところで 27
五〇〇メートルの雪道づくり 30
地震は地球の怒り 33
朝のセレモニー 36
ききみみずきん 39
無駄なものを流し去って 42

2 章 気になる異常落葉 45 草一本切るにもためらう心 46
「森を守る」は正しいか 49
不思議さこそ豊かさ 52
気になる異常落葉 55
森―生命輝き育まれるところ 58
森の生命の一員になって 森と人の暮らし1 62
豊かさは金で買えるか 森と人の暮らし2 65
子どもの群れは今 森と人の暮らし3 68

3章木々が伝える啓示 71
木々が伝える啓示 72
緑と人との出会いへの道 75
森の心を伝える言葉 78
タンポポの綿毛のように 81
森は哲学者 84
「無」こその至福感 87
恥ずかしいのは人間だ 90
森の時間は「生命の時間」 93
全身で森を感じる時 96

4章 前世代を越えよ 99
多様だから豊か 100
前世代を越えよ 後の世代への手紙1 103
この時代を見よ 後の世代への手紙2 106
捨てよ「馬々虎々」 後の世代への手紙3 109
「三根性」捨てて… 後の世代への手紙4 112
「森の時代」は来る 後の世代への手紙5 115
木と葉と虫と 118
ひたすらそのものになりきった時 121
移りゆく早春の息吹 124

5章 「自然愛」の矛盾 127
そんな自分が好き 128
ハッと思いをのむ変化を 131
押しかけ姫と同居 134
無神経な自然破壊 137
森と人間の矛盾から目をそらさぬこと 140
「幸」は、ここにこそ 心の自由について1 144
この子までも… 心の自由について2 147
人間であるために 心の自由について3 150

6章 キノコは愛の花 153
内なる自然の呼び声 154
天蚕の伝えるメッセージ 157
ニンフのように 160
一人ひとりの歴史を大切に 163
小さな生命の輝き 166
キノコは愛の花 169
輝きの新しい生命 愚者のたわ言1 172
「新しい時代」を学ぶ私の大学 愚者のたわ言2 175

7 生命の風景 179
新しい「森の子どもの村」を創るにあたって 180
新しい時代の学びとは? 189
今、人は森を求めている 207
生命の風景 210
学校のたそがれ 213

あとがき 219

■「「森を守る」は正しいか」から
  ヒトは森から生まれた。森にはヒトをヒトにした「何か」があるはずだ。 安易に森を守る、育てるという前に、人類を生んだ母の懐の温かさに守られ、育てられることに徹する必要がある。 森に守られ、育てられたと体感できた人こそ、本当の意味で森を破壊から守れる、そう思えてならない。 森に守られ、育てられることが、ヒトの歴史の上で持つ、深い重い意味をとことん突き詰めてみることである。 謙虚になって森が育む生命の仲間に入れてもらうことである。 その第一歩が「森を好きになること」だ。私はそう思っている。

■一言:
人はサバンナで生まれたのではなく、森で生まれたという結論に多くの人が辿りついているようです。

◎■千島学説入門―生命発生からガン治療まで■2015年05月12日 17:19

■赤血球が細胞になる、細胞の死が生命を生む、血液は腸で作られる、ガンは血球に由来する
→血液の浄化こそ健康の根本


忰山 紀一 (著)
単行本: 253ページ
出版社: 地湧社 (1983/09)

■目次
まえがき 1
プロローグ
科学史は迫害の歴史か 14
エネルギー保存の法則の発見者 15
三十五年間埋もれていたメンデルの法則 19
赤血球分化説の発見 23
審査を拒否された学位請求論文 28

第一章 生命の自然発生をめぐって
ギリシア時代の自然発生説 36
スパランツァニイ対ニーダムの論争 38
偉大なるパスツールの登場 39
オパーリンの新しい自然発生説の誕生 42
千島喜久男のバクテリア自然発生説 45
千島のパスツール実験追試 47
パスツールの実験のトリック 49
千島喜久男とオパーリンの出会い 53
オパーリン学説への千島批判 57
  生命(Life)と生物(Organism)についての概念の混乱/生物進化の段階と
  進化方向の波動と螺旋性/"猿から人間へ"のたとえ話/生命は管制している
  いるから、今日はでもはや発生しないという考え方


第二章 細胞概念とその諸原理について
生物の基礎単位である細胞とは何か 66
細胞の起原をめぐって 69   シュライデンとシュワン/ヘッケルのモネラ説/細胞分裂説の登場/ウィル
  ヒョウの学説

レペシンスカヤ学説の登場 77
誤解を受けた千島の細胞新生説 79
レペシンスカヤ説と千島説の違い 81
細胞新生説に対する批判 82
細胞の分裂像について 84
細胞分裂説の盲点 89
  級数的細胞分裂について/脳細胞ば分裂しないという矛盾/卵細胞も分裂し
  ない/骨髄は脂肪で充満されている/死は生の契機である/バクテリアが二
  分法で増殖するのを見たものはいない/細胞分裂説は前成説に通ずる

細胞はAFD現象によって自然発生する 97

第三章 血球の起原とその運命について
赤い血潮は生命の本体 102
オリエント医学も血液が中心 104
血液を神聖視するキリスト教 105
アーユルヴェーダは生命の学問 107
全体を重視した古代中国の医学 109
見直すべき日本の漢方医学 111
東洋医学に学ぶべきもの 113
古代のギリシア医学と血液 116
医聖ヒポクラテスの医学 118
ハーヴェイの血液循環説 120
ハーヴェイ以後の血液学 122
現代の血液学への推移 125
再びレペシンスカヤの登場 127
もう一人の発見者 130
毛細管は開放型である 133
血液の行方とその運命 138

第四章 血球の可逆性と造血について
細胞分裂像とガン腫 142
血球の逆分化という新説 144
第一次造血場所の探求 148
骨髄造血説の盲点 151
  矛盾に充ちた赤血球の成熟過程/骨髄造血説の不可解な実験/分裂しない赤
  芽球/手足の長骨を失っても生きられる


第五章 遺伝学・進化論の盲点をめぐって
遺伝と環境について 158
ルイセンコの植物の育種についての学説 160
ルイセンコ学説論争の結末 163
現代遺伝学は片肺飛行 169
メンデルの法則はエンドウの法則 171
赤血球と遺伝質の関係 176
生殖細胞は血液から 178
それでも盲点のあるダーウィンの進化論 179
"共生"こそ進化の最大の要因 183

第六章 生命の波動と螺旋性について
未完に終わった生命弁証法 190
科学的方法論について 195
現代科学は万物流転を無視 201
量の蓄積による質的変換 202
部分と全体の問題とAFD現象 207
生物が保有している生物的半面と無生物的半面 210
エントロピーの法則に対する疑問 216
生命現象は波動と螺旋運動である 220
パリティー保存の法則の否定 224
千島進化論と共生思想 227

エピローグ
血液の浄化こそ健康の根本 232
ガンの血液由来説 236
ガンの自然治癒を臨床的に実証する加藤式療法 239
加藤式療法と千島学説 241
輸血禍の問題と血液代用液 243
レーリィ現象と伝染病の概念 244
東洋医学への回帰 248
千島学説は百年後の学説か 252

あとがき 254

■「まえがき」から
  そして、どうやら人類は自らの手で自らを滅ぼす道に踏み出したように見えます。 何故そうなったのかといえば、それは私たちが精神分化を軽視して、経済を重んじる方向に走ったからです。 これは政治家が悪いからだとか、教育者が無能であるからだとか、誰かに責任を押しつける問題ではなく、 今日の人間の一般的傾向性のなかに潜んでいる問題です。 つまり、ネズミが集団で水に没したという事例が示したように、人類全体が水際に向かって走り出しはじめているのではないかということです。
  私たちの生命を脅かしているさまざまな問題に対して、識者はいろんな提案を出しています。 正しい議論もあれば、単に代替的なものもあります。 人類がこの危機を乗り越えるには、現状の部分修正ではもはや間に合わないといえます。根本を変えるということです。 根本を変えるということは、私たちが今までの考えを捨て、新しい哲学をもつということです。
  そのひとつの指針として、私は"千島学説"の採用を提案します。
  千島喜久男教授は、世界的な生物学者であると共に、哲学者でもありました。科学する人であるとともに哲学する人だったのです。 千島学説は、現代生物学(科学)にことごとく反対しています。いわゆる部分修正の学説体系ではありません。
  現代生物学、医学、農学の基礎は、
  1、漸進的変異による進化の否定
  2、獲得性遺伝の否定
  3、生殖細胞の体細胞由来説の否定
  4、生命自然発生説の否定
  5、細胞新生説の否定
  異常の五大否定論から成り立っていて、それが学界に君臨しています。
  しかし、千島教授は否定の否定、すなわち五大否定論をことごとく否定する側にまわったのです。 これはどういうことはといいますと、現代科学は間違った基礎の上に立っている幻の楼閣だというのです。 教授は観念論で現代科学を批判したのではなく、その事実を証明して見せてくれています。
  千島学説は、異端の説として学界ではタブーになっています。何故タブーになっているかといえば、 それを認めれば既成の生物学、医学は、教科書の第一ページから書き直さなければならなくなるからです。 そして、既成学者たちの現在の研究は、理論的根拠を失い大半が無に帰するからです。
  異端の説として、知的好奇心からこの書を読まれる読者もおられることと思います。 それは著者としても異論はありません。千島学説は、考える科学という十九世紀的な愉しさがあり、 科学が決して専門化の独占物ではなく、私たちの身近かなものであると教えてくれているからです。
  しかし、著者は本書を異端の書として書いたのでは決してありません。 千島学説には、現代が直面している危機に対して、私たちはどう対処すればよいか、その知恵が示されており、それを紹介したかったのです。
  本書を上梓するのに七年余の歳月を費やしました。専門外である一無名作家の仕事として、いささか荷がかち過ぎたきらいはあります。 でも、ここに千島学説の最初の入門書が成ったことは、感慨無量なのです。

  一九八三年六月十二日 高槻玉川橋団地の自室にて・著者

■一言:
食べたものが血となり肉となるという言葉を裏付ける腸造血と赤血球分化説。

■書評:
るびりん書林 別館

●砂漠で見つけた夢●2015年05月13日 19:58

キャビン・アテンダントから日本初のアボリジニ・アート・プロヂューサに転身


内田 真弓 (著)
単行本(ソフトカバー): 208ページ
出版社: ベストセラーズ (2008/5/16)

内容(「BOOK」データベースより)
キャビン・アテンダントから日本初のアボート・プロデートプロデューサーに。安定を捨てて引き寄せた夢。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
内田/真弓
1966年、茨城県生まれ。都内の短期大学卒業後、航空会社に客室乗務員として入社。二六歳で退社後、アメリカ語学研修を経て、オーストラリアで日本語教師として勤める。1994年よりオーストラリア南部の都市メルボルンにある国内最大のアボリジニ・アートを紹介する画廊で、アートコンサルタントとして六年間働く。現在は独立し、フリーのアボリジニ・アート・プロデューサーとして活躍中。日本で開催された多くのアボリジニ・アート展に関わる。メルボルン在住(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

■目次
はじめに 1

I 日本での生活 11
1 「夢見る夢子」だった子ども時代 12
・将来への思い
・みんなと違っていたい

2 キャビン・アテンダントになったものの 14
・ハードな日々
・赤面のヌードル事件
・次第に膨らむ違和感
・次への道を探りはじめて
・海外へ行こう
・忘れられない「ラスト・フライト」
・旅立ち

II アボリジニ・アートとの出会い 25
1 成田→シアトルー>オーストラリア大陸へ 26
・憧れの外国暮らしだが……
・一時帰国で再起をはかる!
・オーストラリアへ
・運命の出会い
・アボリジニの描くアートって?
・予期せぬ申し出

2 アボリジニ・アートと関わって 35
・画廊勤めを始めたものの…
・現状を変えるには?
・現代社会におけるアボリジニ
・アボリジニ村へ入るまでの道のり
・「思えば叶う」
・画廊での仕事は順調だったが
・画廊を去る
・気軽に立ち寄れる場所を目指して

3 夢の日本進出 48
・届いたあるファックス
・実現するまでの長~い道のり
・シドニー・オリンピックの開催が転機に
・「なんでも屋」です!
・いよいよ本番に向けて
・そして、オープニング・セレモニー
・次なる夢を追って

III アボリジニ村滞在記 59
1 アボリジニ村訪問記 その1―二〇〇〇年十二月 60
・マウント・リービックへ
・快調なスタート
・「よく戻ってきたなあ」
・アボリジニの家とは
・急転する天候
・引き続き、降り続く雨
・雨の砂漠の恐怖
・地獄に仏! アボリジニ登場
・ドラマの終わりに

2 アボリジニ村訪問記 その2―二〇〇〇二年九月 76
・珍メンバーの終結
・いよいよ出発
・再びマウント・リービックへ
・アボリジニ村での宿泊
・アボリジニの食事情
・蜜アリ狩り体験
・アボリジニと大地が教えてくれたこと

3 女性の伝統儀式への参加 その1―二〇〇四年七月 89
・「オマエは男だ」
・砂漠への招待状
・水がない暮らし
・強烈体験の連続
・果敢に料理に励む!

4 女性の伝統儀式への参加 その2―二〇〇六年五月 101
・「砂漠忍耐ド根性物語」のはじまり
・五月二六日(金)―ほぼ徹夜で出発の日を迎える
・五月二七日(土)―砂漠の女王様たちをピックアップ
・五月二八日(日)―アボリジニの女性たちとの道中より
・五月二九日(月)―儀式の初日
・五月三〇日(火)―「強烈な」アボリジニ女性との出会い
・五月三一日(水)―終わりに

IV 愛しの砂漠の友人たち 117
1 チビッコ・ギャング 118
・キラキラした瞳に魅せられて
・スーパースターの妹
・アボリジニの伝統文化を学ぶ
・アボリジニにとっての「明日」とは?
・まだまだ続く、「アボリジニ熱」

2 ユニークなゲストたち 129
・砂漠からのお客様
・好奇心旺盛な女王様たち
・忘れられない夜に
・人生で「かけがえのないもの」とは

3 わが友、バーバラ・ウィラーのこと 135
・ユニークな女性アーティスト
・日本のお茶の間に登場
・バーバラ、日本へ
・白亜のリゾートホテルで勃発した喧嘩
・バーバラの生い立ち
・尊敬すべき名ハンター

4 偉大なアボリジニ画家 エミリー・ウングワレー 146
・大地が生んだ天性のアーティスト
・驚異的な「創作力」
・エミリーとの出会い
・国際的な高い評価
・エミリー展の日本での開催

V ニッポン珍道中 155
1 アボリジニのおばちゃんたち、東京へ 156
・砂漠へ届いたニッポンからの招待状
・入念な下準備
・到着からすでにハプニング

2 初めてづくしの東京滞在 164
・雨に大ハシャギ
・「初めての体験」をしたのは……
・デパ地下めぐり
・ファミレス大好き!

3 夢の温泉旅行 171
・グリーン車で大名旅行!
・温泉宿にて
・いよいよ入浴
・旅館の豪勢な食事は?

4 ジャッキー・チェーンとの感激の対面(?) 176
・アボリジニの憧れのヒーロー
・ジャッキー登場
・おわりに

VI アボリジニ・アートの魅力 183
1 歴史 184
・長い歴史をもつ民族
・苦難の時代から和解の時代へ
・歴史的な記念すべき出来事

2 アボリジニ・アートについて 190
・ちょっと真面目な話
・アボリジニ・アートの特異な点とは
・絵にこめられた意味
・アボリジニ・アートの種類
・アクリル絵の具との出会い
・一躍、注目を浴びる
・絵を描くということ―「ドリーミング」
・上がるアートの市場価値

おわりに 203

■帯から
キャビン・アテンダントから日本初のアボリジニ・アート
プロヂューサーに。
安定を捨てて引き寄せた夢。
幸せは自分の
ハートが決めるもの!

■「はじめに」
  私は「アボリジニ・アート・プロデューサー」という仕事をしている。 あまり聞きなれないかもしれないが、つまりは「自由業」で、何でも屋でもあるのだ。
  砂漠へ飛んでいって才能あるアボリジニ画家を発掘し作品を買い付けたり、それを販売するための企画展を練り画家を来日させたり、どこかの大学で学生たちにアボリジニの講義を行ったり。 さらに言えば、アボリジニ村で年間合計一〇〇ほど過ごし、ともに狩りに行って誰よりも大きなイモムシを捕まえたり、アボリジニと一緒に焚き火を囲んでこんがり焼けたカンガルーのしっぽにガブリとかぶりついたり、来日した画家のために連日コンビニに走り、彼らのために鶏の唐揚げを調達したり。 また車で砂漠をゆうに五〇〇キロの距離をすっ飛ばしたり……。
  毎月決まった給料をもらっていたころからは想像もつかない生活だ。
  一五年前、私は日本の企業で働いていた。 そのころは、それなりに不自由のない生活が保障されていた。そもそも、会社に「守られている」という安心感が私にとって大きな心のセキュリティであったのだ。
  今、ほんの偶然の出会いから、こうしてアボリジニ・アートに関わる仕事をしているが、もちろんすんなり来たわけではないし、不安もたくさんある。 だが、かつて日本で仕事をしていたとき、自分に問いかけた言葉がある。
  自分の心が一〇〇%満足しきっていないのに、世間の目に映る自分のイメージを気にするのか。
  幸せというのは、自分のハートが決めるのではないだろうか。
  会社の名前でなく、私個人の名前で何かやろうと思わないのか。
  自分の人生のシナリオを、自分で書いてみてはどうだろう。
  安定した生活を捨て、日本を出てからしばらく月日が経ったころ、ある日アボリジニ・アートが私の人生に登場した。 そのとき「これだ!」と直感的に心が叫んだ「あの感覚」は、説明しろと言われても困ってしまうが、それこそ「やってみたい」と素直に思えたものに出会えたことに感謝したい。 そしてその気持ちが一五年経った今でも、ちっとも変っていないという奇跡にも。
  あっちこっちと遠回りをしながらも、今の不安定な自由業を自分の責任でやってみるのだって、なかなかダイナミックで楽しいものだということが、ここへきてだんだんとわかってきた感じがする。
  本書が、あなたの生き方の指針になってほしいなどとおこがましいことは全然考えていない。 そもそもそんなことを偉そうに言えるのであれば、この人生、これまで周り道もしなければへこんだり不安な長い夜を過ごすこともないだろうに。 これからだって、どこへ向かっていくかなど、誰にわかるだろう。
  ただ、自分の心の声に耳を傾け、それに従って一歩踏み出してみると、きっと人生のデザインはより魅力的で、美しいものになる、という思いを伝えられたらと思う。 私がこのような気持ちを抱くようになったのには、アボリジニとの出会いは不可欠だった。 「あるがままの私」でいられる、彼らとのつきあいは、私にとってこの上もなく貴重でかけがえのない時間である。
  本書を通して、一人でも多くの方が日本でまだそれほど馴染みのない、アボリジニの姿やアートに触れ、関心をもっていただけたら、このうえなく嬉しい。

■一言:
当店で力を入れている「生き方」本の一冊
伝統的または昨今のアボリジニの暮らしも知ることができそう

●人生はふんどし1枚で変えられる●2015年05月14日 10:22

本当に好きなもの(ふんどし)を仕事にして人生が変わる

中川ケイジ (著)
単行本(ソフトカバー): 208ページ
出版社: ディスカヴァー・トゥエンティワン (2014/1/24)

内容(「BOOK」データベースより)
夫婦愛に涙が止まらない。ウツのすえに本当に好きなものに出会い、人生が変わった37歳の人生の記録。
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
中川/ケイジ
一般社団法人日本ふんどし協会会長。有限会社プラスチャーミング代表取締役。1976年、兵庫県生まれ。大学卒業後、美容師に。その後コンサル会社に転職するも、営業成績が悪く思い悩み、うつ病に。その時たまたま出会った「ふんどし」の快適さに感動。ふんどしで日本を元気にしたい!と強い使命感が芽生え独立。おしゃれなふんどしブランド「SHAREFUN(しゃれふん)」をスタート。同時に「日本ふんどし協会」設立。2月14日を「ふんどしの日」と制定、ベストフンドシスト賞を発表するなど、斬新で体当たりな普及活動が話題に(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

■目次(大項目の抜粋)
第1章 仕事のできない男
第2章 運命的なふんどしとの出会い
第3章 うつの発症
第4章 たった一人での起業
第5章 おしゃれなふんどしSHAREFUN(R)誕生
第6章 パンツを捨てて、ふんどしを仕掛ける!
第7章 広がりはじめた「ナイスふんどし!」
第8章 ふんどしブーム前夜
第9章 そしてこれから
おわりに 204

■「おわりに」の冒頭部分
  僕はつくづく幸せ者だと思います。
  たまたま出会ったふんどしに魅了され、「世界中に広めたい!」と一歩を踏み出してしまってから、すべてがうまく回りはじめました。 まるで「ふんどしの神さま」が背中を押してくれているような、そんな気さえしてしまうほど、多くの人の支えに助けられています。

  大学受験で失敗したこと、東京での一人暮らし、就職活動で悩んだこと、美容師になったこと、兄の会社に入ったこと、病気になったこと……。
  「あの時に戻れるなら、もっと違うことをしていたのに」と過去の自分を否定ばかりしていた、かつての僕。
  ですがそれらの過去の経験たちは、決して失敗なんかではなく、それを通ってきたからこそ今があるんだと知りました。 すべての経験が、まさに今、活きているからです。 無駄なことなんて何一つなかったのです。

  今はまだ、会社の通帳とにらめっこつぃて「今月の給料は大丈夫かな」とハラハラすることばかりです。 残念ながらまだサクセスストーリーではないのですが、それでも毎日が充実して楽しすぎて怖いくらいです。
  やりたいことが見つかってそれが実現したら、世の中も自分もうれしいっていうことを全力でできる喜び。 これってやっぱりスゴイ。

一言:■
実際に自分の好きなことと出会った生き方

○■動物の死は、悲しい?---元旭山動物園 飼育係がつたえる命のはなし (14歳の世渡り術)■2015年05月14日 13:23

手近な仕事から飼育係へ。飼育係から画家、絵本作家へ。14歳の少年少女たちに生き方と経験を伝える本


あべ 弘士 (著)
単行本(ソフトカバー): 180ページ
出版社: 河出書房新社 (2010/8/19)

商品の説明
内容(「BOOK」データベースより)
旭山動物園元飼育係の絵本作家がこれまで体験してきた、たくさんの生と死。残った自分は、どんなふうに生きて行くんだろう―。ともに生きた時間の、新しい意味が見えてくる一冊。
著者について
1948年北海道生まれ。25年間の旭山動物園飼育係を経て絵本作家に。代表作は『あらしのよるに』(文・木村祐一)『ゴリラにっき』など。理想の旭山動物園像を描いたスケッチが、動物園復活へ導いたことでも知られる。
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
あべ/弘士
1948年北海道旭川市生まれ、絵本作家。1972年から25年間、旭川市旭山動物園飼育係として勤務。在職中に絵本作家としてデビュー後、現在は退職し、絵本を中心に活動を行う。『あらしのよるに』(文・木村裕一/講談社)で講談社出版文化賞、産経児童出版文化賞JR賞を受賞。『ハリネズミのプルプル』シリーズ(文渓堂)で赤い鳥さし絵賞受賞。『ゴリラにっき』(小学館)で小学館児童出版文化賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

■目次
はじめに 8

第1章 小2でキリギリスに教わった
・犬は犬、猫は猫 16
・町中が家族 19
・ぼくの好きな場所 21
・小学校2年生で知った「極意」 22
・生物部もよかったけれど 26
・思わぬ授かりもの 30

第2章 飼育係を志す
・昼飯は盗んだリンゴ 36
・鉄工所で働くことに 38
・絵描きを志す 43
・描く日々 45
・自然と関わる仕事がしたい 48
・驚きの動物園初日 52

第3章 旭山動物園での日々
・ウンコ掃除とエサ作り、だけじゃない 58
・隣り合わせにある「死」 62
・新人飼育係のあこがれ 66
・誰もが手探り 72
・担当動物会議 73
・先輩に追いつくために 77

第4章 生と死があふれる場所
・動物との濃いつきあい 86
・動物園の動物が死んだら 90
・解剖を手伝う 95
・立派な動物園ではなく、いい動物園を 100
・地元の動物に関わる 104
・ライオンの威厳、ヘビの不思議さ 108
・お金がないならアイデアを出す 110
・動物園の機関誌を作る 114
・将来の動物園像を想像する 115
・負けると思ったら負ける! 120
・飼育係の気概 121
・やはり猛獣は怖い 124

第5章 死に慣れるだろうか
・良いミスと悪いミス 130
・生きている本当の姿 135
・命に命を与える 139
・もぐもぐタイムで見せたかったもの 143

第6章 ぼくたちができること
・旅立ちのとき 150
・理想の動物園像が現実に 153
・人間が関わらない死はすべて正しい 158
・人の死、葬式 164
・ペットと野生動物の違い 166
・死ぬものは死ぬ 169

おわりに 173
・アトリエからの風景 173
・命とはなにかの答え 174

■「はじめに」の結びの部分
  ぼくたち飼育係は「命を預かる」ことに、いつも悩み、考えていた。
  仲間たちと毎日のように「命とはなにか」、「なんのために動物園はあるのか」と話し合った。 飼育係だからこそ、動物を飼うことの"つらさ"を余計に感じていた。
  ぼくの描く動物は命が"ビカビカ"輝いていなくちゃいけない。 それはたくさんたくさん、ぼくの心と体を通っていった動物たちの上に成り立っているからだと思う。 命の輝いていない動物の絵を描いたら、死んでしまった彼らになんと言われるだろうか。 動物たちに笑われるだろう。それが飼育係だった"ぼくの絵"の役目だと思っている。
  動物も人もいつか死ぬ。"死"を語るのはとてもむずかしい。 けどね、それは現実として避けられないものだ。そしてね、こう思うんだ。 ぼくが死ぬときに、「命がビカビカ輝いていたなあ」と思えるだろうか、とね。 そう生きるにはどうしたらいいのかなあ。
  この本ではぼくの子どものころ、飼育係時代やその後に出会った「生と死」を書こうと思う。

■一言:
同じ作者による『ライオンのよいいちにち』などを見ると、人の価値観で理想化した世界が描かれているだけかもしれません。

■書評:
るびりん書林 別館

このままでいいんですか―もうひとつの生き方を求めて2015年05月15日 09:05


森 孝之 (著)
単行本: 317ページ
出版社: 平凡社 (1994/02)商品の説明
内容(「BOOK」データベースより)
一流企業のエリート社員時代も家庭菜園での半自給生活を続けた筋金入りの実践派エコロジストが、自らの体験をふまえ、世界を巡って考える〈心豊かな生活〉への途。
内容(「MARC」データベースより)
一流企業のエリート社員時代も、家庭菜園での半自給生活を続けた筋金入りの実践派エコロジストが、自らの体験をふまえ、世界を巡って考える、心豊かな生活への道。文明社会を見直し、これからの新しい生き方を考える。

一言:
定住生活と持続可能な生活は両立しないのではないかという観点から読んでみたい

○●死―宮崎学写真集●2015年05月16日 11:05


宮崎 学
大型本: 82ページ
出版社: 平凡社 (1994/11)

内容(「MARC」データベースより)
一匹の動物が死ぬと、そこにうじが湧き、さまざまな動物が死肉を漁り、最後には白骨となって土に帰ってゆく。思わず目をそむけたくなるような死体の腐敗にもめげずにファインダーからのぞき続けた、死と生の不思議なドラマ。

一言:
腐肉を食べる動物、鳥たち。
小鳥の巣を作る毛の供給源となる死。

○●アイヌ人物誌●2015年05月17日 10:17

平凡社ライブラリーにも収録されている幕末のアイヌのルポ。



松浦 武四郎(著)
更科 源蔵(翻訳)、吉田 豊(翻訳)
発行所: 農山漁村分化協会
1981年8月10日第1刷
342ページ

内容紹介:
アイヌ民族の高貴な品性と勇気を称え
日本人の悪徳と野蛮な収奪を告発する
幕末の北方探検家がルポしたエゾ地に生きる
豪勇の酋長・烈女・孝行娘など百人の人物誌
(帯から)

平凡社ライブラリー版の内容紹介
その雅号、北海道人から北海道と名づけられたといわれる松浦武四郎。アイヌ人の誠実にして剛穀な生き方を丹念に記録し続けた稀有な日本人による、ヒューマンドキュメント。86年農山漁村文化協会刊の再刊。

■目次(大項目と、小項目のキーワード)
解第 松浦武四郎と『近世蝦夷人物誌』 更科源蔵 11
訳者例言 29

近世蝦夷人物誌 初編 31
・近世蝦夷人物誌序文(獨松居士) 32
・凡例 35
初編 巻の上 41
・兄弟の豪勇/酋長/三女の困窮/孝子/老人/烈婦/小使役/呪い師
初編 巻の中 64
・豪傑/貞節な女/酋長/貧女/夫妻の強勇/正義の人/孝子/ 豪勇の兄弟/いざり/縊死/酋長/義民
初編 巻の下 102
・孝子/豪傑/猟師/貧しい/困窮/石狩の下男/酋長/盲人/ 正義の訴え/酋長

近世蝦夷人物誌 弐編 141
序 142
凡例 146

弐編 巻の上 147
・百歳翁/孝子/怪童/孝子/農夫/孝子/いざり/豪勇/ 兄弟の孝心
弐編 巻の中 181
・豪勇/困窮/彫物師/老女/酋長/酋長/庄屋と弟/彫物師/ 下男/盲人/縊死
弐編 巻の下 221
・鬚の老人/豪勇/切腹/孤老/よみがえり/小使/手がきかぬ/ 孝子/渡し守/酋長/帰化アイヌ/憤死

近世蝦夷人物誌 参編 253
参編 巻の上 254
・孝子/烈女/感心な少年/困窮/馬丁/孝行娘/豪勇/孝行娘/ 孝行息子/酋長/貞節
参編 巻の中 281
・豪傑/仇討/孝行娘/北蝦夷の酋長/八十九翁/酋長/孝子/ 小使/大刀/義心/義人/兄弟の譲り合い/孝子/酋長/占い者/ 感心な少年/仙人/孝子
参編 巻の下 323
・義心/大工/古老/孝子/酋長/豪勇

■一言:
当時のアイヌの風俗や状況を知るためにも役立ちそう。
不思議な術を使う者、信じられない怪力の持ち主なども登場。
松浦武四郎は単なる探検家としてではなく、北海道調査の特命を
受けた人物として理解すべきなのかもしれません。

○混浴と日本史○2015年05月18日 10:07

日本人が残し続けた、生命の力


下川耿史 (著)
単行本: 224ページ
出版社: 筑摩書房 (2013/7/24)

内容(「BOOK」データベースより)
温泉列島・日本に花開いた混浴文化。常陸風土記にも記され長い歴史をもち、ときに権力から弾圧されながらも、庶民の日常生活の一風景となっていた。いっぽうで、宗教や売春の歴史ともかかわる面を持っていたのも事実である。明治維新後、西欧文明の波が押そ寄せ不道徳とされながらも、消えずに残った混浴。混浴が照らし出す、日本人の心性に大胆に迫る! 著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
下川/耿史
1942年、福岡県生まれ。著述家。風俗史家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

■目次(大項目)
はじめに 7
第一章 混浴、歌垣と禊ぎ 20
第二章 国家仏教と廃都の混浴 42
第三章 平安朝、風呂と温泉の発展期 74
第四章 湯女の誕生と一万人施浴 99
第五章 江戸の湯屋と地方の温泉 115
第六章 日本の近代化と混浴事情 168
あとがき 220

■帯書き
猥らなのか、
おおらかなのか、
なぜか顔が
ほころぶ

日本列島に
花開いた独自文化
混浴について
初めての通史!

■一言:
西洋文明を否定的に評価したい。