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○●骨折する子ども―ある学校医のレポート●2015年10月07日 17:55

1980年の研究発表を契機として行われた調査に基づくレポート


広間 正美 (著)
単行本: 259ページ
出版社: 現代出版 (1982/09)

■商品の説明
昭和55年度の学校保健会の校医部門の研究発表を契機として各校の協力を得ながらまとめられたレポート

著者について(奥付けより)
廣間正美(ひろま・まさみ)
1937年 愛知県に生まれる
1962年 京都大学医学部卒業
現在自宅で開業。6校の校医、2工場の産業医、
江南市保健センター嘱託医を兼任。

■目次
はじめに 5
一、骨折の現状 13
二、骨折の発生低率校と高率校の比較 33
三、固定遊具と骨折 51
四、小学校の骨折増加と環境の変化 79
五、F町立第一小学校児童の骨折の特徴 99
六、交通問題と骨折 115
七、他の統計や雑感 163
八、出身小学校別中学生の骨折 185
九、中学生の骨折 203
追記 247

■「はじめに」の終わりの部分
  私は長年いくつかの学校の校医をしていますが、この問題にとりくむまでは、義務的なといえるほどの仕事しかおこなってきませんでした。が、調査中、校医としての怠慢が身にしみてわかりました。消極的な行為に終始している間に私は大きな問題を見落としていました。子どもたちの体力低下の問題を学校の先生方だけにおまかせするのは、校医としても、また子を持つ親としても失格であると気づいたのです。そして、子どもの体力低下の諸原因を想像してみますに、そこへ子どもたちを追いこんだおとなの日常生活のあり方への反省もしなければならないという感を強くしました。
  こうして反省してみますと、もはやこの骨折の問題は単なる研究発表の課題にとどまらなくなりました。校医である限り、学校側の御迷惑にならない限り、今後もずっと調査し続けるつもりでいます。校医として積極的にいろいろ学校のかかえる子どもたちの健康・体力の問題にとりくんでいくつもりでいます。