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○■火山と日本の神話■2016年03月25日 13:16

戦後まもなく出版された「火山と太陽」を復刻し、日本列島の火山神話の謎に迫る


アレクサンドル・アレクセビッチ ワノフスキー (著), 鎌田 東二 (著), 野村 律夫 (著), & 2 その他
単行本(ソフトカバー): 269ページ
出版社: 桃山堂 (2016/2/10)

■商品の説明
内容紹介
日本の神話のいちばん深いところにあるのは、火山をめぐる記憶である──。戦後まもなく刊行された『火山と太陽 古事記神話の新解釈』は、古事記を火山神話として読み解いた論考として、一部で注目されたものの、長く忘れられていた。著者はロシアの革命家であり、日本への亡命者アレクサンドル・ワノフスキー。『火山と太陽』の復刻に加えて、専門家による解説、ワノフスキーの評伝などにより、亡命ロシア人の火山神話論を多角的に紹介し、日本列島の歴史と精神文化において、火山とはどのような存在であったのかを探る。

内容(「BOOK」データベースより)
ロシアの革命家で日本への亡命者ワノフスキーは、古事記の根幹に火山の記憶を発見した―。戦後まもなく出版された『火山と太陽』を復刻。同書を手がかりに日本列島の火山神話の謎に迫る。

著者について
ワノフスキー,アレクサンドル・アレクセビッチ
一八七四年、帝政時代のロシアに生まれる。ロシアの革命家で、ソ連共産党の前身・ロシア社会民主労働党の創設メンバー。日本亡命のあと、早稲田大学でロシア文学、ロシア語を講じる。一九六七年、東京都内の病院で死去。火山神話についての先駆的作品『火山と太陽──古事記神話の新解釈』は日本語のほか英語版も出版されている。

鎌田/東二
宗教哲学、日本思想史の研究者であり、神道の神主としても活動している。京都大学こころの未来研究センター教授。一九五一年、徳島県生まれ。『超訳 古事記』『ウズメとサルタヒコの神話学』『神道とは何か』などの著書で、火山と神話のつながりについて言及している。

野村/律夫
地質学者。島根大学教育学部教授。出雲神話と地質学をリンクさせる「くにびきジオパーク」のプロジェクト長。一九五二年、鳥取県生まれ。著書、訳書に『20世紀の異常海水準変動と沿岸生態系の動態解明のための層位・古生物学的手法の確立』『海洋堆積学の基礎』などがある。

保立/道久
歴史学者。東京大学史料編纂所教授、所長を経て、二〇一三年に退職。東京大学名誉教授。一九四八年、東京都生まれ。『物語の中世』『歴史のなかの大地動乱』『かぐや姫と王権神話』などの著書で、火山や地震の神話に考察している。

蒲池/明弘
編集者、ライター。桃山堂株式会社代表。一九六二年、福岡県生まれ。読売新聞東京本社に記者として勤務。編著書に『豊臣秀吉の系図学─近江、鉄、渡来人をめぐって』など。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
ワノフスキー,アレクサンドル・アレクセビッチ 1874年、帝政時代のロシアに生まれる。ロシアの革命家で、ソ連共産党の前身・ロシア社会民主労働党の創設メンバー。日本亡命のあと、早稲田大学でロシア文学、ロシア語を講じる。1967年、東京都内の病院で死去

鎌田/東二
京都大学教授(こころの未来研究センター)。宗教哲学、日本思想史の研究者であり、神道の神主としても活動している。1951年、徳島県生まれ

野村/律夫
地質学者。島根大学教育学部教授。1952年、鳥取県生まれ

保立/道久
歴史学者。東京大学史料編纂所教授、所長を経て、2013年に退職。東京大学名誉教授。1948年、東京都生まれ

蒲池/明弘
編集者、ライター。桃山堂株式会社代表。1962年、福岡県生まれ。読売新聞東京本社に記者として勤務したあと、桃山堂を設立(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

■目次
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
第一部 アレクサンドル・ワノフスキー『火山と太陽』ほか
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
火山と太陽――古事記神話の新解釈
◆火山の女神イザナミ
津田左右吉さの論考を検討する 16
諸外国の大地の女神との比較 21
日本列島を産んだ火山の女神 23
なぜ、イザナギ、イザナミは闘争したのか 26
◆スサノオの火山的性格
ヨミの国は火山の国か 30
スサノオを涙と火山の涙 33
火山と太陽 36
古事記と噴火現象を比較してみると 39
大地を鎮める祝詞 41
◆火山の神と天上の神
火山の神は善悪ふたつの顔をもつ 45
スクナビコナの化学反応 49
水の神話、火の神話 52
◆古事記神話の新解釈
創世神話と建国神話の類似構造 57
神武天皇を倒した「熊」は火山なのか 59
神話と国土の有機的統一 63
国譲り――大地を鎮めるタケミカヅチ 66
天孫降臨――サルタヒコを火山神話として読む 68
火山の叙事詩 71
◆火山列島の記憶
戦前期の異端史観――日本民族メソポタミア起源説 74
九州――火山神話の発祥地 77

運命の謎――古事記神話を研究した道程について
素晴らしい宇宙の祭典 82
火山島にて 91
幻影と大震災 115
古事記の迷宮 127
夢の自己分析 133

大きな運命を担う人――地下運動時代のレーニンを語る 136

浅間山の幻想 147

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
第二部 『火山と太陽』を読む
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
火山と黙示録――鎌田東二 京都大学教授(宗教哲学、日本思想史)
日本列島の精神史 151
火山神話論の先駆者として 153
辺境と神秘主義 158
火山の神から太陽の神へ 162

地球の時間、人間の時間――野村律夫 島根大学教授(地質学)
地質学と叙事詩 165
火山がつくった出雲の大地 167
歴史の彼方の時間を見る 171

歴史学からみる火山神話――保立道久 東京大学名誉教授(歴史学)
すべてを火山から考える 174
天孫降臨についての独自の主張 176
ワノフスキー古事記論の限界と問題点 178
歴史学にとっていま必要なこと 181

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
第三部 評伝ワノフスキー「火山と革命」
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
ロシアにて
歴史の舞台の登場人物として 184
ロシア革命の幼年期 186
風景のなかの聖なる気配 189
革命家ワノフスキー 190
レーニンへの批判と畏敬――欺瞞に満ちた現代のモーゼ 193

大正時代から戦前の日々
早稲田大学ロシア文学科 195
火山の神々――三原山、浅間山、富士山への旅 199
伊豆大島――プレートがつくった火山群島 201
夢と同じ物質から我々は作られている 202
関東大震災のあと、火山神話が語られはじめた 204
寺田寅彦の火山神話論 207
関東大震災を予言? 208
グレゴリーエフとの共同研究 210
浅間山のふもとにて――戦時下における強制移住 212

晩年の輝き
八十一歳のデビュー作 214
黙殺と賞賛 217
畏るべき九十三歳 220
挫折した革命家――北一輝とワノフスキー 223
大地の裂け目から出現する菩薩たち 225
世界の終わりと火山――「ヨハネ黙示録」 227
亡命ロシア人社会、最後の証言者 229
断絶の四半世紀 232
大いなる未知に囲まれて 233
火山神の巡礼者 237

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
第四部 火山と神話の現場からの報告
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
日向神話と火山
九州南部で史上最大の噴火が起きた 240
「火山の冬」とアマテラス神話 243
天孫降臨――火山を鎮める王 245
高千穂峰は縄文時代に出現した 247

出雲神話と火山
出雲でも起きた超巨大噴火 250
国引き神話の舞台裏――実は火山が多い島根県 253
地震を鎮める鹿島の神 256
なぜ、日向と出雲が神話の舞台とされたのか 258
出雲から熊野火山へ 261

■書評
本が好き!

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