独自の視点で本を選んで紹介しています。

aroha.asablo.jp/内をGoogle.comで検索します


「Amazon.co.jpアソシエイト」

?■日本起源の謎を解く―天照大神は卑弥呼ではない■2016年07月30日 08:31

念写の発見者とされる福来博士を慕う著者が古事記、日本書記を前提としつつ、真実は日本起源の地、飛騨に伝わるとする説を展開。各種神代文字の研究、言語論、平和論などにも及ぶ。一般書店にない福来書店発行の本。

■書評
るびりん書林 別館


山本 健造 (著)
単行本: 336ページ
出版社: 福来出版; (1991/7初版、1992/1三版)

■商品の説明
内容(「BOOK」データベースより)
本書では計量推定学方式により算定した天照大神は西暦前27年前後、神武天皇は西暦33年前後の実在の人物であることを証明し、西暦239年頃のヒミコより、天照大神は約266年前の人物であることを科学的に証明する。九州の女王ヒミコも近畿の神武天皇も、津軽半島に逃げた長髄彦も、ヤマトの語を大切にした。従って、九州ヤマタイ国論と近畿ヤマト国論の水掛け論争の終止符を打つのが本書である。

内容(「MARC」データベースより)
神武天皇から九代開化天皇までを神話上の架空の人物とする説や、朝鮮半島からの移民が近畿地方を制圧した皇室の祖だとする説に対して、言語学、血液学、考古学、地学などを駆使し、総合的見地から批判。日本の起源の真相を分析する。

著者について
山本健造
大正元年十一月生まれ。少年時代から神秘現象を研究し、十六歳にして超能力を得る。以来多くの難病者を救う。十八歳の時、神通力の奥にひそむ六次元弁証法のインスピレーションを得る。小学校卒業後、逆境の中で中学講義録や哲学講座を独学し、四十二歳で日大文学部(哲学専攻)を通信で卒業、小中学校教員の免許状を十一枚取得、高校倫理社会の教師を最後に三十八年間の教員生活を退く。
六十一歳で高野山大学聴講生、六十二歳で高野山大学院教科修士課程入学、六十四歳で文学修士の学位を受く。問題少年矯正治療等の長年の教育上の功績により昭和五十八年三月、学術研究、財団法人として許可される。昭和六十二年アメリカの学会に招待され、研究発表した。(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

■目次(大項目とトピックのみ抜粋)
日本史学界の巨星 樋口清之博士の本書へのご意見
序文
一 卑弥呼は誰か諸説紛々 35
二 邪馬臺国(ヤマトコク)は飛騨より大和と九州、津軽を結ぶ 39
・津軽にヤマト城/津田左右吉の詭弁/神武は実在/神武より九代天皇の否定根拠なし/飛騨の伝承/出雲の「国譲り」は政略結婚のもつれ/天孫降臨は飛騨政権の山下り/天安川原は飛騨にあり/九州の邪馬臺国(ヤマトコク)/前一世紀頃の日本/一~二世紀頃の日本/三世紀、卑弥呼君臨/ヤマト国は九州にも近畿にも/神武九代は実在/安本美典氏を讃う/長男相続は儒教思想/天皇の平均在位年数/平均在位年数と天照大神(ヒルメムチ)の推定/卑弥呼は天照大神の子孫/五王は大和朝廷/神武の古墳は墳丘程度

三 近畿、津軽、九州に邪馬臺国(ヤマトコク)あり 75
・津軽のヤマト城/神武以前近畿にヤマト国/邪馬台国は間違い/昔は八母音/ヤマトの語源/奴、倭から大和、邪馬臺へ/乗鞍麓の名家の口伝/飛騨宮村の国づくり/位山の皇祖岩/飛騨政権の拡大/多紀理姫の嫁入り/多紀理姫の蒸発と若彦の反逆/稗田阿禮は飛騨の人/天孫降臨と椿大神社/コノハナサクヤヒメとウガヤフキアエズノミコトの誕生/豊前市舟継ぎ岩/神武の帰還と東西のヤマト国/金鵄勲章のいわれ/長髄彦の子孫/原始的な大嘗祭/世界唯一のエンペラーである天皇/東京裁判の虚偽と「南京大虐殺」/隣国の反日教育

四 飛騨に伝わる口碑では長髄彦は東北へ 100
・調査の旅/日本書記より口碑が本当/長髄彦兄弟の子孫が健在/『東日流外三郡誌』は反逆思想/不戦の古代日本人/長髄彦の子孫は元寇で国を守る

五 『古事記』『日本書記』より飛騨の口碑の方が正しかった理由 111
・ニニギノミコトの子孫が皇統を継ぐ定め/『日本書記』での長髄彦/理由

六 長髄彦の気持ちに叛いた『東日流外三郡誌』の誤り 115
・長髄彦の祖先はオオヤマズミノミコト/長髄彦の武士道精神を讃う

七 捏造された『外三郡誌』の反逆精神 121
・長髄彦は妹を仇敵の妻にしない/田村麻呂の真心を蹂躙/天皇位まで奪う

八 荒覇吐精神と理想 130
・「アラハバキ」の語源/正当防衛精神

九 日本の偽史を攘う―神代文字は本当にあったのか?― 134
・日本古代文字の実在性/平田篤胤による偽作/平田復古神道の波及

十 平田復古神道は明治維新を助け早めた 143
・山口不二子、松尾多勢子の念写/松尾多勢子の明治維新への功績
十一 神代文字諸文献を科学するに当りて 154
・天日(あびる)文字の組立て/外国の文字と神代文字/神代文字文献の非現実性/古代の絵文字

十二 竹内文献のあらまし 164
・『竹内文献』の出所/受難/竹内巨麿の出自/世界人類は日本に発生説

十三 神代文字は文献にどんなものがあるか 168
・あらまし

十四 『上つ記(うえつふみ)』とは何か
・出所/添えた文字が問題/夫婦の房事の頻度など現実的な内容/神道開きの野心や中国思想がない/天孫降臨説がない/書かれた年代

十五 『秀真文書(ほつまつたえ)』のあらまし
・独創的な組み合わせ文字/還暦は日本起源/天照大神は男神/非現実性/高天原は飛騨を思わせる石器/飛騨の文化と土器の交易

十六 日本語母音論争では神代文字の存否は俄かに結論は出しにくい 189
・八母音説では神代文字を否定/母音論だけでは真偽判定困難/日本古代に絵文字は存在/稗田阿禮は絵文字を使用/国体の尊厳を冒す偽書

十七 神代文字はなくとも古代の絵文字はあった 196
・日本古代文字の実在を証明するサンカ文字

十八 組み合わせ文字の流行の時代 201
・惟足(おもたる)文字/種子(たねこ)文字/筑紫(つくし)文字/アイヌ文字/節ハカセの文字/上津文字/対馬文字/斎部(いむべ)文字/アナイチ数字/モリツネ文字の数字/出雲文字/阿波文字/天日(あびる)文字/天日草書体

十九 『九鬼(くかみ)文書』と九鬼家の迷惑 212
・九鬼家の歴史/文字/内容

二十 日本古代社会は公平、仁愛で貫かれていた 218
・古代社会は公平であり、平等ではない/封建制ではなく徳治

二十一 唯物平等主義は階級闘争と惨殺を産む 221
・社会主義は平等と公平を混同/空想的社会主義の失敗/科学的共産主義の失敗/共産制が生む無数の惨殺死体/唯物平等主義の陰惨性

二十二 共産国を自滅させた労働価値論 226
・唯物平等の価値観の誤り/基礎研究の遅れ/自国の歴史を罵る国は滅ぶ

二十三 諸科学者の独断的偽史を攘う 231
・生物進化の法則

二十四 日本列島誕生と世界第一の暖流と台風 237
・日本列島の誕生/氷河時代も進化が続く/純日本人が日本で進化/世界各地に人類は発生

二十五 旧石器時代に大陸に出て行った日本文化 243
・日本産の黒曜石が大陸奥地の地下に/移入だけではない

二十六 原日本人の存在についての確証 248
・原日本人に白血病ウイルスはない/アイヌと宮古島住民の遺伝子/母系遺伝

二十七 人類発生と言語について 254

二十八 言語を心理学より分析する 256
・従来の言語学の手法を否定/安本計量比較言語学から見た日本人のルーツ/北方民族起源説/瞑想民族と征服民族の言語比較/原日本語は諸国語を融合統一

二十九 言語より日本人のルーツを探る 262
・ 心理学的に分析/朝鮮人が王になったか/大陸人が王になったか/独特の古代文化を伝える皇室/アイヌ語と南方語順/アイヌ語と原日本語

三十 日本海両岸の風俗共通性 275
・結婚の風習/分家や血盟の契り/葬式儀礼/心理的共通性

三十一 地球寒冷化と民族の移動を証明する石器 279
・天孫降臨を裏付ける気候変動/合掌造りの大家族制/証拠となる御物石/集団移動の科学的考察/飛騨政権と天孫降臨

三十二 何故伊勢神宮は伊勢に遷ったか 288
・灯籠のユダヤ教紋章の謎/天照大神を伊勢に遷した意味/大和民族の古里高天原

三十三 偽史を攘って「本当の平和運動」を起こそう 297
・亡国平和運動/第二のクウェートにならぬために/大東亜戦争の原因/太平洋戦争の原因/原爆投下とソ連参戦の非人道性(原爆碑の愚かさ/トルーマンの非道/東京裁判の洗脳)/美しい魂の記憶(愛国と義理と友情の親子/出征の思い出/武山海兵団/シドニーの四郡神)/先祖を罵倒する教育/南京大虐殺のでっちあげ/侵略しない・させない大和魂

三十四 世界永久平和論を提唱する 320
・国防が独立を保つ/日本国憲法の改正を/カントの世界永久平和論/第二次大戦後の国際道徳の成立/世界世論/世界永久平和論綱領

あとがき 334
参考文献 337
財団法人飛騨福来心理学研究所案内 341
・福来博士と念写/研究所の内容/所長紹介/理事長紹介

■「序文」の終わり部分
  戦後の我が国の史学界は天照大神(ヒルメムチ)や神武天皇から九代開化天皇までを架空として否定し、十代崇神(スジン)天皇や、十六代仁徳天皇は朝鮮や支那あたりから来た覇者でないかとか、神攻皇后もいないのではないか等と「ただそう思う」という理由で否定する人がいます。
  これらの問題をただそう思うというのでは学問的でないので科学的に徹底的に追求してみました。
  右の外、神代文字の歴史書を科学的に追求し、その方面からも日本の起源を考察しました。
  言語の方では、狩猟征服民族と草食瞑想民族に別けて、心理学的に分析して日本民族の起源を探ってみました。
  最近の研究より約一万年前に日本の黒曜石で作った石器がシベリヤのバイカル湖に進出している事から、今までの渡来一点張りの考え方に反省を促したり、血液学の統計により、日本民族の中心が飛騨にある事を証明したり、新学説を一杯書きました。
  それから、今後の日本が世界的視野の下に独立を全うし、平和を実現してゆくにはどうしたらよいか、カントの永久平和論を踏まえて世界永久平和連合国憲法の骨組みを添えました。
(平成三年五月二十八日)