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○■幻の民コノイ族■2016年08月27日 11:11

今から50年前、フィリピン南西部パラワン島の高地に、床下までの高さが8メートルもある樹上住居を作る、焼畑農耕民コノイ族がいた。

<■書評
るびりん書林


藤木 高嶺 (著)
-: 191ページ
出版社: あかね書房 (1970)

■商品の説明
内容
幻の秘境をとらえた異色の探検記録!
フィリピンの西南、パラワン島に住むコノイ族の部落を世界で初めて発見
その驚くべき生活を克明に調べあげた第三次関西学院大学探検隊の記録!

著者略歴
藤木高嶺(ふじき・たかね)
一九二六年兵庫県生まれ、関西学院大学英文科卒、朝日新聞大阪本社写真部勤務。日本山岳協会第一種公認指導員。スペイン国立登山学校名誉教授。
第一二回菊池寛賞受賞。
〔著書〕「インディオの秘境」(朋文堂)、写真集「極限の民族」(朝日新聞社)「解放戦線潜入記」(ぺりかん社)
〔共著〕「父と子の山」(中央公論社)、「カナダ・エスキモー」「ニューギニア高地人」「アラビア遊牧民」(いずれも朝日新聞社)「エスキモー探検記」(あかね書房)、「秘境探検I」(山王書房)

■目次
はしがき 本多勝一 1
■ついにコノイ族を見つけた!
おく病なターザン 11
コノイ族とは 18
意外な障害 24
オーシタ一家の物語 33
アリボボガンへの道 46

■"山の人"たちとともに
山の人 57
遠慮のないくらし 66
秘密の樹上家屋を発見 73
快適な樹上家屋 80
イプス 89
豊富な農作物 94

■パラワン島の動物たち
動物たち 102
オオコウモリ 112
パラワンのチョウ 121

■コノイ族の素顔
住民の素顔 128
タバコと火 136
物々交換 141
アルマシガ 148
交易の方法 153
結婚 158

■子どもの遊びと楽器
子どもの遊び 165
楽器 171

■さらばパラワン島
下山 177

あとがき 藤木高嶺 188

■内容の紹介(5、6歳の男の子たちが遊ぶ様子)
一人の子どもが、ヤシのように枝のない細長い木を、スルスルと一〇メートルも登ると、ぶらさげてあるトウに伝わってアッという間に降りてきた。サルのような早わざだ。カーミンドン、ロンケ、アンビックの三人が、かわるがわるトウにぶらさがると「キャーッ」と声をたてながら、大きな孤をえがいて空中ブランコをはじめた。ときには、二人、三人がいっしょにぶらさがった。まるでターザンの子どものようだ。(63~64ページ)