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○■世界あやとり紀行―精霊の遊戯■2017年09月02日 22:09

自然発生的に世界各地で生まれたあやとりは、西洋文明の発達と普及に伴い消えていったという。あやとりという行為に伴う精神活動に、人が人であるためのヒントがあるのかもしれない。



シシドユキオ (著), 野口廣 (著), マーク・A・シャーマン (著), 建築・都市ワークショップ (編集), 七字由宇 (イラスト)
単行本(ソフトカバー): 69ページ
出版社: INAXo (2006/12/15)

商品の説明


内容(「BOOK」データベースより)


ここに一本の紐があります。結んで輪をつくって、手にかける。指で取ったり、外したり、くぐらせたり。ダンスをするかのように、紐を動かしていく。最後にぱっと開くと、思いもよらない形になります。あやとりは世界中で楽しまれてきました。風土を反映した多様なテーマや、複雑な形を見ると、人びとの飽くなき創造力を感じずにはいられません。けれども、ひとたび手を離すと跡形もなく消えてしまう、儚い伝承でもあるのです。実際に取ることによって残り、伝わるあやとり。紐を手に、古からの叡智を体感してみましょう。

内容(「MARC」データベースより)


紐を携えて世界を巡る、あやとりの旅。オセアニアから極北圏、北南アメリカ、アフリカ、アジアまでを訪ね、その土地ならではの様々なあやとりの形を紹介。紐を手に、古からの叡智を体感してみましょう。

著者について


シシドユキオ Yukio SHISHIDO
あやとり研究者、国際あやとり協会会員
1952年、京都府生まれ。高校卒業後、書店業に従事しながらあやとりの研究を始める。「ナウルあやとり問題」の解決や、ネイティブ・アメリカンの世界に受け入れられた創作あやとりなどにより、海外の愛好家から高い評価を得ている。論文「The Reconstruction of the Remaining Unsolved Nauruan String Figures」(『BISFA』3:108-130)ほか。

野口廣 Hiroshi NOGUCHI
早稲田大学名誉教授、国際あやとり協会編集顧問
1925年、東京生まれ。理学博士。東北大学理学部数学科卒業後、ミシガン大学に留学。イリノイ大学客員教授、早稲田大学教授を経て同大学名誉教授となる。78年、日本あやとり協会を設立。93年より2004年まで(財)数学オリンピック財団理事長を務め、現在、情報オリンピック日本委員会専務理事。著書、専門の学術書のほかに、『あやとり』正、続、続々(河出書房新社)、『キキとララのかんたんあやとり』(サンリオ)ほか。

マーク・A・シャーマン Mark A. SHERMAN
分子生物学者、国際あやとり協会会長。
1960年、アメリカ・オハイオ州生まれ。86年、南カリフォルニア大学薬学部バイオ薬化学博士課程修了。カリフォルニア大学でのポストドクター(分子生物学・分子遺伝学)を経て、89年からシティ・オブ・ホープ・ベックマン研究所員。現在は分子モデリングを研究。著著『Kwakiutl String Figures 』(UniversityofWashington Press)ほか。

目次

巻頭カラーグラビア

もくじ/あやとり分布図 10-11

オセアニア 12
天の川 ◇パプアニューギニア 12-15
こぶた ◇ローヤルティ諸島 16
人食い鬼 ◇ソロモン諸島 17
カワソリの罠 ◇パプアニューギニア ☆やってみよう! 18-19

パプアニューギニアのあやとり 20-21

ウミヘビ ◇トレス海峡諸島のマレー島 22
赤ん坊が生まれる ◇オーストラリア・イッルカラ 23
たつまき ◇オーストラリア・ヨーク岬 24

アボリジニのあやとり 25

サンゴ ◇ヤップ島 26
ひょうたん ◇ハワイ 27
エイゲメアング ◇ナウル 28

ナウルのあやとり 29

伝説の精霊 クハとラチ ◇ラパヌイ(イースター島) 30

ラパヌイのあやとり 31

マウイ四兄弟 ◇ニュージーランド 32

マオリのあやとり 33

コラム◎文字のない社会とあやとり 33

極北圏 34
耳の大きな犬 ◇カナダ・コパーマイン地方 34-35
山並み または オイルランプの炎 36
山間の月 37
白鳥 38

極北圏のあやとり 39

北アメリカ 40
ナバホの蝶 ◇アメリカ ☆やってみよう! 40-43

ナバホのあやとり 43

テントの幕 または ナバホの敷物 ◇アメリカ 44
赤ん坊占い ◇アメリカ ☆やってみよう! 45-47

南アメリカ 48
火山 ◇アルゼンチン 48
コウモリの群れ ◇ブラジル 49

ブラジルのあやとり 50
ガイアナのあやとり 50
ペルーのあやとり 51

アフリカ 52
木琴 ◇モザンビーク 52
集会場 ◇カメルーン、赤道ギニア、ガボン 53
鳥の巣 ◇スーダン 54

エチオピアのあやとり 55

アジア 56
インドのあやとり 56
中国のあやとり 57
お守り ◇日本 ☆やってみよう! 58-60

あやとりとともに 野口廣 61
ISFA、国際あやとり協会の活動と成果 マーク・A・シャーマン 67

参考文献 71

執筆者紹介 72

書評


自然発生的に世界各地で生まれたあやとりは、西洋文明の発達と普及に伴い消えていったという。あやとりという行為に伴う精神活動に、人が人であるためのヒントがあるのかもしれない。

○■ハイン 地の果ての祭典: 南米フエゴ諸島先住民セルクナムの生と死■2017年09月12日 13:40

伝統文化の記憶を持つセルクナムの最後の人びとと交流し、記録を残し、生涯を通じてその文化の研究と紹介に取り組んだ著者が、残された記録やセルクナムの末裔たちの話などから儀式「ハイン」の様子を復元



アン チャップマン (著), Anne MacKaye Chapman (原著), 大川 豪司 (翻訳)
単行本: 277ページ
出版社: 新評論 (2017/4/24)

商品の説明


内容紹介


尖った円錐形の仮面、裸身を覆う大胆な模様、不思議なポーズ─。人類学者M・グシンデが1923年に撮影した一連の写真を初めて見る人は、古いSF映画の一場面か、またはボディペインティング・アートかと思うかもしれない。実はこれは、セルクナムという部族が脈々と続けてきた祭典「ハイン」の扮装のひとつなのだ。
セルクナム族と呼ばれる人々は、南米大陸の南端に点在するフエゴ諸島(ティエラ・デル・フエゴ)に住んでいた。そこは人間が定住した最も南の土地、「地の果て」だった。この地域には四つの異なる部族が暮らしていたが、セルクナムはそのなかでも最大のグループだった。 主島のフエゴ島とそこに住む人々の存在は、1520年、マゼランの世界周航によって初めて西洋社会に知られた。以後多くの者がこの地を訪れる。「海賊」ドレーク、キャプテン・クック、ダーウィンを乗せたビーグル号、貿易船やアザラシ猟の船、金鉱探索者、キリスト教の伝道師たち、牧場経営者たち─。島民との間に様々な軋轢が生まれ、やがて一九世紀末に至ってフエゴ島は生き地獄と化す。公然と大虐殺が行われ、伝道所に強制収容された人たちの間に伝染病が蔓延し、そこから生きて出た者はわずかだった。フエゴ島民は短期間のうちに絶滅への道を辿り、生粋のセルクナムは1999年に絶えた。
多くの西洋人の目に、フエゴ島民の生活は「野蛮」で「惨め」で、自分たちの「文化的生活」とはかけ離れたものと映った。酷寒の地で裸同然で暮らす人々のなかには、拉致され、見せ物にされた者も多くいた。だが、彼らは世界のどこにも似たものの無い独自の文化をもっていた。部外者にはほとんど明かされることのなかった祭典「ハイン」はその白眉だ。本書は、この驚くべき祭典の姿を、残された記録や往時を知る数少ない人たちの証言から丹念に描き出し、「消えた」部族の姿を生き生きと伝えている。(編集部)

内容(「BOOK」データベースより)
南米最南端のフエゴ諸島、そこは人間が定住した最南の地だった。白人の到来による迫害と伝染病の蔓延によって絶滅へと至った部族の社会、神話、そして部外者に秘匿されていた祭典の詳細をフエゴ諸島民の研究をライフワークにした人類学者が描く。20世紀初頭の貴重な写真約50点。

著者について


Anne CHAPMAN(1922-2010) アメリカの人類学者。生き残っていたわずかなセルクナムと親交をむすび、生涯を通じてフエゴ島民の社会・文化を研究した。

訳者 大川豪司 1961年生まれ。国際基督教大学卒。現在、英語の学習塾講師。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
チャップマン,アン
1922‐2010。アメリカ合衆国の人類学者。メキシコの国立人類学大学、ニューヨークのコロンビア大学、フランスのソルボンヌ大学で、レヴィ=ストロースなどに学ぶ。ホンジュラスで先住民社会(ヒカケ族、レンカ族)の研究を行い、1964年からフエゴ諸島にわずかに残っていたセルクナム族の末裔たちに交じってフィールドワークを始める。セルクナム族最後の女シャーマン、ロラ・キエプヒャの最晩年、生活を共にし、伝統文化について記録し、数多くの歌を録音した

大川/豪司
1961年東京生れ。国際基督教大学教養学部卒業。インドネシアのジャカルタで、在住日本人子弟を対象とした学習塾の講師をして四半世紀過ごす。帰国後は予備校などで受験英語を教えている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

目次


はじめに 14
I セルクナムの神話 19
・ハイン、この「偉大なる祭典」は何のためか 20
・母権制および女たちのハイン崩壊の神話 22
・最初のハインと父権制の起源の神話 28
・ハインの秘密 29
II セルクナムの社会 35
・かつての暮らし 36
・なぜ滅びたのか 44
・慣習としてのハイン 47
III 三人の中心人物 51
・テネネスク 53
・ハリミンク 59
・グシンデ 63
IV ハイン 83
・身体彩色の技巧―日常生活用とハインの「精霊」用 84
・女子の成人儀礼 89
・ハインの精霊たちと登場の場面 112
(ショールト/オルム 命を呼びもどす者/ハイラン 淫らで不快な道化師/ハシェとワクス 騒動を起こす者/ワアシュ・ヘウワン 目に見えぬ狐/サルペン 扇情的な場面:死と出産の場面:古代母権制の長、「月」の象徴としてのサルペン/クテルネン サルペンの赤ん坊/ハラハチェス 角のある道化師/マタン バレエダンサー/コシュメンク 寝とられ亭主/クラン ひどい女/ウレン 優雅ないたずら者/タヌ 謎の精霊)
・遊戯、踊りとその他の儀式 187
(タヌの主催になる若い恋人たちの遊戯/男と女が競う遊戯/クルプシュ、あるいはペンギンの踊り/いわゆる「ヘビ踊り」/男根の儀式/好天をもたらす儀式/アシカの物真似/ケワニクスの行進/女性限定(女たちが通過儀礼を風刺する/母親たちが息子の真似をして遊ぶ))
・最後の仮説―秘密は誰のものだったのか 229
V その後のこと 233
原注 248
文献一覧 259
献辞 262
図版出典一覧 263
解説 264
訳者あとがき 270
ハインの詠唱の曲目一覧 vi
索引 i

「本書をお読みいただく前に」の冒頭部分


  著者アン・チャップマンにはティエラ・デル・フエゴ(フエゴ諸島)の先住民に関する複数の著書があるが、本書はそのうちの一部族、セルクナム族の祭典ハインについて書かれたものだ。冒頭からこの祭典と背景にある神話の詳細な話に入っていき、わかりにくく感じられるかもしれないので、本書と一部重複する内容もあるが、ティエラ・デル・フエゴの風土、そこに生きたセルクナム族らの先住民、彼らと西洋人との接触などについて簡単に概説しておきたい。

「はじめに」の冒頭部分


  両親ともにセルクナムだった最後の者は一九九九年に亡くなったが(V章参照)、セルクナム族(オナ族という名でも知られる)の子孫は、まだティエラ・デル・フエゴのアルゼンチン領に住んでいる。彼らにとって先祖からの伝統は切っても切り離せないものだ。この本が彼らと、ハインの祭典の偉大なる文化的・芸術的創造性を認める人びとの役に立つことを願っている。

書評


伝統文化の記憶を持つセルクナムの最後の人びとと交流し、記録を残し、生涯を通じてその文化の研究と紹介に取り組んだ著者が、残された記録やセルクナムの末裔たちの話などから儀式「ハイン」の様子を復元

○■ブッシュマン、永遠に。―変容を迫られるアフリカの狩猟採集民■2017年09月15日 09:25

700万年間続いた人類の生活は、こんなにも充実した楽しい生活であったのかと思わせる描写から始まって「近代化」による変容を描くことに重点を置いた本書は、日本のブッシュマン研究者たちの紹介にもなっている



田中 二郎 (著)
単行本: 225ページ
出版社: 昭和堂; 初版 (2008/10/1)

商品の説明


内容(「BOOK」データベースより)


歴史の生き証人が語る“地球最後の狩猟採集民”の過去・現在・未来。四〇年間にわたるブッシュマン研究の一端を記し、生態人類学研究から地域研究への転進を模索した。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)


田中/二郎
1941年京都生まれ。京都大学理学部卒業。東京大学大学院社会学研究科博士課程中退。理学博士。京都大学霊長類研究所助教授、弘前大学人文学部教授、京都大学アフリカ地域研究センター、アジア・アフリカ地域研究研究科教授を歴任。京都大学名誉教授。専門は人類学、アフリカ地域研究。狩猟採集民ブッシュマン、ムブティ・ピグミー、遊牧民レンディーレ、ポコットなどを対象とした生態人類学的研究をおこなってきた(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

目次


はじめに i
第1章 コイサン人―ブッシュマンとコイコイ―の起源と歴史 1
コイサン人との出会い 2
コイサン人の名称 4
ブッシュマンの起源 9
牧畜民コイコイの分岐と拡散 11
コイサン人の衰退 16
第2章 狩猟採集の生活、文化と社会 21
カラハリの自然 22
セントラル・カラハリとカデ地域の人びと 27
日々の暮らし 31
狩猟 37
植物採集 44
生活を支える植物採集VS.狩猟の進化史的意義 48
移動生活と住居 54
平等主義と集団の流動性 61
第3章 ブッシュマン社会の変貌 65
ふたたびカデの地へ 66
調査の再開 71
変貌するカデ 76
馬を用いた集団狩猟 80
平等主義崩壊の兆し 84
第4章 定住地の整備 89
カデ小学校の開校 90
近代医療の導入 93
居住様式の変化 95
国政選挙への参加 100
コープ方式の売店ができた 105
飲酒と暴力 108
喧嘩と裁判 112
定住化がもたらす問題点 115
一九八七年の定住集落 117
調査項目の設定と各自の分担 122
第5章 長期共同調査の体制を整える 125
通年調査が可能となった 126
四人の新来者を迎え入れる 129
カラハリ族へのアプローチ 132
女性の視点によるブッシュマン研究 137
セントラル・リザーブの昨今 141
ナミビア側のブッシュマン開発計画 147
第6章 定住化と開発 153
定住化にともなう問題点再考 154
開発計画を考える 159
女性人類学断章 163
多岐にわたる昆虫の利用 168
ライオンに出くわしたコンケネ 173
第7章 故郷を追われる人びと 177
ついにそのときがきた――再移住 178
乳幼児の発達と育児 184
生態人類学から地域研究へ 187
ブッシュ生活への回帰 191
二つの死 197
最後の訪問 204
定住化社会の将来 210

あとがき 217
参考文献 221

160ページに収録された写真40の説明文


エランド・ダンス。初潮を迎えた少女は小屋のなかに寝かされ、そのまわりを数日間にわたって女たちが踊り、成人を祝う。アンテロープのなかでもお尻が丸々と大きくもっとも脂肪ののったエランドは、多産と豊穣のシンボルだとしてこの名前が付けられている(1971年10月)。

書評


700万年間続いた人類の生活は、こんなにも充実した楽しい生活であったのかと思わせる描写から始まって「近代化」による変容を描くことに重点を置いた本書は、日本のブッシュマン研究者たちの紹介にもなっている

○お金がなくても田舎暮らしを成功させる一〇〇カ条○2017年09月17日 20:06

「田舎暮らしに甘い幻想をふりまかないライター」による格差社会からの逃亡者向け田舎生活成功のための100カ条



山本 一典 (著)
単行本(ソフトカバー): 238ページ
出版社: 洋泉社 (2009/10/2)

商品の説明


著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)


山本/一典
田舎暮らしライター。1959年北海道北見市生まれ。神奈川大学外国語学部卒業。85年から田舎暮らしの取材を始め、『毎日グラフ』『月刊ミリオン』などに連載を執筆。日本でただ一人の田舎暮らしライターとして活動。『田舎暮らしの本』(宝島社)では87年の創刊から取材スタッフとなり、現在は「失敗例に学ぶ田舎暮らし入門」という連載を担当。2001年より福島県都路村(現在は田村市都路町)に移り住み、農村内部で田舎暮らしのさらなる可能性を模索している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

目次


はじめに 3
第1章 田舎暮らしの資金不足を補うための二〇ヵ条 15
余裕がなければ月三万円以下の貸家に絞れ!
月五万円以上の住宅ローンは絶対に組むな
年に一八十万円以上の生活費を確保する
都会への移動は安い高速バスで
安い薪ストーブに注目する ほか
第2章 田舎へ飛び込むための二〇ヵ条 59
都会生活の反動だけで移住しない
未練がなければ都会の家を処分する
夫婦で車社会に対応する
冠婚葬祭と共同作業で地域社会を学ぶ
移住者のネットワークに頼りすぎない ほか
第3章 田舎物件を賢く入手するための二〇ヵ条 103
優先順位を決めて地域や物件タイプを絞り込む
目的に応じて行政と民間を使い分ける
定住者はロケーションにこだわるな
通信インフラは事前に聞いておく
よそ者に優しい地域を選べ ほか
第4章 建物や工事で失敗しないための二〇ヵ条 147
中古は床下・水回りから傷みを疑え
古民家の欠点も頭に入れる
憧れだけでログ・ハウスを選ばない
建築予算は二割安く提示する
沢水の利用は慎重に ほか
第5章 健康的な田舎暮らしを実現するための二〇ヵ条 191
タバコや夜更かしなどの悪習を絶つ
日常的に体を動かす
キノコ栽培に挑戦する
果樹栽培も採り入れる ほか

あとがき 235

「はじめに」の最後の段落


  本書は五章に分けて、田舎暮らしを成功させる法則を述べていく。「田舎暮らしの資金不足を補うための二〇カ条」と「田舎へ飛び込むための二〇カ条」では、どういう暮らしを始めたらいいのか、田舎で自らの人生設計を描くのに役立ててほしい。「田舎物件を賢く入手するための二〇カ条」と「建物や工事で失敗しないための二〇カ条」は、生活の場を確保するための知識を取り上げる、最後の「健康的な田舎暮らしを実現するための二〇カ条」では、少ない収入でも楽しく暮らしていくためのヒント、充実したセカンドライフを実現するための知恵を紹介していこう。筆者が田舎暮らしの取材を始めたのは二十四年前だが、〇一年に自ら福島県の山村に移り住み、多くの移住者と交流している。取材だけでなく、日常生活でも移住者の言動を見聞きしているので、その経験も本書に織り込んでいきたい。

書評


「田舎暮らしに甘い幻想をふりまかないライター」による格差社会からの逃亡者向け田舎生活成功のための100カ条


○■黒人アフリカの美術■2017年09月22日 08:54

西洋世界における黒人アフリカの美術に対する態度の変遷から、作品の様式や構成要素の比較、アフリカ人たちの宗教意識・美意識までを広く捉えようとした力作。豊富な図式を収録し、巻末には年表も付属。



ジャン・ロード (著), 江口 一久 (翻訳)
単行本: 278ページ
出版社: 白水社 (1986/02)

商品の説明


内容


現代人に強烈なメッセージを投げかける黒人アフリカの仮面や像を、生命の躍動する彼らの社会のなかに位置づけ、「美」をふくむその象徴的な力を解明した古典的名著。

訳者略歴


江口 一久
一九四二年生
一九六五年京都大学文学部卒
西アフリカ民族学専攻
国立民族学博物館教授
主要著書
『きのどくなハイエナ』(小峰書店)
『最後の裸族』(大日本書店)他

目次


1 忘れられ再発見されたアフリカ 5
異国趣味の誕生/スーダンの黄金とアフリカの侵入/悪しき野蛮人/未開美術/ヨーロッパの芸術家による黒人美術の発見
2 歴史的背景 29
先史時代、地中海とアフリカの文化/先史時代の資料/黒人アフリカと地中海世界/考古学/チャド文化/ノックとイフェの文化/モノモタパとジンバブエ帝国/帝国と王国/西スーダン/マリ帝国/バンバラ王国/ソンガイ帝国/中央スーダン/連邦帝国の美術/「ギニア」と「コンゴ」の王国/モシ帝国/アシャンティ王国とパウレ王国/ダホメー王国/コンゴ諸王国/美術と歴史的状況
3 黒人美術家 79
技術、素材、道具/鍛冶屋/職業的芸術家/注文者/芸術家の個性と美的判断力
4 芸術と社会 104
コンゴの社会/イフェとベニン/マンデ系の人びと/様式と伝統。規範と新しいものを取り入れること
5 仮面 140
仮面と儀礼/仮面と憑依/仮面の種類/葉と籠でできた仮面/顔だけの仮面/ヘルメット型仮面/ヘルメットの上部/薄板をもつ仮面/彫像を上にのせた仮面/仮面と表現の豊かさ
6 彫像 181
切削と形成/様式と宗教/非物質的なものが乗り移った彫刻/記念的彫刻
7 神話から歴史へ 211
彫刻された扉と鎧戸/ダホメーの浅浮彫り/ベニンの青銅版
8 結論 232

訳者あとがき 340
文献表 34
アフリカの歴史 9
収録図版一覧 1

帯より


「黒人アフリカの美術」ほど数奇な運命をたどったものがあろうか。それは、まず好奇心、次に軽蔑、侮りの対象となり、やがて民族誌学の資料となり、そして近代画家たちのインスピレーションの源泉という高位にまで昇格させられた。今日では、美術愛好家たちの取引と物色の対象になっている。本書は、このような見かたの変遷の跡をたどり、同時に作品の様式やその構成要素の比較検討を細密に行いつつ、アフリカ人たちの宗教意識、美意識を捉えんとする。豊富な図版と便利な年表の助けをかりて、アフリカの心を探る。

書評


西洋世界における黒人アフリカの美術に対する態度の変遷から、作品の様式や構成要素の比較、アフリカ人たちの宗教意識・美意識までを広く捉えようとした力作。豊富な図式を収録し、巻末には年表も付属。