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○■貝げらのめがね―自然は子どもをどのように遊ばせるか■2017年10月15日 22:06

愛知教育大学の学生の頃から自然の中での子どもの遊びを調査しつづけた山口氏の定年退官を期して出版された写真を主とする本

山口 孝雄 (著)
大型本 255ページ
光村教育出版 (1986年2月)

商品の説明


内容


自然の中の遊びは子どもが主役です。大人から与えられたものばかり使って、受身で遊ばせたくないのです。

著者について


山口孝雄
1925 愛知県豊橋市に生まれる。
1945 愛知第二師範学校卒業、豊橋市立植田国民学校に赴任。
1951 教科書にトーテムポール制作が採択され教材となる。
1964 愛知学芸大学附属岡崎小学校げ転任、兼任教師として愛知学芸大学で4年間初等教育法・図工科教材研究の講義をする。
1977 豊橋市立前芝小学校校長
1985 豊橋市小学校長会長

目次


高師小僧のクレヨン
遊びを見つめて 市川 晃(愛知教育大学教授)
造ることは考えること 福田 繁雄(グラフィック・デザイナー)
育てる心 石原 成章(豊橋市教育委員会・教育長)

1. 風と子ども 10
2. 大地と子ども 34
3. 虫と子ども 108
4. 草木と子ども 142
5. 自然は子どもをどのように遊ばせるか 224

遊びの分類表
(1)場所と人数による分類(昭和29年と60年の比較) 244
(2)造形表現内容による分類 246
(3)表現素材による分類 247
(4)要求による分類 248

風月同天 249
解説「高師小僧のクレヨン」 249
「貝げらのめがね」によせて 三宅 亨 250
What Can Children Learn Playing in Nature 251
造形美学と山口先生 阮守勤 252
山口孝雄略歴 253

書評


愛知教育大学の学生の頃から自然の中での子どもの遊びを調査しつづけた山口氏の定年退官を期して出版された写真を主とする本

◎■東京にカワウソがいたころ■2017年10月02日 15:29

ほとんど怒ったことがないというカメばあちゃんの怒りに耳を傾けたい



大川 悦生 (著), 宮本 忠夫 (イラスト)
単行本: 127ページ
出版社: 国土社 (1987/07)

商品の説明


内容


江戸の地図に点をうったる佃島
と、川柳にうたわれ、銀座からもごく近いのに、すこし前まで、渡し船でいききをした、東京にあって、「別世界みたい」といわれたつくだ島。 かつて、水も光もすみきったつくだ島を、元気に走りまわっていたカツばあさんたち。気っぷのよい、つくだ島の人たちの暮らしを生き生きと語ります。

著者について


大川悦生(おおかわえつせい)
1930年長野県に生まれる。早大文学部卒。全国を歩いて民話をっ採集し、戦争や被爆体験を聞き集め、子どもに伝える作品を書きつづけている。『おかあさんの木』『日本の民話1~7』『星からきたカード』『ながさきの子うま』『木は生きかえった』など作品多数。民話を語る会・母を記録する会・東京都原爆被害者団体協議会後援会世話人。
宮本忠夫(みやもとただお)
1947年東京都に生まれる。中央美術学園卒業。『えんとつにのぼったふうちゃん』で第一回絵本にっぽん賞受賞、絵本に『さよならムッちゃん』『ゆきがくる?』『もしもしゆうびんです』、さし絵に『子ども古典落語』『木は生きかえった』など作品多数。人形劇団「極楽座」主宰。

もくじ


1 島のあまっちょ 5
2 ヤソの学校 15
3 ふじの花とつくだに屋 26
4 「おわまりこい!」 35
5 つくだ祭り 46
6 カワウソの小僧 61
7 あのころの銀座・浅草 70
8 つくだっ子たちの冬 81
9 奉公にでたカツ 93
10 大震災と、せんそうと 106
11 島が島でなくなった日 116

あとがき 126

書評


ほとんど怒ったことがないというカメばあちゃんの怒りに耳を傾けたい

○■日本の遊戯■2017年04月30日 20:38

鷹狩、蹴鞠、流鏑馬から、将棋、なぞかけ、鬼ごっこ、ひな祭り、端午の節句まで、古来からの日本の遊戯を収集した字典。羽田元首相の実家が経営する書店から復刻出版。



小高 吉三郎 (著)
-: 716ページ
出版社: 羽田書店; 3版 (1950)

■目次
序に代へて
凡例
日本の遊戯

「あ」の部 一
あがりこさがりこ/あげだま/あげばね/あしおし/あしごき/あしずまふ/あておに/あないち/あなおに/あふぎあはせ/あふぎきり/あぶりだし/あめんぼうつり/あやとり/あんま

「い」の部 一七
いかご/いかのぼり/いくさあそび/いしあわせ/いしうち/いしくづし/いしけん/いしつみ/いしなげ/いしなご/いしはじき/いしひろひ/いたおとし/いたちごっこ/いてふうち/いぬおふもの/いもむしころころ/いろはかるた/いわしこい/いんぢ/いんぢうち

「う」の部 四七
うさぎうさぎ/うしごと/うしろんぼ/うたあわせ/うたがひ/うたがるた/うちごま/うつむきさい/うでおし/うでしばり/うですまふ/うでひき/うなぎのせのぼり/うなりごま/うまくらべ/うまごと/うんすんかるた

「お」の部 七六
おこんめ/おしくらまんぞ/おつきさまいくつ/おてだまあそび/おででこすごろく/おてまり/おてらのみづくみ/おでんや/おとしあひ/おにあそび/おにご/おにごっこ/おにごと/おにさだめ/おにのるす/おにわたし/おのせ/おはなごま/おひはご/おひばね/おほさかおんごく/おみなへしあはせ/おみこし/おむく/おやとりことり/おやまのおやまのおこんこさん/おりがみ/おリすゑ

「か」の部 九八
かうあはせ/かうもりかうもり/かがみおに/かくれおに/かくれかしこ/かくれかんしやう/かくれくじ/かくれこ/かくればち/かけくら/かけくらべ/かけこ/かけつこ/かげふみおに/かげゑ/かごめかごめ/かごゆり/かさがけ/かざくるま/かずとり/かたおし/かたくび/かたぐま/かたぐるま/かづけおに/かなづちとび/かなどうごま/かなわなげ/なはづとび/かひあはせ/かひおほひ/かべはなれ/かへるつり/かへるのとむらひ/かまおに/かみてつぱう/かみなりあそび/かみふき/かゆづゑ/からかひおに/からごま/からすだこ/かりうち/かるた/てんしやうかるた/かんころ/がんころし

「き」の部 一五一
きうぢやう/きくあはせ/きそひうま/ぎちやう/きづ/きのぼり/ぎつかんこ/ぎつちやう/きつねけん/きつねのおまど/きはちまはし/きんきう

「く」の部 一六四
くぎごま/くさあはせ/くひうち/くびつぴき/くびひき/くらべうま/くるまがへり/くるみうち/くわんいすごろく

「け」の部 一九二
けいば/げたかくし/げへ/けまり/けん/けんけん/けんずまふ/けんだま

「こ」の部 一九九
ごいしあそび/ここはどこのほそみち/ことりあはせ/ことりおに/ことろことろ/こばよ/こぶしはづし/こふやしおに/こほりすべり/こま/こまつひき/ごみかくし/こめつき/こゆみ/ごんごんごま

「さ」の部 二二六
ざうりかくし/さぎあし/さぎずまふ/さざえうち/ざとうすまふ/さるがへり/さるわり

「し」の部 二二九
しうきく/しうせん/しだら/しつぺい/しなだま/じふろくむさし/しゃうぎ/しやうぎあそび/しやうぎたふし/じやうどすごろく/しやうぶたたき/しやうぶのねあわせ/しやうやけん/じやくぐり/しやちほこだち/しやぼんだま/じやんけん/じゆんくわんぎ

「す」の部 三〇九
ずいずいずっころばし/すぎたち/すごろく/すずめこゆみ/すねおし/すまふ/すわりすまふ/すゐじあうしよぐわ

「せ」の部 三五九
ぜにごま/せんそやまんぞ

「た」の部 三六四
たかあし/たかがり/たがまはし/だきう/たきものあはせ/たくあんおし/たけうま/たけがへし/たこ/たこあげ/たすけおに/たなばたまつり/だま/たまくり/たまりおに/たるにんぎやう/だるまおとし/だんき/たんごのせつく

「ち」の部 四六二
ちうがへり/ぢむしつり/ちやうま/ちんちんもがもが/ぢんとり

「つ」の部 四六五
つくばね/つけぎひき/つなぎおに/つなひき/つばなつばな/つぼうち/つりぐひ

「て」の部 四七八
てぐるま/てしばり/でたりひつこんだり/てつどうごま/てぬぐひひき/てのひらおし/てのひらかへし/てまりあそび/てるてるばうず/てんぐはいかい/でんぐりかへり/てんぐるま/てんしやうかるた/てんてんてんぢく

「と」の部 四九三
とうせんきよう/どうどうめぐり/とうはちけん/とびしやうぎ/とらけん/とりあはせ/とりさし/とんぼがへり/とんびだこ

「な」の部 五一五
なぞ/なつご/ななつご/なはとび/なんこ

「に」の部 五二五
にぎりひらき/にぎりひらきうち/につくび/にらみくら/にんぎやうだる

「ぬ」の部 五二九
ぬすびとかくし/ぬすみしやうぎ

「ね」の部 五三〇
ねことねずみ/ねずみごつこ/ねずみとり/ねつき/ねつくひ/ねつくひうち/ねんが/ねんがら

「の」の部 五三五
のりゆみ

「は」の部 五四四
ばいごま/ばいまはし/はいろん/はうびき/はかたごま/はごいた/かさみしやうぎ/はじきいし/はじきしやうぎ/はしごおに/はしらとつつき/はしらまはり/はしらつら/はちまきとり/はなかるた/はなはな/はなび/はね/はねつき/はまなげ/はまゆみ/はるごま/はんじもの

「ひ」の部 五七八
ひひなあそび/ひひなまつり/ひきおとし/ひつぱりつこ/ひととり/ひとやどおに/ひまはし/びやぼん

「ふ」の部 六〇〇
ふくわらひ/ぶしやうごま/ふたやどおに/ふたりおに/ふなくらべ/ぶらんこ/ふりしやうぎ/ぶりぶり

「へ」の部 六〇九
ぺつたんこ/へんつき

「ほ」の部 六一二
ぼうおし/ぼうぬきうち/ぼうねぢ/ぼうひき/ほたるかり/ほんけん/ぼんぼん

「ま」の部 六二〇
まくらひき/まぜけん/まつばきり/まはりのこぼとけ/まはりしやうぎ/まひまひつぶり/ままこだて/まりあそび/まりうち/まりつき/まるおに/まるわたり

「み」の部 六三三
みづいはひ/みづじ/みづてつぱう

「む」の部 六三七
むかうのおばさん/むさし/むしけん/むしゑり/むちごま/むつむさし

「め」の部 六四二
めかくしおに/めくらおに/めくらべ/めじろおし/めなしどち/めんうち/めんがた/めんこ/めんないちどり

「も」の部 六四六
もじくさり/もじゑ/もんどり

「や」の部 六五四
やうきゆう/やさすがり/やつこだこ/やどなしおに/やぶさめ/やまぶしあそび

「ゆ」の部 六七二
ゆきあそび/ゆびきり/ゆびくぐり/ゆびずまふ/ゆびまはし

「よ」の部 六七九
よどのかはせ/ようよう

「ら」の部 六八一
らかんまはし/らんご

「り」の部 六八四
りうご

「わ」の部 六八六
わまはし

「ゐ」の部 六八七
ゐご/ゐんふたぎ

■書評
鷹狩、蹴鞠、流鏑馬から、将棋、なぞかけ、鬼ごっこ、ひな祭り、端午の節句まで、古来からの日本の遊戯を収集した字典。羽田元首相の実家が経営する書店から復刻出版。

○■あふりかのたいこ■2016年05月04日 08:54

けものに まじれ


瀬田 貞二 (著), 寺島 龍一 (イラスト)
福音館書店 1966年12月

■商品の紹介
内容
太鼓が大好きな男の子タンボは、村にやってきた白人の男が無闇に動物を殺すのを見て、動物たちを遠くに逃がすように太鼓をたたいて合図を送りました。翌日から、動物が一匹も見つからなくなりましたが、一頭だけ現れた見事なインパラを、男とともに追っていくと、森の池のまわりには、命の水を飲むたくさんの動物が……。アフリカを舞台に自然への畏敬と命の尊さを描いた絵本。(福音館書店HPより)

■書評
別館

○●こんにちは、ビーバー (たくさんのふしぎ傑作集) ●2016年04月25日 21:57

「定住」する動物、ビーバー

佐藤 英治 (著, 写真)
単行本: 40ページ 出版社: 福音館書店 (2007/1/20)

■内容紹介
アラスカの野生動物の撮影のために、湖畔にキャンプをしていた写真家が、ビーバーの一家に出会いました。大自然に生きるビーバーは、いきいきとしていてとても魅力的でした。さっそく撮影を始めますが、決まって逃げられてしまいます。追い回すことをやめたとき、はじめてビーバーたちは安心して写真家の前に姿を現しました。もみの木が茂り、その根元ではルピナスが咲く、アラスカの美しい自然の中に生きるビーバーたちの暮らしを、臨場感あふれる写真で紹介します。 動物園でみるビーバーは、与えられた枝で巣穴をせっせと修復するだけですが、アラスカの野生のビーバーは違います。山を登り、木を倒し、枝をかじって巣穴にはこんできます。天敵のカワウソには太い尻尾を水面に打ち付けて勇ましく闘うこともあります。ビーバーの力強い、巣作りの様子をごらんください。 ビーバーの作る巣穴は、自然のダムになり、他の動物たちの住みやすい環境をつくることにもつながっている、など新しい発見があるはずです。

著者について
<写真家>1963年、名古屋市に生まれる。名城大学卒業。大学在学中より、ケニア、タンザニアを訪れ、野生動物の写真を撮る。その後、北アメリカに渡り、キャンプをしながら、アラスカやロッキー山脈に生息する動物たちを撮影。現在は主に、アラスカでビーバーを撮り続けている。


■出だし

ビーバーのことがこんなに()きになるなんて思ってもいませんでした。

子どものころも、ビーバーが木をかじりたおしてダムを作る動物(どうぶつ)だ、というくらいのことは知っていましたが、動物園(どうぶつえん)で見るビーバーは、いつも(もの)かげにかくれてじっとしている、おもしろくない動物(どうぶつ)だったからです。

ところが、おとなになってアラスカの大自然(だいしぜん)の中で出会ったビーバーは、動物園(どうぶつえん)のビーバーとはちがう動物(どうぶつ)じゃないかと思うほどに、いきいきとしていました。(わたし)はビーバーに夢中(むちゅう)になってしましました。


■各ページの見出し
・ビーバーのすみか
()とダム
()修理(しゅうり)するビーバー
・ビーバーと水
・しっぽ
・ビーバーの毛皮(けがわ)
撮影(さつえい)のはじまり
(さか)
・たおれた木
・木をかじるビーバー
・ビーバーの(てき)
・カワウソとのたたかい
・秋
・冬のおとずれ
・冬


○■事故と事件が多発するブラック保育園のリアル■2016年04月06日 08:54

危機管理のプロがリスクの見抜き方・軽減方法を語る


脇 貴志 (著)
新書: 189ページ
出版社: 幻冬舎 (2016/2/12)

■商品の説明
内容紹介
「保育園=安全な場所」と思い込むのは危険!
あなたの子どもが被害に遭う前に読んでください。

待機児童を減らすための「詰め込み保育」、
低賃金や高い離職率を背景にした「保育士の著しい質の低さ」、
いつ重大事故 が起きてもおかしくない「危うい保育環 境」、
親の目が届かないところでの保育士による「虐待やネグレクト」――。
大切なお子さんを預けるにはあまりに危険すぎる「ブラック保育園」は、近年ますます増えてきています。
本書では、30000件の事故現場を見てきた著者が、
安全管理を行っていない「ブラック保育園」の実態、ブラック保育士・園長の見分け方、保育施設を選ぶ際のチェックポイントなどを解説します。

内容(「BOOK」データベースより)
3万件の事故現場を見てきた著書が警告!わが子が被害に遭う前に読みたい、ブラック保育園・保育士を見破る方法。

著者について
■ 脇 貴志(わき たかし) 株式会社アイギス代表取締役社長。
2003年から社会福祉法人・学校法人に対して事故やトラブルの対応アドバイザーサービスを展開。
現在は、全国の保育園に事故やトラブルに対しての24時間専用ダイヤル「危機対応サービス」を提供。
また、重大事故が発生した場合、現地対応スタッフを24時間以内に現場まで派遣する現地急行サービスを行っている。
保育園に特化した現場、現実を重視した具体的内容の事故防止セミナーで年150回以上講師を務め、事故発生時の対応アドバイザー業務を提供している。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
脇/貴志
株式会社アイギス代表取締役社長。2003年から社会福祉法人・学校法人に対して事故やトラブルの対応アドバイザーサービスを展開。現在は、全国の保育園に事故やトラブルに対しての24時間専用ダイヤル「危機対応サービス」を提供。また、重大事故が発生した場合、現地対応スタッフを24時間以内に現場まで派遣する現地急行サービスを行っている。保育園に特化した現場、現実を重視した具体的内容の事故防止セミナーで年150回以上講師を務め、事故発生時の対応アドバイザー業務を提供している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

■目次
はじめに 3
[第1章] あなたの子どももいつ被害に遭うかわからない――保育園の悲惨な現場事情
・保育園は、中身がわからない危険なブラックボックスだ! 14
・死亡事故は、どの保育園でも起こり得る 19
・保育園=リスクが過度に集中する場所 22
・死亡事故の98%が、3つの原因に集中している 29
・物言わぬ乳幼児が犠牲になる虐待事件 43

[第2章] 低すぎる給与、残業代の未払い、高い離職率――増え続ける「ブラック保育園」の実態
・安全管理をしないブラック保育園が、園児の命を奪う 54
・低賃金と激務で使い捨てられる保育士たち 58
・さらに高度な専門性が必要になった現代の保育 60
・待遇面で大きな差がつく認可・認可外の園 64
・独裁国家の危うさを秘めた保育園運営 70
・保育業界を取り巻く「ぬるさ」が悲劇を招く 75

[第3章] サービス悪化は園側の責任だけではない―― モンスターペアレントや地域住民がもたらす現場の混乱
・行き過ぎた要求をするモンスターペアレント 80
・保育園への過度な期待がクレームを招く 84
・モンスターペアレントの97%は「養殖もの」だ 88
・保育士に恋心をぶつける保護者 95
・騒音、苦情……モンスター住民との対立 97
・保育士の親もモンスターペアレント化している 101

[第4章] 子どもを預ける前に知っておきたい!
「新保育制度&リスク管理」の基礎知識
・「子ども・子育て支援新制度」のポイント 108
・保育園における事故報告の義務化 116
・「子ども・子育て支援新制度」の問題点 119
・正しく理解されていない「リスク管理」の概念 121
・あえてリスクを選択できる園こそ魅力的 126
・「ヒヤリ・ハット」の分析は正しくなければ当てにならない 128

[第5章] 「ブラック保育士・園長」を見破るチェックポイント
・ただ見学するだけでは、ブラック保育園は見抜けない 134
・危ない園長・保育士を見抜く7つのポイント 140
・最高の保育士とは、「ごく普通」の保育士でもある 151

[第6章] 事故を起こしやすい「施設設備・周辺環境」の共通点
・建物や設備の新しさだけで選んではいけない! 156
・室内には危険がいっぱい 160
・部厚いマニュアルがある園でも安心できない 164

[第7章] 保育事故・トラブルを回避するために――
保護者としての心構え
・子どもの命を預ける覚悟はありますか? 170
・保育事故ゼロに向けて、私たちが今日からできること 172
・クレームにも、ポジティブな思いを添える 175
・それでもブラック保育園に遭遇した時は 179
・一歩ずつ、保育をめぐる状況を変えていこう 181

おわりに 187

■「まえがき」より(中間の部分)
  私は、保育園の事故・トラブル専用ダイヤル(24時間対応)を2009年に設置して以来、全国の保育園からの相談を受け付け、園側が適切に対応できるようアドバイスしてきました。これまで3万件以上もの事故・トラブルを解決に導く中で、どうすれば事故を未然に防げるのか、保育現場はどのように対応するべきかを徹底的に現場を通して学び続けて、今日に至ります。
  これまでの経験で私が痛感したのは、保育園側も、そして保護者も「保育県は非常にリスクの高い場所である」という認識が、あまりにも薄いということです。
  まずは、今置かれている保育園の状況および保育制度、正しい保育園のあり方といった知識をしっかりと身に付けて、どのようなことに気を付けるべきかをよく理解することが大切です。

■書評
別館

○■動物の「超」ひみつを知ろう(シリーズ楽しい科学)■2016年03月08日 22:25

冬眠、渡りから、ビッグフット、ネッシーまで


ジュディス ハーブスト (著), Judith Herbst (原著), 山越 幸江 (翻訳)
単行本: 203ページ
出版社: 晶文社 (1994/06)

■商品の説明
内容(「BOOK」データベースより)
動物は、人間にはとてもかなわない、ふしぎな力をもっている。冬眠やからだの再生のしくみはどうなっているのか。雪男やネス湖の怪獣はほんとうにいるの。なぜ恐竜は絶滅したのか。あっとおどろく、ウソのようなホントの話。

内容(「MARC」データベースより)
カエルは化石として閉じ込められても、ふたたび生き返る。魚は空を飛ぶ。動物は人間がとてもかなわない力を持っている。あっと驚くウソのようなホントの話。科学の楽しいミラクル・ワールドへ出発しよう。

■目次
1 わたしの犬はうらないい師――予知 9
2 寝る子はよいこ――冬眠 28
3 消えた手足をつくります――再生 38
4 群れのひみつ――集合意識 48
5 ふしぎな大旅行―― 渡り 64
6 カエルが空から降ってきた 92
7 化石からの生還――仮死 104
8 恐竜はどこへ消えた? 126
9 そこにはなにかがいる――未発見の動物 145
10 ネッシー物語 170
用語解説 191
訳者あとがき 200

■書評
本が好き!

○●今に生きる教育─母と子への贈り物●2016年01月24日 09:50

当時の愛知県教育センター所長が、今に生きることの大切さを伝える



宮田力松 (著)
発行所: 三晃書房
1975年5月10日発行
201ページ

■内容の紹介
「はしがき」より
  誰でも、何かを体験し、成功したか失敗したかは別として、その結果を自分の毎日の生活や、子どもの育て方に役立てています。他人から見ると、笑われそうなことであっても、本人にとっては、何にもまして貴 重なものもあるのです。
  とぼしい私の体験から、特に、子どもを育て、その子の将来に何かを賭けてみえるお母さんに、私自身体験したことのいくつかを取り上げ、これからのお役にたてていただきたい、と心の底から願っています。
  「ききわけのある子」を育てること、今日をよりよく生きることの二つが、この本の底流にある願いのようなものです。内容も、この点にしぼり、基本になることを書いてみました。

■著者に付いて
宮田力松
大正5年、富山県に生まれる
高等小学校卒業 教員就職後
日本大学高等師範部卒業
日本大学文理学部卒業

主な著書
高校生の社会(蓬左文庫)
愛知県の江戸時代若者掟の研究(学校紀要)
女子の理想的人間像(同上)
近代学校の創造(同上)
高等学校教育一般教育の目標(同上)

経歴
愛知県知多郡小鈴谷村立第二尋常高等小学校代用教員
東京都葛飾区立渋江尋常小学校訓導
愛知県半田商業学校教諭
愛知県半田南高等学校教諭
愛知県立半田高等学校教諭
愛知県教育文化研究所主事
愛知県教育委員会学校教育課指導主事
愛知県立刈谷商業家庭高等学校校長
愛知県教育委員会学校教育課長
愛知県教育委員会指導部長
愛知県科学教育センター所長
愛知県教育センター所長(現在)
(本書出版時に掲載されていたデータです)

■当時の仲谷愛知県知事による推薦文

  この一冊の本のどこを開いて見ても、「今にいきる」ことの
大切さが信念をもって述べられています。
  平易な表現は深い思索とあいまって、これからの家庭教育の
あり方が的確に示されています。
  時宜をえたまたとない良書として、多くの皆さん方に推奨
します。

■目次
はしがき
一 親子の美しさ 7
1 母ごころ 8
2 父親の幸せ 12
3 子どもへの手紙 16
4 明るい家庭 21

二 生い立ち 27
1 立山の四季 27
2 黒部平野 32
3 夏の遅い日本海 37
4 生い立ち 42

三 県境の住まい 49
1 生活の知恵 50
2 辞書の重み 54
3 大人との出会い 60
4 今に生きる 65

四 埋もれた宝物 71
1 心の師 72
2 一枚の色紙 77
3 私心なきもの 82
4 浜までは 86

五 子どもの心 93
1 お父さんの手 94
2 本が欲しい 98
3 短いエンピツ 103
4 父を待つ時 107

六 こころの二人三脚 113
1 家庭のよりどころ 114
2 生きる喜び 119
3 人生学校 124
4 他人の影 128

七 未来からの留学生 133
1 働く喜び 134
2 ゆっくり歩こう 140
3 気はやさしくて力なし 145
4 二階の外人さん 150

八 充実した毎日 157
1 ほめることしかること 158
2 並木路のリンゴ 163
3 明日への幸福 167
4 ある人の生涯 173

九 後世への贈りもの 177
1 伸びる寿命 178
2 ひとり学び 182
3 言葉の尊さ 189
4 吉田先生と島 193

あとがき

カバー・デザイン 淡路由紀
本文・イラスト 木塚信男
口絵 坪井英雄

◎●15歳の寺子屋 ゴリラは語る●2015年12月19日 14:02

冷たいが懐の深い自然の中で生きるゴリラを通じて、見えるヒトの社会


山極 寿一 (著)
単行本: 98ページ
出版社: 講談社 (2012/8/31)

■商品の説明
内容紹介
人間の常識は、自然界の非常識かもしれない――。
ゴリラ研究の、日本におけるトップランナー・山極寿一先生に、30年にわたる研究から、ヒトのありようを逆照射してもらいます。
「ヒト=霊長類の王」「ヒト>ゴリラ他類人猿」とは決して考えない、徹底的にヒトを相対化して考える山極先生の視点は、示唆するものが大きく、刺激的です。
山極先生には、十数年ぶりに出会ったゴリラが自分のことを覚えていてくれた、という経験があります。このような魅力的なエピソードはもちろん、フィールドワークのおもしろさ、ゴリラとの交流、ゴリラの行動、現在のアフリカの状況、エコツーリズム、そしてこれからの人間を考えるときにゴリラから学ぶものはなにか? を伝えていきます。

内容(「BOOK」データベースより)
自分の姿をじっくり見るには、鏡が必要です。同じように、人間がどういう生き物なのかを知りたいときに、よき鏡となってくれるのが、ぼくたちと祖先を同じくしているゴリラなのです。恋と友情の間で悩むのは、なぜ?家族の役割って、なに?戦争をするのは、なぜ?自然が必要なのは、なぜ?そんな難しい問いに、ゴリラはヒントをくれます。ゴリラたちの姿を通して、世界の見え方が変わる体験をしてみませんか?ゴリラの家にホームステイしてだいじなことを教わりました。

著者について
山極 寿一
人類学、霊長類学者。京大大学院理学研究科教授。カリソケ研究センター客員研究員。日本モンキーセンター・リサーチフェロー。 1952年東京生まれ。京大大学院理学研究科博士課程修了。理学博士。
『暴力はどこからきたか』(NHKブックス)、『ゴリラとヒトの間』(講談社現代新書)、『ゴリラとあかいぼうし』(世界傑作絵本シリーズ/福音館書店)など著書多数。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
山極/寿一
人類学、霊長類学者。1952年東京生まれ。京都大学大学院理学研究科博士課程修了。理学博士。カリソケ研究センター客員研究員、日本モンキーセンター・リサーチフェロー、京都大学霊長類研究所助手を経て、京都大学大学院理学研究科教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

■目次
はじめに ゴリラは人間の「鏡」4
ゴリラを研究する ゴリラ一家にホームステイ 7
「自然のほほえみ」に出会う 武蔵野(むさしの)から屋久島(やくしま)、アフリカへ 30
ゴリラの教え① 会話と遊びで共感力を! 45
ゴリラの教え② だれかのために生きる 56
ゴリラの教え③ 争いは平和のために 69
ゴリラの教え④ エコ・ツーリズムという希望 78
おわりに 自然の冷たさと懐のふかさと 91

■書評
冷たいが懐の深い自然の中で生きるゴリラを通じて、見えるヒトの社会

◎■みんな輝ける子に■2015年11月27日 22:01

子育てで大切なことは、自己肯定感を育てること


明橋 大二 (著), 太田 知子 (イラスト)
単行本(ソフトカバー): 224ページ
出版社: 1万年堂出版 (2015/10/20)

■商品の説明
内容紹介
「誤った子育ての常識が、子どもや親を二重三重に苦しめている」と、精神科医でスクールカウンセラーの著者は、長年、子どもと接してきた経験から、提唱し続けてきました。
しかし、子どもたちをめぐる状況はいっこうによくならず、不登校や心身症、いじめや児童虐待はますます増加し、少年事件が続発しています。
どうすれば、すべての子が輝いて育つのか。
子どもの心のSOSに気づくには、どうすればいいのか。
親や先生、地域の人たちは、子どもに、どう接すればいいのか。
13年前に発売された36万部のベストセラー『輝ける子』をベースに、子どもをめぐるさまざまな問題を提示し、10歳までの子育てで大切なポイントを、オールカラーで分かりやすくまとめました。

内容(「BOOK」データベースより)
「がんばれ」より「がんばってるね」と認めるほうがイイ。子どもに関するQ&A30問を掲載。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
明橋/大二
昭和34年、大阪府生まれ。京都大学医学部卒業。心療内科医。真生会富山病院心療内科部長。児童相談所嘱託医、スクールカウンセラー、NPO法人子どもの権利支援センターばれっと理事長、富山県虐待防止アドバイザー、富山県いじめ問題対策連絡会議委員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

■目次
1 周りの言葉やちょっとした注意にも、
    いじめられていると思う子がいる 22
2 家に親がいないということだけで、
    子どもにどんどん
    モヤモヤがたまっていく 25
3 暴力的な子は、
    初めから乱暴だったのではない。
    自分が同じ被害に遭ってきて、
    じっと我慢してきたのに、
    もう耐えられなくて、爆発したのだ 30
4 叱っていい子と
    いけない子がいる 34
5 素直じゃないけど、
    この子なりに苦労してきたんだな、
    この子もつらかったんだな 39
6 ストレスがある限度を超すと、
    行動になって出てきたり、
    心身症になったりする
    ――子どもの心のSOS 44
7 今の子どもは、恵まれすぎているから、
    いじめ、非行などが増えているのか 49
8 キレる子どもや、引きこもりの原因は、
    しつけがなされていないからではない 52
9 十歳までは、しっかり甘えさせる。
    そうすることで、
    心の安定した、いい子に育つ 56
10 テレビゲームが、
    不登校や引きこもりの原因ではない。
    むしろ、心のよりどころになったり、
    癒しになったりする 58
11 気になる行動の背景には、
    「自分は大切な存在だと思えない」
    「自分は生きている意味がない」
    という気持ちが隠されている 61
12 「私はやっぱり、誰からも
    必要とされていないんだよ」
    拒食症の女の子の手記 64
13 子どもから、
    「どうせ」という言葉が出てきたら、
    気をつけなければなりません 67
14 「弱く、みじめな自分」「なんの取りえもないやつ」
    凶悪な事件を起こした少年は、
    自己肯定感が極端に低かった 71
15 「ほめて育てる」と、自信がつく子と、
    逆効果になる子があります 74
16 「手のかからない、いい子」は、
    ほめられ続けないと不安なので、
    休むことができず、大変苦しいのです 76
17 虐待を受けている子どもは、
    「親のことを悪く思いたくない、
    親は本当は愛情のある人なんだ、
    殴られたり否定されたりするのは、
    自分が悪い子だからだ、
    自分に価値がないからだ」と思っている 80
18 子ども時代の甘えは、
    心の安定をつくるのに、
    きわめて重要で、なくてはならないものです 85
19 すべて親の言うとおりに育てられた子は、
    自信のない子が多く、
    思春期になると、
    どうしたらいいか分からなくなる 90
20 いじめを苦にして自殺するより、
    不登校という道を選ぶほうが、
    よほどましだと、私は思います 93
21 先生から否定されると、子どもは、
    「やっぱり自分は、このクラスにはいらない、
    じゃまな人間なんだと思ってしまう 97
22 学校で、皆ができていることができないと、
    人間として失格であるかのような
    メッセージが子どもに伝わっている
    場合があります 100
23 大人社会の閉塞感
    (不況、リストラ、中高年の自殺)が
    確実に子ども社会にも影を落としている 103
24 「ひといちばい敏感な特性は、決して、
    あなたの弱さじゃないんだよ。
    素晴らしい特性なんだよ」 105
25 HSC(人一倍敏感な子)かどうかを
    知るための、23のチェックリスト 110
26 子どもの話を真剣に聞くだけで、
    「あなたは大切な存在なんだよ」
    と伝えることができる 114
27 「がんばれ」より、
    「がんばってるね」と認めるほうがいい 120
28 ほめて育てる、には注意が必要!
    「そんなにいい子にしていなくてもいいよ」
    「悪い子でもいいよ」
    と言ったほうがいい子もいる 123
29 「ありがとう」という言葉を、
    どんどん使おう 125
30 子どもに何らかのサインが出ている場合、
    親も過敏になり、不安になっています。
    絶対に親を責めてはいけません 127
31 子どもにも、
    大人にも、共通した、
    相手の心を開く話し方、接し方 132
32 ガラクタはガラクタなりに、
    たとえいびつであっても、
    輝くことができるんだ
    ――浜崎あゆみの歌から 140

Q&A 相談に来られる皆さんから、
        こういう質問をよく受けます。
        子どもに関するQ&A

Q01 「甘やかす」と「甘えさせる」は、
    どう違うのでしょうか 146
Q02 子どもを自立させるために、大切なことは? 148
Q03 きょうだいげんかがひどいです。
    親として、間に入っていいものかどうか迷います 152
Q04 三人きょうだいへの接し方は、どうすればよいでしょうか 154
Q05 上の子が、下の子をたたいたり、引っかいたりします 157
Q06 子育ての中で、父親の役割とは何でしょうか 160
Q07 家で悪い子、学校で良い子に、どう接したらいいの? 161
Q08 がんばっているところがない子を、どうほめたらいいの? 162
Q09 男の子の育て方のコツはありますか? 164
Q10 息子がアスペルガー症候群と診断されました 167
Q11 乱暴な子に、どう対応したらいいでしょうか 170
Q12 子どもを叱れない親が増えてきたように思います 175
Q13 「やればできるんだから」と
    子どもを励ましても、ちっともやろうとしません 177
Q14 子どもの悩みを分かったところで、
    どう接したらいいか分かりません 179
Q15 登園時に母親から離れようとしません 181
Q16 指しゃぶりが治りません 184
Q17 子どもが、スーパーで万引きをしました 186
Q18 子どもに問題が起きるのは、親の愛情不足だからでしょうか 188
Q19 共働きで、じゅうぶん、
    子どもに接する時間をとることができません 190
Q20 私の家は、母子家庭です。
    子どもの成長に問題が起きないか心配です 191
Q21 親のいない子には、どのように接すればいいでしょうか 193
Q22 子どもが、携帯電話を欲しがります 194
Q23 子どもが物を大事にしないのは、どうしてでしょうか 195
Q24 子どもが、「何のために生きているのか分からない」
    と言い出しました 198
Q25 不登校の娘がいます。
    フリースクールについて教えてください 200
Q26 アダルト・チルドレンとは、どういう意味でしょうか 203
Q27 子どもの身体に障がいがあります
    劣等感を持つのではないかと思い、将来が心配です 204
Q28 子どもが幼稚園で一度も声を発しません。
    場面緘黙では?と言われました 207
Q29 子どもがチック症と言われました
    どういう病気でしょうか 210
Q30 おじいちゃん、おばあちゃんは、
    子どもにどう接したらいいでしょうか 212

著者・明橋大二先生にインタビュー
    不登校の子どもと親、双方の支援が大切です 214

■「はじめに」
誤った世間の常識が、
子どもや親を、
二重三重に傷つけていきます
       明橋 大二

「いらない。
そう言われてから
私は価値をなくした。
何もできなくて。
中絶。
いらない子だった。
愛なんてない。
そんな二人に子供。
つらい運命。
価値なんて、
産まれた時からない。
価値。
そんなことを考えていると、
反抗も
ワガママも
全てが
自分には許されないことで、
ここにいる資格さえない。(後略)」
              (ヨヅキ 『14歳 いらない子』ポプラ社)

  近年、不登校や引きこもり、いじめ、児童虐待や、少年犯罪など、子どもをめぐる問題が、よく取り上げられるようになりました。
  何かニュースが起きると、マスコミではセンセーショナルに騒がれますが、その正確ないきさつとなると、一般に伝えられることはほとんどありません。
  その結果、「今の子どもはわがままだからだ」「しつけがなされていないから」「甘やかされているから」「今の子どもは何を考えているか分からない」というお決まりの結論が繰り返されています。
  子どもの心に関わる人なら、それが本当の原因でないのは、分かりすぎるくらい分かっていることなのですが、一般の人には、決して正しく伝わっていないように思います。
  そして誤った世間の常識が、子どもやその親を、さらに二重三重に傷つけていくことになります。

  今の子どもをめぐる問題の本当の根っこは、自己肯定感の極端な低さです。
  冒頭に挙げた詩にあるように、自分の存在価値があると思えない、自分が大切な人間だと思えない。相談の現場で見聞きする、子どもの心の叫びを、少しでも伝えることができれば、と思います。

  「子は親の鏡」といわれます。子どもの生きづらさは、大人自身の生きづらさでもあります。
  子どもの不登校や心身症を経験した、親がよく最後に語る言葉があります。
「子どもがサインを出してくれたおかげで、私たちも楽になりました。子どもがつらい、というのは、本当は、私たち大人がつらい、ということだったんですね」

  不登校や心身症がますます増加し、少年事件が続発する現代、それを子どもたちのせいにしているうちは、この社会は決して救われません。
  子どもたちの心を理解し、子どもが喜びをもって生きられるようになることが、実は、私たち大人を救い出すことになるのだ、ということに気づいて初めて、私たちも少し成熟した、といえるのではないでしょうか。

■書評
るびりん書林 別館