独自の視点で本を選んで紹介しています。

aroha.asablo.jp/内をGoogle.comで検索します


「Amazon.co.jpアソシエイト」

○■世界システム論講義―ヨーロッパと近代世界■2017年03月19日 14:21

世界を有機体的なシステムととらえ、国や大陸の枠組みを超えた理解を可能とする点で必読書とも言える本だが、金融の圧倒的な影響力や、世界システムを支える制度の構築に触れない点に不満



川北 稔 (著)
文庫: 262ページ
出版社: 筑摩書房 (2016/1/7)

■商品の説明
内容紹介
近代の世界史を有機的な展開過程として捉える見方、それが〈世界システム論〉に他ならない。第一人者が豊富なトピックと共にこの理論を解説する。

内容(「BOOK」データベースより)
“近代世界を一つの巨大な生き物のように考え、近代の世界史をそうした有機体の展開過程としてとらえる見方”、それが「世界システム論」にほかならない。この見方によって、現代世界がどのような構造をもって成立したかが浮き彫りとなる。すなわち、大航海時代から始まるヨーロッパの中核性、南北問題、ヘゲモニー国家の変遷など、近代のさまざまな特徴は、世界システム内の相互影響を分析することで、はじめてその実相を露わにするのだ。同時にそれは、歴史を「国」単位で見ることからわれわれを解放する。第一人者が豊富なトピックとともに説く、知的興趣あふれる講義。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
川北/稔
1940年大阪市生まれ。京都大学大学院文学研究科博士課程中退。文学博士。大阪大学名誉教授。専門は、イギリス近世・近代史、世界システム論(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

■目次
まえがき 003

第1章 世界システムという考え方 019
はじめに 020
1 「先進国」と「後進国」という表現は何を意味するか 021
2 世界システム論の立場 025
3 「近代世界システム」の展開 028

第2章 アジアにあこがれたヨーロッパ人
―大航海時代へ 031
1 近代以前の世界 032
2 封建制度のもとでの発展 033
3 危機の到来 035
4 国家機構とインターステイト・システム 037
5 なぜ「ヨーロッパ」世界システムになったのか 040

第3章 キリスト教徒と香料を求めて 045
1 「キリスト教徒と香料」――ポルトガルの目的 046
2 香料諸島をめざして 049
3 アジア内広域貿易圏への「寄生」 050
4 東アジアのポルトガル人 056
5 世界システムのなかのポルトガル 057

第4章 スペイン帝国の成立と世界システムの確立 061
1 スペイン帝国の形成 062
2 エンコミエンダと先住民 063
3 メキシコとペルーの征服と「開発」 066
4 ブラジルの砂糖 068
5 世界帝国への野望と挫折 069
6 世界システムのなかのスペイン 072

第5章 「十七世紀の危機」 073
1 「危機」は存在したか 074
2 世界システムの「ヘゲモニー国家」 079
3 「ヘゲモニー国家」オランダ 080
4 「螺旋形の成長」――造船とバルト海貿易 082
5 「ヘゲモニー国家」のイデオロギー、リベラリズム 085

第6章 環大西洋経済圏の成立 087
1 イギリスにおける「危機」 088
2 三つの「危機」脱出法 092
3 「イギリス商業革命」 093
4 商人文化の成立 097
5 「イギリス商業革命」の意味 098

第7章 ヨーロッパの生活革命 101
1 イギリス風ライフスタイルの成立 102
2 コーヒー・ハウスと近代文化 107
3 情報センターとしてのコーヒー・ハウス 108
4 文学・政治とコーヒー・ハウス 111
5 輸入代替としての産業革命 112

第8章 砂糖王とタバコ貴族 115
1 アメリカ東海岸の過去と現在 116
2 「無用な」植民地 118
3 「砂糖王」と「タバコ貴族」 121
4 再輸出の可能性 125
5 脱イギリス化と独立運動 127
6 三つの地域 129

第9章 奴隷貿易の展開 131
1 ウィリアムズ・テーゼ 132
2 大西洋奴隷貿易 134
3 ヨーロッパの工業化と奴隷貿易 136
4 アフリカ・カリブ海にとっての奴隷貿易の意味
――低開発化への道 141

第10章 だれがアメリカをつくったのか 145
1 社会問題の処理場としての植民地 146
2 自由移民と年季奉公人 147
3 貧民説から中流説へ 148
4 貧民社会の縮図 150
5 近世イギリス社会における「サーヴァント」 154
6 天然の刑務所 156
7 孤児も植民地へ 158

第11章 「二重革命」の時代 161
1 なぜイギリスは最初の工業国家となったのか? 162
2 フランス革命の意味 168
3 なぜフランス革命なのか 170
4 大西洋革命論 172

第12章 奴隷解放と産業革命 175
1 産業革命期の「食革命」 176
2 「イギリス風朝食」の成立 178
3 「朝食を無税に」――過保護のイギリス産砂糖と穀物 183
4 奴隷解放以後 186

第13章 ポテト飢饉と「移民の世紀」 189
1 ポテトとポテト飢饉 190
2 「移民の世紀」 196
3 周辺労働力の再編成 198
4 「世界の吹き溜まり」の成立 201

第14章 パクス・ブリタニカの表裏
――帝国の誇示と儀礼 203
1 「パクス・ブリタニカ」の象徴としての水晶宮 204
2 科学技術の祭典としてのロンドン万国博 208
3 インド帝国式典(一八七七年) 213

第15章 ヘゲモニー国家の変遷
――世界大戦への道 221
1 「世界の工場」から「世界の銀行」へ
――イギリスのヘゲモニーの衰退 223
2 新しいヘゲモニー国家を目指して――ドイツ・アメリカ 228
3 帝国主義と反システム運動 230

結びにかけて――近代世界システムとは何であったのか 235
1 アメリカのヘゲモニーの盛衰 235
2 世界システムの変質 238

ちくま学芸文庫版へのあとがき 243
参考文献 247
索引 262

■「まえがき」の終りの部分より
(ヨーロッパ中心史観も、古代アジアの諸帝国の価値観を復活しているかのように言われるアジア主義も否定しながら)
  したがって、われわれのとるべき道は一つしかない。少なくとも十六世紀以降の世界は、ヨーロッパと非ヨーロッパ世界が一体となって、相互に複雑に影響し合いながら展開してきた、とみることがそれである。それこそ、ここでいう、「(近代)世界システム」論の立場なのである。(2000年10月1日)

■書評
世界を有機体的なシステムととらえ、国や大陸の枠組みを超えた理解を可能とする点で必読書とも言える本だが、金融の圧倒的な影響力や、世界システムを支える制度の構築に触れない点に不満

○■原子転換というヒント―21世紀の地球再生革命■2017年03月11日 20:52

炭素や酸素から鉄や金を作ることができるという原子転換は、資源の偏りに縛られることのない文明の夢を見させる。



久司道夫(著)
日本CI協会(編集)
単行本: 172ページ
出版社: 三五館 (1997/06)

■商品の説明
内容(「BOOK」データベースより)
日本の実験では、炭素(C)から鉄(Fe)ができた!ロシアでは、鉛(Pb)から、白金・金・銀・銅の混合物が誕生!!いま明らかにされる元素が別の元素に変わる「原子転換」の真理。

内容(「MARC」データベースより)
元素が別の元素に変わる原子転換は通常の科学では原子炉以外はありえないとされている。しかし現実に生体内で日夜行なわれており日用的な道具でも実験できる。原子転換の応用で21世紀の資源問題解決の糸口が開かれる。

著者について
九司道夫(くし・みちお)
1925年、和歌山県生まれ。
東京大学法学部卒業、同大学院修了。
欧米を舞台に東洋の医学・哲学を説き、支持者が多い。
また、師・桜沢如一を継ぎ
「簡素で自然な正食を実践して健康と長寿を獲得する生き方」
――マクロビオティック理論の権威である。
1996年には 国立アメリカ歴史博物館(スミソニアン博物館)の殿堂入りを果たす。
現在、地球資源の枯渇と環境破壊を救う
「原子転換理論」の普及と実用化に取り組むいっぽう、自然食品を扱う「クシマクロ」店を各地にオープンしている。(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

■目次
まえがき
序章 宇宙の秩序と陰陽原理 13
科学でわかっていること、わかっていないこと
科学よりわかりやすい「宇宙の秩序」
「宇宙の秩序」の十二の法則
「宇宙の秩序」で日常生活を考える

第一章 物質とエネルギー 23
四番目の物質、プラズマの不思議
プラズマの原子構造
温度における陰と陽
原子構造について
原子エネルギー
元素のスパイラル
元素の陰陽の決まり方

第二章 二一世紀を拓く新錬金術 47
原子転換はありえないと、多くの科学者はいう
ケルヴラン教授の偉大な発見
ナトリウムからカリウムへの原子転換

第三章 原子転換の法則 61
鉄をつくる
炭素から鉄への実験
原子転換で微量の金ができた
「賢者の石」
役に立つ価値
プラチナのつくり方

第四章 生体の原子転換 83
物質と非物質は相互転換する
生体内原子転換
「適温」は大事なポイント
原子転換で病気が治る
精神性を高める物質
食事のバランスと原子転換
炭素と珪素のしがらみ
あらゆる元素は水素を母体とする

第五章 現代にかなう陰陽原理 111
生活の中のイン・ヤン・セオリー
テクノロジーの裏と表
人類を導くもの
1対7の原理
宇宙の無限の力に頼れ

第六章 誰にでもできる原子転換 139
「しらかば農園」の村木さんの原子転換実験報告
原子転換に使う実験道具
原子転換の実験に挑戦する

終章 社会における原子転換 151
老子の学校
「宇宙の秩序」を応用したガン治療法

特別インタビュー 原子転換はエセ科学ではない! 161
――北大工学部 水野忠彦博士

あとがき 169

■書評
炭素や酸素から鉄や金を作ることができるという原子転換は、資源の偏りに縛られることのない文明の夢を見させる。

◎■金融のしくみは全部ロスチャイルドが作った■2016年09月03日 19:44

本当の世界史は理解しやすい

■書評
るびりん書林別館


安部 芳裕 (著)
文庫: 336ページ
出版社: 徳間書店; 第9刷版 (2008/09)

■商品の説明
内容(「BOOK」データベースより)
誰も知らなかった本当のお金の仕組み。“彼ら”の手口を逆手にとれば自立型経済が実現。ロスチャイルドに学ぶ成功哲学。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
安部/芳裕
1999年に地域通貨グループ「レインボーリング」を立ち上げる。講演や体験型ワークショップを全国の自治体・商店街・商工会・大学・NPO・NGOなどで数多く行ない、その実践もサポート。2007年4月からネット上で「反ロスチャイルド同盟」を立ち上げる。豊富な資料をそろえ、マスメディアが伝えない情報を発信している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

■目次(小項目は抜粋改変して掲載)
はじめに――金融システム設計者の意図に気づいた理由 5
第1章 お金の歴史 銀行という詐欺システムが誕生したカラクリ 19
お金とは何か/自給自足から物々交換へ/便利な交換手段/お金の発達史/金細工師/信用創造という詐欺行為/金融カルテル/中央銀行制度/世界恐慌/第二次世界大戦/金本位制の崩壊
第2章 お金の問題点 ―利子という椅子取りゲームが貧富の差を産んだ 43
本来存在しない利子返済/破綻必須のシステム/本当の勝ち組銀行家/お金の転移
第3章 金融の歴史 ―国家の命運は銀行家が握っている 61
ユダヤ教徒への迫害と金融システム/国家・企業・銀行の力関係
第4章 ロスチャイルドの世界革命行動計画 67
秘密会議による25の計画案/ユダヤ人/ユダヤ教の聖典とタルムード/自称救世主と改革派ユダヤ教
第5章 ロスチャイルド関連の世界史① ―近代史の謎が解けた!! 87
ロスチャイルド家の勃興/イルミナティ創設とロスチャイルド/フランス革命とフリーメーソン/スカル&ボーンズ/モルガン商会/ペリー来航・明治維新とロスチャイルド/リンカーン暗殺/ジェイコブ・シフ/第三次世界大戦/円卓会議・チャタムハウス・CFR・IPR/シオニズム運動/情報とお金/私有銀行FRB/ウィルソン大統領/無から有を生み利息を支払わせるFRB/ルシタニア号事件/「中東三枚舌外交」/ロシア革命/日中戦争/国際連盟/世界恐慌とBIS設立/ナチス・ドイツ/真珠湾攻撃/基軸通貨ドル/途上国を支配するIMFと世界銀行
第6章 ロスチャイルド関連の世界史② ―戦後世界の枠組みも彼らが作った! 183
原爆投下と国連/占領政策/GHQによる言論統制/ウォー・ギルド・インフォメーション/米国の手先となった日本の黒幕たち/洗脳政策としてのテレビ放送/ケネディ暗殺/ネオコン/競争的な市場/湾岸戦争と中東パイプライン建設/奪われた郵便貯金と清和会外資族/米国同時多発テロ事件/偽テロから終末宣言へ
第7章 世界の現状 ―このままではロスチャイルドの狙う地球独裁体制になってしまう!? 261
経済危機(悪循環/国債/国家破産の方法/ネバダ・レポート/原油決済の転換/アメリカ経済の実質破綻/北米共通通貨AMERO)/戦争危機(中東危機からハルマゲドンへ/中東大戦争)/環境危機(地球温暖化/食料危機)/支配計画(新世界秩序/新階級社会)
第8章 未来への提案 ―偽りの経済システムをこえて自立型経済の実現へ 295
不当な経済システム/国際金融資本から独立した自立型経済/政治家を活用/日本国憲法/通貨発行権の回復/陽経済と陰経済/外部通貨と内部通貨を並行して使う/食糧自給/エネルギー自給/メタンハイドレート/風力発電/太陽光発電/電気自動車/海流発電/支配者層の手口を知ることが自立型経済実現への一歩

参考文献/参考サイト 330

■扉の次のページに記された文章
ロスチャイルドという名を御存知ですか?

閨閥によって地球を網の目のように覆い
200年以上にわたり世界を動かし続ける陰の支配者。

「そんな……小説じゃあるまいし」と思われますか?
いや「事実は小説よりも奇なり」です。

彼らが目指すのは、大衆を家畜のように管理・コントロールする社会です。
一部のエリートが絶対的な権力で支配しようとしています。

ほとんどの人は
「そんなバカな」とか「くだらない陰謀論だ」と思うことでしょう。

その原因は、多くの人がお金の仕組みを知らないためだと思います。

「お金のことぐらい知っているよ」と思われることでしょう。
しかし、本当にお金の仕組みを理解している人は
実際にほとんどいないのが実情です。

信じるも信じないも貴方しだいですが、まずは事実を知ってください。

教科書もマスコミも絶対に教えてくれない
ロスチャイルドが作った世界支配の構造をお伝えしましょう。

○■パンドラの種──農耕文明が開け放った災いの種■2016年05月01日 08:24

育てるという決断がもたらした影響の大きさ


著者:スペンサー・ウェルズ
翻訳:斉藤隆央
出版社: 化学同人
2012年1月31日発行
283ページ

■商品の説明
内容紹介
1万年前,それまで狩猟採集民だった人類は,農耕を始めた.この生活スタイルの変化は,繁栄する現代社会を形づくったと同時に,さまざまな負の側面をもたらした.肥満やうつ病などの肉体的・精神的な病,人口の過密や環境破壊,貧富の格差や民族間の争い.著者は,遺伝学と人類学の知識と経験を元に,われわれの来た道をたどり,パンドラの箱に残された希望を示す.人類史に興味のある人にはもちろん,現代生活の歪みを感じている人にも勧めたい.

出版社からのコメント
現代の狩猟採集民,タンザニア・ハザァベ族の「多くを望まない」という価値観は,震災を経験した日本人にとって,現代生活を省み,これからの生き方を考える参考になるはずです.

著者について
スペンサー・ウェルズ
ナショナル・ジオグラフィック協会の協会付き研究者で、コーネル大学においてフランク・H・T・ローズ'56クラス記念教授に選出されている。彼の率いるジェノグラフィック・プロジェクトは、世界中の人々から数十万に及ぶDNAサンプルを集めて分析し、われわれの祖先がどのように地球に住み着いていったのかを明らかにしようとしている。ウェルズはハーヴァード大学で博士号を取得し、スタンフォード大学とオックスフォード大学でポスドクの研究をおこなった。これまでに出した著書は、本書のほかに、『アダムの旅』(和泉裕子訳、英治出版)の2冊。ワシントンDCに、ドキュメンタリー映像製作者の妻と暮らしている。v

斉藤 隆央(さいとう たかお)
翻訳者。1967年生まれ。東京大学工学部工業化学科卒業。化学メーカー勤務を経て、現在は翻訳業に専念。訳書に、ニック・レーン『生命の跳躍』、『ミトコンドリアが進化を決めた』(以上みすず書房)、ミチオ・カク『サイエンス・インポッシブル』、『パラレルワールド』(以上 NHK出版)、ピーター・アトキンス『ガリレオの指』、オリヴァー・サックス『タングステンおじさん』(以上早川書房)、アンドルー・ノール『生命 最初の30億年』、マット・リドレー『やわらかな遺伝子』、『ゲノムが語る23の物語』(共訳、以上紀伊国屋書店)、ジョン・グリビン『ビジュアル版 科学の世界』(東洋書林)ほか多数。

■目次
まえがき vii
第1章 地図にひそむ謎 1
イリノイ州シカゴ/遺伝子のビーズ/変曲点/
副産物をふるいにかける/なぜそうしたのか?

第2章 新しい文化が育つ 31
ノルウェー、スタヴェンゲル/空っぽの罠/
決壊したダム/山と谷/重複の重要性/社会のガン

第3章 体の病 79
ドリウッド/倹約遺伝子型と贅沢な暮らし/三つの波/
ゲノムと環境/炭水化物と虫歯/テネシーの話へ戻ろう

第4章 心の病 119
オーストラリア、マリア・グギング/言語障害/
火山とマクロ突然変異/現代の暮らしの通奏低音/未来へ向けて

第5章 遺伝子テクノロジー 161
ダービシャー/加速する傾向/干し草にひそむ針/
望むのも慎重に/ウィルスと、アリと、嫌悪

第6章 熱い議論 199
ツバル/京都議定書問題の最前線/キャップを手にして/
熱い議論/夏のない年/必要は発明の母/海へ戻る

第7章 新しいミトスへ向かって 241
タンザニア、エヤシ湖/囚人、メタ倫理学、強欲/原理主義/
フェイスブックと狩猟採集/多くを望まない

謝辞 279
訳者あとがき 281
参考文献 13
索引 1

■「まえがき」の最後の部分
過去五万年の人類史で最大の革命と言えるのは、インターネットの登場ではなく、啓蒙運動の種から芽生えた産業革命の進行でもなく、現代の長距離移動手段の発達でもない。世界の何か所かに住む少数の人が、自然の設定した制約を甘受してその場の食料を手に入れるのをやめ、自分たちの食料を育てはじめたときが、そうなのだ。この育てるという決断が、われわれ人類になにより広範な影響を及ぼし、これから本書で検討する現象を生み出した。こうした変化の結果として伸ばした能力がある一方、われわれはある程度謙虚さも身に付けなければならない。少数のテロリストが諸国民の精神に恒久的なダメージを与えたり、単純そうに見える決断が遠い未来の世代の遺伝体質に影響したり、われわれの行為の結果、過去六〇〇〇万年のどの時点よりも多くの種が絶滅の危機に瀕していたりする今日の世界では、じっくり考えて、大きな欲求が大きな結果を生むことを理解する必要があるのだ。


■書評

別館

○●日本よ、森の環境国家たれ (中公叢書)●2015年09月24日 09:55

「森の民」の「植物文明」と「家畜の民」の「動物文明」という視点から、一神教と環境破壊の必然的なつながりを明かし、多神教文明の重要性を説いた刺戟的な本


安田 喜憲 (著)
単行本: 281ページ
出版社: 中央公論新社 (2002/03)

■著者について
安田喜憲(ヤスダヨシノリ)
1946年、三重県生まれ。東北大学大学院理学研究科博士課程退学。理学博士。国際日本文化研究センター名誉教授。東北大学大学院環境科学研究科教授
2007(平成19)年紫綬褒章受章。気候変動と人類の生活・歴史の関係を科学的に解明する「環境考古学」の確立者。著作に、『山は市場原理と闘っている』(東洋経済新報社、2009年)、『稲作漁撈文明』(雄山閣、2009年)『生命文明の世紀へ』(第三文明社、2008年)、『環境考古学事始』(洋泉社、2007年)、『一神教の闇』(筑摩書房、2006年)『気候変動の文明史』(NTT出版、2004年)など多数
(『一万年前』より)

■目次
第一章 人類文明史の二類型区分 3
一 森の民日本人の危機 4
二 長江文明もアンデス文明も森の文明 12
三 環太平洋植物文明圏 31
四 森の文明と家畜の文明 49
五 家畜の文明の原罪と森の文明の悲劇 69

第二章 森の環境国家日本の構築 87

第三章 森のこころの文明 113
一 「森のこころ」の新しい文明 114
二 森を守る女性のこころ 137

第四章 森を守る食生活 153
一 アメリカはパンで日本人の魂を変えた 154
二 森を守る食生活 162
三 日本人はなぜ肉食を止めたのか 170

第五章 日本桃源郷構想 181
一 畑作牧畜民のユートピア・稲作漁撈民の桃源郷 182
二 ユートピアから桃源郷へ 214

第六章 森の環境国家が地球と人類を救う 223
一 ドラゴン・プロジェクト 224
二 木造百年住宅の輝き 241
三 二十一世紀の地球温暖化を前にして 248

第七章 世界を変える森の環境国家 261
一 文明観を根底から見直そう 262
二 中高年よ森へ行こうではないか 270

あとがき 277
初出一覧 281

■「著者から読者へ」(本書のカバー裏表紙より)
人類文明史には「森の民」の「植物文明」と「家畜の民」の「動物文明」の二類型があるというのが、本書の最大の発見である。「森の民」の「稲作漁撈民」は桃源郷を、「家畜の民」の「畑作牧畜民」はユートピアを創造した。桃源郷こそ「森の民」の究極の生命維持装置だった。だが、人類文明史は、一面において後者の「動物文明」が前者の「植物文明」を駆逐する歴史であった。そうした中で「森の民」日本人は「家畜の民」に蹂躙されへこたれたことが一度もなかった。日本人が森にこだわり「森の環境国家の構築」に邁進するかぎり、日本の未来は安泰であるというのが。本書の提言である。

■「あとがき」より(中間の段落)
日本文化が「森の文化」であることをはじめて指摘した一九八〇年に比べて、今日(二〇〇二年)の日本は、経済不況と高い失業率にあえいでいる。 「家畜の民」の圧倒的なパワーの前に「森の民」が自信を失いかけている。しかし、二十一世紀は「森の文明」の時代であり、「森の民」の時代である。 地球温暖化に歯止めをかけることもなく、自然を搾取しつづけ、豊かさを追い求め、力づくで他の文明を圧倒しようとする「家畜の民」の文明が、あと二十年もつはずがない。 アメリカと中国の「家畜の民」の「自然=人間搾取系の文明システム」は、二十年以内にかならず行き詰まる。 その時に向けて、日本人は「森の環境国家の構築」に邁進しなければならないのである。 「今日の苦境は新たな発展の時代の到来の前兆なのである」。

■一言
「森の民」が「家畜の民」によって滅ぼされてきたという視点が刺戟的。この「家畜の民」を支配する者たちこそが世界統一政府の樹立を目論み、金融の仕組みを作り、石油、医療、食糧など、大きな利益を確実にあげることのできる産業を支配している人びとであろう。
彼らによって地球が破壊される前に、人類すべてがこのような視点を持って、自然および他者と共生する以外に生き残りの道がないことを自覚するとき、道は開けるのであろう。

?●石油と原子力に未来はあるか―資源物理の考えかた (1978年)●2015年09月10日 10:09

2011年5月に改訂版『原子力に未来はなかった』の出た、エネルギーを利用するということ全般について疑問を抱かせてくれる本


槌田 敦 (著)
-: 231ページ
出版社: 亜紀書房 (1978/02)

■商品の説明
内容
現代の科学技術は石油の科学技術であり、資源の劣化と廃物の蓄積によって近く破綻することは確実である。原発核融合も結局は石油文明であって枯渇する石油の代替エネルギーたりえない。気鋭の物理学者が「生存の条件」の準備が緊急に必要であることを明快に解明する。
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
槌田/敦
1933年東京生まれ。東京都立大学理学部化学科卒業。東京大学大学院物理課程D2修了後、同大助手を経て理化学研究所研究員。定年退職後、94年から名城大学経済学部教授。06年定年退職。05年4月から09年3月まで高千穂大学非常勤講師(本データはこの新版が刊行された当時に掲載されていたものです)

■目次
まえがき
第I部 脱石油文明の方向 1
核融合は未来の火ではない 3
脱石油文明の方向 21
「現代の博物誌・月火水木金土日」を読んで 59

第II部 核と人類は共存できない 69
原子力平和利用は故意の犯罪 71
核融合の夢と現実 91
原子力は石油の代替か
アンチプロジェクト 129
  ―原子力開発における歯止めについて

第III部 資源物理の考えかた 137
資源とは何か 139
1)物理価値
2)エントロピー
3)実用価値
4)低エントロピー資源
5)技術
6)消費の限界
定常開放系の世界 207

あとがき 227

■「まえがき」の終わりの部分
  このように代替エネルギー開発はどれをとっても、詭弁や、欺瞞や嘘に満ちあふれている。 そのようなことになる理由は、エネルギー問題の根源が消費の構造にあり、代替エネルギーの開発では解決しないのに、無理にこじつけようとするからである。 また、仮に開発に成功したところで焼け石に水ということもある。 そのうえ、資源の多消費は廃物廃熱の捨て場所を失っている。 1960年代以後(とくに1977年)の異常気象と、資源多消費による廃物廃熱との相関は誰も否定できないだろう。
  従って、資源から廃物廃熱への消費の構造を基本から考えなおすことが、今問われている。 これがこの本の主題であって、人間社会にとって資源とは何かをじっくり考えてみたい。
  さて、順序が逆になったが、この本は最近2カ年間、いろいろな雑誌に書いたり、講演したりしたものの中から集めたものである。 重複する部分が多く、とても気になるが、これを整理すると、それぞれの論文の意図を損うので、削除・加筆は最小限にとどめた。 読み苦しい点を許していただければ幸いである。
      1978年1月

×○目と耳と足を鍛える技術―初心者からプロまで役立つノンフィクション入門○2015年08月26日 09:30

宮本常一、やまびこ学級、正力松太郎…


佐野 眞一 (著)
新書: 174ページ
出版社: 筑摩書房 (2008/11)

■商品の説明
内容(「BOOK」データベースより)
脳みそに汗かいて考えろ!世の中の動きと人びとの生態を一つ余さず凝視し、問題意識を身につける技術とは?必読書“百冊”を厳選した最強のブックガイド付き。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
佐野/眞一
1947(昭和22)年、東京生まれ。早稲田大学卒業後、出版社のライターや業界紙記者を経てノンフィクション作家に。社会の片隅や裏側から時代をえぐりとるようなルポや、綿密な資料調査とねばり強い取材によって近現代史の巨大なテーマに正面から迫り読者を圧倒する作品を書きつづけている。『旅する巨人』で第28回(平成9年)大宅壮一ノンフィクション賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

■一言:
東電OL殺人事件、正力松太郎、満州国と大麻など、いずれも現代の闇と深く関連する主題を扱いながら、その本質には決してふれず、におわせることすらない方向に誘導する行為を続けた人物のようだ。

◎■略奪者のロジック―支配を構造化する210の言葉たち■2015年06月27日 11:44

210の言葉が浮かびあがらせる「主権」の正体


響堂 雪乃 (著)
単行本: 234ページ
出版社: 三五館 (2013/2/21)

■商品の説明
内容(「BOOK」データベースより)
小沢一郎疑獄事件、9.11同時多発テロ、グローバリズム、アジア通貨危機、福祉国家の解体、TPP、報道統制、国家破綻…あらゆる世界現象は邪悪な論理に貫かれている。“脅威”の正体を暴く「暗黒の箴言集」。
著者について
響堂雪乃◎きょうどう・ゆきの
システムインテグレーターとして国内、東南アジアなどに勤務。そのかたわら、各種媒体で書 評、音楽評、コラムなどを執筆。2012年、ブログを書籍化した『独りファシズム つまり生命 は資本に翻弄され続けるのか?』が話題に。グローバリズム、財政問題、多国籍企業による搾 取などをテーマに精力的な情報発信を続けている。

■「まえがき」の冒頭部分
  この社会は「文明の衝突」に直面しているのかもしれない。 国家の様態は清朝末期の中国に等しく、外国人投資家によって過半数株式を制圧された経済市場とは租界のようなものだろう。 つまり外国人の口利きである「買弁」が最も金になるのであり、政策は市場取引されているのであり、すでに政治と背徳は同義に他ならない。
  TPPの正当性が喧伝されているが、近代において自由貿易で繁栄した国家など存在しないのであり、70年代からフリードマン(市場原理主義)理論の実験場となった 南米やアジア各国はいずれも経済破綻に陥り、壮絶な格差と貧困が蔓延し、いまだに後遺症として財政危機を繰り返している。
  今回の執筆にあたっては、グローバル資本による世界支配をテーマに現象の考察を試みたのだが、彼らのスキームとは極めてシンプルだ。

■目次
まえがき 1
第1章 搾取【1-24】 7
第2章 金融【25-52】 33
第3章 官僚【53-70】 63
第4章 統治【71-114】 83
第5章 メディア【115-132】 129
第6章 戦争【133-158】 149
第7章 グローバリズム【159-210】 177
あとがき 231
出典一覧 235
おもな参考文献 237

■書評
るびりん書林 別館