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○■あふりかのたいこ■2016年05月04日 08:54

けものに まじれ


瀬田 貞二 (著), 寺島 龍一 (イラスト)
福音館書店 1966年12月

■商品の紹介
内容
太鼓が大好きな男の子タンボは、村にやってきた白人の男が無闇に動物を殺すのを見て、動物たちを遠くに逃がすように太鼓をたたいて合図を送りました。翌日から、動物が一匹も見つからなくなりましたが、一頭だけ現れた見事なインパラを、男とともに追っていくと、森の池のまわりには、命の水を飲むたくさんの動物が……。アフリカを舞台に自然への畏敬と命の尊さを描いた絵本。(福音館書店HPより)

■書評
別館

○●こんにちは、ビーバー (たくさんのふしぎ傑作集) ●2016年04月25日 21:57

「定住」する動物、ビーバー

佐藤 英治 (著, 写真)
単行本: 40ページ 出版社: 福音館書店 (2007/1/20)

■内容紹介
アラスカの野生動物の撮影のために、湖畔にキャンプをしていた写真家が、ビーバーの一家に出会いました。大自然に生きるビーバーは、いきいきとしていてとても魅力的でした。さっそく撮影を始めますが、決まって逃げられてしまいます。追い回すことをやめたとき、はじめてビーバーたちは安心して写真家の前に姿を現しました。もみの木が茂り、その根元ではルピナスが咲く、アラスカの美しい自然の中に生きるビーバーたちの暮らしを、臨場感あふれる写真で紹介します。 動物園でみるビーバーは、与えられた枝で巣穴をせっせと修復するだけですが、アラスカの野生のビーバーは違います。山を登り、木を倒し、枝をかじって巣穴にはこんできます。天敵のカワウソには太い尻尾を水面に打ち付けて勇ましく闘うこともあります。ビーバーの力強い、巣作りの様子をごらんください。 ビーバーの作る巣穴は、自然のダムになり、他の動物たちの住みやすい環境をつくることにもつながっている、など新しい発見があるはずです。

著者について
<写真家>1963年、名古屋市に生まれる。名城大学卒業。大学在学中より、ケニア、タンザニアを訪れ、野生動物の写真を撮る。その後、北アメリカに渡り、キャンプをしながら、アラスカやロッキー山脈に生息する動物たちを撮影。現在は主に、アラスカでビーバーを撮り続けている。


■出だし

ビーバーのことがこんなに()きになるなんて思ってもいませんでした。

子どものころも、ビーバーが木をかじりたおしてダムを作る動物(どうぶつ)だ、というくらいのことは知っていましたが、動物園(どうぶつえん)で見るビーバーは、いつも(もの)かげにかくれてじっとしている、おもしろくない動物(どうぶつ)だったからです。

ところが、おとなになってアラスカの大自然(だいしぜん)の中で出会ったビーバーは、動物園(どうぶつえん)のビーバーとはちがう動物(どうぶつ)じゃないかと思うほどに、いきいきとしていました。(わたし)はビーバーに夢中(むちゅう)になってしましました。


■各ページの見出し
・ビーバーのすみか
()とダム
()修理(しゅうり)するビーバー
・ビーバーと水
・しっぽ
・ビーバーの毛皮(けがわ)
撮影(さつえい)のはじまり
(さか)
・たおれた木
・木をかじるビーバー
・ビーバーの(てき)
・カワウソとのたたかい
・秋
・冬のおとずれ
・冬


○■江戸とアフリカの対話■2016年03月20日 08:38

歴史の中の動物を追求する塚本氏と自然を追求している伊谷氏の対話


著者:伊谷 純一郎、塚本 学、篠原 徹
出版社: 日本エディタースクール出版部
1996年6月30日発行
166ページ


商品の説明
内容(「MARC」データベースより) 人類史の行きつく果ては、人間は他の動物と共存できるかということ。近世社会史を専門とし、動物とヒトとの交渉史を見てきた歴史研究者と、世界的なサル学者として知られる自然研究者による対談集。

著者について
伊谷 純一郎 (いたに じゅんいちろう、1926年5月9日 - 2001年8月19日)は、日本の生態学者、人類学者、霊長類学者。京都大学名誉教授。理学博士(京都大学、1962年)。今西錦司の跡を継ぎ、日本の霊長類研究を世界最高水準のものとした。鳥取県鳥取市生まれ。

塚本 学(つかもと まなぶ、1927年1月14日 - 2013年4月12日[1])
日本の歴史学者。専門は日本近世史、地方史。国立歴史民俗博物館名誉教授。 福岡市出身。旧幕臣塚本明毅の子孫。福岡県立修猷館高等学校を経て、1950年東京大学文学部国史科卒。愛知県立高校の教諭を経て信州大学人文学部教授、国立歴史民俗博物館歴史研究部教授、1992年定年退官、名誉教授。2013年4月12日、心不全のため死去。86歳没。

篠原 徹(しのはら とおる、1945年 - )は、日本の民俗学者。国立歴史民俗博物館・総合研究大学院大学名誉教授、滋賀県立琵琶湖博物館館長[1]、人間文化研究機構理事。 
中国長春市生まれ。1969年、京都大学理学部植物学科卒業。1971年、同文学部史学科卒業。岡山理科大学助教授、国立歴史民俗博物館教授、総合研究大学院大学教授。1995年、「海と山の民俗自然誌 -海村・山村の生活に関する生態学的視点」で筑波大学博士(文学)[2]。2010年、定年、名誉教授、滋賀県立琵琶湖博物館館長[1]。日本民俗学会会長を務めた[3]。専門は民俗学、生態人類学。

■目次
はじめに 篠原 徹
1
イヌとサル 6
支配か、棲みわけか 13
江戸時代の意識の変化 17
動物相の変化 22

2
人間と類人猿の距離 26
動物の本能と文化 36
アフリカ横断 40
「社会構造」と「心」 47
音声を記録する 53

3
歴史は足で書く 60
五百冊のフィールド・ノート 67
何かを投影して理解する 71
スペシアという概念の意味 82
類推する以外にない 85
最後まで仮説かも 91
価値判断と社会進化 96

4 伝統と近代 102
動物との交渉と共存 105
動物の危害のイメージ 113
自然保護の問題 121

5 学問の系譜 128
進化論と進歩主義 134
列島の人類社会史 144
人間が人間を見直す時代 148

対談のあとに
擬人化と共存と 伊谷純一郎 153
原初的なすがたとヒト・動物関係 塚本 学 160

用語・人名解説 薮田慎司
装本 中山銀士

■書評
本が好き!

○■動物の「超」ひみつを知ろう(シリーズ楽しい科学)■2016年03月08日 22:25

冬眠、渡りから、ビッグフット、ネッシーまで


ジュディス ハーブスト (著), Judith Herbst (原著), 山越 幸江 (翻訳)
単行本: 203ページ
出版社: 晶文社 (1994/06)

■商品の説明
内容(「BOOK」データベースより)
動物は、人間にはとてもかなわない、ふしぎな力をもっている。冬眠やからだの再生のしくみはどうなっているのか。雪男やネス湖の怪獣はほんとうにいるの。なぜ恐竜は絶滅したのか。あっとおどろく、ウソのようなホントの話。

内容(「MARC」データベースより)
カエルは化石として閉じ込められても、ふたたび生き返る。魚は空を飛ぶ。動物は人間がとてもかなわない力を持っている。あっと驚くウソのようなホントの話。科学の楽しいミラクル・ワールドへ出発しよう。

■目次
1 わたしの犬はうらないい師――予知 9
2 寝る子はよいこ――冬眠 28
3 消えた手足をつくります――再生 38
4 群れのひみつ――集合意識 48
5 ふしぎな大旅行―― 渡り 64
6 カエルが空から降ってきた 92
7 化石からの生還――仮死 104
8 恐竜はどこへ消えた? 126
9 そこにはなにかがいる――未発見の動物 145
10 ネッシー物語 170
用語解説 191
訳者あとがき 200

■書評
本が好き!

◎●15歳の寺子屋 ゴリラは語る●2015年12月19日 14:02

冷たいが懐の深い自然の中で生きるゴリラを通じて、見えるヒトの社会


山極 寿一 (著)
単行本: 98ページ
出版社: 講談社 (2012/8/31)

■商品の説明
内容紹介
人間の常識は、自然界の非常識かもしれない――。
ゴリラ研究の、日本におけるトップランナー・山極寿一先生に、30年にわたる研究から、ヒトのありようを逆照射してもらいます。
「ヒト=霊長類の王」「ヒト>ゴリラ他類人猿」とは決して考えない、徹底的にヒトを相対化して考える山極先生の視点は、示唆するものが大きく、刺激的です。
山極先生には、十数年ぶりに出会ったゴリラが自分のことを覚えていてくれた、という経験があります。このような魅力的なエピソードはもちろん、フィールドワークのおもしろさ、ゴリラとの交流、ゴリラの行動、現在のアフリカの状況、エコツーリズム、そしてこれからの人間を考えるときにゴリラから学ぶものはなにか? を伝えていきます。

内容(「BOOK」データベースより)
自分の姿をじっくり見るには、鏡が必要です。同じように、人間がどういう生き物なのかを知りたいときに、よき鏡となってくれるのが、ぼくたちと祖先を同じくしているゴリラなのです。恋と友情の間で悩むのは、なぜ?家族の役割って、なに?戦争をするのは、なぜ?自然が必要なのは、なぜ?そんな難しい問いに、ゴリラはヒントをくれます。ゴリラたちの姿を通して、世界の見え方が変わる体験をしてみませんか?ゴリラの家にホームステイしてだいじなことを教わりました。

著者について
山極 寿一
人類学、霊長類学者。京大大学院理学研究科教授。カリソケ研究センター客員研究員。日本モンキーセンター・リサーチフェロー。 1952年東京生まれ。京大大学院理学研究科博士課程修了。理学博士。
『暴力はどこからきたか』(NHKブックス)、『ゴリラとヒトの間』(講談社現代新書)、『ゴリラとあかいぼうし』(世界傑作絵本シリーズ/福音館書店)など著書多数。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
山極/寿一
人類学、霊長類学者。1952年東京生まれ。京都大学大学院理学研究科博士課程修了。理学博士。カリソケ研究センター客員研究員、日本モンキーセンター・リサーチフェロー、京都大学霊長類研究所助手を経て、京都大学大学院理学研究科教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

■目次
はじめに ゴリラは人間の「鏡」4
ゴリラを研究する ゴリラ一家にホームステイ 7
「自然のほほえみ」に出会う 武蔵野(むさしの)から屋久島(やくしま)、アフリカへ 30
ゴリラの教え① 会話と遊びで共感力を! 45
ゴリラの教え② だれかのために生きる 56
ゴリラの教え③ 争いは平和のために 69
ゴリラの教え④ エコ・ツーリズムという希望 78
おわりに 自然の冷たさと懐のふかさと 91

■書評
冷たいが懐の深い自然の中で生きるゴリラを通じて、見えるヒトの社会

△■馬と話す男―サラブレッドの心をつかむ世界的調教師モンティ・ロバーツの半生■2015年12月12日 20:46

馬を観察してウマの言葉を覚え、16歳で野生馬を操った男


モンティ ロバーツ (著), Monty Roberts (原著), 東江 一紀 (翻訳)
単行本: 382ページ
出版社: 徳間書店 (1998/09)

■商品の説明
内容(「BOOK」データベースより)
ロデオ競技場に生まれた著者モンティ・ロバーツは、幼い頃から馬と触れあう日々を過ごす。父親は馬を仕込むためにロープや鉄鎖で打ち捉えるが、彼にはそれが冷酷非情に見えてならない。やがて、モンティは「馬語」を修得し、馬と心を通わせることで、鞭もロープも使わず調教を行うことに成功する。だが、インチキ呼ばわりされ、周囲の人々の理解を得る道は遠く険しい―。

■目次
プロローグ 女王陛下からの招待状 7
パート1 馬御殿に生れて 19
パート2 賞金稼ぎの子供時代 63
パート3 馬のささやきが聞こえる 107
パート4 愛馬ブラウニーと雄牛たち 149
パート5 わが心のジェームズ・ディーン 187
パート6 砂の城症候群 225
パート7 鹿から"馬語"を学ぶ 269
パート8 わたしの人生を変えた英国への旅 319
パート9 馬の言葉、わかりますか? 341
パート10 モンティ・ロバーツ流"同志の契り"への招待 363
謝辞 377
訳者あとがき 378
装幀 熊澤正人/本文レイアウト パワーハウス

■一言:
『動物たちの自然健康法―野生の知恵に学ぶ 』で紹介

■書評
本が好き!

○●ティッピ野生のことば ●2015年11月22日 10:16

自分は先住民の仲間であると思い、アフリカの動物と話す少女


ティッピ ドゥグレ (著)
水品 修 (翻訳)
アラン ドゥグレ (写真)
発行所: 小学館
2001年10月20日発行
109ページ

■商品の説明
出版社からのコメント
アフリカで野生動物と共に育った「動物と話す少女」ティッピ。11歳に成長したティッピが、なぜ野生動物と話ができるのか、彼女自身のことばで教えます。野生動物との友情あふれる写真満載のフォト・エッセイです。

内容(「BOOK」データベースより)
動物と話せるってこんなにス・テ・キ!動物と話す少女、ナミビアで生まれた最初のフランス人ティッピが教える“ナチュラル・ライフ”。

内容(「MARC」データベースより)
アフリカの野生動物に囲まれて生まれ育ったフランス人少女ティッピ。動物たちと気持ちを通じ合い友達になれる秘密を語ったティッピの印象的な言葉と、彼女が動物たちと戯れる奔放で愛らしい写真で綴るフォトブック。
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
ドゥグレ,ティッピ
1990年、アフリカ東部のナミビアに生まれる。ナミビアで生まれた最初のフランス人。野生動物をテーマとする映像作家の両親のもと、アフリカの草原で育つ。現在は、パリに在住(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

■冒頭部分
  私の名前はティッピ、アフリカの女の子。十年前、アフリカのナミビアという国で生まれた私は、広大なアフリカ平原のなかで動物たちに囲まれて育った。私にとって、動物たちはほんとうに兄弟みたいなもの、生まれて最初に友達になったのは、アフリカの野生動物たち。だから、私は動物たちのことがよくわかる。
  でも今は、アフリカを離れてパリに住んでいる。小学校にも通っている。パリにいても、私の心はいつもアフリカの動物たちと一緒。いつ動物たちと再会しても、私は動物たちとしゃべることができる。

○○犬の生態(平岩米吉著)○2015年10月21日 09:19


平岩 米吉 (著)
単行本: 220ページ
出版社: 築地書館 (1989/05)

■商品の説明
内容(「BOOK」データベースより)
犬そのものの性質や、生態を重視して書かれた愛犬の書。

著者略歴
平岩米吉(ひらいわ よねきち)
一八九八年、東京に生まれる。一九八六年、没。
幼時、川端玉章につき日本画を学ぶ。のち、文学に転じ、同時に、犬のほか多数の野生動物(イヌ科、クマ科、ジャコウネコ科、ハイエナ科、ネコ科)を飼ったり馴らしたりして、その生態と心理を研究する。
一九三四年、動物文学会をおこし、雑誌「動物文学」を主宰、外国著名作家の紹介と動物文献整理につとめる。
一九三七年、犬科生態(いぬかせいたい)研究所を創設する。
同年、フィラリア研究会を作り、犬の難症の克服に着手。(一九五一年にいたって完成)
おもな著書「犬と狼」「動物と共に」「動物文学集」「犬の行動と心理」「狼―その生態と歴史」「猫の歴史と奇談」「歌集・犬の歌」など。

■目次(大項目のみ)
まえがき 4
第1章 犬の先祖 16
第2章 最初の家畜 どうして犬は人に飼われたか 35
第3章 犬の用途と種類 50
第4章 犬の体 79
第5章 犬の感覚 116
第6章 犬の表情 138
第7章 犬の習性 150
第8章 犬の知恵 169
第9章 犬の飼育 190
付記 215

■まえがき
  犬は私たちの、もっとも親しい友であるのに、案外、その生態がよく知られておりません。
  また、手短に、わかりやすく、大切なことだけをまとめた、すぐれた本が外国にも日本にも見当たりません。
  この本は、そういうたりない方面をおぎなうつもりで、できるだけ努力をして書き上げました。
  むずかしいことも、やさしく、また、犬を馴らした古代のことから、じっさいの見方や飼い方まで、かなり広くあつかいました。
  もちろん、科学的なことがらを中心にのべましたが、古くから伝えられている文献や記録もあわせてしるすようにしました。 そして、最近の、ことに日本人の手になる研究は、なるべく詳しくのべました。 そのため、私の研究や体験などもたくさん取り入れる結果となりました。
  しかし、やさしくとは言っても、初めの方――とくに、第4章(犬の体)などには、少し専門的な、おもしろくないところもあります。 ですから、考えることより、興味を求めるには第7章(犬の習性)、第8章(犬の知恵)などをさきに読んでください。 第9章(犬の飼育)は実用になると思います。
  なお、犬が主人を救ったり主人のために死んだりした話は、この本の主旨とちょっとちがうので、とりたてて1章をもうけてしるしませんでしたが、そういう犬の美点は全編を通じて各所にあらわれていると信じます。
  ともあれ、私は、この本が少しでも役に立って、できるだけ多くの人に犬が理解され、人も犬もしあわせになるようにと願っています。
      一九五五年秋
                      平岩米吉

○●ラクダの文化誌―アラブ家畜文化考●2015年10月20日 09:33


堀内 勝 (著)
単行本: 464ページ
出版社: リブロポート (1986/03)

■商品の説明
受賞歴
第8回(1986年) サントリー学芸賞・社会・風俗部門受賞

内容(「BOOK」データベースより)
アラブ遊牧民のひとコブラクダに関する膨大な知識・伝説を全て網羅し、ラクダを基点にアラブ文化を解読する世界初の野心的試み。

著者について
堀内勝(ほりうち まさる、1942年6月- )は、アラブ文学者、中部大学教授。
山梨県生まれ。東京外国語大学アラビア語科卒業。カイロ・アメリカン大学大学院課程修了。中部大学国際関係学部教授。1986年『ラクダの文化誌』でサントリー学芸賞受賞。専門領域は言語人類学・民族誌。

■目次
はじめに
第1章 アラブのラクダ観 3
第2章 名高いラクダ 19
  ―アラブ種の名種、名産地―
第3章 ラクダを崇める 37
  ―サムード族伝説と神聖ラクダ―
第4章 ラクダを記す 56
  ―歴史に名高いラクダ―
第5章 ラクダを叙す 65
  ―ラクダの体の部位(1)―
第6章 ラクダのコブについて 85
  ―ラクダの体の部位(2)―
第7章 ラクダの蹄について 101
  ―ラクダの体の部位(3)―
第8章 ラクダが生きる 108
  ―成長段階―
第9章 ラクダが年とる 141
  ―ラクダの年齢階梯
第10章 ラクダが群らがる 171
  ―「群れ」考(1)―
第11章 ラクダを数える、頭数 189
  ―「群れ」考(2)―
第12章 ラクダが鳴く(1)
  ―アラブの擬声音文化考(1) 208
    ラクダ以外の動物のオトマトペイア―
第13章 ラクダが鳴く(2)
  ―アラブの擬声音文化考(2) 221
    ラクダ以外の動物のオトマトペイア―
第14章 ラクダが運ぶ 241
  ―駄用ラクダ―
第15章 ラクダが引っ張る 258
  ―牽引用ラクダ―
第16章 ラクダに乗る 274
  ―乗用ラクダ・旅用ラクダのこと―
第17章 ラクダが歩く 292
  ―距離単位、ラクダ日―
第18章 ラクダが踊る 308
  ―キャラバンソングについて―
第19章 ラクダに据える 345
  ―ラクダ鞍の考察―
第20章 ラクダに掛ける、吊るす 378
  ―運搬用荷具―
第21章 ラクダで身をあがなう 401
  ―血の代金とラクダ―
第22章 ラクダで(めと)る 418
  ―婚資について―
第23章 ラクダで税を払う 431
第24章 ラクダを信じる 442
  ―ラクダに関する俗信―

  引用・参考文献 456
  おわりに 461
装丁 加藤光太郎

■はじめに
  本書は定住民と遊牧民の重層する伝統的アラブ社会の中にあって、基層文化を保持した遊牧社会の基本的家畜であったラクダに視点をあてて追究したものである。 もちろん、「文化誌」としての領域にも、生態学的、生物学的観点は混入している。 本書でも随所に触れられているが、こうしたラクダの自然科学的側面、その発生から進化・生息分布等については、概説的に「動物」「家畜」関係の類書に触れられているし、和書では特に加茂儀一著『家畜文化誌』に詳しい。 考古学的知見、発生論、進化論はすべてその書に譲ろう。
  本書ではアラブのラクダ観を通して家畜文化、遊牧民文化、アラブ文化の個別文化としての特殊性と普遍性を追ってみた。 「ラクダ」という動物と最も深いかかわりを持ったアラブの、人間と動物との文化的対応と諸層を、アラブの内側からの視点で探ろうと心懸けた。 ラクダを通してのアラブ民族固有の価値観、認識の仕方の分析、思考の型の抽出に意を注いだ。 具体的にはアラビア語のコーパス(資料体)の言語分析を主に、現地人・西洋人の旅行記、さらに筆者の現地調査による聞き書きとをつき合わせて追究したものである。
  資料体は巻末に記したように数多くあるがそれでも、本書の利用に供したものは筆者の能力不足から、まだまだ少ない。 またアラビア半島の現地調査とはいっても二つの大きな制約があって思うにまかせないのが現状である。一つはサウジアラビアを初めとする湾岸諸国は調査を受け容れずビザをくれないこと。 特に遊牧民の調査となると不可能である。 他は車の普及にともなってラクダの価値が殆ど無きに等しくなり、ラクダ遊牧民が急速に解体してしまってきていることである。 従って本書に供した筆者の現地の知見は、アラビア半島の遊牧民といってもイエメン、シリア、ヨルダン、パレスチナ、ネゲブ、エジプトといった半島周辺の砂漠地帯の調査行に基づくものである。
  スーダン南部ヌエル族の牛と人間の深いかかわりは、エヴァンス・プリチャードの名著『ヌエル族』によってつとに名高い。 人間のあらゆる生活様式を牛の属性に喩え、また意味付ける発想は、牧畜生活を基盤におく文化領域ならある程度推察はつくであろうし、プリチャードのように長期に深く現地調査をすれば、その具体例から分析できよう。 アラブ遊牧民の場合は家畜の用途の中に、本書でも比重をおいた乗用、競争用の訓育が加わり、用途の一層の広がりのあることは特記せねばならない。 中央アジア、アナトリア、サハラ以内のアフリカにおけるラクダ遊牧民とはこの点が相違しよう。
  またもう一点、ラクダを中心として他の家畜との重層構造が多層的に展開できることも牧畜文化の深層を探る上では重要なポイントとなろう。 本書でもいくつかの章の中で、ラクダと他の家畜、動物についての比較を試みているのもこうした構造化を探り得るとみたからに他ならない。
  本書を一層理解していただくためには、筆者の前書『砂漠の文化』(教育社、歴史新書<東洋史>B2)を併読されたい。 アラブの基層文化としての理念的遊牧民像・遊牧民社会を追求したものであり、この中にもラクダ遊牧の伝統的姿とその価値観についてある程度言及しており、透かして読みとり得るはずである。 本書は前書の内容的基盤に立って、もっぱら家畜にスポットをあてたものなのである。

○■ハイエナの生態■2015年08月31日 12:04

ハイエナ研究の権威による「ハイエナへの不当な悪評払拭の書」


H.クルーク (Hans Kruuk) (著)
平田 久 (翻訳)
発行所: どうぶつ社
1978年9月15日発行
153ページ

■「訳者あとがき」から
  本書は一九七五年にオックスフォード大学出版部から刊行されたものであるが、著者自身の研究成果は、一九七二年に"ブチハイエナ"と題して、シカゴ大学出版部から出されている。 したがって本書では、"ブチハイエナ"が研究の成果を詳細に記すことに徹したものであるのに対し、老若を問わず、動物に関心を持つすべての人々に、ハイエナの全体的な像を、正しく理解してもらうことに主眼が置かれている。 だからこそ著者のクルーク自身も、動物好きの一人の人間として、ハイエナの"魔力"の囮になっていることを隠そうともしていない。 それだけに、本書では、小難しい理屈を極力避けて、平易に、しかしハイエナの本当の姿を描き出すように配慮されている。 それは、ハイエナの生活のさまざまな面を、多くの貴重な写真を用 いることによって、見事に表していることでもうなづけよう。
  読者諸兄が、著者の願いどうり、本書によって、正しくハイエナを知り、ひいては、ハイエナの生活を通じて、野生動物たちの動的で変化に富んだ生活に想いを馳せられれば、訳者にとっても、これ にまさる喜びはない。

■目次
プロローグ ― 私たちの研究 7
索餌 16
  活動時間 16
  腐肉漁りと獲物狩り 20
  解体 22
  死体を巡る競争 26
  過剰な殺し 30
  食物の貯蔵 32
獲物狩り 34
  ガゼル狩り 38
  ヌー狩り 42
  ヌーの仔を狩る 49
  フラミンゴ狩り 51
  シマウマ狩り 53
  サイ狩り 62
  獲物狩りに対する適応 66
競争 70
  リカオンとの競争 71
  ライオンとの競争 76
  人間との競争 86
  ジャッカルとの競争 92
  ハゲワシとの競争 96
社会的行動 112
  クランとテリトリー 112
  巣穴 122
  遊び 133
  コミュニケーション 135
  出会い 137
  交尾 140
  個体間の優位関係 142
ハイエナ科の他の種 144

謝辞 151
訳者あとがき 152

■一言:
ハイエナが他の動物たちとの関わりの中で
生きていることがよくわかる内容。

■書評
るびりん書林 別館