独自の視点で本を選んで紹介しています。

aroha.asablo.jp/内をGoogle.comで検索します


「Amazon.co.jpアソシエイト」

■原始人健康学: 家畜した日本人への提言■2018年10月04日 16:11

寄生虫がアレルギーにならない体を作り、マラリアに死なない体を作る。足は第二の心臓で、心理ストレスのほうが物理ストレスよりも重大だ。文明人は大変なのだ。



藤田紘一郎雪 (著)
単行本: 187ページ
出版社: 新潮社 (1997/4)

商品の説明


内容(「はじめに」より)


 免疫学者で寄生虫学の第一人者の著者が、アジアの子供の生活を通じて、現代人の健康と病気の関係について考える。 現代人は「汚い」と「清潔」に敏感になりすぎてはいないだろうか。 それは豊かになり、いつでもどこでも物が手に入るようになったことと関わっている。 豊かになった代償として、本来持っていた寄生虫や微生物との「共生」を捨て、バランスのとれた食事を止め、アトピーなどのアレルギーや生活習慣病に苦しみ、抗生物質をはじめとする与えられ「薬」や「抗菌グッズ」で生活している。 家畜化された動物ではなく、野生動物のようにたくましく生きることが、本来の意味での健康を取り戻すことではないか、という。 発展途上国の人たちとの付き合いの中で得た「自然治癒力」を取り戻せと現代日本人への警告、提言。

著者略歴

藤田紘一郎(ふじたこういちろう)
1939年中国・日満州生まれ。東京医科歯科大学医学部卒、東京大学 医学系大学院修了。金沢医科大学教授、長崎大学教授を経て、現在、東京医科歯科大学教授。専門は寄生虫学と熱帯医学。マラリア、フィラリア、成人丁細胞白血病やエイズ関連の免疫研究、人畜共通伝 染病の研究、治療を続けている。主な著書に『笑うカイチュウ』『空飛ぶ寄生虫』(講談社)、『癒す水・蝕む水』(NHK出版)、『体にいい寄生虫』(ワニブックス)など。(本書に掲載の略歴です)

目次(大項目の抜粋)


プロローグ 3
第一章 「健康」は共同性が作った幻想 13
第二章 日本人の家畜化現象 49
第三章 自然治癒力を高める健康法 99
第四章 医食同源・時代はナチュラル 151
エピローグ 185

「エピローグ」おわりの部分より

  文明とはいわば、生物としてのヒトの「過剰適応」の産物という見方ができる。文明国日本に住む日本人は、ますます自然淘汰の圧力から解放され、遺伝的に衰弱するばかりでなく、感性や情熱までも萎縮してきたのである。
  私たちは今の日本人の「健康」に大きな危機感を感じている。その背景には、日本人の「家畜化現象」がある。本書でも述べたように、財団法人・国際高等研究所は尾本恵市・東大名誉教授を班長とした「日本人の家畜化現象を考える」研究班を一九九六年度に結成した。医学出身は私を含めふたりだけで、あとは社会学者、人類学者など多くの科学分野からの研究員である。日本人の健康はもはや医師や医学者だけに任せてはおけない現状にまでなってしまったのである。
  私はこれまで地球上で比較的「家畜化」の程度の低い国々の人たちと付き合ってきた。日本人を救うには、もっと自然界の法則を受け入れるような、文明の発達を自己制御する方法でしかない、と思うようになった。
  本書は、そういった意図で書かれた「健康学・序章」なのである。そして、「健康」とは何かをもう一度考えなおす契機となることができれば幸いである。
  最後に、自分から望んだテーマとはいえ、漠然とした大テーマの前に筆がなかなか進まなかった私を激励してくださり、いろいろお教えいただいた新潮社の辛島美奈氏に感謝を申し上げる次第です。

書評

寄生虫がアレルギーにならない体を作り、マラリアに死なない体を作る。足は第二の心臓で、心理ストレスのほうが物理ストレスよりも重大だ。文明人は大変なのだ。

■その手を見せて■2018年09月01日 20:11

職人、職人の妻、農家の嫁、薬売り、工場経営者の妻、漁村の女…として、働く北陸の女たち



井上雪 (著)
単行本: 238ページ
出版社: 冬樹社 (1985/10)

商品の説明


内容(「はじめに」より)


 おんなの手は、ほっそりと、やさしい。しなやかで、白い。でも、私がこれから訪ねる人たちの手は、そうした通念にはほど遠い、たくましさに満ちた手である。
 ここに登場するおんなたちは、みな、北国に暮らす。炉をかこみ、仕事場に座りこみ、土間に立ちつくす。里に、山に、町に、海に、北国の風土と一体になって、黙々と休むことなく手を動かしつづけ、何かを生み出してきた人たちである。
 ふかく皺が刻まれた手、節くれだった指の手、タコのできた手、大きく分厚い手、強い手、ちみつな手、赤らんだ手……。大切に、しかし酷使して歳月を重ねてきたその手には、指輪もマニュキアも縁がない。それは、確かな暮らしを語る手である。
 縫い、振り、漉き、織る、その手を見せて、と願った私に、おんなたちのさまざまな手は、何を物語ってくれるだろうか。

著者略歴

井上雪(いのうえ・ゆき)
一九三一年金沢に生まれる。金沢女専(現・金沢女子短期大学)文科に学び、北陸に暮らす女性の立場から、ノンフィクション、随筆、句集などに幅広く筆をふるう。主な著書に「おととの海」(冬樹社)、「廓のおんな」 (朝日新聞社・第十二回大宅壮一ノンフィクション賞候補作)、「北陸に生きる女」「北陸の古寺」(北国出版社)、句集「素顔」「白絣」(牧羊社)等がある。(本書に掲載の略歴です)

目次


はじめに 9
里につくる 10
・福岡の菅笠 12
・志雄町の五三郎飴 27
・志賀町のころ柿 34
・若狭の和紙 44
・黒部のすいか 54
・小浜の鳳足硯 66
山につくる 76
・勝山の羽二重 78
・五箇山のとうふ 88
・大門のそうめん 98
・白山麓の出づくリ 108
・能登のアテ山 120
・大野の朝市 130
町につくる 138
・井波の木彫 140
・金沢の津田流水引 150
・武生のうちわ 160
・七尾の和ろうそく 172
・富山の薬売り 180
・山中の漆器 188
海につくる 196
・能登の網工 198
・氷見の細工かまぼこ 210
・若狭の真珠 220
・氷見の干イワシ 228

おわりに 236

「おわりに」より

 本書にたずさわっていた二年半は、私にとって実にしあわせな日々だった。人間の手が生み出す無限の力は、何によってもたらされているのかと考えるほど、驚きの連続だったからだ。気力、意志、健康、それらに支えられたおんなたちの生きるたくましさに、絶えず私は教えられ、勇気づけられた。
 彼女たちはまた、ほとんど例外なく、静かなたたずまいとやわらかな表情で私を迎えてくれた。祖々代々受け継いだ手づくりの技が、彼女たちの挙措を美しいものにしていた。本の題名が『その手を見せて』に決まった今、私はつくづくと自分の手をながめてみる。この手で私は、半生、何をしてきたのか……。

書評

職人、職人の妻、農家の嫁、薬売り、工場経営者の妻、漁村の女…として、働く北陸の女たち

■山棲みの生き方―木の実食・焼畑・短角牛・ストック型社会■2018年08月24日 21:52

1985年岩手県北部、北上の山村と出会った著者は、長年の調査・生活を通じて得た、焼畑農耕、木の実食、救荒食物、牧畜、狩猟、ストック型社会に関する知見を多くの写真を交えて伝える



岡 惠介 (著)
単行本: 264ページ
出版社: 大河書房 (2016/04)

商品の説明


<h3>内容(「BOOK」データベースより)
安家の夏は惜しむ間もなく駆けぬけていく。帰省した人びととともにナニャトヤラを謡い盆踊りを囲むころには……

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

岡/惠介
1957年東京都生まれ。1981年東邦大学理学部生物学科卒業。1983年筑波大学大学院環境科学研究科修士課程修了。1985年岩手県岩泉町立権現小中学校臨時講師、岩泉町教育委員会社会教育指導員、アレン国際短期大学教授を歴任。修士論文以来の調査地である岩泉町安家地区へ単身で移り棲み、住民と生活をともにしながら研究を継続する。その後、安家の人々の協力により地元材を用いて家を建て、妻子と暮らす。この間、ネパールとザンビアにおいて、農牧制度や焼畑についての現地調査に従事(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

目次(大項目のみ抜粋)


第I章 北上山地山村の暮らしから――山から食料を生み出す技術 1
第II章 木の実の生業誌――森を食べる 35
第III章 焼畑の生業誌――森を拓く 75
第IV章 疫病発生時にみる山村の選択――儲からない牛はなぜ飼われ続けてきたのか 141
第V章 現在に生きるストックのある暮らし――限界集落の余裕 213
[注] 213
図表出展文献 251
おわりに 252
索引 264

「おわりに」より

(1982年に調査をはじめ、同世代の青年男性たちの飲み会に誘われて、生まれ故郷に残る彼らが持つ疎外感を感じ取りながら)
しかし山村はどこでも過疎化していると思い込んでいた私は、森林抜歯に従事し、家の畑作や牛飼いを手伝い、季節や天候によって狩猟や川漁を愉しむ彼らの自然への深い造詣と、それに裏打ちされた暮らしの技能の高さに憧れを感じた。突然、=>まで自給的に暮らすことになったら、このなかで最初に死ぬのは自分だと感じていた。同世代の若者が生き生きとした暮らしをしている山村は、人が言うほど捨てたものじゃないと思っていた。(252ページ)

書評

1985年岩手県北部、北上の山村と出会った著者は、長年の調査・生活を通じて得た、焼畑農耕、木の実食、救荒食物、牧畜、狩猟、ストック型社会に関する知見を多くの写真を交えて伝える

■カラ族の文字でめざせ!世紀の大発見■2018年08月15日 22:28

今から2800年前まで、地球の全土を平和的に治めてきた原日本人<カラ族>がいた。世界各地に残された古代文字がそれを裏付けている。



日本探検協会 (著)
高橋 良典 (監修)
単行本: 300ページ
出版社: ヒカルランド (2012/6/6

商品の説明


<h3>内容(「BOOK」データベースより)
世界中の歴史遺産に刻まれた謎の文字群がなぜ日本の神代文字と言霊で意味を成すのか。Welcome To Ryohten’s KARA World。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

高橋/良典
日本探検協会会長、地球文化研究所所長、地球マネジメント学会理事。東京大学経済学部卒(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

目次(大項目のみ抜粋)


第1の扉 神代文字の基礎知識 28
第2の扉 古代日本の神代文字 64
第3の扉 中国大陸の神代文字 124
第4の扉 古代インドの神代文字 158
第5の扉 古代地中海地域の神代文字 190
第6の扉 アメリカ大陸の神代文字 224
第7の扉 環太平洋地域の神代文字 260

書評

今から2800年前まで、地球の全土を平和的に治めてきた原日本人<カラ族>がいた。世界各地に残された古代文字がそれを裏付けている。

■茶道と十字架■2018年07月09日 21:27

家族および弟子や友人との関係から利休キリシタン説を検証し、聖餐式と茶道、銀器と陶器、大聖堂の大空間とステンドグラスに対する茶室の小空間と障子窓という対比を通じて、利休の完成させたわび道の特質を知る。



増淵 宗一 (著)
単行本: 214ページ
出版社: 角川書店 (1996/2/29)

商品の説明


内容


茶道の様式にひそむ、キリスト教の美学。茶道の作法-茶器、茶室とその思想-とミサの儀式にいたるまでつぶさに検証。キリスト教文化という新しい観点から茶道の全貌に照明をあて、その様式美を解明する。

著者略歴


増淵 宗一(ますぶち そういち)
一九三九年、東京生まれ。六七年、東京大学大学院終了(美学美術史専攻)。東京大学文学部助手、日本女子大学講師、同助教授を経て、現在、日本女子大学人間社会学部教授(刊行時の情報です)

目次(大項目のみ抜粋)


第一章 キリスト教宣教師と茶の湯 7
第二章 利休とその家族―隠されたロザリオ 39
第三章 利休の弟子と友人 69
第四章 緑のミサと赤いミサ―東西の崇拝儀式 111
第五章 聖碗崇拝―陶器と銀器 143
第六章 建築された抒情詩と凍れる音楽 181

あとがき 212

書評

家族および弟子や友人との関係から利休キリシタン説を検証し、聖餐式と茶道、銀器と陶器、大聖堂の大空間とステンドグラスに対する茶室の小空間と障子窓という対比を通じて、利休の完成させたわび道の特質を知る。

■秘密結社―世界を動かす「闇の権力」■2018年05月30日 21:05

子孫を残してつながることによってのみ意味を持つ存在が「命」である以上、ヒトだけが例外であるはずはない。ならば、このような本を通じた知識は、ぜひとも要求なのだ。



桐生 操 (著)
新書: 305ページ
出版社: 中央公論新社 (2007/9/1)

商品の説明


内容(「BOOK」データベースより)


世界史を動かし、現代でも政治、経済からテロリズム、宗教、犯罪にまで、ただならぬ闇の力を及ぼし続ける秘密結社。代表的な団体の全貌を俯瞰し、関わった事件の数々を一冊にまとめた力作。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)


桐生/操
パリ大学(ソルボンヌ大学)、リヨン大学に留学し、主にフランス文学や歴史を専攻する。帰国後、執筆活動を開始。ルネサンス期を中心とした西洋の歴史人物の評伝をはじめ、歴史の知られざるエピソードを次々と発表し、好評を得ている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

目次


序章 秘密結社とは何か 17
第1章 世界を動かす秘密結社の全貌 23
フリーメーソン 世界統一をめざす 25
イルミナティ 世界を動かす13血流とは 63
三百人委員会 10億人を支配下におく巨大な権力の実態とは 82

第2章 『ダ・ヴィンチ・コード』で注目された秘密結社の真実 93
テンプル騎士団 正義のヒーローが、なぜ犯罪集団に変容したのか 95
シオン修道会 名を連ねる数多くの有名人 114

第3章 神秘結社の謎に迫る 127
トゥーレ協会/ヴリル協会 ヒトラーに影響を与えたオカルト集団 127
薔薇十字団 職人たちの組合が密かに錬金術を伝承 140
地獄の火クラブ 不良貴公子たちの社交クラブが織りなす幻の性の祭典 151

第4章 魔術結社の実態を知る 159
薔薇十字カバラ会 宗教家を呪い殺すほどの力が本当にあったのか 161
悪魔協会 マリリン・モンローとの意外なつながりとは 171
東方聖堂騎士団 現代にひっそりと生きる性魔術団 183
黄金の夜明け団 それでも脈々と生きつづける結社 193
神智学協会 「心霊学者のスター」が設立 207

第5章 政治結社・宗教結社の正体を探る 221
・政治結社
円卓会議 「一大帝国連邦」を夢見て 223
CFR 世界政府設立をめざす 226
ビルダーバーガー 世界のトップで形成されたシンクタンク 232
・宗教結社
グノーシス派 信仰よりも知識を重んじる男女同権の宗派 235
カタリ派 栄華ゆえに疎まれ、迫害された悲劇の宗派 241
エッセネ派 裏切り、反目、捏造、恐怖支配…… 249

第6章 秘密結社をめぐる迷宮入り事件 263
ロベルト・カルビ変死事件 裏舞台でも暗躍した男の結末とは 265
モーツァルト変死事件 暗号化した音楽に秘められた秘密 282
9・11事件 前代未聞の大事件の背景に隠された驚くべき真相 291

主要参考文献 301

書評


子孫を残してつながることによってのみ意味を持つ存在が「命」である以上、ヒトだけが例外であるはずはない。ならば、このような本を通じた知識は、ぜひとも要求なのだ。

◎■アーロン収容所―西欧ヒューマニズムの限界■2018年04月11日 21:48

仏教とキリスト教の違い、牧畜や屠殺が与える心理的影響、ビルマまで遠征した日本軍に対する現地の反応、捕虜となってもしたたかを持っていた日本人兵士たち。この本は、読み継がれる価値がある。



会田雄次 (著)
新書: 235ページ
出版社:中央公論社(1962/11)

商品の説明


内容紹介


イギリスの女兵士はなぜ日本軍捕虜の面前で全裸のまま平気でいられるのか、彼らはなぜ捕虜に家畜同様の食物を与えて平然としていられるのか。ビルマ英軍収容所に強制労働の日々を送った歴史家の鋭利な筆はたえず読者を驚かせ、微苦笑させながら、西欧という怪物の正体を暴露してゆく。激しい怒りとユーモアの見事な結合と、強烈な事実のもつ説得力のまえに、読者の西欧観は再出発をよぎなくされよう。

内容(「BOOK」データベースより)


英軍は、なぜ日本軍捕虜に家畜同様の食物を与えて平然としていられるのか。女性兵士は、なぜ捕虜の面前で全裸のまま平然としていられるのか。ビルマ英軍収容所に強制労働の日々を送った歴史家の鋭利な筆はたえず読者を驚かせ、微苦笑させつつ西欧という怪物の正体を暴露してゆく。激しい怒りとユーモアの見事な結合がここにある。強烈な事実のもつ説得力の前に、私たちの西欧観は再出発を余儀なくされるだろう。

著者について


一九一六年(大正五)京都府に生まれる。四〇年(昭和十五)、京都帝国大学史学科卒業。四三年(昭和十八)に応召、ビルマ戦線に送られ、戦後二年間、英軍捕虜としてラングーンに抑留された。帰国後、神戸大学、京都大学(人文科学研究所)をへて、京都大学名誉教授。専攻はイタリア・ルネサンス史。著書は『アーロン収容所』『ルネサンスの美術と社会』『ミケランジェロ』『ヨーロッパ・ヒューマニズムの限界』『合理主義』『日本文化への直言』『日本人の意識構造』『事実と幻想』、編著に『マキアヴェリ』(『世界の名著』16)、共著に『近代への序曲』(『世界の歴史』7)などがある。九七年(平成九)、逝去。

目次(大項目のみ)


まえがき
捕虜になるまで 2
強制労働の日々 36
泥棒の世界 76
捕虜の見た英軍 102
日本軍捕虜とビルマ人 153
戦場と収容所 人間価値の転換 187
帰還 226

書評


仏教とキリスト教の違い、牧畜や屠殺が与える心理的影響、ビルマまで遠征した日本軍に対する現地の反応、捕虜となってもしたたかを持っていた日本人兵士たち。この本は、読み継がれる価値がある。

◎■トウチャン一家と13年―わがアマゾン (朝日ノンフィクション)■2017年12月27日 12:15

未踏破地に生きるマチゲンガ族家族の伝統的な暮らしと文明化の過程は人類史の縮図だ



関野 吉晴 (著)
単行本: 247ページ
出版社: 朝日新聞社 (1986/10)

商品の説明


内容(「BOOK」データベースより)


1971年、ゴムボートによる大アマゾン全流6千キロの探検行に成功した著者は、この地球規模の原始風景と太古さながらの生活形態を続けるインディオ・マチゲンガ族に惹かれ、トウチャンと命名したインディオ一家との親しい付き合いが始まった。そして13年、歳月は文明に憧れる6男2女の子供たちのうえにどのように流れたのか。アマゾンの森の奥深くからトウチャン一家は、不必要なものを身に付けすぎたわれわれ“文明人”へ警鐘を鳴らし続ける。

著者について

関野 吉晴(せきの よしはる、1949年1月20日 - )は探検家・人類学者・外科医。武蔵野美術大学教授。1999年植村直己冒険賞、2000年旅の文化賞(旅の文化研究所)。

目次


シンキキベニ川の出会い 21
長女ドーサがすすり泣いた夜 34
六男ゴロゴロは冒険の日々 47
数なんか無用!狩猟採集の豊饒 57
次女オルキーディアの初恋 68
オルキーディア ついに川を下る 78
五男ソロソロが略奪した人妻 89
次男ハポン 駆け落ちと逆転 101
長男アントニオ”晴れ姿”の表裏 113
一夫多妻制 気苦労が多い男 123
仕事に追われる三男センゴリ 149
四男ファン 文明の囚われ人 162
学校が子供たちを縛り始めた 171
文明化が求める村長の条件 180
国立「保護区」はどこか本末転倒 191
逃げるんだ!アミワカが来る 202
米仏隊殺害 犯人は誰なのか 213
大胆な米仏隊と臆病な私との差 224
マチゲンガ わが師わが友 235

あとがき

書き出しの部分から


シンキキベニ川の出会い
  一九八五年四月、私はペルーの古都クスコの空港に降り立った。首都リマからジェット機で一時間、十五、六世紀に栄えたインカ帝国の首府だが、なにしろアンデスの山中、標高は三四〇〇メートル。さすがに空気が薄い。つねづね高度には自信のある私がだ、半年ぶりに訪れると、一瞬、頭がクラクラとする。
  私がマチゲンガ族の存在を知ったのは一九七一年。この年、私は大アマゾンの源流から河口までゴムボートと現地の舟を乗り継いで下ったが、そのとき源流部のシントゥーヤという集落に立ち寄ったときのこと。この奥地に文明との接触を頑として絶ち、太古さながらの生活を続けているインディオがいて、インカ遺跡を探っていた米仏の探検家三人を殺害した嫌疑が彼らにかかっていることも聞いた。
  その誇り高きインディオと会って、一緒に生活してみたいという気持ちと、彼らは失われた謎のインカ遺跡発見の鍵を握っているかもしれない、という期待が私の胸の中で高まった。それ以来、足かけ十五年。私のクスコ入りは三〇回を超える。

書評


未踏破地に生きるマチゲンガ族家族の伝統的な暮らしと文明化の過程は人類史の縮図だ

○■タイの田舎で嫁になる―野性的農村生活■2017年12月21日 19:38

学校になんぞ行かなくてもいい。伝統医療が生きている。多くの食べ物が無償で手に入る。親戚の子を育てる余裕がある。それが、バンコクともチェンマイとも異なる2000年代のタイ東北部。



森本 薫子 (著)
単行本: 101ページ
出版社: めこん (2013/6/1)

商品の説明


内容


私が生まれ育った環境と違うイサーンの農村生活。それを続けていけるのは、心に掲げたミッションがあるからではなく、まわりの人のおかげとしか言いようがない。「タイの人と結婚してタイの田舎に住むよ」と言っても一言も反対せず(その時どこまで状況をイメージできていたかはわからないが)、タイ語の勉強までしてくれた両親。自分でも理不尽だとわかっていながらも、いまだに日本人感覚で文句を言ってしまう私を、ケンカしながらも適当に受け流してくれる夫。たぶんまだ置かれている状況がわかっていないけれど、農園暮らしを思う存分楽しんでくれている3歳の息子と1歳の娘。いちいち細かいことにうるさい日本人の嫁に気を遣いながら、いつも笑顔で家事も子守も手伝ってくれる義母。困った時はいつの間にか助けてくれる隣の敷地のおじいちゃん、おばあちゃん、親戚の叔父さん叔母さんや子供たち。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)


森本/薫子
1971年生まれ。埼玉県出身。市場調査会社勤務を経て、JVCの「タイの農村で学ぶインターンシップ」に参加しタイ北部に約1年間滞在。その後JVCタイ事業担当としてタイに駐在(2001~06年)。退職後、タイ東北部にタイ人の夫・義母・2人の子どもと暮らしながら自然農業に取り組みつつ、JVC研修生の受け入れなどを行なう(2007年~)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

目次


カオデーン農園の日々――楽しいこともうんざりすることも 3
村の食生活
1 何でもバリバリ。野菜ってどれ? 10
2 透明な水と濁った水 13
3 虫を食べる 17
4 蛇も蛙もトカゲもサソリも食べる 21
5 絶品!牛肉生ラープ 25

村の農風景
6 大変だけれど米つくりが一番 32
7 何でも人の手でやるのがイサーンの農業 36
8 商品作物は難しい 40
9 牛も人も月の動きのままに 45

村の暮らし
10 農民に必要なもの。それは、技と精神力 51
11 イサーン時間に身を任せ 57
12 イサーン人は宴会上手 62
13 年末年始はどこからともなく人が集まる 66
14 タイのデモをあなどるなかれ 72
15 なぜか安心する 76

村の子育て
16 産後は薬草サウナが待っている 82
17 村の子供たちはすごい 87
18 そりゃあ免疫力がつくよ! 91
19 イサーンには孤老はいない 95

あとがき 99

「そりゃあ免疫力がつくよ」より


  ある時、義祖母と叔母さんが田んぼで捕ってきたネズミの炭火焼きを、1歳になったうちの息子に食べされせていた。田んぼのネズミだから新鮮な米を食べて育っている健康的なネズミ…にしても!!一緒にいた夫も全く気にしていない様子。ネットで「離乳食 完了期 ネズミ」と検索したが、もちろん出てくるわけはなかった。はい、もう何を食べさせても気にしません。イサーンの子として育つには、最上級の免疫力が必要なのです!

書評

学校になんぞ行かなくてもいい。伝統医療が生きている。多くの食べ物が無償で手に入る。親戚の子を育てる余裕がある。それが、バンコクともチェンマイとも異なる2000年代のタイ東北部。

○■ボクの学校は山と川■2017年12月01日 17:43

昭和14年に秋田の山村で生まれた著者は、どのような少年時代を過ごしたのだろうか



矢口 高雄 (著)
単行本: 266ページ
出版社: 白水社 (1987/09)

商品の説明


内容紹介


 『釣りキチ三平』でおなじみの著者が、その少年時代を痛快に、しみじみと描く好エッセイ。舞台は秋田の山あいの村。映画館やファミコンなんかありはしない。山と川とが遊び場であり、勉強部屋だ。前代未聞のユニーク先生やワルガキ達の活躍も抱腹絶倒。おおらかさと自由を求める親子に贈る一冊。

内容(「BOOK」データベースより)


舞台は秋田の山合いの村。山と川が遊び場であり、勉強部屋だ。ケガなど日常茶飯事。だけど、そのたびに生きる術を自分の体で学ぶんだ。前代未聞のユニーク先生や、ワンパクどもの活躍も抱腹絶倒!『釣りキチ三平』の著者が、そのおおらかな少年時代をいきいきと描く好エッセイ!

著者について


本名高橋高雄。1939年、秋田平鹿郡増田町生まれ。町の中心から20キロも離れた奥羽山脈の山襞の寒村で育つ。マンガ少年、釣りキチ少年、昆虫少年として「忙しいガキ」時代を送る。理解のある両親と先生にも恵まれて、よく学びよく遊ぶ。少年時代の漫画熱がさめやらず、高校卒業後12年間勤めた銀行を辞め、30歳にして上京、漫画家として異例のスタートをきる。1973年『釣りキチ三平』の連載開始。同年、『幻の怪蛇・バチヘビ』を発表、全国に一大ツチノコブームを巻き起こす。翌74年、この2作品で講談社出版文化賞(児童まんが部門)を受賞。76年、自然とクマと人間の闘いを描いた『マタギ』で、日本漫画家協会賞大賞(グランプリ)を受賞した。主著に『オーイ!山びこ』『ボクの手塚治虫』(共に毎日新聞社)、『釣りキチ三平』『釣りバカたち』『螢雪時代』(共に講談社)、『ボクの先生は山と川』(白水社)がある。

--このテキストは、絶版本またはこのタイトルには設定されていない版型に関連付けられています。

目次


まえがき 3
第一章 マンガ少年が行く(小学校編) 9
ぼくのふるさと 10
手塚治虫中毒 13
緑色の電車 17
サワモダン 20
ヘビの死骸のスケッチ 24
初めて汽車に乗った日 29
海のむこうはアメリカ 34

第二章 マンガ少年が行く(中学校編) 41
マンガ熱 42
テーマソング 44
妖精の舞 48
裸の王様 51
成瀬小唄 54
市助落し 59
親にさからえない世代 62
あの雪の夜 66

第三章 釣り少年が奔る 73
カジカの夜突き 74
バチヘビ始末 80
イワナ域 84
二重の呪文 89
クリムシのテグス 94
サガイモリを飲む 97
カワセミのダイビング 100
泥棒釣り 104

第四章 昆虫少年が駆ける 109
一頭のサカハチチョウ 110
手製の用具 113
捕虫術 116
憎い青虫 119
天突き棒の失敗 126
底なし沼の極小トンボ 130

遊びの雑記帳 137
名前のつけ方 138
心のかけ橋 143
アケビ採り 149
夜来の風 153
イタチビラ巡り 155
ワラジ―釣りの守り神 160
かまくら 165
卵かけごはん 168
弟の死 172
忌布令 177
天下様 181
固雪渡り 185

第六章 思い出のクラスメート 189
ヤドヤのドヤ 190
トラックの運転手 194
初恋 198
色あせた朱色 202
竹馬の友 206
ケンカについて 212
友情 218

あとがき 223

「卵かけごはん」よりアカギレの治療法


  アカギレの治療法は、かなり念の入った特殊な方法がほどこされた。山中に自生するハックリと呼ばれる球根(ユリの葉に似た単子葉植物の地下茎)が用いられた。球根は夏のうちに採って乾燥させたもので、それをサメ皮でおろして粉にし、温湯を加えて練ると、キャラメル色の粘りのあるドロドロが出来上がる、もう一方では生紙(きかみ)(習字に使う紙)を準備し、アカギレの幅と深さに合わせて中太(なかぶと)のこよりをひねり、そのこよりにドロドロを塗ってアカギレの割れ目に埋め込むのである。これが痛いのなんのって、でも、泣き言は許されなかった。おふくろは、そのドロドロを塗ったこよりを、ひどいアカギレの場合は三本も四本も入れ、親指の爪でギシギシ押し込むのである。ボクはもうヒイヒイのたうちまわるしかなかった。こよりが入ると、あとはドロドロをノリがわりに生紙を二重三重に傷口にはって治療完了となる。大変な荒療治ではあったが、おかげで歩く時にはそんなに痛みもなく、数日すれば割れ目の肉がしだいに盛り上がって治ったのである。(170ページ)

書評


昭和14年に秋田の山村で生まれた著者は、どのような少年時代を過ごしたのだろうか