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○■日本の遊戯■2017年04月30日 20:38

鷹狩、蹴鞠、流鏑馬から、将棋、なぞかけ、鬼ごっこ、ひな祭り、端午の節句まで、古来からの日本の遊戯を収集した字典。羽田元首相の実家が経営する書店から復刻出版。



小高 吉三郎 (著)
-: 716ページ
出版社: 羽田書店; 3版 (1950)

■目次
序に代へて
凡例
日本の遊戯

「あ」の部 一
あがりこさがりこ/あげだま/あげばね/あしおし/あしごき/あしずまふ/あておに/あないち/あなおに/あふぎあはせ/あふぎきり/あぶりだし/あめんぼうつり/あやとり/あんま

「い」の部 一七
いかご/いかのぼり/いくさあそび/いしあわせ/いしうち/いしくづし/いしけん/いしつみ/いしなげ/いしなご/いしはじき/いしひろひ/いたおとし/いたちごっこ/いてふうち/いぬおふもの/いもむしころころ/いろはかるた/いわしこい/いんぢ/いんぢうち

「う」の部 四七
うさぎうさぎ/うしごと/うしろんぼ/うたあわせ/うたがひ/うたがるた/うちごま/うつむきさい/うでおし/うでしばり/うですまふ/うでひき/うなぎのせのぼり/うなりごま/うまくらべ/うまごと/うんすんかるた

「お」の部 七六
おこんめ/おしくらまんぞ/おつきさまいくつ/おてだまあそび/おででこすごろく/おてまり/おてらのみづくみ/おでんや/おとしあひ/おにあそび/おにご/おにごっこ/おにごと/おにさだめ/おにのるす/おにわたし/おのせ/おはなごま/おひはご/おひばね/おほさかおんごく/おみなへしあはせ/おみこし/おむく/おやとりことり/おやまのおやまのおこんこさん/おりがみ/おリすゑ

「か」の部 九八
かうあはせ/かうもりかうもり/かがみおに/かくれおに/かくれかしこ/かくれかんしやう/かくれくじ/かくれこ/かくればち/かけくら/かけくらべ/かけこ/かけつこ/かげふみおに/かげゑ/かごめかごめ/かごゆり/かさがけ/かざくるま/かずとり/かたおし/かたくび/かたぐま/かたぐるま/かづけおに/かなづちとび/かなどうごま/かなわなげ/なはづとび/かひあはせ/かひおほひ/かべはなれ/かへるつり/かへるのとむらひ/かまおに/かみてつぱう/かみなりあそび/かみふき/かゆづゑ/からかひおに/からごま/からすだこ/かりうち/かるた/てんしやうかるた/かんころ/がんころし

「き」の部 一五一
きうぢやう/きくあはせ/きそひうま/ぎちやう/きづ/きのぼり/ぎつかんこ/ぎつちやう/きつねけん/きつねのおまど/きはちまはし/きんきう

「く」の部 一六四
くぎごま/くさあはせ/くひうち/くびつぴき/くびひき/くらべうま/くるまがへり/くるみうち/くわんいすごろく

「け」の部 一九二
けいば/げたかくし/げへ/けまり/けん/けんけん/けんずまふ/けんだま

「こ」の部 一九九
ごいしあそび/ここはどこのほそみち/ことりあはせ/ことりおに/ことろことろ/こばよ/こぶしはづし/こふやしおに/こほりすべり/こま/こまつひき/ごみかくし/こめつき/こゆみ/ごんごんごま

「さ」の部 二二六
ざうりかくし/さぎあし/さぎずまふ/さざえうち/ざとうすまふ/さるがへり/さるわり

「し」の部 二二九
しうきく/しうせん/しだら/しつぺい/しなだま/じふろくむさし/しゃうぎ/しやうぎあそび/しやうぎたふし/じやうどすごろく/しやうぶたたき/しやうぶのねあわせ/しやうやけん/じやくぐり/しやちほこだち/しやぼんだま/じやんけん/じゆんくわんぎ

「す」の部 三〇九
ずいずいずっころばし/すぎたち/すごろく/すずめこゆみ/すねおし/すまふ/すわりすまふ/すゐじあうしよぐわ

「せ」の部 三五九
ぜにごま/せんそやまんぞ

「た」の部 三六四
たかあし/たかがり/たがまはし/だきう/たきものあはせ/たくあんおし/たけうま/たけがへし/たこ/たこあげ/たすけおに/たなばたまつり/だま/たまくり/たまりおに/たるにんぎやう/だるまおとし/だんき/たんごのせつく

「ち」の部 四六二
ちうがへり/ぢむしつり/ちやうま/ちんちんもがもが/ぢんとり

「つ」の部 四六五
つくばね/つけぎひき/つなぎおに/つなひき/つばなつばな/つぼうち/つりぐひ

「て」の部 四七八
てぐるま/てしばり/でたりひつこんだり/てつどうごま/てぬぐひひき/てのひらおし/てのひらかへし/てまりあそび/てるてるばうず/てんぐはいかい/でんぐりかへり/てんぐるま/てんしやうかるた/てんてんてんぢく

「と」の部 四九三
とうせんきよう/どうどうめぐり/とうはちけん/とびしやうぎ/とらけん/とりあはせ/とりさし/とんぼがへり/とんびだこ

「な」の部 五一五
なぞ/なつご/ななつご/なはとび/なんこ

「に」の部 五二五
にぎりひらき/にぎりひらきうち/につくび/にらみくら/にんぎやうだる

「ぬ」の部 五二九
ぬすびとかくし/ぬすみしやうぎ

「ね」の部 五三〇
ねことねずみ/ねずみごつこ/ねずみとり/ねつき/ねつくひ/ねつくひうち/ねんが/ねんがら

「の」の部 五三五
のりゆみ

「は」の部 五四四
ばいごま/ばいまはし/はいろん/はうびき/はかたごま/はごいた/かさみしやうぎ/はじきいし/はじきしやうぎ/はしごおに/はしらとつつき/はしらまはり/はしらつら/はちまきとり/はなかるた/はなはな/はなび/はね/はねつき/はまなげ/はまゆみ/はるごま/はんじもの

「ひ」の部 五七八
ひひなあそび/ひひなまつり/ひきおとし/ひつぱりつこ/ひととり/ひとやどおに/ひまはし/びやぼん

「ふ」の部 六〇〇
ふくわらひ/ぶしやうごま/ふたやどおに/ふたりおに/ふなくらべ/ぶらんこ/ふりしやうぎ/ぶりぶり

「へ」の部 六〇九
ぺつたんこ/へんつき

「ほ」の部 六一二
ぼうおし/ぼうぬきうち/ぼうねぢ/ぼうひき/ほたるかり/ほんけん/ぼんぼん

「ま」の部 六二〇
まくらひき/まぜけん/まつばきり/まはりのこぼとけ/まはりしやうぎ/まひまひつぶり/ままこだて/まりあそび/まりうち/まりつき/まるおに/まるわたり

「み」の部 六三三
みづいはひ/みづじ/みづてつぱう

「む」の部 六三七
むかうのおばさん/むさし/むしけん/むしゑり/むちごま/むつむさし

「め」の部 六四二
めかくしおに/めくらおに/めくらべ/めじろおし/めなしどち/めんうち/めんがた/めんこ/めんないちどり

「も」の部 六四六
もじくさり/もじゑ/もんどり

「や」の部 六五四
やうきゆう/やさすがり/やつこだこ/やどなしおに/やぶさめ/やまぶしあそび

「ゆ」の部 六七二
ゆきあそび/ゆびきり/ゆびくぐり/ゆびずまふ/ゆびまはし

「よ」の部 六七九
よどのかはせ/ようよう

「ら」の部 六八一
らかんまはし/らんご

「り」の部 六八四
りうご

「わ」の部 六八六
わまはし

「ゐ」の部 六八七
ゐご/ゐんふたぎ

■書評
鷹狩、蹴鞠、流鏑馬から、将棋、なぞかけ、鬼ごっこ、ひな祭り、端午の節句まで、古来からの日本の遊戯を収集した字典。羽田元首相の実家が経営する書店から復刻出版。

○■サンカと説教強盗〔増補版〕■2017年01月15日 14:18

大正15年から昭和4年にかけて60件を超える窃盗・強盗事件を起こして帝都を騒がせた、サンカ出身とも言われる説教強盗。その逮捕までの経緯を推理する前半部分は面白い。


礫川 全次 (著)
単行本: 255ページ
出版社: 批評社; 増補版 (1994/12)

■商品の説明
内容紹介
昭和初期、帝都西北部の新興住宅地をねらう強盗が跋扈した。説教強盗妻木松吉。その兇悪な手口から捜査当局は説教サンカ説を流す。後のサンカ小説家三角寛らも関わった事件の真相を追う。
内容(「BOOK」データベースより)
昭和初期、東京に「説教強盗」が現れた。その名は妻木松吉。その兇悪な手口から、警察は犯人サンカ説を流した。捜査当局に対抗し犯人を追う、後のサンカ小説家、新聞記者三角寛。大戦を前にして物情騒然たる帝都の、富裕な新興住宅地西北地区にねらいを定めた一世説教強盗の、謎に包まれた出自と捕まるまでの犯行経路を追う。

内容(「MARC」データベースより)
大正末期から昭和初期に「帝都」を震憾させた説教強盗。事件の背後に見え隠れするサンカ。事件の全貌を克明に調べ上げ、実像と虚像が同居し、現像までが交錯するサンカと説教強盗の真相に肉迫する。
--このテキストは、絶版本またはこのタイトルには設定されていない版型に関連付けられています。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
礫川/全次
1949年生まれ、在野史家。フィールドは、近現代史、犯罪・特殊民俗学。歴史民俗学研究会代表(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

■目次
はじめに 3
第一章 説教強盗とは 13
泣く子も黙る説教強盗 14
前代未聞六五件の強盗 17
用意周到な犯行計画 24
強要・暴行・説教 25
どんな犬でもひとにらみ 30
意表をついた逃走経路 31

第二章 説教強盗事件の地理 35
事件の地理的背景 36
旧東京から大東京へ 37
関東大震災の影響 40
城西・城北への人口移動 42
説教強盗の出没範囲 44
西巣鴨町字向原 47
説教強盗の地理感覚 52

第三章 翻弄された捜査陣 53
小沼米店における失態 54
高田署前における失態 56
旧態依然の捜査体制 58
魔の時代、昭和初年 60
捜査体制の一新 62
小沼米店の指紋をめぐって 63
鮮明な四指の指紋 65

第四章 説教強盗捕縛さる 67
前科一犯妻木松吉 68
不自然な経緯 71
捜査当局の秘密 73
左官「屋久米吉」 75
空前の大ニュース 76

第五章 新聞記者三角寛の挑戦 83
超人的な取材活動 84
新聞と警察 86
十二月三〇日記事 88
三角寛、犯人をキャッチ 91
追いつめられた捜査当局 93

第六章 説教強盗「山窩」説 99
俗説の発生源 100
黒装束五人組 103
特殊な侵入盗 105
薄弱な根拠 107
不幸な生い立ち 108
義父と松吉 111

第七章 「山窩」の虚像と実像 113
近代「山窩」像について 114
警察用語としての「山窩」 116
特殊な侵入盗と忍者 117
凶悪犯グループと忍者 119
サンカ集団と忍者 122
忍者・山窩・警察 123
虚像としての「山窩」 125

第八章 「サンカ」とは何か 127
サンカの定義 128
サンカをめぐる難問 130
サンカの語源 131
サンカの源流 134
サンカと下層生活者 136
組織性と犯罪性 140

第九章 サンカの漂泊性と被差別性 145
宮本常一のサンカ観 146
サンカと山中の住民 148
サンカの被差別性 150
番非人とサンカ 152
番非人とサンカの共通性 156

第十章 三角サンカ学の意味 159
新聞記者から小説家へ 160
山窩小説の意味 162
サンカ学研究の動機 164
三角サンカ学の特徴 165
最後のサンカ集団 167
説教・口説き・物乞い 169

補章 サンカ再論 173
資料編①~⑧ 189
あとがき 254

■「はじめに」
  サンカとは何か。
  ある時は古代からの伝承を伝える一群の人々であり、ある時は山野を疾駆する超人的パワーの持ち主である。またある時は警察を出し抜く特殊な犯罪集団である。
  しかし、結局の所、これらサンカ像は、現実に押しつぶされた現代人がサンカに仮託した「虚像」に過ぎないのではないか。
  人々は自らの渇望に基づいて、勝手なサンカ像を創り出しているに過ぎないのではないか。サンカが既に過去の存在であることを十分知りながら。
  従来のサンカ論にあきたらなかった私は、三角寛がサンカと関わることになった説教強盗事件について詳しく調べなおしてみようと思いたった。この事件がなければ、三角のサンカ小説もなかっただろうし、サンカの存在が広く知られることもなかっただろうからである。
  ところが、この説教強盗事件というのは実に妙な事件であり、調べれば調べるほど不可解な点が出てきた(謀略事件としか思えない一面がある)。しかも、犯人がサンカ出身というのも単なる「ウワサ」に過ぎず、確たる証拠は何もなかったのである。
  本書は、サンカ論を目指したものではあったが、この不可解な事件にややページを割きすぎたかもしれない。しかし、この事件を詳しく追ってみたことによって、従来のサンカ像とは違う「現実的」なサンカ像が見えてきた気がする。もっとも本書で示し得たサンカ像はまだ極めて未成熟なものであり、今後さらに「現実」に追っていかなくてはならないと感じている者である。
  読賢の御批判を期待したい。
〔付記〕本増補版は、初版に補章及び資料編を加えたものである。初版にあった誤字等は訂正し、数か所で表現を改めたが、内容の改訂はおこなわなかった。「まえがき」、「あとがき」も元のままである。右付記する(一九九四・八・二七)。

■Amazonの商品ページ
サンカと説教強盗―闇と漂泊の民俗史

■書評
大正15年から昭和4年にかけて60件を超える窃盗・強盗事件を起こして帝都を騒がせた、サンカ出身とも言われる説教強盗。その逮捕までの経緯を推理する前半部分は面白い。

○■世界の狩猟民――その豊穣な生活文化■2016年12月17日 20:44

世界の狩猟採集民を集めた待望の一冊、ついに刊行?


Carleton Stevens Coon (原著), カールトン・スティーヴンズ クーン (翻訳), 平野 温美 (翻訳), 鳴島 史之 (翻訳)
単行本: 471ページ
出版社: 法政大学出版局 (2008/02)

■商品の説明
内容(「BOOK」データベースより)
1万年前、人間はすべて狩猟民だった。狩猟民とは農業を知らず、家畜を飼わない民のことである。著者は世界中の主だった狩猟採集民族を、民族ごとではなく、基本装具、狩りや漁のスタイル、結婚や神話、儀礼、シャーマンなどテーマごとに考察する。アメリカ先住民、アボリジニ、アイヌ、イヌイット、サンといった人々が、仲間と助け合い、豊かな知恵をもって驚くべき生活の技をどのように編み出し、伝えていったのか。人が集まって生きる意味を、あらためて私たちに問いかける書。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
クーン,カールトン・スティーヴンズ
1904年6月23日米国マサチューセッツ州ウエイクフィールド生まれの人類学者。28年ハーバード大学でPh.D.取得。48年まで同大学で教鞭をとった後、ペンシルバニア大学に移り、退職する63年までペンシルバニア大博物館館長を務める。現役時代も退職後も、考古学、民族学の分野の根っからのフィールドワーカーで、モロッコ、アルバニア、エチオピア、イラン、アフガニスタン、シリア、ティエラ・デル・フエゴ、シエラ・レオネ、チャド、リビアなどへ出かけた。研究業績に対し1951年バイキング自然人類学賞、55年米国科学アカデミー選出など、多数の栄誉が授与された。考古学、自然人類学、民族学に大きく貢献し、その驚くべき広範な学識の成果を、書籍はもとより博物館展示やテレビのトークショーを通して専門家や一般読者に伝えた。自伝三部作は未完。1981年6月3日マサチューセッツ州ウエストグロスターで死去(76歳)

平野/温美
広島県尾道市生まれ。東京教育大学(現筑波大学)大学院文学研究科修士課程修了。アメリカ文学専攻。現在、北見工業大学教授

鳴島/史之
東京都立川市生まれ。東京学芸大学大学院教育学研究科修士課程修了。エリザベス朝演劇専攻。現在、北見工業大学准教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

■目次
まえがき ix
第1章 世界の現存する狩猟民――その概要 1
第2章 狩猟民の基本装具 17
第3章 水陸の移動と運搬 63
第4章 食料探索――狩猟とわな猟 81
第5章 大型動物の狩り 125
第6章 漁 151
第7章 採取 173
第8章 食物と麻薬 197
第9章 狩猟民の社会組織――地縁、バンド、親族 213
第10章 結婚 231
第11章 政治と争い 267
第12章 専門分化、富と交易 303
第13章 神、精霊、神話と物語 321
第14章 誕生、成人、死における通過儀礼 351
第15章 強化儀礼と周期的な祭事 389
第16章 シャーマンと治療 423
第17章 結論――狩猟民から何を学ぶか 443

訳者あとがき 421
図・地図一覧(17)
参考文献(10)
索引(1)

■「まえがき」の冒頭部分
  わたしは、この世界で狩猟民や採集民として現代まで永らえた人々についての資料を、ほぼ半世紀間読んできました。そうした各地を、たとえ短期間でも訪れたことは幸運でした。今日二五万人弱の狩猟民が現存します。これは人類の〇・〇〇三パーセントにすぎません。一万年前の狩猟民はおよそ一〇〇〇万人、世界人口の一〇〇パーセントでした。
  一万年前、人は皆狩猟民でした。読者のみなさんの先祖も含まれます。一万年はおよそ四〇〇世代にわたる期間ですが、この短さでは目立った遺伝的変化は起こりません。人間行動が他の動物行動と同じく、最終的に遺伝された能力(学ぶ能力も含む)に依存する限り、わたしたちの持って生まれた傾向は大して変化するはずはありません。祖先とわたしたちは同じ人間なのです。
  「狩猟民の生き方が判明するなら、もし、わたしたちが一万年前の生活を始めることになった倍に一体何ができるか、それを知る参考になるだろう」。
  これはSFでも、気まぐれな空想でもなく、専門家としてのまじめな結論なのです。いつ頃からか、わたしたちは生物への放射能の蓄積効果、酸素浪費による回復不可能な大気圏の希薄化、その他の地球危機に、険しい顔をするようになりましたが、それを長々と論じる必要はないでしょう。誰もが知るこれら恐ろしい事実を説明する専門家は別にいます。わたしは同じく重要な、あることについて述べます。それは破壊の連鎖のすべてを解く鍵、すなわち人間自身についてであります。

■書評
世界の狩猟採集民を集めた待望の一冊、ついに刊行?

△■混浴宣言■2016年11月21日 20:51

混浴を存続させてきたのは女性たちだった?


八岩 まどか (著)
単行本: 254ページ
出版社: 小学館 (2001/11)

■商品の説明
内容紹介
八岩まどか氏は、日本と世界の温泉をつぶさに回って執筆を続け、混浴の文化をこよなく愛する女性温泉ジャーナリスト。もともと混浴が普通だった日本の温泉には100年以上にわたって、野蛮な風俗として退けられてきた歴史がある。ついに平成5年には「混浴をさせてはならない」と法律で明文化され、混浴禁止の波がひなびた混浴の温泉地にも押し寄せてきた。しかし、その一方で、若い人たちを中心にインターネットなどを通じて交流を深め、新しい意識で混浴を楽しむケースも増えている。めまぐるしい今の時代、束の間の非日常を体験できる混浴温泉は、ますます大きな意味を持ってきている。過去の歴史で、混浴禁止の令をうち破ってきたのは、いつも女性だった。今回は八岩氏が、新しいアプローチで混浴を解放する。

出版社からのコメント
混浴の歴史、文化から新しい混浴の潮流、そして海外の混浴事情まで。女性温泉ジャーナリストが混浴の全貌に迫り、その素晴らしさを描く。平成5年に人知れず禁止令が出た混浴温泉を蘇らせることはできるか?

内容(「BOOK」データベースより)
消えつつある混浴は、日本人のふれあいの原点。女性混浴愛好家が、湯気の向こうにご案内。

内容(「MARC」データベースより)
その昔、銭湯も温泉も混浴だった。歴史のなかで幾度となく禁止されても、混浴を望んだのはいつも女たちだった…。消えつつある混浴は日本人のふれあいの原点。女性混浴愛好家が、湯気の向こうの「裸のつきあい」にご案内。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
八岩/まどか
1955年生まれ。温泉の歴史、文化、民俗に興味を覚えて執筆活動を展開(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

■目次
混浴宣言 8
第一章 現代混浴事情 11
混浴温泉女二人旅/水着は緊張を押しつける/挑発する女、見られる男/大自然の混浴体験はクセになる

第二章 混浴はなぜ禁止なのか 39
自然のままに混浴していた温泉/突然の銭湯混浴禁止令/男女七歳にして湯を同じうせず/新しい風はいつも女性から吹いてくる/身分によって湯を分ける

第三章 聖なる湯と性なる湯 73
艶めかしい湯女たち/女にとっての色ごと/女たちの祭り

第四章 文明開化が混浴を変えた 103
日本人には羞恥心がない/裸体が見えてはならない/ノスタルジーとしての混浴/戦争のなかで

第五章 混浴が楽しくなくなった理由 147
どうしても混浴は禁止だ/上司との混浴はイヤ/浴室がプライベート空間になった

第六章 混浴の再発見 171
裸の解放感/若い女性たちが混浴に目覚めた/癒されたい

第七章 ドイツ混浴事情 195
温泉は社交場/雪のなかで泳ぐのがドイツ流?/水着を脱ぎ捨てて/露骨な視線はマナー違反/温泉は裸の舞台/温泉は劇場だ/お国柄も見えて/まなざしの交換

第八章 新しい混浴の波 229
混浴は非日常体験/心を遊ばせる

あとがき 246
混浴温泉リスト 248
参考文献 254

■書評
混浴を存続させてきたのは女性たちだった?

○■オオカミはなぜ消えたか―日本人と獣の話■2016年09月16日 21:02

『間引きと水子』の著者である民俗学者が探る日本人と獣の関係


千葉 徳爾 (著)
単行本: 279ページ
出版社: 新人物往来社 (1995/04)

■商品の説明
内容(「BOOK」データベースより)
人と獣たちは、狐のように信仰の対象となったり、熊や猪のように獲物とされながらも永く共存してきた。オオカミが日本から消えたことを通して、現代人の生活を考える。

著者について
千葉 徳爾(ちば とくじ)
千葉県生まれ、東京高等師範学校を卒業し、愛知大学、筑波大学、明治大学の教授や、日本民族学会代表理事を歴任。日本地理学会名誉会員であった。柳田國男門下生であった。
人と動物の交渉史、山村文化などを研究し、「狩猟伝承研究」五巻にまとめた。2001年11月に、冠不全のため85歳で死去した。

■目次
第一章 日本人と野獣たち 7
近代日本の絶滅哺乳類/白色鳥獣出現の意義/人獣交渉史としての肉食の問題/記述の方針

第二章 日本人の野獣観 20
「美女と野獣」譚の一例/人獣交渉の一こま/異類婚姻譚の恐怖/山中異界観の形成/近世本草書にみる羚羊/『和界三才図会』の典拠/倒叙法と生態理論/野獣とは何か/野獣の分類/猫の国に行った人の話/近世日本の人狼交渉/ニホンオオカミノ斜陽化と滅亡/狂犬病と山犬・里犬/鹿の捕獲法とその目的/猪鹿数の減少と理由/狐・狸と日本人の思考/狸の生態と新興との間/多面的な人獣交渉

第三章 東日本のけものたち―その生態的環境― 74
野獣の種類別か人間の時代別か/『原始謾筆風土年表』が語る近世の下北/野獣増減の自然条件/熊と人間の交渉形態/北海道開拓と羆/アザラシとトド/羚羊狩から月の輪熊へ/マタギの巻物は飾物なのか/熊胆ブームのあだ花

第四章 西日本のけものたち―歴史的視点から― 111
西日本の熊と人との交渉/恐れながらも熊を捕る理由/熊への畏敬/西日本の山地は猪熊の世界/和紙生産地の鹿の被害/東西にみる猿の禁忌/野獣を殺して浄土に送る者/生類を憐れむというのはどういうことか/西日本の諏訪の文の普及/千匹塚という鳥獣供養法/供養儀礼を弘めたのは者は誰だろう

第五章 日本人にとってキツネとは何か 146
蝦夷の狐と本土の狐/狡猾は美徳ではなかったか/稲荷社信仰の御利益/大狐侍と家の繁栄/憑物もちの迷信/飯綱狐というものの話

第六章 日本オオカミはどこへ 166
北海道の狼たち―群集生活の悲劇/狼群の捕獲から滅亡へ/近世の日記にみる狼の盛衰/狼の被害者数とその分布/金沢近郊の野獣害記録/狼はどうだったのか/狼狩猟隊の日仏比較/金沢近郊の狼捕獲状況/狼犬混血のもう一つの結果?

第七章 鹿・猪・豚 195
日本列島の猪・鹿分布/祖母・傾山系の起伏と動物環境/もしも日本列島に人が住まなかったら/野獣捕獲頭数からみた神宮宮城林/猪・鹿捕獲と棲息量/伊勢地方の野獣捕獲量の近況/近世日本列島の狩猟圧/近世の大名狩猟とその目的/狩場の設定と農民生活/大名狩の伝統と目的/富士の巻狩が意味したもの/富士の巻狩の成果とは何か/猪から豚へ―南西諸島の人獣交渉史/ぶたは日本語である/ぶたという言葉の語源/南西諸島の野猪と人/猟犬とそのありかた

第八章 人とけものとの交わり 256
人とけものの間柄/人獣交渉史から見えてくるもの/人間と野獣とはなぜ同じ生きものか/狩猟者の用いる内蔵呼称/野獣と人との生命の類似性/臓器に名前をつける理由/終わりにあたって

あとがき

■「あとがき」の終わりの部分
  それにしても、ローマ人たちがコロセウムの中で人と野獣、人と人とが殺戮しあう場面を一つのエンターテインメントとして眺めていた心理は、われわれ園芸的農耕に早々と逃避(と彼等はいうにちがいない)して、死と対決闘争する人生を味わおうとしなかった社会に生きる者には、到底理解しがたいという気がする。これは野獣の上に奴隷を、奴隷の上に市民をという階級づけを久しく当然とみなして来た社会制度と不可分なものであろう。だが、それらを論証するには、やはりもう少し時間をかけて資料を集めなくてはなるまい。早まって誤解してはならないと思う。だからやはり、初めの計画のように、この書物に述べるのはこれだけにして、あとは別稿にまつことにしよう。それがなんとなく不満ではあるが結論となった次第である。
  したがって、いつか欧亜各地の人獣交渉の姿が、より詳しく知られたならば、もう一冊東西両洋の人と野獣とのかかわりかたを、著者の視点から考察して、気づいたことを書いてみたいものだと念願している。ただし、それまでの余命があるならば、という条件づきの話だが。
  最後に多大の配慮をいただいた新人物往来社編集部の酒井直行氏に厚く御礼申上げる。
一九九四年の大晦日を明日に控えて

■書評
『間引きと水子』の著者である民俗学者が探る日本人と獣の関係

○■間引きと水子――子育てのフォークロア――■2016年09月02日 21:27

「間引き」という文化現象を検証しなおす

■書評
るびりん書林 別館


千葉 徳爾 (著), 大津 忠男 (著)
-: 256ページ
出版社: 農山漁村文化協会 (1983/07)

■商品の紹介
内容
「間引き」は一つの文化現象であって単なる嬰児殺害ではなかった。文化というものはその背景となる社会が生み出したものであり、そのにないては人である。
そのような文化を持つ前代日本人の文化行動の基礎となる本質的な構造と思考の方式とが、どの点では変りどの部分では古いものを保っているのか。また、そのような社会・文化の諸要素の組合わせと、それらの変動、つまり文化的構造の推移のしかたと、それが表面的社会現象としてはどのような形となるのか、などを考察してみたいというのが著者らの目的である。

著者に付いて
千葉徳爾(ちば とくじ)
1916年千葉県生れ。1939年東京高等師範学校文科4部卒。東京教育大、信州大、愛知大、筑波大を経て現在、明治大学教授。
『狩猟伝承研究』正統後篇(法大出版局)
『風土論』(朝倉書店)
『地域と伝承』(大明堂)
『切腹の話』(講談社)

大津忠男(おおつ ただお)
1956年福島県生れ。1979年筑波大学人文学類卒。
現在、茨城県立茨城東高校教諭。
(本書の発行時に掲載されていたデータです)

■目次
まえがき
第一部 間引きは常習ではなかった
序章 日本人の生命観
1 死者・墓・霊魂 14
・死者―墓のない人 14
・墓とは何か 16
・遺体処理にみる生命観のちがい 18
・差別される子どもの墓 20
・仏にしてはならぬ魂 24
・民衆の霊魂観 25
2 間引きと子どもの霊魂 27
・間引きという言葉 27
・子殺しは中世にもあった 29
・間引きの地方呼称 31
・生命観の地域的変化 35

第2章 通説「間引き論」批判
1 著者らの問題意識 39
2 間引きに対する通説と疑問 41
・間引き「通説」のいつくか 41
・「通説」への疑問と研究方法の批判 46
3 間引き資料としての絵馬の問題 65
・柳田国男の見たもの 65
・木版絵と地獄図の間引き 71
・間引き絵馬奉納の意味 76
・絵馬分布のかたよりが示すもの 78

第3章 江戸期の人口停滞の原因
1 間引きがなくても人口が停滞する根拠 81
・問題の手がかり――凶荒の影 81
・越前国「宗門改人別帳」の研究 83
・会津山村にみる貧農の結婚難 89
・昭和初期でも五割に近かった乳幼児の死亡率 91
2 寺院過去帳による分析――事実に即しての考察 94
・津軽金木町の過去帳の研究 94
・飛騨地方における過去帳の研究 96
3 結論――間引きは常習ではなかった 107

第二部 間引きをめぐる先人の心意――民俗学の方法
第4章 民俗学における間引きの見方
1 民俗資料による間引き・子おろしの考察 112
・民俗資料を使う意義 112
・資料『日本産育習俗資料集成』 について 114
・間引きをめぐる伝承 118
・子おろしをめぐる伝承 125
・子おろしの原因――密通 129
・間引きと子おろしの地域的差異が示すもの 131
2 間引きの底流にあるもの――津軽の民俗調査から 135

第5章 子どもの葬法からみた先人の心意
1 子どもの葬法に関心がもたれなかった不思議 143
2 著者らが選んだ調査地の概要 150
3 成人の葬法にみる死と霊魂についての考え 151
4 子どもの葬法の特徴 162
5 子どもの霊魂はどこへ 168
・ジゾッコとタモトオトシという言葉 169
・サイノカワラについて 172
6 生れかわる子どもの魂 178
・平田篤胤『勝五郎再生紀聞』 178
・輪廻思想とのかかわり 180

第三部 子育てのフォークロア――現代への架橋
第6章 子育てからみた常民の心意
1 子どもの無事を祈る民俗のかずかず 186
2 通過儀礼と庶民の心意 190
・通過儀礼研究の意義 190
・胎児の段階 192
・幼児の段階 197
・地域の特性はみられるか――調査から 203

第7章 かつて子どもは地域全体で育てられた
1 子どもの成長と地域社会の承認と支持①――脇川の調査から 209
2 子どもの成長と地域社会の承認と支持②――玉取の調査から 215
3 着衣の変化からみた社会的承認 222

終章 現代の子育てをめぐって
1 荒廃する現代の子育て――水子供養のはやる背景 235
2 叱り方にみる親と子の真実の絆 238
・「お前は拾った子だから……」といわれても 238
・孤独な群衆としての子どもの出現 241
3 郷党教育の後退と精神的間引きの増大 243
4 今、親たちに望むもの 248

参考文献 253
あとがき 255

○■睡眠文化を学ぶ人のために■2016年07月16日 09:47

食が文化であるように睡眠も文化である。


高田 公理 (著, 編集), 重田 眞義 (編集), 堀 忠雄 (編集)
単行本(ソフトカバー): 267ページ
出版社: 世界思想社 (2008/4/20)

■商品の説明
内容紹介
豊かで楽しい眠りの世界へ! 夢のコントロール技法、諸民族の夢理論、就眠儀礼、シエスタ文化、眠具、狸寝入り......。文系/理系の枠を超えたアプローチで、眠りの文化の全貌を明らかにし、新しい研究へと誘う。テーマ別文献リストつき。

出版社からのコメント
睡眠文化研究の集大成

内容(「BOOK」データベースより)
夢のコントロール技法、諸民族の夢理論、就眠儀礼、シエスタ文化、眠具、狸寝入り…文系/理系の枠を超えたアプローチで眠りの文化の全貌を明らかにし、新しい研究へと誘う。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
高田/公理
1944年、京都生まれ。佛教大学教授(社会学・文明学・観光学)。学術博士。京都大学理学部卒業後、酒場経営、武庫川女子大学教授などを経て現職

堀/忠雄
1944年、北海道生まれ。広島大学名誉教授(睡眠科学・睡眠心理学)。医学博士。早稲田大学院博士課程(心理学専攻)中退後、金沢大学医学部研究生、福井大学保健管理センター講師(カウンセラー)、広島大学教授などを経て現職。現在、財団法人福山通運渋谷長寿健康財団睡眠研究所所長

重田/眞義
1956年、京都生まれ。京都大学アジア・アフリカ地域研究研究科准教授(アフリカ地域研究、人類学、民族植物学)。農学博士(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

■目次
序章 睡眠文化とは何か 高田公理 i
第I部 夢と睡眠行動部 1章 フロイトの夢分析と脳科学 北浜邦夫 24
2章 夢の民族誌 豊田由貴夫 39
3章 眠り<プレイ>モデルと寝室地図 藤本憲一 58
4章 相互浸透する眠りと覚醒 掘忠雄 76

第II部 眠りの時空間
5章 眠りの時間と寝る空間―歴史的考察 高田公理・鍛冶 恵 94
6章 眠りを誘う音・光・香り 鳥居鎮夫 111
7章 眠具―眠りにまつわるモノの世界 松浦倫子 124

第III部 睡眠文化学の未来へ
8章 人類学からのアプローチ 豊田由貴夫 146
9章 社会学からのアプローチ 重田眞義 164
10章 心理学・行動科学からのアプローチ 掘 忠雄 179
11章 睡眠諸科学の基礎づけ―哲学的考察 藤本憲一 192
12章 睡眠文化を学ぶ人へ 重田眞義 212

終章 人はなぜ眠るのか 座談会(高田公理・掘 忠雄・重田眞義・鳥居鎮夫・豊田由貴夫・藤本憲一) 225

ひと眠りコラム
1 宇宙での眠り 水野 康 56
2 居眠りと狸寝入り ブリギッテ・シテーガ 90
3 『源氏物語』の眠りと光 小山恵美 122
4 枕の世界地図 鍛冶 恵 142
5 眠りの進化論 山際寿一 162
6 眠り姫になれなくて 鷲田清一 210

引用文献 246

睡眠文化を学ぶための文献リスト(テーマ別) 261

睡眠文化を学ぶためのキーワード解説 253

あとがき 243

■序章「睡眠文化とは何か」より
  睡眠、すなわち「眠る」という生理的な行為それ自体は、遺伝的に組み込まれた先天的な資質に由来する。それは人間だけでなく、広く動物一般に普遍的にあてはまる。しかし「人間の寝方や眠り方」は、地域や時代ごとに、さまざまなバリエーションを示す。こうした多様性は、それぞれの環境条件のもとで、歴史的に形成されてきた。それを人びとは後天的に見につける。それは「睡眠文化」と呼ぶほかないのだ。
  という意味で「眠り」は「食」に似ている。動物も人間も必ず何かを食べる。そうでないと生きていけない。「食べる」という行為は「眠る」という行為に似て、人間を含む動物一般に普遍的、かつ先天的な生理的行動である。
  しかし「食べる」ための食物を生産し、料理し、仲間と共食する動物は人間だけだ。しかも、食べ物、料理法、食事マナーなどは、地域や時代ごとにおびただしい多様性を示す。それは、さまざまな「人間の寝方や眠り方」お同様「文化」の一領域を形づくっている。そして、それを対象とする食文化研究は今日すでにおこなわれている。
  ならば、人間の睡眠や眠りを、地域や時代ごとに比較し、人間の睡眠について考える研究領域が開拓されてもいい。そこで、われわれ睡眠文化研究会は「睡眠文化研究」の第一歩を踏み出した。その成果のひとつに『眠りの文化論』(吉田編 二〇〇一)がある。

■書評
るびりん書林 別館

○■アラブからこんにちは■2016年05月28日 20:11

アラブに嫁いだ日本人妻の暮らす急速に変貌する世界都市


ハムダなおこ (著)
単行本: 342ページ
出版社: 国書刊行会 (2013/6/25)

■商品の説明
内容紹介
日本が原油の9割を依存するUAEに嫁いだ日本女性が、20年余の体験から知られざる湾岸中東生活を語る。
想像を超えた気候、迷信、宗教、人々の考え、生活習慣、女性など、子育てと地域活動から深く観察するエッセイ。

内容(「BOOK」データベースより)
シリコンが溶けてしまう熱さとは?水道水で大やけどする生活とは?砂漠で魔人に遭遇したら?UAE在住20年余の著者が語る知られざるアラブの日常!

著者について
日本UAE文化センター代表1989年早稲田大学文学部文芸科卒。1990年、UAE男性と国際結婚し、UAEに移住。3男2女をもうける。2004年からインターネットでUAE社会についてのエッセイ『アラブからこんにちは』を書き始める。2005~9年、アラブ・イスラームの生活について勉強会を主宰。その後、日本人に向けて講演、エッセイなどでUAE社会を紹介し続ける。2008年、日本UAE文化センターを創設。日本文化をUAE地域社会に、UAE文化を日本社会に伝える活動を続けている。翻訳書に『シャヒード100の命』インパクト出版社がある。2012年、第8回文芸思潮エッセイ賞受賞。

■目次
プロローグ 1
第一章 灼熱との闘い 9
  夏の盛り 10
  こわーい停電の話 26
  砂漠の国に雨が降ると 42
第二章 アラブの女性たち 69
  娘について思うこと 60
  ベールのこちら側 70
  ある結婚式の情景 84
  おんなの生活 102
第三章 超自然現象とのつきあい 119
  モバイルのゆくえ 120
  吹雪の夜 135
第四章 イスラームのはなし 151
  ラマダーンの前夜 152
  喜捨の心得 165
  ラマダーン真剣勝負 180
第五章 湾岸アラブで子育て 195
  砂漠のキャンプ 196
  サプライズ 206
  遅れた新学期 221
第六章 激変するUAE 237
  ザイード大統領の功績 238
  砂に願いを 251
  偉人の思い出 270
  四十年の歩み 284
  ちょっとした思い出 301
祖母のはなし(第八回「文芸思潮」エッセイ賞受賞作) 323
エピローグ 332

プロローグ
  真夏の気温は五十度、湿気は八十%を超え、熱風が街を普通に流れている。 海水は風呂のように熱い。 そんな過酷な自然の中で、果たして人間が人間らしく生きているのかと不思議に思うでしょう。 でも世界にはあらゆる地域があり、あらゆる条件のもとに生活しています。 アラブ首長国連邦(UAE)は、中東アラビア半島の北岸、ホルムズ海峡の南に位置する国です。 私はまさか自分がこのような場所に嫁いで、長い年月を過ごすとは想像もしていませんでした。
  一九九〇年、「世界青年の船」という政府の国際交流プログラムに参加して、夫と出会いました。 ちょうど湾岸戦争が勃発した時期で、私の家族はもちろん結婚に大反対です。 当時中東と聞けば、人々の記憶になるのは石油ショック、宗教の聖地問題、髭面の男性がラクダに乗る砂漠、黒布の女性が抑圧されて生活する地、という印象しかありませんでした。 そこへ嫁にいくなんて、まるで女性蔑視の宗教国に奴隷にいくように想像して、誰もが反対していました。 同時に夫の親族も大反対。 血族を最も大事にするアラブ社会では、外国人の嫁など何の価値もないのです。 しかし私たちは結婚して、五人の子どもに恵まれました。 どんな結婚生活になるか、子どもたちがどう育つかなど、未来がまったく白紙だった時代は過ぎて、自分たちなりに創り上げた自由で豊かな生活をしています。

■書評
本が好き!

-○語る身体の民族誌―ブッシュマンの生活世界〈1〉 (ブッシュマンの生活世界 (1)) 【原野に生きる人々の猥雑な会話の中にヒトの文化と社会の成り立ちを見る】○2016年05月17日 16:39

原野に生きる人々の猥雑な会話の中にヒトの文化と社会の成り立ちを見る


菅原 和孝 (著)
単行本: 360ページ
出版社: 京都大学学術出版会 (1998/05)

■商品の説明
内容(「BOOK」データベースより)
原野に生きる人々の猥雑な会話の中にヒトの文化と社会の成り立ちを見る。奔放な「恋人関係」の噂、「糞」や「肛門」の話が飛び交うののしり、動物や食べものについての不思議な語り―ブッシュマンの、愉快で生き生きとした会話には、原野に生きる人々の精神世界と社会構造とが鮮やかに織り込まれている。精緻な会話記録という新しい民族誌の方法を示し、人類学の可能性を探る会心作。

内容(「MARC」データベースより)
奔放な「恋人関係」の噂、「糞」や「肛門」の語が飛び交うののしり、動物や食べものについての不思議な語り-ブッシュマンの、愉快で生き生きとした会話に、原野に生きる人々の精神世界と社会構造とを探る。

著者に付いて
菅原 和孝(すがわら・かずよし)
1949年 東京生まれ
1973年 京都大学理学部卒
1980年 京都大学大学院理学部研究科博士課程単位取得退学。北海道大学文学部助手、京都大学教養部助教授、京都大学総合人間学部助教授を経て、現在 京都大学総合人間学部教授。

■目次
草の家より iii
読者のために xix
     原語の発音と表記/会話資料の表記法/おもな登場人物

序章 会話の民族誌へむけて 1
  「民族誌を書くこと」への懐疑 2
  民族誌と会話分析 5
  会話分析を始めよう 11
  ブッシュマンの生態人類学 15
  変容 18
  会話分析に至るまで 21
  グイ語の概略 25

第一章 ことばのなかの身体 37
  民族解剖学――さまざまな筋肉 40
  内蔵間隔――心臓、肝臓など 48
  ライフサイクルのなかの身体 51
  語る身体 65
  罵りの修辞学 70
  想像力の基底としての身体 82

第二章 老いた恋人たち――婚外性関係の個人史 87
  たくさんの女をめとった男 88
  たくさんの恋人をもった女 91
  噂の二人 92
  対決 102
  批判の包囲 113
  冷静な夫 132
  結末 138

第三章 感情の回路――婚外性関係の論理 143
  年上の女――キヨーホとカウピリ 144
  贈り物を抱えてくる男――ギナシ 149
  若い娘をめとった青年――カローハ 160
  第三夫人になった女――ギューカ 171
  回顧されるザーク 181
  夫婦交換 185
  感情の回路 191

第四章 人間のカテゴリー化――「民族」間の境界 207
  カテゴリー化装置 208
  グイにとっての人間のカテゴリー 211
  <テベ>への不信と依存 212
  ガナへの否定的特質づけ 223
  クアとしてのわれわれ 234

第五章 物語の愉悦――民話はいかに語られるか 239
  フォークロアと生態 240
  姉と妹のかけあい 244
  老人に語り聞かせる娘 260
  民話と昔話 274

第六章 日常会話の背後へ――背景知と信念の活性化 281
  狂う人 282
  若者たちの食物忌避 299

終章 <語る身体>、自然、そして権力――途上での総括 317

注 334
引用文献 341
木の家にて 347
索引 352
事例一覧 【1】~【38】

■「読者のために」より

この本は、南部アフリカにひろがるカラハリ砂漠に住む狩猟採集民ブッシュマン(自称名グイ)が生きている世界を、かれらの日常会話を分析することを通じて明らかにしようとする試みである。

一九八〇年代以降にさかんになった「民族誌批判」に応えて多くの実験的民族誌が書かれた。 しかし、会話こそは人間の社会生活の根幹をなすもっとも中心的な現象であるにもかかわらず、会話を一次資料として民族誌を書くという試みは今までほとんどなされていない。 そのような未踏の領域に挑戦するという意味で、本書もまたひとつの実験である。 ただ、かぎられたページ数のなかに、かれらの会話世界の全体像を盛りこむことは不可能であった。 そこで、本書では、グイの人々が自らの<身体性>をどのように経験しているのかを、日常会話のなかから浮かびあがらせることを中心的なテーマに据えた。 会話という相互行為の構造、言語行為やコミュニケーションの理論といった、より抽象的な問題に関心のあるかたは、姉妹編である『会話の人類学(ブッシュマンの生活世界第2巻)』をあわせてお読みいただきたい。 ただし、本書はあくまでも第2巻とは独立に読めるようになっており、日本から遠く離れた異文化の人々がいったいどんなことをどんなふうにしゃべっているのかに好奇心をもち、その世界の深みまで旅をしようとする一般の読者をめざして書かれている。

日本語の「おしゃべり」でさえ、それを文字に転写するとなんの話かさっぱりわからないことがしばしばある。 グイの人々のおしゃべりを読者にとって理解可能なものとするために、本書では会話資料の逐語訳とそれをさらにかみくだいた説明とを並列させた。 この手法は、同じ話を二度聞かされる煩わしさを読者に押しつけるかもしれないが、民族誌家の構成したリアリティを絶対視することを避け、読者の想像力が解釈に参加する道を確保するためにも、ぜひとも必要であった。

異文化の人々の語りにみなぎる力と輝きは、ときには「冗漫」、「支離滅裂」といった否定的な印象の背後から徐々に立ち現われてくるかもしれない。 それゆえ、余計は理屈や概念を介在させずに、人々の「語りくち」の風味それ自体と出会うことをめざす読者は、会話資料の部分だけをまず通読するのがよいかもしれない。 しかし、もっとも重要なことは、会話資料と、それに並列された説明や分析の部分とを読み比べることによって、読者は、分析者の解釈の不十分さや過剰さを批評することができるということである。

すべての会話資料には【1】、【2】などと通し番号をつけたうえに、あとで言及するときにその内容が想起しやすいように簡単なタイトルを付した。

なお前著(『身体の人類学』河出書房新社、一九九三年)と同様、共同調査を続けている師や同僚の皆さんをはじめとして、本文中に登場するすべての人名からは敬称を省かせていただいた。 しるしてお詫びもうしあげたい。


■「人称代名詞と接尾辞」の冒頭部分(p26)

グイ語は非常に精密な人称代名詞の体系をもっている。 まず、一人称、二人称、三人称のすべてについて、単数、双数、複数の区別がある。 双数とは、二人(二個体)だけを表す代名詞である。 だからここで複数と言っているのは、三人(三個体)以上を表す代名詞のことである。 一人称単数には性別はないが、双数と複数は、一人称、二人称、三人称のすべてについて、性が区別される。 たとえば、日本人が単に「私たち」とか「われわれ」と言ってすませるところで、グイは、その「私たち」が男二人だけか、男と女のペアか、女二人だけか、あるいは男のみ三人以上か、男女三人以上か、女のみ三人以上かを、たちどころに表現するのである。 しかも、一人称の双数と複数には包含と排除の区別がある。 すなわち話者と聞き手をともに含む「われわれ」と、聞き手を排除する「われわれ」とを区別するのである。


■「罵りの修辞学」の「糞」から(p77)

一九八四年一二月一九日、私はキヨーホたちと車で水汲みに行き、そこで彼が<甥>にあたるカローと喧嘩をおっぱじめるのを目撃した。 キヨーホはカローを殴りつけ、カローは鼻血を出し、嗚咽しながらちょうどもっていたパチンコで石をとばしたが、これはあやういところでキヨーホからはずれた。 キヨーホはさらにカローを殴り、ちょうどここへ来あわせたキヨーホの母に制止された。 カローも同年配のガナの青年に取り押さえられた。 私たちが水場をひきあげるときまで、カローは涙声で罵り声をあげ続けていた。 キヨーホは車の屋根の上に乗ったので、私は助手席にいたグオグー(田中に詰め寄ったガナの男)に「なぜ彼らはアーク(喧嘩)したのか?」と訊いてみた。 「カローは若く、キヨーホは年長なのに、彼がキヨーホを<侮辱>(アオ)したからだ」との答えであった。 あとでキヨーホと二人だけになったとき同じ質問をすると同様の答えが返ってきた。 「カローはなんて言っておまえを侮辱したんだ?」と尋ねると「ツァ・チューと言ったんだ」と答えた。

この侮辱のことば「ツァ・チュー」はさきに述べた「おまえに糞をさせる」(ツァ・チューカホ)の省略形か、あるいは単に「おまえの糞」という意味かもしれない。 いずれにしても、和訳するならば「クソッたれ」がぴったりであろう。 これだけ激しい喧嘩の起爆剤になるにしてはあまりにあっけないことばである。 このエピソードからは重要な教訓が得られる。 つまり隣接世代の年長者に対して「言ってはならないこと」が明確に規定されており、そのタブーを破る者にはそれなりの制裁がくわえられるのである。 (日ごろはキヨーホに対してけっこう批判的なダオグーがこの事件ではカローに一片の同情も示さなかったことも注目に値する。) そして<糞>こそはその「言ってはならないこと」の中心を占めているのである。

◎■虫はごちそう■2016年04月15日 17:32

虫は高級品として扱われる「ごちそう」。ラオスで、カラハリで、虫を食べる人々の暮らしは温かい。


野中 健一 (著)
単行本: 183ページ
出版社: 小峰書店 (2009/11)

■商品の説明
出版社からのコメント
  イナゴ、コオロギ、イモムシ、スズメバチ......。たくさんの虫が世界で、そして日本で食べられている。
  肉よりも値段が高く、コクのある味が外国人観光客にも人気のコオロギ(ラオス)。蒸し焼きにすると、ほくほくした食感がおいしいイモムシ(アフリカ・カラハリ砂漠)。愛好家のおじさんたちが魚や肉や砂糖水を与え、いとおしんで育てる「はちの子」(日本)......。
  食べ物を口にすることは、自然を身体に取り込むこと。虫の生態や周囲の環境を知り、技を駆使してつかまえ、こだわって料理し、おいしさを分かち合う。自然と人とのつながり、そして人と人とのつながりの深さが、食べ物を「ごちそう」という豊かなものにする。
  20カ国以上をまわり、現地の人々と暮らしをともにしてきた野中健一・立教大学教授が、子どもたちに向けた初めての書き下ろし。「世界には、さまざまな虫を食べる人がいるんだ、という驚きや感動が、世界の人々の暮らしや価値観、環境へと関心を広げていく」。一匹の虫から、食べることの本質や、世界各地の人々がそれぞれ大切にしてきた文化へと、思いは広がります。
  イラストを描かれたのは、『一清&千沙姫シリーズ』『とりかえ風花伝』(いずれも白泉社)などで知られる少女漫画家・柳原望先生。楽しさと資料性に富んだ図解、なんと実物大の虫の線画、そしてパラパラ漫画まで、読んでも眺めてもお楽しみいただけます。
  この一冊をきっかけに、子どもたちの世界や他者に向けるまなざしがより開かれることを願ってやみません。(小峰書店編集部)

内容(「BOOK」データベースより)
イナゴ、コオロギ、イモムシ、スズメバチ…。たくさんの虫が世界で、そして日本で食べられている。虫を知り、採る技をみがき、こだわって料理し、おいしさにほほ笑む。さあ、虫と、それを食べる人々の暮らしをみにいこう。

著者について 著者 野中健一(のなか・けんいち) 1964年,愛知県生まれ。名古屋大学大学院文学研究科史学地理学専攻中退。博士(理学)。現在,立教大学文学部教授。専攻は地理学,生態人類学,民族生物学。
祖父がハチ採りの名人だったことや,大学時代に林業の仕事で山に入った際にはちの子を口にしたことが,昆虫食の研究につながった。これまでに20を超える国々を訪れ,昆虫食を通して,自然と人間との関わりについて考察を進めている。学術書に『民族昆虫学-昆虫食の自然誌』(東京大学出版会),『ヴィエンチャン平野の暮らし-天水田村の多様な環境利用』(編著,めこん),『環境地理学の視座-<自然と人間>関係学をめざして』(共著,昭和堂),『野生のナヴィゲーション-民族誌から空間認知の科学へ』(編著,古今書院)など。一般向けの本に,2008年に人文地理学会賞を受賞した『虫食む人々の暮らし』(NHKブックス),『昆虫食先進国ニッポン』(亜紀書房)がある。

イラスト 柳原 望(やなはら・のぞみ)
漫画家,イラストレーター。愛知県生まれ。少女漫画誌を中心に活躍する。代表作に『一清&千沙姫シリーズ』『とりかえ風花伝』(いずれも白泉社)など。家庭用ロボットを描いたSF『まるいち的風景』(同)は,『TIME』誌アジア版のロボット特集にも掲載された。いっぽう,野中氏のフィールドワークに同行,取材し,『虫食む人々の暮らし』や『昆虫食先進国ニッポン』のイラストを担当。自然と人間との複合的な関わりを楽しく,分かりやすく表現している。現在,若手の地理学者を主人公に,食と家族の絆を描くコメディ『高杉さん家のおべんとう』(メディアファクトリー)を執筆。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
野中/健一
1964年、愛知県生まれ。名古屋大学大学院文学研究科史学地理学専攻中退。博士(理学)。現在、立教大学文学部教授。専攻は地理学、生態人類学、民族生物学。祖父がハチ採りの名人だったことや、大学時代に林業の仕事で山に入った際にはちの子を口にしたことが、昆虫食の研究につながった。これまでに20を超える国々を訪れ、昆虫食を通して、自然と人間との関わりについて考察を進めている。『虫食む人々の暮らし』で2008年に人文地理学会賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

■もくじ
初めに 6
・虫のチョコレート!? 6
・虫も食べ物 8
・昆虫食を探ってみよう 11

第一章 お弁当にバッタ!?――イナゴと日本人―― 14
・イナゴ採りの思い出 14
・学校はイナゴ基地 15
・母のイナゴ採り 18
・イナゴを料理する 21
・はじめて食べてみると 26
・ほかのバッタはどうだろう 28

第二章 コオロギは町のごちそう
――ラオスの暮らしと自然への信頼― 30
・秋の市場 30
・イナゴ採りに励む 35
・ラオスの村に住む 38
・田んぼと暮らし 44
(雨の夏の日/実りの秋に)
・コオロギ採りの日々 56
(コオロギ少年/川の中の道/出作り小屋)
・冬はカメムシ 72
(男の子の活躍/フンコロガシ/お母さんはツムギアリ採り)
・チュオを作ってみよう 86
(ラオスの食事/虫のグルメ/虫チェオ)
・町の市場――虫は高級食―― 91
(虫の売り方いろいろ/市場で売ること) 93

第三章 砂漠に生きる ――イモムシのおやつ―― 100
・カラハリ砂漠と狩猟採集民 100
・イモムシが出てくる 107
(はじめてのイモムシ採り/子どものおやつ/サソリを作るのか?)
・シロアリが飛んだ 117
(夕立ちがくる/虹の後から)
・タマムシの季節 125
(おいしく料理する)
・アフリカのイモムシ食 130
(自然の中の想像力)

第四章 大人は はちの子 ――スズメバチに挑む―― 136
・スズメバチは危ない? 136
(獰猛なハンター/森では気をつけよう)
・スズメバチを採る 139
(掘り出す)
・はちの子を料理してみよう 144
(はちの子ご飯)
・クロスズメバチを育てる 149
(みんなで育てる文化/7キロの巣/2000本の五平餅)

第五章 「ごちそう」は「親しむ」ことから 166
・「おしいさ」の意味は? 169

あとがき 177

□コラム「野中先生の虫よりな話」
①ラオスのたこ焼きはアリのコで 85
②カブトムシの「絆」―タイ北部のカブトムシ相撲 97
③カラハリ砂漠の虫遊び 134
④幻のカミキリムシを求めて 158
⑤虫料理を作ってみよう 164
⑥学校で試食 173

○昆虫食に親しむためのガイド 183
イラスト・口絵 柳原 望み
装幀 こやまたかこ
企画編集協力 戸谷龍明

■「あとがき」より(中間部分)
  科学というと、新しいことを発見したり、公式を作ったりすることだと思う人もいるだろう。もちろん、それは大切だ。人の暮らしにも公式といえるものがあるかもしれない。 けれども、その公式からどれほど外れられるのか、公式にあてはまらないことも現実にあるんだって知ることは、まだまだ人間はできることがあるんじゃないかと気づくきっかけになるだろう。 ぼくの研究の立ち位置はそんなところになる。

■書評
別館