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○■「ことば」の課外授業―“ハダシの学者”の言語学1週間■2017年02月23日 09:40

ニューギニアには色を表す単語といえば、黒、白、赤に当たる三色しかない。しかし、人々は極彩色の仮面を作る。



西江 雅之 (著)
新書: 217ページ
出版社: 洋泉社 (2003/04)

■商品の説明
内容(「BOOK」データベースより)
世界の言語数は「約いくつ」としか答えられない理由とほんとうは得体が知れないバイリンガリズムとの密接な関係。「人はことばではコミュニケーションできない」という意外な話から言語を言語たらしめる七つの性質、声を書き取れない文字の話まで。「単語の数が少ないと文化も貧しい」という思い込みを論破し、ブッシュマン語でも“くさや”は語れると明快に証明する―。数十言語を自在にあやつる破格の天才言語学者が初めて語り下ろした平易かつ高度、専門用語一切なしの、目からウロコの言語学講義。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
西江/雅之
1937年東京生まれ。言語学・文化人類学者。早稲田大学大学院(芸術学)修了後、フルブライト奨学生としてカリフォルニア大学(UCLA)大学院に留学。主に東アフリカ、カリブ海域、インド洋諸島で言語と文化の研究に従事。ピジン・クレオル語研究のパイオニア的存在。東京外国語大学、東京大学、早稲田大学、東京芸術大学などで教鞭をとった。スワヒリ語文法、スワヒリ語辞典を二十代に独力で編纂。現代美術、音楽活動にも多く関わる。また、エッセイストとしても知られ、多くの高等学校国語教科書に作品が採用されている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

■目次
はじめに
【第1講】新宿語が四言語にカウントされる理由
――世界言語事情(1)
「異なった言語とは意味が通じない言語のことだ」という思い込み 16
世界の言語数を正確に掴むことはできない 19
言語のさまざまな区切り方 22
ナントカ語か方言か、それが問題だ 25
「わたくしは食事」「ぼくはごはん」「おれは飯」 27
「ことば」はその場、その時、一回限り 30
母語と母国語の違い 32
ロシアは遠く、アメリカは近い 35
文字が読めるけど文字が読めない人 38
自分の母語で生活できる国は少ない 41
ソマリアの郵便局から手紙の翻訳屋がいなくなるまで 43
独自の文字はわずかに数種類 48

【第2講】得体が知れないバイリンガリズム
――世界言語事情(2)
二言語、三言語は当たり前 53
「異なった二つの言語」とは? 56
バイリンガリズムの考え方・その一 58
バイリンガリズムの考え方・その二 61
バイリンガルの頭の中は…… 64
バイリンガルは「二つの文化」を持っている? 66
話題が変われば、言語も変わる 68
言語と仲間意識の深い関係 71

【第3講】現状までの意味、現状からの意味
――置き換え・翻訳・尻拭い
「意味」その一は「価値」である 78
「意味」その二は「置き換え」である 79
学問は尻拭いである 82
「意味」その三は「世界の創り変え」である 86
分析的な「意味」と連想的な「意味」 89
辞書の現在と未来 91
すべては変わる 93
"share"の意味で「あれ?」と思ったことありませんか 95
一単語文化論には要注意 97
日本語でしか言えないことなんてない 102
存在論が流行る国、流行らない国 104
翻訳とは「演奏」である 106
フランス語にない「いただきます」をどう表現するか 109
三十言語が乱れ飛ぶ朝刊 111

【第4講】ことばがわかる犬はこの世に存在しない
――伝え合いの七つの要素
「ポチ、けさの散歩は面白かったか」 118
ことばだけで物事が通じると思ったら大間違い 122
真夜中の電話で「もしもしお元気ですか」 126
ひと口に「ことば」と言っても…… 129
いびきは「ことばの声」ならず 131
世界は「のっぺらぼう」である 134
百文字で書く「おーいお茶」 136
ことばを支える四つの背景 139
文学は「言語」作品、落語は「ことば」作品 143
剣幕は言語より強し 145

【第5講】ロシア語でさえずるか、日本語でさえずるか
――言語の七つの性質
「コ」「レ」「ワ」「カ」「ベ」「ダ」と「コレ」「ワ」「カベ」「ダ」 150
"glass"で作る「グラス」と「ガラス」 152
優れたヤクザはやさしく脅す 153
歴史を語るチンパンジーはいない 155
老いも若きも皆しゃべる 156
人間だけがちぐはぐだ 158
ロシア語でさえずるか、日本語でさえずるか 159
 外国語の歌を聴くとはどんなこと? 161

【第6講】幼稚園の子にできて大学生にできなかった試験問題
――分ける・深入り・リアリティ
「けさのポチ」「昼のポチ」「夕方のポチ」 166
深入りの先にある「リアリティ」 169
「どっちつかず」は怪しい 171
タブーはみんなに身近なことだからタブー 176
黒板の上のゲンジゲジ、床の上のゲジゲジ 178
「イワシとクジラ」で試験に落ちて 180

【第7講】これからの外国語とのつきあい方
――グローバリゼーションと言語
使える単語、知っているつもりの単語 187
「英語ではこう言うのに……」は禁物 192
三人称の太郎、四人称の次郎 194
難しい言語は存在しない 197
「外国語が身につく」とはどんなことか 199
覚えられる単語の数には個人的な限界がある 201
「額面通り」ということ 203
日本語は「あいまいな言語」ではない 204
国際語としての英語とは 207
英語はできて当たり前 209
英語で叫ぶ「世界・英語化反対!」 212
「日本語は大切」という話とはまた別なこと 214

あとがき 217

■「英語で叫ぶ「世界・英語化反対!」」より
「地球化」、それはすなわち、いま盛んに語られているグローバリゼーションですが、この地球化の過程においては、そうした動きに対抗する形で、一つ一つの国の言語こそ大切だといった考えも当然出てきます。極端な人が、「やはり日本語は世界で一番すばらしいんだ!」と言い出すようなことも出てくるわけです。
文化というのはつねに、こういう相反した動きを持っているんです。かつて日本語には、非常に多数の互いに通じないような方言があったにもかかわらず、第二次大戦後あっという間に、ある程度みんな標準語に近い言語で話すようになった。そのことで、テレビ放送が果たした役割は圧倒的です。英語の場合には、現在、それが世界規模で起こっているわけです。もちろん、新しい情報技術が果たしている役割は、国際政治や経済的な力関係と同様に大きい。
今や理念というような崇高なものではなくて、もっと言えば、「世界・英語化反対!」というスローガンでさえも、英語で言わなければならなくなったという、こういう傾向を帯びてきたんですよ。

■書評
ニューギニアには色を表す単語といえば、黒、白、赤に当たる三色しかない。しかし、人々は極彩色の仮面を作る。

○■老いはこうしてつくられる こころとからだの加齢変化■2016年09月24日 14:58

「こうれいしゃ」と書くよりも「高齢者」と書く方がさっと理解でき、「ずきずき」や「がんがん」と表現することが難しいという不思議


正高 信男 (著)
新書: 191ページ
出版社: 中央公論新社 (2000/02)

商品の説明 内容(「BOOK」データベースより) またげると思ったバーが越えられない。痛みを表現する適当なことばが見つからない。このようなとき、人は老いを自覚する。しかし同じ年齢でも気力の充実した人もいれば、見るからに老いを感じさせる人もいる。このような個人差はなぜ出てくるのだろうか。本書は、からだの老化がいかにしてこころの老いを導くのかを独創的発想による実験で具体的に考察しながら、人々がからだの老化を受容し、こころの老いを防ぐ方法を展望する。

著者について
正高 信男(まさたか・のぶお)
1954年(昭和29年)、大阪に生まれる。
1978年、大阪大学人間科学部卒業。83年、
同大学院人間科学科博士課程修了。学術博士。
アメリカ国立衛生研究所(NIH)客員研究員、
ドイツ・マックスプランク精神医学研究所研究員、
京都大学霊長類研究所助手、
東京大学理学部人類学教室助手を経て、
現在、京都大学霊長類研究所助教授。
専攻、比較行動学。
(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
■目次
はじめに 寝たきり老人の調査から 1
秘められた知能/こころの加齢変化の見直し/「老い」の意識はどうつくられるのか/こころの加齢変化の再認識をめざして

第一章 脚の衰えとアフォーダンスの知覚 8
からだの衰えは脚からはじまる/「バーをくぐるかまたぐか」の実験/マジックナンバー「一・〇七」/高齢者の特徴/脚の衰えに伴う二通りの変化/身体(ボディ)イメージと環境の知覚/環境の「生態学的値」/アフォーダンスの知覚と加齢変化/からだの衰えの知覚へのとり込み/主観的幸福感の質問紙調査から/「わたし」というからだの二面性/世界と自分の間の薄膜

第三章 痛みをどう表現するか 40
「年甲斐もない」振舞いの結末/痛みの表現語彙調査/高齢者の痛みの表現の特色/言語表現としての身体性/擬音語・擬態語表現と自発的ジェスチャーとしての発声運動/痛みの表現を支える身体運動の本質/加齢による痛み表現の変化/アフォーダンスの知覚としての痛みの言語表現/言語音に対するアフォーダンスの知覚/ひらがなはむずかしい/漢字黙読の効用

第三章 高齢者は感情に乏しいか? 71
情と知の区分/ビデオ視聴実験/筋電図による笑いの定量化/高齢者の表情は誤解されている/顔のゆがみと感情表出の加齢変化/表情に対するアフォーダンスの知覚/表情表出のアフォーダンスの知覚の生得性/アフォーダンスの知覚と、加齢による自らの表出のズレ/感情の信頼できる指標としての「体動」/表情に「とらわれない」ことのむずかしさ/翁童文化という解決策/自己モニターによる行動変化の可能性

第四章 年寄り扱いのはじまり 104
伝統社会における高齢者の地位/産業構造の変化と高齢者の地位の低下/虚構としての血縁/育児語の効用/育児語の高齢者への転用/育児語使用への反応/「老い」へのあきらめ/意識化されない「やりとり」/「保護するようなコミュニケーション」の流布/「老い」の自己受容の契機/環境によって決定される自己像/年寄り扱いすることで「年寄り」は生まれる

第五章 将来への悲観がはじまるとき 135
他者からのレッテルによって「老い」の意識が生まれる/将来への不安の増大/金銭の時間割引率の調査/時間割引率は加齢とともに変化する/将来への不確実性の程度は、今まで生きてきた年月に逆比例する/三者三様の言い分/時間知覚の加齢変化/主観的一秒の個人差の決定因子/タッピング実験/行為の速度が時間感覚を規定する/年齢への意識の位相変化/三つのライフコース/周囲からの年寄り扱いの影響/目標を持って生きることの重要性

第六章 高齢者心理は誤解されている 167
高齢者の潜在知覚/「検出」と「認知」過程の相互独立/意識への過度の思い入れ/老化すなわち幼児返りという誤解/いかにして自己実現を成就させるか/他者との関係で自己は規定される/高齢者に何を期待するのか

あとがき 185
参考文献 191

■「はじめに」の「こころの加齢変化の再認識をめざして」の冒頭部分
  この本は、こういう従来の「こころの衰えた老人」観を、とらえなおす目的で書かれています。むしろ周囲が、加齢変化に過度に否定的な意味づけをしてしまうことで、高齢者を必要以上に老けこませてしまう状況に追いこんでいくのだという過程を、時間を追って記載してあります。
  私たちはややもすると、からだの衰えとともにこころも衰えるのは不可避と、とらえがちですが、年を重ねるから老いるのではんかう、年寄りとして扱われることで、老けこんでしまうのだという側面を見すごすと、たいへんな誤りを犯すことになってしまいます。

■書評
「こうれいしゃ」と書くよりも「高齢者」と書く方がさっと理解でき、「ずきずき」や「がんがん」と表現することが難しいという不思議

?■日本起源の謎を解く―天照大神は卑弥呼ではない■2016年07月30日 08:31

念写の発見者とされる福来博士を慕う著者が古事記、日本書記を前提としつつ、真実は日本起源の地、飛騨に伝わるとする説を展開。各種神代文字の研究、言語論、平和論などにも及ぶ。一般書店にない福来書店発行の本。

■書評
るびりん書林 別館


山本 健造 (著)
単行本: 336ページ
出版社: 福来出版; (1991/7初版、1992/1三版)

■商品の説明
内容(「BOOK」データベースより)
本書では計量推定学方式により算定した天照大神は西暦前27年前後、神武天皇は西暦33年前後の実在の人物であることを証明し、西暦239年頃のヒミコより、天照大神は約266年前の人物であることを科学的に証明する。九州の女王ヒミコも近畿の神武天皇も、津軽半島に逃げた長髄彦も、ヤマトの語を大切にした。従って、九州ヤマタイ国論と近畿ヤマト国論の水掛け論争の終止符を打つのが本書である。

内容(「MARC」データベースより)
神武天皇から九代開化天皇までを神話上の架空の人物とする説や、朝鮮半島からの移民が近畿地方を制圧した皇室の祖だとする説に対して、言語学、血液学、考古学、地学などを駆使し、総合的見地から批判。日本の起源の真相を分析する。

著者について
山本健造
大正元年十一月生まれ。少年時代から神秘現象を研究し、十六歳にして超能力を得る。以来多くの難病者を救う。十八歳の時、神通力の奥にひそむ六次元弁証法のインスピレーションを得る。小学校卒業後、逆境の中で中学講義録や哲学講座を独学し、四十二歳で日大文学部(哲学専攻)を通信で卒業、小中学校教員の免許状を十一枚取得、高校倫理社会の教師を最後に三十八年間の教員生活を退く。
六十一歳で高野山大学聴講生、六十二歳で高野山大学院教科修士課程入学、六十四歳で文学修士の学位を受く。問題少年矯正治療等の長年の教育上の功績により昭和五十八年三月、学術研究、財団法人として許可される。昭和六十二年アメリカの学会に招待され、研究発表した。(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

■目次(大項目とトピックのみ抜粋)
日本史学界の巨星 樋口清之博士の本書へのご意見
序文
一 卑弥呼は誰か諸説紛々 35
二 邪馬臺国(ヤマトコク)は飛騨より大和と九州、津軽を結ぶ 39
・津軽にヤマト城/津田左右吉の詭弁/神武は実在/神武より九代天皇の否定根拠なし/飛騨の伝承/出雲の「国譲り」は政略結婚のもつれ/天孫降臨は飛騨政権の山下り/天安川原は飛騨にあり/九州の邪馬臺国(ヤマトコク)/前一世紀頃の日本/一~二世紀頃の日本/三世紀、卑弥呼君臨/ヤマト国は九州にも近畿にも/神武九代は実在/安本美典氏を讃う/長男相続は儒教思想/天皇の平均在位年数/平均在位年数と天照大神(ヒルメムチ)の推定/卑弥呼は天照大神の子孫/五王は大和朝廷/神武の古墳は墳丘程度

三 近畿、津軽、九州に邪馬臺国(ヤマトコク)あり 75
・津軽のヤマト城/神武以前近畿にヤマト国/邪馬台国は間違い/昔は八母音/ヤマトの語源/奴、倭から大和、邪馬臺へ/乗鞍麓の名家の口伝/飛騨宮村の国づくり/位山の皇祖岩/飛騨政権の拡大/多紀理姫の嫁入り/多紀理姫の蒸発と若彦の反逆/稗田阿禮は飛騨の人/天孫降臨と椿大神社/コノハナサクヤヒメとウガヤフキアエズノミコトの誕生/豊前市舟継ぎ岩/神武の帰還と東西のヤマト国/金鵄勲章のいわれ/長髄彦の子孫/原始的な大嘗祭/世界唯一のエンペラーである天皇/東京裁判の虚偽と「南京大虐殺」/隣国の反日教育

四 飛騨に伝わる口碑では長髄彦は東北へ 100
・調査の旅/日本書記より口碑が本当/長髄彦兄弟の子孫が健在/『東日流外三郡誌』は反逆思想/不戦の古代日本人/長髄彦の子孫は元寇で国を守る

五 『古事記』『日本書記』より飛騨の口碑の方が正しかった理由 111
・ニニギノミコトの子孫が皇統を継ぐ定め/『日本書記』での長髄彦/理由

六 長髄彦の気持ちに叛いた『東日流外三郡誌』の誤り 115
・長髄彦の祖先はオオヤマズミノミコト/長髄彦の武士道精神を讃う

七 捏造された『外三郡誌』の反逆精神 121
・長髄彦は妹を仇敵の妻にしない/田村麻呂の真心を蹂躙/天皇位まで奪う

八 荒覇吐精神と理想 130
・「アラハバキ」の語源/正当防衛精神

九 日本の偽史を攘う―神代文字は本当にあったのか?― 134
・日本古代文字の実在性/平田篤胤による偽作/平田復古神道の波及

十 平田復古神道は明治維新を助け早めた 143
・山口不二子、松尾多勢子の念写/松尾多勢子の明治維新への功績
十一 神代文字諸文献を科学するに当りて 154
・天日(あびる)文字の組立て/外国の文字と神代文字/神代文字文献の非現実性/古代の絵文字

十二 竹内文献のあらまし 164
・『竹内文献』の出所/受難/竹内巨麿の出自/世界人類は日本に発生説

十三 神代文字は文献にどんなものがあるか 168
・あらまし

十四 『上つ記(うえつふみ)』とは何か
・出所/添えた文字が問題/夫婦の房事の頻度など現実的な内容/神道開きの野心や中国思想がない/天孫降臨説がない/書かれた年代

十五 『秀真文書(ほつまつたえ)』のあらまし
・独創的な組み合わせ文字/還暦は日本起源/天照大神は男神/非現実性/高天原は飛騨を思わせる石器/飛騨の文化と土器の交易

十六 日本語母音論争では神代文字の存否は俄かに結論は出しにくい 189
・八母音説では神代文字を否定/母音論だけでは真偽判定困難/日本古代に絵文字は存在/稗田阿禮は絵文字を使用/国体の尊厳を冒す偽書

十七 神代文字はなくとも古代の絵文字はあった 196
・日本古代文字の実在を証明するサンカ文字

十八 組み合わせ文字の流行の時代 201
・惟足(おもたる)文字/種子(たねこ)文字/筑紫(つくし)文字/アイヌ文字/節ハカセの文字/上津文字/対馬文字/斎部(いむべ)文字/アナイチ数字/モリツネ文字の数字/出雲文字/阿波文字/天日(あびる)文字/天日草書体

十九 『九鬼(くかみ)文書』と九鬼家の迷惑 212
・九鬼家の歴史/文字/内容

二十 日本古代社会は公平、仁愛で貫かれていた 218
・古代社会は公平であり、平等ではない/封建制ではなく徳治

二十一 唯物平等主義は階級闘争と惨殺を産む 221
・社会主義は平等と公平を混同/空想的社会主義の失敗/科学的共産主義の失敗/共産制が生む無数の惨殺死体/唯物平等主義の陰惨性

二十二 共産国を自滅させた労働価値論 226
・唯物平等の価値観の誤り/基礎研究の遅れ/自国の歴史を罵る国は滅ぶ

二十三 諸科学者の独断的偽史を攘う 231
・生物進化の法則

二十四 日本列島誕生と世界第一の暖流と台風 237
・日本列島の誕生/氷河時代も進化が続く/純日本人が日本で進化/世界各地に人類は発生

二十五 旧石器時代に大陸に出て行った日本文化 243
・日本産の黒曜石が大陸奥地の地下に/移入だけではない

二十六 原日本人の存在についての確証 248
・原日本人に白血病ウイルスはない/アイヌと宮古島住民の遺伝子/母系遺伝

二十七 人類発生と言語について 254

二十八 言語を心理学より分析する 256
・従来の言語学の手法を否定/安本計量比較言語学から見た日本人のルーツ/北方民族起源説/瞑想民族と征服民族の言語比較/原日本語は諸国語を融合統一

二十九 言語より日本人のルーツを探る 262
・ 心理学的に分析/朝鮮人が王になったか/大陸人が王になったか/独特の古代文化を伝える皇室/アイヌ語と南方語順/アイヌ語と原日本語

三十 日本海両岸の風俗共通性 275
・結婚の風習/分家や血盟の契り/葬式儀礼/心理的共通性

三十一 地球寒冷化と民族の移動を証明する石器 279
・天孫降臨を裏付ける気候変動/合掌造りの大家族制/証拠となる御物石/集団移動の科学的考察/飛騨政権と天孫降臨

三十二 何故伊勢神宮は伊勢に遷ったか 288
・灯籠のユダヤ教紋章の謎/天照大神を伊勢に遷した意味/大和民族の古里高天原

三十三 偽史を攘って「本当の平和運動」を起こそう 297
・亡国平和運動/第二のクウェートにならぬために/大東亜戦争の原因/太平洋戦争の原因/原爆投下とソ連参戦の非人道性(原爆碑の愚かさ/トルーマンの非道/東京裁判の洗脳)/美しい魂の記憶(愛国と義理と友情の親子/出征の思い出/武山海兵団/シドニーの四郡神)/先祖を罵倒する教育/南京大虐殺のでっちあげ/侵略しない・させない大和魂

三十四 世界永久平和論を提唱する 320
・国防が独立を保つ/日本国憲法の改正を/カントの世界永久平和論/第二次大戦後の国際道徳の成立/世界世論/世界永久平和論綱領

あとがき 334
参考文献 337
財団法人飛騨福来心理学研究所案内 341
・福来博士と念写/研究所の内容/所長紹介/理事長紹介

■「序文」の終わり部分
  戦後の我が国の史学界は天照大神(ヒルメムチ)や神武天皇から九代開化天皇までを架空として否定し、十代崇神(スジン)天皇や、十六代仁徳天皇は朝鮮や支那あたりから来た覇者でないかとか、神攻皇后もいないのではないか等と「ただそう思う」という理由で否定する人がいます。
  これらの問題をただそう思うというのでは学問的でないので科学的に徹底的に追求してみました。
  右の外、神代文字の歴史書を科学的に追求し、その方面からも日本の起源を考察しました。
  言語の方では、狩猟征服民族と草食瞑想民族に別けて、心理学的に分析して日本民族の起源を探ってみました。
  最近の研究より約一万年前に日本の黒曜石で作った石器がシベリヤのバイカル湖に進出している事から、今までの渡来一点張りの考え方に反省を促したり、血液学の統計により、日本民族の中心が飛騨にある事を証明したり、新学説を一杯書きました。
  それから、今後の日本が世界的視野の下に独立を全うし、平和を実現してゆくにはどうしたらよいか、カントの永久平和論を踏まえて世界永久平和連合国憲法の骨組みを添えました。
(平成三年五月二十八日)

○●近代日本語の思想―翻訳文体成立事情●2016年01月29日 11:59

近代日本の思想と文化を「翻訳」のキーワードで読み解く。


柳父 章 (著)
発行所: 法政大学出版局
2004年11月25日発行
242ページ

■商品の説明
内容(「BOOK」データベースより) 日本語の文体は近代以後、翻訳によってつくられた―大日本帝国憲法に象徴される翻訳悪文の系譜を分析して近代日本語文の欠陥を摘出するとともに、漱石、志賀直哉、谷崎などによる新文体創出の軌跡をたどりつつ、日本語文における論理と思想の問題点を抉り出す。新たに導入された主語や三人称、句読点、文末語などの使用経緯を思想形成過程として捉え直し、日本文化論に新視角を提示する。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
柳父/章
1928年東京生まれ。東京大学教養学科卒業。翻訳論・比較文化論専攻(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
■目次
第一章 「主語」は翻訳でつくられた 1 序 憲法の問題 1
1 悪文、大日本帝国憲法 2
2 それは、翻訳のせいだった 6
3 明治憲法以前の主語の翻訳 13
4 教育の場での翻訳 18
5 「~ハ」構文の文法─三上章説を中心に 20
6 「~は」と「~が」 24

第二章 「主語」はこうしてつくられた 29
1 論文における「主語」 29
2 「主語」の文法、その論理 31
3 近代日本における「主語」の論理 35
4 漱石の「~は」への風刺 40

第三章 小説における主語 43
1 小説における人称の「主語」 43
2 西洋市民社会の主人公 46
3 「彼」の文法、その論理 49
4 特別な人物を指す「三人称代名詞」 52
5 「彼は」、「彼女は」への批判 55
6 「彼」「彼女」への抵抗 57
7 やはり、「彼は」、「彼女は」は使われている 60

第四章 「文」は近代につくられた 65
1 日本文には、切れ目はなかった 65
2 句点「。」を打つ苦心 69
3 結局、「文」がよく分からなかった 74
4 「文」概念は入っていたが…… 76

第五章 文末語もつくられた 81
1 「文」がつくられた 81
2 「た。」は過去形か 83
3 過去形「た。」の出現 87
4 近代以前の「口語文」 89
5 少数の作家だけが歓迎した「た。」 93
6 現在形もつくられた 95
7 「ル形」はまともな文型ではなかった 97
8 「デアル。」文がつくられた 102

第六章 日本語はつくられていく 107
1 志賀直哉の翻訳調文体 108
2 「彼」の到達した個人主義 112
3 「彼は……た。」の論理 116
4 漱石の「現在形」 119

第七章 「~は……である。」文の新しい意味 125
1 歴史における翻訳 125
2 「~は」の役割が変わった 127
3 書き言葉における「である。」 132
4 「~は……である。」文の論理 136
5 日本国憲法前文の「~は」 141

第八章 日本語の論理 147
1 西田哲学の「主語」論理批判 147
2 「述語論理」の説──中村雄二郎、木村敏 149
3 翻訳論の立場から 154
4 西田哲学と時枝文法論 156
5 さらに翻訳論の立場から 160

第九章 A+B→Cの文化論 165
1 「未知」なままでの理解方法 165
2 現代の流行現象から 168
3 異文化「フランス」 170
4 キリシタンはキリスト教徒だったのか? 173
5 キリシタンの「転び」 177
6 「転び」と両立する信仰 179

第十章 漢語の造語力と、意味の空しさ 183
1 「~は」構文と漢字 183
2 訓読みの時代 185
3 音訓併用の時代 188
4 日本独自の勉強法「素読」 192
5 文字が時代をつくる 195
6 日本近代をつくった漢字 197
7 漢字の特有の機能について 202
8 漢字の「形」の造語力 205
9 漢字の「意味」の造語力 208
10 漢字造語力への思い込み 211
11 「外来語」の造語力 215

第十一章 言葉の限界 221 1 言葉に閉じこめられて 221
2 言葉の裂け目─パラドックス 224
3 堅固な言葉、文字 226
4 差別も文字がつくり出した 228
5 文字以前の言葉の世界 230

おもな参考文献 235
あとがき 239

■「あとがき」の冒頭部分
  日本語には主語はない、主語はかつてなかったし、近代以後の日本語にもない、と、今日ではかなり多くの日本語研究者、国語学者が考えるようになっている。
  これに対して、本書での私の立場は、日本語には、かつて主語はなかった。しかし、近代以後、「主語」は存在するようになった。それは翻訳によってつくられた、というのである。
  もっとも、ここで私の言う「主語」は括弧つきである。

○●ティッピ野生のことば ●2015年11月22日 10:16

自分は先住民の仲間であると思い、アフリカの動物と話す少女


ティッピ ドゥグレ (著)
水品 修 (翻訳)
アラン ドゥグレ (写真)
発行所: 小学館
2001年10月20日発行
109ページ

■商品の説明
出版社からのコメント
アフリカで野生動物と共に育った「動物と話す少女」ティッピ。11歳に成長したティッピが、なぜ野生動物と話ができるのか、彼女自身のことばで教えます。野生動物との友情あふれる写真満載のフォト・エッセイです。

内容(「BOOK」データベースより)
動物と話せるってこんなにス・テ・キ!動物と話す少女、ナミビアで生まれた最初のフランス人ティッピが教える“ナチュラル・ライフ”。

内容(「MARC」データベースより)
アフリカの野生動物に囲まれて生まれ育ったフランス人少女ティッピ。動物たちと気持ちを通じ合い友達になれる秘密を語ったティッピの印象的な言葉と、彼女が動物たちと戯れる奔放で愛らしい写真で綴るフォトブック。
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
ドゥグレ,ティッピ
1990年、アフリカ東部のナミビアに生まれる。ナミビアで生まれた最初のフランス人。野生動物をテーマとする映像作家の両親のもと、アフリカの草原で育つ。現在は、パリに在住(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

■冒頭部分
  私の名前はティッピ、アフリカの女の子。十年前、アフリカのナミビアという国で生まれた私は、広大なアフリカ平原のなかで動物たちに囲まれて育った。私にとって、動物たちはほんとうに兄弟みたいなもの、生まれて最初に友達になったのは、アフリカの野生動物たち。だから、私は動物たちのことがよくわかる。
  でも今は、アフリカを離れてパリに住んでいる。小学校にも通っている。パリにいても、私の心はいつもアフリカの動物たちと一緒。いつ動物たちと再会しても、私は動物たちとしゃべることができる。

○■インディアンは手で話す■2015年10月11日 08:49

インディアンの手話の入門書の翻訳と、手話を中心とする随筆集、本の紹介



渡辺義彦(編著)
発行所: 径書房
1986年10月25日発行
340ページ

■商品の説明
内容
本書は、三部構成になっています。第I部はウィリアム・トムキンズの『インディアンの手話』の翻訳であり、ギャリック・マラリーの『北米インディアンの手話』からの図版付き対話例も収録されています。第II部は編著者による手話とことばをめぐる随筆集になっています。第III部ではさまざまな本が紹介されています。

編著者について
渡辺義彦(わたなべ・よしひこ)
1940年10月12日朝鮮の京城(現ソウル)に生まれる。
1964年に大学を卒業後、銀行に就職。
1970年、枚方市教育委員会社会教育課に転職。
1982年5月、楠葉公民館の開設と共に館長となり、
現在に至る。枚方・手話サークル「青柿」会員。

■「まえがき」の終わりの部分
  トムキンズの原著は、青少年、とりわけボーイ・スカウト向けに書かれている。マラリーやクラークの本に較べて一般的でわかりやすく、しかも多くの図を用いているところが良い。庶民的な生き生きとした関心が波打っている。ここで紹介されている手話だけで約八百語にのぼる。内容で、余りにボーイ・スカウト向けに偏っている部分は削除した。それから、彼は善意の人であり、インディアンの文化や手話に魅せられ、その研究に情熱を傾けた人だったようだ。しかし、当時のインディアンの過酷な状況にはまったく触れていない。インディアンの眼から見ると、厳しい批判がありうることを、私達は念頭に置くべきだろう。
   トムキンズの本が出てから六十年たった今、同化教育の徹底によって手話は共通語の座を英語(米語)に奪われ、一部の長老以外、手話の使い手はほとんどいなくなっているらしい。残念なことである。再び手話が大地によみがえり、生き生きとしたコミュニケーションの手段として復活することがあればと、私は願う。
  どんな方がこの本を手にするのだろうか。私の関心を、多くの人々と共有できれば幸せである。そしてそのことが、ろう教育の場で今なお抑圧されている手話の復権と解放につながり、同時に、私達すべての豊かな表現力の回復につながることを、心の底から願っている。

■目次
まえがき 3
I インディアンの手話(ウィリアム・トムキンズ) 13
序 15
北米インディアンの手話の歴史 23
手話の基本 31
手話の単語集 38
  インディアン/人の呼び名/衣類/食べ物/住む/からだ/自然/
  戦い/動物/交通手段/場所/時間/性質をあらわす/色/
  心をあらわす/量/生活/行為・行動/あいさつ・その他
文章のあらわし方 166
練習のための文例 170
スー族、オジブエ族の絵文字 180
手話と絵文字のつながり 192
絵文字による物語 196
絵文字による手紙 204
煙の合図 207

『北米インディアンの手話』(ギャリック・マラリーより) 209
フエリトとテンドイの対話 209
身ぶりによる合図 215
からだの動作といっしょに物を使う合図 219
煙の合図 223
火矢 225
土ぼこりによる合図 226
シャイアン族とアラパホ族の合図 227

II 手話とことばの風景(渡辺義彦) 229
手話とことばの風景 231
  ことばがないのにことばがわかる!?/ろうあ者が通訳/手で見る/
  からだが反応する/英語みたいな石/ことばと数/点字/
  祈りをこめた絵/絵の手紙/絵から文字へ/手話に似た文字/
  まず、身ぶりがあった/手話を話すチンパンジー/
  ココ、手話で韻をふむ/ココたちの問いかけ/
  最初の話しことばと下記ことば/ルソーのことば/音だけで語る
手話の実像を探る 260
  手話と「日本語」/手話には文法がない!?/手話と助詞/
  イメージの幅/抽象のはしご/抽象語をつくる/
  イメージの変形―受け身の場合/イメージの変形―使役の場合/
  「売る」と「買う」/位置が乱れる/「特徴」が単語に/
  かたまりのような表現/手話の語彙は無限!?/手話の普遍性/
  ことばの距離/手話を日本語で習う/「日本語の手話」をつくる/
  「同時法手話」の方法/音とは対応するけれど/イメージが薄れる/
  イメージがもつれる/手話だけを変える!?/
  「同順法日本語」の奇妙さ/「同置法日本語」の怪/
  手話を生かすために手話を殺す/「同時法手話」を生かす道/
  ろう教育に手話を!/わからないことの楽しさ/私の視点に欠けるもの

III こんな本・あんな本―きわめて主観的な図書紹介 311

あとがき 228
インディアンの手話項目索引 341

■一言
第II部の洞察が深い

■書評
るびりん書林

○■カンジ―言葉を持った天才ザル■2015年08月10日 11:37

発話能力と言語を理解する能力の違い、人間と他の動物に共通する認知システム


スー サベージ・ランボー (著), 加地 永都子 (翻訳)
単行本: 239ページ
出版社: 日本放送出版協会 (1993/03)

■内容(「BOOK」データベースより)
彼はボノボ(ピグミーチンパンジー)のカンジ。覚えた英単語は約1000語。日常生活にはほとんど不自由しません。本書は気鋭の女性科学者であるランボー博士が、カンジとの出会いから現在までの4500日を綴った驚異と感動の手記です。

スー・サベージ・ランボー
一九四六年、アメリカ、ミズーリ州生まれ。 オクラホマ大学で心理学を専攻し、博士号を取得。
現在、ジョージア州立大学言語研究センターにおいて、霊長類の言語能力と知覚についての研究を進めています。
夫君のデュエイン・ランボー博士は同言語研究センター所長でもあります。
この本は日本の読者のために、初めて書き下ろされました。
(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

■目次
序にかえて ― 河合雅雄
日本の読者へ ― スー・サベージ・ランボー
第一章 ボノボは愛することが好きなサル 10
・私が言語研究センターでカンジと初めて出会ったとき、彼はまだ生後六カ月。 両親はザイールから連れてこられたが、彼はアメリカ生まれのアメリカ育ちだ。
第二章 境界を越えたサル、カンジ 20
・カンジは新たに二人の母親を得た。それは養母のマタタと、彼にすっかり()きつけられた私だった。 こうして三者の奇妙な生活が始まった。
第三章 ボノボは言葉を学べるか 29
・サルは言葉を学べるのか、サルとヒトはコミュニケーションできるのか。 私たちは、この困難な実験に「レキシグラム」という装置を使って挑戦することになった。
第四章 母と子の絆 47
・マタタの教育方針は自由放任主義。そんなマタタのもとでカンジは元気に育っていく。 しかし、ある日マタタが他の研究所へ送られることになる。
第五章 カンジは秘密をもっていた 59
・マタタの姿が消えた日、私たちの心配をよそに、カンジは驚くべき能力を示しはじめた。 そこには、私に向かって「話しかける」類人猿がいた。
第六章 森へ行く 70
・研究センターの隣の二〇ヘクタールに及ぶ原生林には、カンジのために小道が敷かれ簡単な小屋がいくつもつくられた。 そして、ここを散歩することが、私たちの最高のお楽しみとなった。
第七章 カンジの朝 81
・カンジの好奇心は、朝目覚めると同時にフル回転で発揮される。 ゲームに熱中し、外部からの来訪者を観察し、鏡に向かって百面相をして見せる。そんなカンジの一日。
第八章 チェイス 100
・カンジのもっともお気に入りのゲームの一つが「チェイス」(追いかけっこ)。 スローモーションにしてみたり、かくれんぼと組み合わせてみたり、楽しみ方はいろいろだ。
第九章 カンジが泣いた 124
・マタタがもどってきた!睡眠薬で眠らされ、小さな檻に押し込められて。 そのことを伝えられたカンジは、電気に触れたかのように私をみつめた。
第十章 カンジの夜 133
・ベッドルームに入ったカンジは、何枚もの毛布を使って寝床をこしらえる。 寝つくまでのひとときを、この中で大好きなビデオ鑑賞にあてるのが彼の夜の日課だ。
第十一章 カンジのひとり言 143
・昼寝の時間や一日の静かなとき、カンジは私たちから距離をおき、キーボードを使ってよく一人で話をしている。 ちらっとかいま見た、その内容は。
第十二章 セオリー・オブ・マインド 158
・成長するにつれて、カンジのコミュニケーションの内容はますます豊かで複雑なものになっていった。 そして、いつしか簡単な文法の能力も身につけていた。
第十三章 「ジャガイモを亀に投げられる?」 185
・言語学者は複雑な相互関係によって組み立てられる象徴的情報を処理できるのは人間だけだという。 だが、カンジはこうした分にもすばらしい反応を示した。
第十四章 サルはどこまでヒトになれるか 211
・カンジは、私たちと共通の祖先が共有していたにちがいない能力について、多くのことを教えてくれる、 ヒトとサルとのミッシングリンクなのだ。

「カンジ」の理解を深めるためのノート 229
ランボー博士と言語研究センター ― 新生玄哉 230
監修を終えて カンジに出会ってしまったヒト ― 古市剛史 233

■見返しの言葉
「サルはヒトの言葉を理解できない」
これが世界の科学者たちの見解でした。
ところが、英文法を理解し、
ヒトと対話するサルが出現したのです。

彼はボノボ(ピグミーチンパンジー)のカンジ。
覚えた英単語は約一000語。
日常生活にはほとんど不自由しません。
本書は気鋭の女性科学者であるランボー博士が、
カンジとの出会いから現在までの
四五〇〇日を綴った驚異と感動の手記です。

■扉の言葉
主人公のカンジはオスのピグミーチンパンジー。
ピグミーチンパンジーは私たちが動物園で見かけるふつうのチンパンジーとは違い、
アフリカのごくかぎられた密林で生きつづけ、
数十年前に発見されて「最後の類人猿」と称されました。
現在ではボノボと呼ばれることが多くなってきています。
両親はザイールから連れてこられましたが、カンジはアメリカのアトランタ生まれ。
生後6カ月の彼が女性研究者の
サベージ-ランボー博士と出会うところから、この手記は始まります。

■一言
外界を同じように知覚し、同じように処理する人と動物

■書評:
るびりん書林 別館

◎■ピダハン―― 「言語本能」を超える文化と世界観■ ―2015年06月12日 09:22

明日の食べ物を心配しない熱帯林の狩猟採集の暮らし
人類の本当の生き方?


ダニエル・L・エヴェレット (著), 屋代 通子 (翻訳)
単行本: 416ページ
出版社: みすず書房 (2012/3/23)

■商品の説明
内容紹介
数もなく色名もない、神の概念もない、ピンカーの「言語本能」説にも収まらない! 我々の普遍幻想を揺さぶるピダハン族の世界を探る 内容(「BOOK」データベースより)
言語をつくるのはほんとうに本能か?数がない、「右と左」の概念も、色名もない、神もいない―あらゆる西欧的な普遍幻想を揺さぶる、ピダハンの認知世界。
著者について
ダニエル・L・エヴェレット
言語人類学者。
ベントレー大学Arts and Sciences部門長。1975年にムーディー聖書学院を卒業後、あらゆる言語への聖書の翻訳と伝道を趣旨とする夏期言語協会(現・国際SIL)に入会、1977年にピダハン族およびその周辺の部族への布教の任務を与えられ、伝道師兼言語学者としてブラジルに渡りピダハン族の調査を始める。以来30年以上のピダハン研究歴をもつ第一人者(その間、1985年ごろにキリスト教信仰を捨てている)。1983年にブラジルのカンピーナス大学でPhDを取得(博士論文のテーマは生成文法の理論にもとづくピダハン語の分析)。マンチェスター大学で教鞭をとり、ピッツバーグ大学の言語学部長、イリノイ州立大学言語学部長、教授を経て現職。
アメリカ、イギリスで刊行された本書の原著は日本語以外にもドイツ語、フランス語、韓国語、タイ語、中国語に翻訳されている。
ほかの著書に、Linguistic Fieldwork (共著、Cambridge University Press, 2011)がある。また、本書への反響の余波としては、著者の人生を描いたドキュメンタリー映画Grammar of Happinesが制作され、その作品が2012年のFIPA(TV番組の国際的なフェスティバル)でEuropean Jury Prizeを受賞している。
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
エヴェレット,ダニエル・L.
言語人類学者。ベントレー大学Arts and Sciences部門長。1975年にムーディー聖書学院を卒業後、あらゆる言語への聖書の翻訳と伝説を趣旨とする夏期言語協会(現・国際SIL)に入会、1977年にピダハン族およびその周辺の部族への布教の任務を与えられ、伝道師兼言語学者としてブラジルに渡り調査を始める。以来30年以上のピダハン研究歴をもつ第一人者(その間、1985年ごろにキリスト教信仰を捨てている)。1983年にブラジルのカンピーナス大学でPhDを取得(博士論文のテーマは生成文法の理論にもとづくピダハン語の分析)

屋代/通子
翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

■目次
はじめに 1
プロローグ 2

第一部 生活
第一章 ピダハンの世界を発見 10
第二章 アマゾン 38
第三章 伝道の代償 47
第四章 ときには間違いを犯す 84
第五章 物質文化と儀式の欠如 103
第六章 家族と集団 122
第七章 自然と直接体験 164
第八章 一〇代のトゥーカアガ―殺人と社会 202
第九章 自由に生きる土地 211
第一〇章 カボクロ―ブラジル、アマゾン地方の暮らしの構図 224

第二部 言語
第十一章 ピダハン語の音 248
第十二章 ピダハンの単語 268
第十三章 文法はどれだけ必要か 282
第十四章 価値と語り―言語と文化の協調 291
第十五章 再帰―言葉の入れ子人形 312
第十六章 曲がった頭とまっすぐな頭―言語と真実を見る視点 340

第三部 結び
第十七章 伝道師を無神論に導く 364

エピローグ 文化と言語を気遣う理由 380

訳者あとがき 386
事項索引
人名索引

■はじめに
  白衣をまとった研究チームが、天才科学者の指導のもとに勤しむものだけが科学ではない。たったひとりで苦闘し、困難な地に赴いて途方に暮れたり危険に直面したりしながら、新たな知識を果敢に探りだそうとすることで求められる科学もある。
  この本は後者のタイプの科学探求を描いたものであり、ブラジルの先住民、Pirahá(ピーダハンと発音する)[発音上は「ハン」に強勢を置く。以下、本書では単にピダハンと表記する]の人々と暮らし、アマゾン文化にどっぷり浸かるなかで、知性がいかなる成長を遂げるかを描いたものである。ピダハンの人々のこと、彼らがわたしに教えてくれた科学的知見と人としての教え、さらにはそうした教えに導かれてわたしの人生がいかに大きく変わり、それ以前とはまったく違う生き方をするようになったかを記している。
  それは「わたしが」得た教えだ。ほかの人ならまた違った受け取り方をしただろう。あとに続く研究者たちは彼らなりの物語に出会えることだろう。結局のところわたしたちは、自分にできるかぎり率直に、またはっきりと語る努力をするしかない。

■一言
人類にとってもっとも大切なものを教えてくれる人々かもしれない。

■書評
るびりん書林 別館

亡びゆく言語を話す最後の人々2015年03月05日 09:58


K.デイヴィッド ハリソン (著), K.David Harrison (原著), 川島 満重子 (翻訳)
単行本: 356ページ
出版社: 原書房 (2013/03)

内容紹介
絶滅の危機に瀕する言語の記録のため、シベリアからパプアニューギニアまで、
世界中の僻地を旅する言語学者。
グローバリズムに呑みこまれ、現地語が消滅しようとしている今語られる、 少数言語が失われてはならない理由とは。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
ハリソン,K.デイヴィッド
スワースモア・カレッジ言語学科助教授でナショナル・ジオグラフィックのフェロー研究員。エール大学で博士号を取得。消滅の危機に瀕した言語の中心的スポークスマンとして広く知られ、専門家として意見を求められることも多い。シベリアのテュルク諸語専門の言語学者として、これまでシベリアやモンゴルへ数カ月間にわたる調査旅行に赴き、現地で遊牧民と過ごしながら彼らの言語や伝統を研究してきた。さらにインド、フィリピン、リトアニア、ボリビア、パラグアイ、パプアニューギニア、またアメリカ国内でも、危機に瀕した言語の最後の世代の話者たちと協力してさまざまな活動を行っている

川島/満重子
早稲田大学第一文学部卒業、University of East Angliaにて修士号取得。ノンフィクション、フィクションを問わず幅広いジャンルの翻訳を手がける。ペンネーム多数、訳書多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

一言:宗教の名を借りて伝統文化を破壊してきた人びとのもくろみを念頭に読みたい