aroha.asablo.jp/内をGoogle.comで検索します

「Amazon.co.jpアソシエイト」
■★かくれた次元■ ― 2019年01月20日 21:39
エドワード・T・ホール (著), 日高 敏隆 (翻訳), 佐藤 信行 (翻訳)
単行本: 304ページ 出版社: みすず書房 (1970/10/31)
商品の説明
内容(「BOOK」データベースより)
今日の世界では、われわれは、多くの情報源からのデータに圧倒され、さまざまの文化に接触し、世界中いたるところで人びとにインヴォルヴされてゆく。それとともに、世界全体とのかかわりが失われているという意識もしだいに強くなっている。
本書は、人間の生存やコミュニケーション・建築・都市計画といった今日的課項とふかく結びついている“空間"利用の視点から人間と文化のかくれた構造を捉え、大量のしかも急速に変化する情報を、ひとつの統合へと導く指標を提供するものである。
ホールは、二つのアプローチを試みる。一つは生物学的な面からである。視覚・聴覚・嗅覚・筋覚・温覚の空間に対する鋭敏な反応。混みあいのストレスから自殺的行為や共食いといった異常な行動にかられるシカやネズミの例をあげ、空間が生物にとっていかに重要な意味をもつかを示す。人間と他の動物との裂け目は、人びとの考えているほど大きくはない。われわれは、人間の人間たるところがその動物的本性に根ざしていることを忘れがちである。
もう一つは文化へのアプローチである。英米人・フランス人・ドイツ人・アラブ人・日本人などの、私的・公的な空間への知覚に関して多くの興味ぶかい観察を示し、体験の構造がそれぞれの文化にふかく型どられ、微妙に異なる意味をもつことを示す。それはまた疎外や誤解の源でもあるのだ。
このユニークな把握は、人間に人間を紹介しなおす大きな助けとなり、急速に自然にとってかわり新しい文化的次元を創り出しつつあるわれわれに、新鮮な刺激と示唆をあたえてやまない。
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
エドワード・T・ホール
エドワード・T・ホール(Edward Twitchell Hall, Jr.、1914年5月16日 - 2009年7月20日)は、アメリカ合衆国の文化人類学者。日本では「E・T・ホール」と表記されることも多い。
目次(大項目の抜粋)
第一章 コミュニケーションとしての文化 3
第二章 動物における距離の調節 13
第三章 動物における混みあいと社会行動 37
第四章 空間の知覚――遠距離受容器 目・耳・鼻 63
第五章 空間の知覚――近距離受容器 皮膚と筋肉 76
第六章 視覚的空間 95
第七章 知覚への手掛りとしての美術 111
第八章 空間のことば 130
第九章 空間の人類学――組織化のモデル 145
第十章 人間における距離 160
第十一章 通文化的関連におけるプロクセミックス
――ドイツ人・イギリス人・フランス人 192
第十二章 通文化的関連におけるプロクセミックス
――日本とアラブ圏 206
第十三章 都市と文化 228
第十四章 プロクセミックスと人間の未来 249
付録 遠近法の十三のヴァラエティーに関するジェームズ・ギブスンの論文の摘要 261
「日本版への序」の終わりの部分
このような本は、生活を検討し、あらゆる人々がめいめい自分の織物を織りだしてゆく、生活の美しくも、すばらしい、そして多様な形を見出してゆく一つの途を示すものなのです。私は人類の運命に多大の関心をもっています。というのは、人間はあまりにしばしば表面しか見ておらず、自分自身について知ることがあまりにすくないからです。私が何か得るとすれば、それは人々が自分自身について何を知り得るかということであり、この本が日本語に訳されることをたいへんうれしく思っている次第です。書評
アメリカの自文化中心主義の弊害を解消しようとする中で書かれ、プロセラミックス(近接対人空間学)を提唱している本だが、動物としての人間の在り方を含め、興味深い着想に富んでいる△■アイデアのつくり方■ ― 2017年11月03日 16:31
ジェームス W.ヤング (著), 竹内 均 (解説), 今井 茂雄 (翻訳)
単行本: 102ページ
出版社: CCCメディアハウス (1988/4/8)
商品の説明
内容(「BOOK」データベースより)
60分で読めるけれど一生あなたを離さない本。《アイデアをどうやって手に入れるか》という質問への解答がここにある。
著者について
アメリカ最大の広告代理店・トンプソン社の常任最高顧問、
アメリカ広告代理業界の会長などを歴任。
広告審議会の設立者で元チェアマン。
目次
序―ウィリアム・バーンバック 1日本の読書のみなさんに 9
まえがき 11
この考察をはじめたいきさつ 12
経験による公式 16
パレートの学説 19
心を訓練すること 25
既存の要素を組み合わせること 27
アイデアは新しい組み合わせである 32
心の消化過程 43
つねにそれを考えていること 49
最後の段階 52
二、三の追記 55
解説―竹内 均 63
訳者あとがき 89
書評
「60分で読めるけれど一生あなたを離さない本」と帯にあるロングセラー
◎■「氣」の威力■ ― 2017年02月09日 18:23
藤平 光一 (著)
単行本: 278ページ
出版社: 講談社 (1990/4/18)
藤平光一 (著)
フォーマット: Kindle版
ファイルサイズ: 8017 KB
紙の本の長さ: 177 ページ
出版社: 幻冬舎 (2015/1/30)
■商品の説明
内容紹介
氣を生活に応用すれば人生はこんなに変わる「氣」は特別なものでなく全て理にかなっている.心身を統一し,天地の氣と交流すればまちがいなく人生の勝利者となれる.王・広岡・長嶋氏や宇野千代氏絶賛の書
内容(「BOOK」データベースより)
あなたにも、わけなく「気」のエネルギーが出せる―。合気道十段の著者が生涯をかけて確立した「気」の応用、決定版。
著者について
1920年栃木県生まれ。慶応義塾大学卒業。助膜炎にかかるなど病弱のため、強い体と心を求めて、禅やみそぎの呼吸法を修行。19歳のときから合氣道を学び、最高段位10段を得る。1953年渡米、ハワイ州をはじめ20州に合氣道を普及する。「氣」による王貞治選手の一本足打法の指導、千代の富士の脱臼を看るなど、つとに有名。1971年「氣の研究会」を組織し、以後心身統一道・氣の原理普及に努める。同会会長。
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
藤平/光一
1920年1月20日、東京生まれ。慶應義塾大学経済学部卒業。肋膜炎にかかるなど、幼少のころより病弱だったため、強い心と身体を求めて、坐禅や神道の「みそぎ」の呼吸法を修行。19歳から合気道開祖の植芝盛平に師事。後に最高段位である十段を得る。終戦後から中村天風に師事。1953年から単身で世界をまわり、アメリカを皮切りに合氣道の普及に尽力する。1974年以降、氣の原理(心が身体を動かす)に基づいた心身統一合氣道を世界中に普及し、多くの指導者を育成する。2011年5月19日、91歳で逝去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです) --このテキストは、単行本版に関連付けられています。
■目次
プロローグ 氣は誰にでも出せる
「氣」が打たせた王の七〇〇号ホームラン 13
氣の出ている人、引っ込んでいる人 16
氣が生んだ江川投手の剛速球 17
あなたにも氣が出せることを証明する 20
第一章 氣とは何か
なぜ「気」を「氣」と書くのか 25
氣とはいったい何か 26
人間の心も肉体も氣が大本 29
天地の氣を囲ったものが生命 30
ハーバード大・アイゼンベルグ博士との対話 32
陰陽五行説の間違い 34
六十歳でも現役力士を投げ飛ばすことができる 115
力を使わずに瞬時に相手をひっくり返す技術とは 117
相手にふれずに投げることは不可能 119
同時に飛びかかる七人の大男を投げ飛ばすことがなぜ可能か 120
背後から不意に飛びかかる人間がわかる 124
"氣の配り"とは 127
眼球障害のウィルソン・ラウ氏は氣で立ち直った 129
強い統一体をつくる「一教運動」とは 132
第三章 私はいかにして氣を体得したか
先祖は栃木県赤羽の代官だった 139
祖父が頭取の下野銀行が倒産 141
母の力で返した七〇万円の大借金 142
もともと虚弱児だった私 143
九歳で柔道家の父から柔道を教わる 144
十六歳で慶応予科へ 145
肋膜炎で運動禁止の診断を受ける 147
体の故障が病、氣まで病むのが病氣だと悟る 148
山岡鉄舟の高弟・小倉鉄樹の著書を読んで開眼 150
坐禅の会「一九会」入門 152
厳しい修行の結果、肋膜が完治 153
「天上天下唯我独尊」というあだ名の由来 156
私はなぜ合氣道の門を叩いたのか 158
先生以外に私を投げ飛ばす者がいなくなった 161
応召――東部第三六部隊二等兵 164
何ともなかった軍隊のしごき 168
初めての銃剣術で下士官をまかす 170
豊橋予備士官学校へ中隊一番で入校 172
私は立ったまま眠ることができた 174
部隊でただ一人教育総監賞受賞 177
戦地で欠かさなかった一日二〇〇回の藤平式呼吸法 179
戦闘――死の恐怖のなかで悟った 182
臍下の一点に心をしずめて統一することを知る 184
徳富蘇峰の漢詩添削を断る 186
「心が体を動かす」ことを学んだ中村天風先生との出会い 188
合氣道とは天地の氣に合するの道 190
氣の原理を世界に広める 191
ハワイでプロレスラーを投げ飛ばす 193
合氣道十段位を受ける 196
ヨーロッパに広まった氣の原理 198
第四章 氣は生活にこうして応用できる
一時間の眼球手術の間まばたきをしなかった青年 203
川に転落した車から無傷で生還した氣の実践者 204
氣を応用して痛くない注射をする 206
人間は草食動物だから汗をかく 208
姿勢が悪いとやる氣が出てこない 209
ゴルフが体によくないわけ 211
動作は左右均等に二度行うのが自然 212
現代人にはジョギングよりもウォーキングのほうが体によい 213
脚の裏側が伸びると若返る 214
どこでもリラックスできる指先ブラブラ体操 217
歩くとき、心を歩くことに向けているか 219
氣を出して難局に立ち向かう 222
"ホラ"を吹くことの効用 274
ダメな子をどう立ち直らせるか 226
子供はすべてよい子である 227
無氣力な子には「鉄の棒になる体」を教える 230
とっさの決断力・判断力を養う 232
藤平式の呼吸法で記憶力・集中力を養う 234
暗示をかければ太陽を肉眼で見つめることも 236
マイナスのクセは鏡に向かって暗示をかける 237
人前や試験であがらない方法 239
あがっているかどうかを自分で調べるテスト 241
不眠症を解消するには 244
熟睡するには足先を温める 245
病氣がなおる氣圧療法とは何か 246
簡単にできる氣圧療法 248
氣圧療法で肩こりを解消してみよう 249
氣圧療法は体のラインにそって行う 251
"藤平式氣の呼吸法"のすべて 254
肝臓病に効く藤平式の呼吸法 257
氣を用いればスムーズになる対人関係 260
年寄りの楽隠居は体に毒 261
老人性痴呆症に勝つ 262
感謝の気持ちが環境破壊を防ぐ 263
第五章 <座談会>「氣」が私を変えた
―出席者 広岡達朗・長島茂雄・王貞治・藤平光一
心を白紙にして学んだら氣が出るようになった 267
長島は先天的に氣が出ている 269
目の前で見せられると信じないわけにはいかない 271
西武ライオンズの主力選手は氣を学んでいる 273
千代の富士の脱臼に氣圧療法をほどこした 275
■カバーそでの言葉(1)
氣の理論はあらゆる場面で応用できる!――広岡達朗
私が「氣」を信じるようになったのは、柔道三段の猛者が小柄な藤平先生にかかっていったとたん、ポーンと投げられるのを目のあたりにしたときです。以後、修行に励み、西武ライオンズの選手を氣の理論を応用して指導し、日本一のチームに育てあげることができたのです。
■カバーそでの言葉(2)
氣が一本足打法を完成させた!――王貞治
私が一本足打法を完成できたのは、荒川コーチに連れられて「氣」を学んだおかげです。打つ瞬間、右足に体重がかかってしまうクセを矯正し、左足一本でビクともしない姿勢を教えていただきました。疑わず、白紙の状態で臨んだから、いい結果が出たのです。
■書評
「氣(気)」を含むたくさんの表現を持つ日本語。その意味がわかった氣がします。
○■脳ってすごい!――絵で見る脳の科学■ ― 2017年01月16日 15:49
ロバート・オーンスタイン (著), リチャード・F・トムソン (著), デイヴィッド・マコーレイ (イラスト), 水谷 弘 (訳)
単行本: 215ページ
出版社: 草思社 (1993/06)
■商品の説明
内容(「BOOK」データベースより)
基礎知識から新しい研究の成果まで、マコーレイの絵とともに脳の宇宙を道案内する。
著者について
ロバート・オーンスタイン
スタンフォード大学の人間学研究所長で生理学の教授。カリフォルニア大学の医学センターの教授も兼ねる。これまで、大脳半球の機能、バイオフィードバック、瞑想などの研究にたずさわってきた。アメリカにおける脳研究の指導的人物の一人。著書は多いが、本書以外の邦訳には次のものがある。
『時間体験の心理』(岩崎学術出版社、1975)
『意識の心理―知性と直観の統合』(産業能率大学出版部、1976)
『脳と健康―心とからだを守る脳』(D・ソーブルとの共著、東京図書、1990)
リチャード・F・トムソン
ハーヴァード大学の心理学教授を経て、現在スタンフォード大学の心理学・生理学教授。米国科学アカデミー会員。小脳にも記憶を蓄える場所があることをほぼつきとめた。
デイヴィッド・マコーレイ
イラストレーター、著作家。『ピラミッド』『カテドラル』『キャッスル』『アンダーグラウンド』(邦訳、岩波書店)のシリーズは高い評価を受けた。このほか、邦訳には『道具と機械の本』(岩波書店)、『エンパイア・ステートビル解体』(河出書房新社)がある。
水谷 弘(みずたに・ひろし)
東京大学教養学部理科2類および同大学医学部を卒業。虎の門病院専攻医、東大医学部脳神経外科医局長、都立墨東病院脳外科医長、都立府中病院脳外科部長を経て、現在、昭島市にある野村病院の副院長。著書に『脳死論』『脳死と生命』『人間のからだと病気』(前3冊、以上すべて草思社)がある。(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
■目次
まえがき 3
●不思議な風景――脳の進化を解剖図とともにたどる 7
PART I 大増築建造物としての脳―部屋、柱、煉瓦、そして化学物質 23
1 脳はどんなつくりになっているか 24
2 知覚する脳――経験をつくりだす柱 45
3 神経細胞――脳の建築材料 65
4 脳の化学――分子がメッセンジャーとなる 86
●ダヴィデが母親を認める――視覚系早わかり 105
PART II 脳、心、そしてそれが創造し、記憶する世界 133
5 記憶する脳 134
6 右の脳と左の脳 151
7 個性をつくる脳 164
8 健康を保つ脳 171
●つつましい提案――われわれすべての啓発と楽しみのために巨大な脳を設計し、建築し、利用しよう 181
訳者あとがき 212
■カバーそでより
「すばらしい道案内の本である。
ありきたりの書き方ではなく、新しい研究成果を、慎重に、だがときに大胆に提示している。」―ニューヨーク・レヴュー・オブ・ブックス
「読者を脳の内部の不思議な風景へと導いていくマコーレイの絵は、著者たちの明快な記述をいっそうわかりやすいものにしている。」―サンフランシスコ・クロニクル
■書評
増築を重ねてでき上がった脳はそもそも思考のためではなく制御のための機関。顔や体と同様に差異を持ち、ときに不都合な癖や要件を持つ存在でもあるのだ。
○■森田療法(講談社現代新書)■ ― 2016年04月30日 13:56
不安や葛藤を「あるがまま」に受け入れ、すこやかな自己実現を目指す
岩井 寛 (著)
新書: 204ページ
出版社: 講談社 (1986/8/19)
■商品の説明
内容紹介
「あるがまま」を受け入れる――。
がんに冒された筆者が死の直前まで語り綴ることで生まれた
不朽のロングセラー。
90年前に日本で創始された心理療法の論理と実践法を
わかりやすく解説。
たとえば、苦手な上司と面接しなければならないとき、
自分の構想をよりよく披瀝しようと考える一方で、
あの上司は苦手だからなんとかその場を繕って
逃げていしまいたいという考えも浮かぶ。
誰にでもある「逃避欲求」を「あるがまま」にして、
「自己実現欲求」を止揚していこうとするところに、
西欧の精神療法とは異なった森田療法の特殊性がある。
---------------------------------------------
学校での人間関係、会社での問題の対処の仕方、
家族・社会とのかかわり、不安と劣等感、ノイローゼ、対人恐
怖……。
本書は、現実的な生活のなかで起こってくる
さまざまな心理的事象に対処するために
、
森田正馬が編みだした独自の理論と実践例をわかりやすく紹介し、
心の健康を保つためのヒントを提供、非常に役立つ内容となっている。
-------------------------------------------------
【おもな内容】
はじめに――「森田療法」とは何か
1 森田療法の基礎理論
2 神経質(症)のメカニズム
3 神経質(症)の諸症状
4 神経質(症)の治し方
5 日常に生かす森田療法
おわりに――生と死を見つめて
内容(「BOOK」データベースより)
他人の視線に怯える対人恐怖症。強迫観念や不安発作、不眠など、心身の不快や適応困難に悩む人は多い。こころに潜む不安や葛藤を“異物”として排除するのではなく、「あるがまま」に受け入れ、「目的本位」の行動をとることによって、すこやかな自己実現をめざす森田療法は、神経症からの解放のみならず、日常人のメンタル・ヘルスの実践法として、有益なヒントを提供する。
著者について
岩井 寛(いわい ひろし)
一九三一年、東京生まれ。上智大学卒業後、早稲田大学文学部大学院で美学を学び、さらに東京慈恵会医科大学を卒業。専攻は、精神病理学。医学博士。一九八六年五月、ガンのため逝去。『立場の狂いと世代の病』(春秋社)など著書多数。
■目次
「最後の自由」――追悼・岩井寛先生――松岡正剛 3
はじめに――「森田療法」とは何か 9
1 森田療法の基礎理論 17
・1―「生の欲望」と人間 18
・2―人間心理の発達過程 22
・3―「生の欲望」の二面性 37
2 神経質(症)のメカニズム 51
・1―神経質(症)者の性格 52
・2―「ヒポコンドリー性基調」とは何か 64
・3―「精神交互作用」について 72
・4―「とらわれ」の心理 77
・5―「はからい」の心理 85
3 神経質(症)の諸症状 91
・1―神経質(症)とは何か 92
・2―神経質(症)の類型 96
・(1)強迫観念(強迫神経症) 97
・(2)不安神経症(発作性神経症) 105
・(3)普通神経症 114
4 神経質(症)の治し方 121
・1―入院療法と外来療法 122
・2―「精神交互作用」を打破する 130
・3―「とらわれ」と「はからい」からの脱却 138
・4―「あるがまま」と「目的本位」 145
・5―自己実現と自己陶冶 163
5 日常に生かす森田療法 169
・1―成就した「あうがまま」体験 170
・2―私にとっての森田療法 179
・3―「あるがまま」の本質 185
おわりに――生と死を見つめて 191
■松岡正剛氏による「「最後の自由」―追悼・岩井寛先生」より冒頭部分
まず、最終章「おわりに」から読まれたい。本書の特殊な成立の事情が述べられている。これは全身をガンに冒されて逝った岩井寛先生の最後の著書、生の最後の報告書なのだ。著書とはいっても、目が見えず、最後は手もほとんど動かなかったから、口で書いた著書、いや文字どおりの一語一語の吐露である。そして本書のゲラ(校正刷り)が出る前に、一九八六年五月二十二日の午前三時八分、先生はかつてヒマラヤで見た憧憬の
本書の特色は森田療法の今日的意義を縦横に論じているところにある。読んでいただければわかるように、ここには「あるがまま」とは何か、という問いが随所にちりばめられている。自己の不安と実現欲求をみつめることが、多くの神経症からの解放をもたらすであろうという示唆の書になっている。先生は本書の内容を前提にして、さらに広範なホリスティック・セラピー・システムの構想をまとめつつあった。
もともと森田療法は、心の不安を内なる異物として除去しようとせずに、そこに日常とのおおらかな連続性を容認するところにはじまっている。よく知られるフロイディズムとは、そのよって立つところがかなり異なっている。先生の考え方は、森田療法のすべてに一致を見ているわけではないが、「あるがまま」の気持ちこそが不安の異常な増幅を解消しうるという主張こそは積極的にとりいれている。そこに本書が、病める現代人にたいするラディカルな提案になっているゆえんもあろう。そしてこの提案こそ、実に岩井先生がその生涯に課してきた自分自身への療法であるかもしれなかった。私はそのことを、死の前の数ヵ月間の貴重な伴走体験から知らされた。
■書評
別館
○●五人のカルテ―病院の病跡 (1971年) (ハヤカワ・ノンフィクション)● ― 2016年02月14日 10:09
著者:マイクル・クラントン
翻訳:林克己
発行所: 早川書房
昭和46年8月31日再版発行
254ページ
■商品の説明
内容(「BOOK」データベースより)
原因不明の高熱、骨折、火傷、心臓停止、激しい胸の痛み。マサチューセッツ総合病院の救急治療室には、さまざまな患者が昼夜を問わず運ばれてくる。ここに医学生として勤務した体験をもとに、超ベストセラー作家が刻々と変化していく医療現場の実態をリアルに再現し、その裏側に隠された問題点を鋭くえぐる。全米で驚異的人気を誇るTVドラマ・シリーズ「ER(緊急救命室)」の原点となった話題の医学ノンフィクション。
著者について
Michael Crichton was born in Chicago in 1942. His novels include Airframe, The Andromeda Strain, The Great Train Robbery, Congo, Jurassic Park, Rising Sun, Disclosure and The Lost World and Timeline. He is also a film director and the creator of the hit television series ER. --このテキストは、絶版本またはこのタイトルには設定されていない版型に関連付けられています。
■帯に記された著書の言葉
現在の形の病院は生れてまだ50年しかたっていないのに、あと10年ほどで亡びるだろう、なぜなら、医学・医術が変われば病院も当然変貌するが、医学はここ100年間に過去2000年分以上の進歩を遂げているからである。医者が患者の不幸で金をもうけるという現在の医療制度は早急に変革されなければならない。病院は今や、やって来る病人をなおす機関という従来の受け身の姿勢を捨て、外に向かう積極的な病院となることを迫られている。変化こそ病院の常態である。
■カバーのそでから
マサチューセッツ総合病院に担ぎ込まれた急を要する五人の患者。建築事故で担ぎこまれたラルフ・オーランドは、ごった返す救急棟で止まった心臓に懸命の蘇生術を受ける。しかし……、
原因不明の高熱に襲われて横転するジョン・オコナーは、抗生物質を大量に投与された。しかし、その処置は正しかったのか。
激しい複雑骨折を負ったピーターの片腕を再生させる手術は延々6時間にもおよぶ。
56歳の女性シルヴィア・トムスンは医者のいない空港で胸痛を覚え4キロ離れた医師にテレビを通じて診断を受ける。
55歳のマーフィー夫人は軽度の黄疸があい、腹部は膨満、便に血が混じる。治療手段のない紅斑性狼瘡らしい。
『緊急の場合は』『アンドロメダ病原体』などで医学の問題を追究してき たマイクル・クライトンが本来の医師の立場から、五人の患者を通じて麻酔や手術の歴史、外科医と内科医の反目と協力、教育病院の仕組みと医学教育のむずかしさ、そして医療の最尖端を行くコンピュータ診断の実際と今後の見通しなどを語る。なぜ入院費は上がるのか、入院費はホテル代より高いか。はたして病院はこのままでいいのか。──「変化こそ病院の常態」というクライトンが、行きづまりを露呈し始めた現代の医療制度の病根を冷徹にえぐり、人の不幸を金でもうける現行制度を批判して打ち出した“積極的病院”の構想!
■一言
著者の意図とは逆に、医療の限界を読みとる読者が多いようです。
○■日本の長寿村・短命村―緑黄野菜・海藻・大豆の食習慣が決める■ ― 2015年11月01日 09:11
近藤正二(著)
荻原弘道(付帯報告と解説)
発行所: サンロード出版
1991年4月1日新版発行
179ページ
■商品の説明
内容(「MARC」データベースより)
長寿者の多い村と少ない村との衛生学的比較調査研究の為に、日本全国くまなく、990カ町村以上を歩き続け、現地探訪の記録をもとに話されたものを編訳。生命の尊さと、食物の重大さをあらためて考え直す。
■目次
序 丸山博 14
本書の発刊を喜んで ゲイロード・ハウザー 16
新版にあたって 萩原弘道 18
日本の長寿村・短命村 近藤正二
1 平均寿命ではわからない 26
・誰もしていなかった長生きの研究 26
・必ずしも英雄的な長寿はいらない 29
・三十六年、九九〇カ町村を歩いて 30
・重労働で可哀想な村は短命か 31
・一升めしを伝統とする村は短命村 35
・畑をもたず魚ばかり食べる漁村 36
・大豆製品を毎日かかさないこと 40
・果物は野菜のかわりをしない 44
・少量でも毎日食べる習慣をつけよう 46
2 志摩の海女が長生きなわけ 48
・働き者の島の海女 49
・男を働かせない海女の神さま 50
・食べたいお菓子をなぜ食べぬ 53
・嫌いな人参を食べる理由 55
3 塩焼きを生業とした平家部落 57
・魚をとらない約束で住みつく 58
・落ちぶれても礼儀正しく 59
・野菜畑をもたない漁民部落 61
4 岡山県公文村の謎をとく 65
・女がつくってくれたものを、残せません 65
・婚礼の日から野良に出ようとした婿さん 68
・女に教養をつけさせた開拓武士団 69
・中学校より古かった高等女学校 71
5 男(女)を大切にする土地 73
・男が野菜を食べると笑われる 73
・娘の好ききらいにきびしい 75
・北海道のニシン御殿 76
・女を働かせない――野菜不足の村 78
6 米作りの部落をのぞいて長寿 80
・全体が九%という沖永良部島の和泊町 80
7 八重山の長寿村・竹富島 85
・八重山群島の食生活をみる 85
・大豆をすすめた前我名釜多 87
・野草「長生き草」を摘んで常食 90
8 米どころで長寿村の理由 93
・先生の説はひっくり返った 93
・配達証明つきの小包 97
・藍産地だった米どころの長命村 98
・南部海岸からくる海藻、干魚の行商 101
・長生きしない藍の豪商たち 101
9 労働する女たちから 104
・一寸二分の米を食べる輪島の海女 104
・手をとり合って泣いた江差沖の女 106
・豆腐だけで長生きする有芸村 110
10 大豆、にんじん、かぼちゃ 113
・海幸と交換する西山大豆 113
・鳴沢村で飲む六杯のみそ汁 114
・かぼちゃを食べない西米良村の例 116
・人参を食べる村食べない村 118
11 崖の上に畑を作る漁村 121
・山陰地方のある平家部落 121
・北海道・歌棄も同じ条件 124
12 これからの日本人は長生きか 126
・若死にするハワイの日系二世、三世 126
13 私の生い立ちと考え方 130
・虚弱児童だった少年時代の願い 130
・ゆっくり邦楽を楽しみながら 133
・私の健康十則とは 134
・船に強い理由をきかれて 136
14 結語 140
付帯調査と解説 萩原弘道
15 沖永良部島・屋子母と与論島 147
・近藤先生へのご報告 147
・屋子母部落中山清元氏の一家 148
・野菜がわりの野草のたぐい 151
・この長寿部落の泣きどころは高血圧 156
・塩分のとりすぎと漬けもの 158
・観光の島、与論島の姿 159
・糸満漁夫に売られた人たち 161
[解説]長寿村は幻想ではない 164
・乱暴だった松崎学説 164
・算定方式について 165
・知名町・屋子母の調査 168
・松崎方式は全国〇・九二 172
・やはり大宜味村は日本一の長寿郷 173
・カギはカルシウムにもある 177
■「新版にあたって」冒頭部分
初版以来、この本は十数版を重ねたロングセラーでありました。 近藤先生はそれまで、研究の内容を一切印刷物にすることがなく、当時はブリジストンの石橋正二郎氏が先生の話を聞いて、数頁の小冊子をつくり人々に配布していた程度でした。
私は近藤先生のライフワークを記録にとるため、講演会を主催したり、仙台の名誉教授室にかよって、一章ずつ口述してもらう作業をつづけるとともに、先生の地図上に記入された長寿者率を白地図に写し、その地方の長寿村、短命村の色分け地図をつくり上げました。
こうして「日本の長寿村・短命村」はでき上がりましたが、先生独特の口ぐせもそのままにしましたので、先生を存じあげている方々は、先生が話されているとおりだと、たいへん喜んでいただきました。
そして、先生のお人柄がにじみでていることもあって、ロングセラーをつづけたと思っています。
■一言
食事の影響の大きさを指摘したロングセラー。当時の暮らしぶりもよくわかる。
■書評
るびりん書林 別館
○■インディアンは手で話す■ ― 2015年10月11日 08:49
渡辺義彦(編著)
発行所: 径書房
1986年10月25日発行
340ページ
■商品の説明
内容
本書は、三部構成になっています。第I部はウィリアム・トムキンズの『インディアンの手話』の翻訳であり、ギャリック・マラリーの『北米インディアンの手話』からの図版付き対話例も収録されています。第II部は編著者による手話とことばをめぐる随筆集になっています。第III部ではさまざまな本が紹介されています。
編著者について
渡辺義彦(わたなべ・よしひこ)
1940年10月12日朝鮮の京城(現ソウル)に生まれる。
1964年に大学を卒業後、銀行に就職。
1970年、枚方市教育委員会社会教育課に転職。
1982年5月、楠葉公民館の開設と共に館長となり、
現在に至る。枚方・手話サークル「青柿」会員。
■「まえがき」の終わりの部分
トムキンズの原著は、青少年、とりわけボーイ・スカウト向けに書かれている。マラリーやクラークの本に較べて一般的でわかりやすく、しかも多くの図を用いているところが良い。庶民的な生き生きとした関心が波打っている。ここで紹介されている手話だけで約八百語にのぼる。内容で、余りにボーイ・スカウト向けに偏っている部分は削除した。それから、彼は善意の人であり、インディアンの文化や手話に魅せられ、その研究に情熱を傾けた人だったようだ。しかし、当時のインディアンの過酷な状況にはまったく触れていない。インディアンの眼から見ると、厳しい批判がありうることを、私達は念頭に置くべきだろう。
トムキンズの本が出てから六十年たった今、同化教育の徹底によって手話は共通語の座を英語(米語)に奪われ、一部の長老以外、手話の使い手はほとんどいなくなっているらしい。残念なことである。再び手話が大地によみがえり、生き生きとしたコミュニケーションの手段として復活することがあればと、私は願う。
どんな方がこの本を手にするのだろうか。私の関心を、多くの人々と共有できれば幸せである。そしてそのことが、ろう教育の場で今なお抑圧されている手話の復権と解放につながり、同時に、私達すべての豊かな表現力の回復につながることを、心の底から願っている。
■目次
まえがき 3
I インディアンの手話(ウィリアム・トムキンズ) 13
序 15
北米インディアンの手話の歴史 23
手話の基本 31
手話の単語集 38
インディアン/人の呼び名/衣類/食べ物/住む/からだ/自然/
戦い/動物/交通手段/場所/時間/性質をあらわす/色/
心をあらわす/量/生活/行為・行動/あいさつ・その他
文章のあらわし方 166
練習のための文例 170
スー族、オジブエ族の絵文字 180
手話と絵文字のつながり 192
絵文字による物語 196
絵文字による手紙 204
煙の合図 207
『北米インディアンの手話』(ギャリック・マラリーより) 209
フエリトとテンドイの対話 209
身ぶりによる合図 215
からだの動作といっしょに物を使う合図 219
煙の合図 223
火矢 225
土ぼこりによる合図 226
シャイアン族とアラパホ族の合図 227
II 手話とことばの風景(渡辺義彦) 229
手話とことばの風景 231
ことばがないのにことばがわかる!?/ろうあ者が通訳/手で見る/
からだが反応する/英語みたいな石/ことばと数/点字/
祈りをこめた絵/絵の手紙/絵から文字へ/手話に似た文字/
まず、身ぶりがあった/手話を話すチンパンジー/
ココ、手話で韻をふむ/ココたちの問いかけ/
最初の話しことばと下記ことば/ルソーのことば/音だけで語る
手話の実像を探る 260
手話と「日本語」/手話には文法がない!?/手話と助詞/
イメージの幅/抽象のはしご/抽象語をつくる/
イメージの変形―受け身の場合/イメージの変形―使役の場合/
「売る」と「買う」/位置が乱れる/「特徴」が単語に/
かたまりのような表現/手話の語彙は無限!?/手話の普遍性/
ことばの距離/手話を日本語で習う/「日本語の手話」をつくる/
「同時法手話」の方法/音とは対応するけれど/イメージが薄れる/
イメージがもつれる/手話だけを変える!?/
「同順法日本語」の奇妙さ/「同置法日本語」の怪/
手話を生かすために手話を殺す/「同時法手話」を生かす道/
ろう教育に手話を!/わからないことの楽しさ/私の視点に欠けるもの
III こんな本・あんな本―きわめて主観的な図書紹介 311
あとがき 228
インディアンの手話項目索引 341
■一言
第II部の洞察が深い
■書評
るびりん書林
○■家庭における実際的看護の秘訣 増補新訂版■ ― 2015年09月27日 14:29
築田 多吉 (著)
発行所: 研数広文館
1996年11月24日増補新訂版発行
964ページ
■内容の紹介(築田三樹園社Webサイトより)
大正14年(1925)2月に初めて上梓され、以来、千六百十九版(現代語版)を重ね、現在では累計部数は1000万部を優に超えている、超ベストセラーです。 赤本「家庭に於ける実際的看護の秘訣」著者築田多吉 先生 正式名称を「家庭に於ける実際的看護の秘訣」といい、表紙が真っ赤なところから「赤本」と呼ばれるようになりました。 この「赤本」の著書:築田多吉(つくだたきち)は元、日本海軍の看護特務大尉でした。多吉の軍での仕事は多くの傷病兵やその家族を看病し手当てすることでした。 また彼らから故郷に伝わる民間療法の話を聞くうちに民間療法への関心を深め自ら全国を訪ね歩いて、研究、収集し、それぞれの地域に昔から伝わる漢方薬や和漢薬の薬草類、現在でも良く知られている指圧療法、青汁療法、灸、カイロプラクティク、断食療法などを「赤本」で紹介しました。梅肉エキス、卵油の作り方も「赤本」により広めました。当初、「赤本」は海軍関係者のみに配布されていた本であったそうですが、徐々に評 判が評判を呼び、戦前の家庭には「一家に一冊」の大ベストセラーになりました。
現在の世の中にも通用する治療法がたくさん載っており、ご自身の 健康のため実践されている方が、数多くいらっしゃいます。また、 歴史書・哲学書として読まれる方もいらっしゃいます。「赤本」の 著書:築田多吉(つくだたきち)は赤本に書いた健康法を自ら実践 し結核を治し、当時としては長寿である86歳で天寿を全うしました。
■「本書の内容」から
第一 本書はその署名が「看護の秘訣」と題してあるが実は著者の 病院生活三十五年を通じて、医療奉公前後六十年その間に体得せし 漢方療法の体験記録であつて、之を各家庭で誰でも出来る様に民間 療法として掲げたのであるがこの平凡な民間療法でも古人の書き残 した漢方古方の精粋を検討し研究した千に一失無しと云う様な療法 が多く、他の本を見て書取りたり不確実な療法は一件も書てないの であります。
■著者について
築田多吉 つくだ-たきち
1872-1958 明治-昭和時代前期の軍人。
明治5年1月3日生まれ。海軍に入隊し看護特務大尉となる。大正14年「家庭に於ける実際的看護の秘訣」をあらわした。昭和33年3月28日死去。86歳。福井県出身。福井師範卒。
■目次(小項目は省いてあります)
第一章 鈴
・本書の三大使命 1
・第一使命 2
・第二使命 7
・第三使命 10
・ラジオ放送で奥様方に警告 13
・不思議の霊効ある ハブ草の研究 22
・外科手術を受くる場合の参考話 27
・民間療法に就て 31
第二章 家庭看護の要領
・ゆるがせに出来ない病人の室と寝床 35
・冬季室内温度の調整と温度を経済的に保つ方法 36
・室内空気交換の仕方 38
・医者を迎える迄の注意と準備 39
・室内の整頓と清潔法 40
・重病人の衣服はどうして着換さすか 41
・重病人の床換へはどうするか 41
・重病人の身体を拭く方法と順序 42
・重病人や子供の病人に薬や食物を与ふる時の注意と方法 42
・苦い散薬を野ますには 43
・服薬時間の事 44
・ヒマシ油の効能と其分量 44
・ヒマシ油の飲ませ方 45
・体温計の使方と体温の計り方 46
・脉の計り方 47
・素人でも斯様にすれば脉搏の研究が出来マサカの時や不断に便益が多い 48
・呼吸の状態で熱の有無や病気の軽重を見分けることが出来る 50
・嘔吐の原因、吐く時の注意並其手当 52
・「うがひ」の仕方と其効果 53
・浣腸の仕方 54
・重病人の両便はこうしてさせます 56
・「とこずれ」の予防と其手当 58
・芥子泥の作り方と貼り方はこうします 59
・温罨法の種類と其仕方 60
・冷罨法の種類と其仕方 62
・胸や「のど」の湿布の仕方 64
・蒸気吸入はこうしてやります 64
・酸素吸入の仕方 65
・驚くべき効果のある腰湯、脚浴の仕方 66
・色々の病気に卓効のある芋湿布と鰌療法の体験につき所見 67
・家庭按摩(マッサージ)の仕方と其効能 70
・重病人や発狂者を伴れて入院または汽車旅行をする準備と途中の注意ならびに其実験談 75
・簡易包帯 77
・病人食調理と栄養素の話 73
・特殊の食養生を要する食餌療法の体験 96
・いかにして病人の栄養を保持すべきか 106
・カロリー表(熱量)及主なる食品百瓦中の養分表 108
・主なる食品のビタミン含有量 111
・栄養論と新陳代謝の話 114
第三章 呼吸器系の看護法
・感冒(かぜひき)(流感は伝染病の項にある) 119
・感冒根治の抵抗療法 122
・咽喉の病気 127
・肺炎、気管支炎 130
・肺結核(肺病)(肺浸潤)(肺炎カタル) 138
・肺患療養の医学的智識 139
・抵抗療法の偉大なる力 142
・ストレプトマイシンやパス、肺の虚脱療法等を過信するな 142
・肺結核の手当養生 151
・肺病、肋膜炎の抵抗養生法 161
・精神的抵抗と肺病肋膜炎との関係 166
・大気、安静、栄養だけでは病は治らない 177
本書肺病記事の全体を通じての結論
・肺病が必ず治る抵抗養生法の仕方 179
・肋膜炎(胸膜炎) 193
・瘰癧(グリグリ)(呼吸器病にあらざれども便宜上ここに入れます) 200
第四章 消化器病の看護法
・消化器とは(口腔、食道、胃、腸、十二指腸、盲腸、肝臓、膵臓、消火液の話) 201
・急性胃腸カタル、胃痙攣 203
・慢性胃腸カタル 208
・胃アトニー。胃拡張、胃下垂、胃酸過多症 219
・胃潰瘍、十二指腸潰瘍 224
・胃癌 228
・常習便秘(大便ひけつ)(通じが遅い) 232
・膽石病 235
・肝臓病 238
・イレウス(腸閉塞、腸捻転) 241
・カタール性黄疸、初生児黄疸 243
・回虫病 245
・十二指腸虫病 247
・条虫病 249
・盲腸炎 251
・腸結核 255
・腹膜炎 256
・痔疾 262
・鼠径ヘルニア 267
第五章 血液及代謝関係の重なる病気
・心臓病 270
・糖尿病 276
・腎臓病 283
・腎盂炎 292
・脚気 294
・バセドウ氏病 297
・貧血 299
第六章 伝染病の看護法
・伝染病総論 301
・チフス 319
・赤痢 325
・コレラ 329
・ペスト 332
・猩紅熱 323
・嗜眠性脳炎 325
・流行性感冒 327
・狂犬病 339
・丹毒 340
・マラリヤ(オコリ)(間歇熱) 342
第七章 神経系の病気
・脳及脊髄神経の概要 354
・頭痛 347
・癲癇 349
・卒中(脳溢血)(中風) 350
・動脈硬化、卒中の予防法と養生法 358
・脳貧血 366
・脳充血 367
・神経衰弱 368
・ヒステリー 372
・神経痛とレウマチス 374
・脊椎カリエス 381
・小児脊髄麻痺 384
第八章 小児病の看護法
・小児病の話 386
・在る産院の不思議な授乳栄養法 399
・乳幼児の消化不良 400
・栄養失調症、消耗症、食餌性中毒症 401
・自家中毒症 402
・小児腸カタル 402
・疫痢(はやて)(法定伝染病) 404
・鵞口瘡(口粘膜カタール) 409
・子供の間食に就て 410
・脳膜炎 410
・所謂脳膜炎 411
・ヒキツケ(痙攣) 412
・小児呼吸器病に就て 414
・麻疹(はしか) 415
・「ヂフテリー」(ぱぼふう) 418
・流行性耳下腺炎(お多福風) 422
・百日咳 423
・子供の鼻づまり療法 425
・耳だれ 425
・衰弱児の体質改善法 426
第九章 皮膚病 429~444(トピックを示します)
・皮膚の生理/皮膚病の話/断食/湿疹/子供のふきでものの民間療法/ 白癬、癜風、水虫/頑癬、いんきん、たむし/白ナマズ/疥癬/禿頭/ 梅毒性脱毛/頭虱、毛虱/蕁麻疹/汗疹/アセモ/腋臭/手足の豆/いぼ/ 凍傷/せつ、癬、疔/ふるきず/炎症、はれ、捻挫、打身/ゆびやみ/ ハゼまけ、肥まけ、ウルシまけ/「キメ」をよくする「ベルツ」水
第十章 眼病 445~451(一部のトピックを示します)
目の構造/角膜炎/トラホーム/結膜炎/夜盲症/ソコヒ/角膜軟化症/ 星目、色盲、眼精疲労/近視/老眼/ハブ草/断食療法
第十一章 耳病と鼻病 452~459(一部のトピックを示します)
耳の構造/外耳炎/中耳炎/異物/中耳炎の鰌療法/鼻の病気/鼻血
第十二章 花柳病
・性病に対する理性の判断 461
・梅毒 463
・痳疾 467
・軟性下疳 473
・第四性病 477
・包茎は手術するに限る 477
第十三章 救急手当 478~495(一部のトピックを示します)
止血/創傷の応急手術/打撲/骨折の緊急手当/関節脱臼/ヤケド/ 人工呼吸法/落下/卒倒/ガス中毒/日射病/咬傷/毒虫/毒蛇/折れ針/ のどの魚骨/くらげ/生梅中毒/カドのあるものの飲み込み/餅詰まり/ 唐辛子の多食/口中の荒れ/その他民間療法
第十四章 雑病(一部のトピックを示します)
喘息/肺ヂストマ/肝臓ヂストマ/膀胱カタル/寝小便/肩こり/寝違え/ 痘そう/腎臓結石/狭心症/性的煩悩と素人療法/中毒の救急手当/ 猫いらずの中毒/ふぐ中毒/酸類その他の中毒/甘党、辛党、煙草中毒/ モルヒネ/食べ合わせ/歯痛/肺壊疽/らい病/セムシ/フィラリア/ 小舞踏病/パーキンソン病/壊血病/流行性脳脊髄膜炎/日本脳炎
女の衛生と子供の育て方
第十五章 処女の教育
・動きやすき感情の波動に注意せよ 537
・性的知識 539
・月経の障害または一時の閉止 541
・更年期障害 543
第十六章 妊娠と育児
・妊娠の生理と受胎する作用 546
・産婆が間に合わぬ場合の応急処置 551
・お産に関する参考話 558
・妊娠 568
・妊娠中の摂生法 569
・分娩 571
・産褥婦の摂生法 573
・初生児の生理 576
・初生児の看護及栄養法 577
・哺乳児の生理 580
・哺乳児の栄養法 582
・種痘 590
第十七章 妊娠に関係ある主なる病気の手当てと養生法 591~614(トピックのみを示します)
膣洗浄/悪阻または妊娠吐逆/流産/子宮後屈/子宮内膜炎/ 月経困難、月経過多/不妊/子宮外妊娠/乳の病気/子宮筋腫/ 子宮癌/卵巣膿腫/子宮発育不全/子癇と妊娠腎/産褥熱/後陣痛/尿閉/
第十八章 過程常備薬品
・素人に使用できる家庭薬 616
・小児薬の分量表 616
・下剤および浣腸薬 618
・鎮痛薬 619
・下痢止薬 619
・その他 620
・養老酒 624
・梅焼酎の作り方 624
・漢薬その他の薬草 624
・葛根湯、不老強壮、精力増進の漢薬、孫太郎虫 625
・匁とグラム比較表 626
・素人に出来る尿試験法 627
・死体の処置 629
・高野式胃腸の抵抗養生法 633
付録 物理的療法、民間療法の研究
・日光療法 635
・冷水摩擦と冷水浴 641
・カイロプラクティック療法の話 645
・指圧療法(難病根治)649
・人生の慰安と死の覚悟 658
・長寿者名士の強健法 662
・健康長寿法の真髄(壮年も老年も一読なさい) 663
・人間の寿命 664
・遺伝と長命 665
・まづ短命の黒星を退治せよ 667
・食養生と老衰防止 669
・血液と肺と心臓とホルモンの関係性 672
・健脚と長命 674
・老衰現象とその予防法 676
・酒と煙草の害 676-1
・精力と寿命との関係 676-3 ・冷水摩擦の偉効と長寿との関係 676-3
・気海丹田の修養 676-4
・不老強壮、精力増進の漢薬及民間薬 677
・ペンネット式若返り法の由来 678
・断食療法 691
・虚弱体質、腺病質の抵抗療法 696
・高熱の出た時早期の手当 702
・美容術の参考話 709
・呼吸法の静座法 720
・睡眠術の脅威 722
・不思議に利く各病気の名灸の秘伝 725
・足の裏の灸と塗り薬で肋膜、腹膜の水、腎臓炎、脚気等の水気は訳もなく取れる 738
・重要経穴図 740
・優生学の話 741
・「ホルモン」ならびに若返り法の話 744
・輸血法の話 748
・食塩水注射の話 750
・ワクチン療法の話 750
・血清療法の話 751
・血液沈降速度の話 753
・人体に関する記憶すべき正常数字 754
・ゲンノショウコ草採集に監視読者へ急告 756
・カルシウムと虚弱体質、栄養不良、肺病その他結核諸病との関係 757
体験録
かかりやすい病気に対する防御先手の打方 759~771
健康摩擦の偉大なる効果 772~775
健康摩擦と指圧の順序方法 776~780
肺病、肋膜炎闘病の体験 783~806
肺病、肋膜炎の食餌療法の体験 808~814
腹痛の種類とその手当 816
嘔吐が激しいために衰弱した病人を助けた体験 821~824
偉効ある梅肉エキスの体験 824~833
腎臓病の重要なる体験 834~837
リウマチス、関節炎を根治した体験 838~841
カリエス病の体験 843~848
重い脳溢血を家庭療法で軽快した体験 850
動脈硬化症に対する種々の体験 857
鉄冷鉱泉の偉大なる効果とその体験 863
X線の話 865
病気の予防と健康の秘訣 867
今の医学で絶対不治の病が六つある 877
淤血吸圧療法 880
ポンプ式吸圧療法 886
食欲が出て肥え太る腹の運動法 887
ストレプトマイシンの話 889
ペニシリンとスルフォンアミド剤の話 890
スルフォンアミド剤の話(サルファ剤) 891
青葉汁の偉大なる効果 892
簡単にして安全に出来る避妊法 894
比較的確実で簡単に出来る避妊法 897
婦人病、妊娠関係 900
大阪断食寮見聞記 905
断食療法に就き著者の所感 905
断食療法を終わった病人の感想録 907
名灸の追加発表 925
鍼療法の話 926
小児病に卓効ある小児鍼に就いて 927
敗血症の話 931
回虫の駆除法に就いて 932
枇杷葉療法の偉大なる効果 933
癌は不治の病気ではない 937
癌 抵抗療法その他の特殊療法 945
癌療法の参考話 953
病気手当の早見 957
索引
■一言
本書は、急性の病気は医者に行けばよいが、原因のわからない慢性 的な疾患については原因を特定することなく病人の抵抗力を重視す る漢方療法が適しているとの考えから、主に漢方を中心とする療法 が紹介されています。
本文の前に「新説不老長寿法の真髄続編」が80ページ、「巻頭警 告」が62ページ収録されています。その後に骨格図などがありま すが、少し前のたくましい日本人を思わせる体格が描かれていま す。旧字体の漢字が使用されているほか、活字も使い古されてい るようでつぶれて読みにくい状態になっています。
終わりの「体験録」が役立ちそうです。
■書評
るびりん書林 別館
○■写真集 ヒトが人間になる ― さくら・さくらんぼ保育園の365日■ ― 2015年09月06日 09:23
斎藤 公子 (著), 川島 浩 (写真)
大型本: 271ページ
出版社: 太郎次郎社エディタス (1984/4/15)
■商品の説明
内容紹介
どのような保育がヒトを人間に育てるのか。260枚の写真と50ページの解説が、その全体像を描きだす。子育ての原点・0歳児から、卒園期の5歳児までを克明に記録。 ◎井尻正二さん評……このような実践が、全国の保母さんや母親に広まることを願っています。
出版社からのコメント
【復刊しました】刊行から30年。全国に広がるはだし・どろんこ保育の原点を記録した写真集が2014年11月に8年ぶりの復刊です。どうぞこの機会にお求めください。【入手方法について 2015年6月追記】復刊より8か月たちました。その間、好評をいただきさらに増刷し、在庫はあるのですが、本販売サイトからは、いまだに発注いただいておりません。入手方法についてご案内します。1ーそのままカートに入れてください。10日ほどで出版社に注文が来て、小社は2日で出荷し、入荷・発送処理に10日ほどかかるので3週間ていどでお送りできるかとおもわれます。2ー「太郎次郎社エディタス営業部」の出品物をご注文ください。新品を翌営業日に発送します。サイトに手数料を支払う必要のある関係で、国内配送料257円を頂戴するようになります。3ー他のサイトをお探しください。在庫している書店も全国各地にございます。
著者について
川島 浩(カワシマ ヒロシ) ◎1925年-東京に生まれる。写真家・田村茂氏に師事。 ◎1952年のメーデー事件の写真によりモスクワ・コムソモルスカヤプラウダ国際写真コンクール1位受賞。 ◎1959年-群馬県島小学校の写真による個展「未来誕生」にて写真批評家協会新人賞受賞。 ◎1962年-岩手県小繁の農民の長年にわたる入会権闘争に取材した個展「北方の農民」。 ◎1973年-ラオス解放区に取材した個展「洞窟をでた人びと」。 ◎おもな写真集-群馬県島小学校を撮影した『未来誕生』-麦書房。 群馬県境小学校を撮影した『いのち、この美しきもの』-筑摩書房。 『あすを拓く子ら-さくら・さくらんぼ保育園の実践』-あゆみ出版。 『斎藤喜博の仕事』-国土社。 『ぼくらはみんな生きている-与謝の海養護学校の実践』-あゆみ出版、日本写真協会年度賞受賞。 ◎現在-日本写真家協会会員、日本リアリズム写真集団会員。 上記内容は本書刊行時のものです。 斎藤 公子(サイトウ キミコ) ◎1920年-島根・隠岐島に生まれる。 ◎1956年-「さくら保育園」創設。 ◎1967年-農村部に季節保育所-現在のさくらんぼ保育園-創設。 ◎1977年-第二さくら保育園創設。 ◎おもな著書-『子育て-錦を織るしごと』-労働旬報社。 『あすを拓く子ら』『自然・人間・保育』-共著・あゆみ出版。 『さくら・さくらんぼの障害児教育』『子どもはえがく』-青木書店。 『さくら・さくらんぼのリズムとうた』-群羊社。『みんなの保育大学シリーズ』-共著・築地書館。 ◎現在-社会福祉法人さくら・さくらんぼ保育園代表園長。 北埼玉保育問題研究会会長。新日本婦人の会埼玉県本部顧問。 労働者教育協会理事。 上記内容は本書刊行時のものです。
■目次
さくら・さくらんぼの保育とは ― まえがき ― 斎藤公子 6
I章 子どもたちの四季 10
子どもと水 12
子どもと土 22
子どもと動物 36
さんぽする 42
たべる 62
あそぶ 76
けんかする 86
自分でやる 98
はたらく 102
II章 子育ちの原点 120
0歳児の発達相談 122
0歳児の365日 132
撮影メモから ― 川島浩 148
III章 表現する心 152
読みきかせる・語りきかせる 154
えがく 166
共同で創る 178
伝え、うけつぐ
① ― ひなまつり・七夕さま 188
② ― 三つ編み・竹馬・荒馬 196
③ ― こままわし 202
IV章 さくら・さくらんぼの行事 216
からだで学ぶ ― 公開保育 リズムあそびを中心に 218
子どもを見つめる ― 職員研究会 232
はだしで走る ― 運動会 242
未来へつなぐ ― 卒園式 254
わがもの顔にふるまって ― 撮影後記 ― 川島浩 270
■「まえがき」の冒頭部分
さくら・さくらんぼ保育園を訪れた人は、ある人は「ここにエミールが生きている」といい、ある人は「シュタイナー教育とそっくりだ」ともいい、ある人は「窓ぎわのトットちゃんの小学校のようだ」といいい、ある人はこうもいった。「マカレンコの"愛と規律の教育"をみるおもいがする」と。また、ある中年の男性は「なつかしいなあ!昔の"がき"といわれた子どもたちがいた」とよろこんだ。
そう。鼻が出ても意に介さず、夢中になって土を掘り、虫をつかまえ、かえるを追う子ども。少々のひび割れ、霜やけも苦にせず、遊びになにやら熱中する子ども。焼けたたらこのような赤いほほの1、2歳の子。衣服は寒ければ着て、あつければぬぐというだけのもの。素足で走りまわる子ども。だれが来ようが、大人を気にせず、カメラが追おうが、マイクをつきつけられようが、意識せずけんかをし、泣き、描く子ども。真剣に動物小屋のそうじをしている子どももいる。
■書評
るびりん書林 別館
最近のコメント