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○■動物の計画能力: 「思考」の進化を探る■2017年10月19日 22:00

哺乳類と鳥類という、ともに体温を維持し、育児を行う種にみられるプランニング能力の収斂進化をさぐる



宮田 裕光 (著)
単行本: 196ページ
出版社: 京都大学学術出版会 (2014/4/3)

商品の説明


内容紹介


動物の思考能力はどのように進化したのだろうか。この謎を解く鍵となるのが、系統位置や脳構造がヒトと大きく異なる鳥類の「思考」である。綿密な行動実験に基づき、鳥類の行動計画能力の存在とその特徴を解き明かす。

内容(「BOOK」データベースより)


動物の思考能力はどのように進化したのだろうか。この謎を解く鍵となるのが、系統位置や脳構造がヒトと大きく異なる鳥類の「思考」である。綿密な行動実験に基づき、鳥類の行動計画能力の存在とその特徴を解き明かす。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)


宮田/裕光
青山学院大学ヒューマン・イノベーション研究センター助教。京都大学文学部人文学科卒業、同大学院文学研究科博士後期課程修了。2009年3月、博士(文学)。日本学術振興会特別研究員、(独)科学技術振興機構ERATO研究員を経て現職(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

目次


口絵 i

第1章 動物の思考と計画能力 1
1-1 動物の思考研究とその歴史 1
1-2 思考の定義とプランニング 2
1-3 ヒト以外の動物は計画能力を持つか 8
1-4 動物の計画の能力の実験的研究 9
1-5 本書の研究と構成 24

第2章 回り道:ハトは経路を事前計画するか 27
2-1 ハトのプランニング能力を研究する方法 27
2-2 コンピュータ画面上の空間移動と回り道 29
2-3 すでに解き方を知っている課題の特定 38
2-4 ハトの回り道行動とプランニング 46

第3章 先手読み:ハトの短期的計画と修正能力 49
3-1 迷路課題を用いた新たなテスト手続き 49
3-2 十字形迷路によるハトの先手読み 50
3-3 手裏剣形迷路による事前計画 62
3-4 ハトの短期的計画能力とその進化 67

第4章 道順計画:複数地点を訪れるハトの経路選択 73
4-1 巡回セールスマン問題と動物の道順選択 73
4-2 2個の目標はどの順で訪れるか 77
4-3 3個の目標をいかに効率的に巡回するか 80
4-4 目標配置に関わらず選ぶ経路は一定か 87
4-5 群を形成した目標を最初に訪れるか 89
4-6 回り道があると経路を変えるか 93
4-7 ハトの経路選択とその方略 97

第5章 鍵開け:キーアの事前計画と生活史 103
5-1 キーアの生活史と認知能力 103
5-2 スライド式の事前観察板を用いた課題 108
5-3 1枚の事前観察板を用いた課題 118
5-4 小さな事前観察板を用いた課題 121
5-5 2段階の鍵操作を必要とする課題 124
5-6 キーアの計画能力とそれを規定する要因 128

第6章 種間比較:幼児の迷路計画と抑制 133
6-1 ヒト幼児の計画能力と鳥類との比較 133
6-2 幼児の回り道行動とプランニング 135
6-3 十字形迷路による幼児の先読みと抑制 143
6-4 幼児の迷路計画と種間共通の選択圧 150

第7章 思考の進化史を考える 155
7-1 ハト・キーア・幼児のプランニング 155
7-2 脳の進化と思考の発現 159
7-3 鳥類の生態とプランニング 165
7-4 異なる水準の計画と統合的理解 169
7-5 プランニングのメタ認知と意識 171

コラム1 思考は脊椎動物だけのものか? 11
コラム2 行動データの解釈 71
コラム3 問題解決の偏在性 163

文献 177
あとがき 187
図表出典 189
索引 193

結語


  本書では、思考能力の進化について、鳥類やヒト幼児を対象としたプランニング能力の比較研究を通して考察した。動物の生息環境における物理的、社会的選択圧は、一方ではヒトの高度な思考につながる表象操作能力を多様な種に共通して発現させるとともに、他方では当該種それぞれの「思考」のあり方をも規定してきたようだ。今後の研究では、上述の諸視点に加えて、メタ認知、社会性、情動や感情をも含めた多様な心的過程との密接な関わりの中で「思考」の進化史を捉えることがますます重要となろう。とりわけ本節で論じた思考のメタ認知は、意識のような科学的な捉え方の難しい問題を、進化的視点から実証的に扱うことを可能にする意味で非常に有望といえる。ヒトの思考ひいては意識の進化史をこのように問い進めていくことは、われわれが自身のあり方を見つめ直すひとつの契機ともなるに違いない。

書評


哺乳類と鳥類という、ともに体温を維持し、育児を行う種にみられるプランニング能力の収斂進化をさぐる

○■ココ、お話しよう■2017年10月03日 18:10

手話を通じてゴリラと語る。



フランシーヌ パターソン (著), ユージン リンデン (著), 都守 淳夫 (翻訳)
単行本: 326ページ
出版社: どうぶつ社 (1984/01)

商品の説明


内容(「BOOK」データベースより)


アメリカに、人間のことばを覚えたゴリラがいる。名前はココ。ココは人間の手で育てられ、人間のことばを教えられ、人間とともに暮らしている。ココはどのようにことばを覚え、どのようにことばを用いることができるようになったのか。これは、ココの母親として、また教師として、九年間をともに生活してきた若きアメリカ人女性の記録である。

内容(「MARC」データベースより)


アメリカに人間のことばを覚えたゴリラがいる。人間と会話し、冗談を言い、嘘をつく…。ゴリラ・ココの母親として、また教師として、9年間生活をともにしてきた女性研究者がつづる、ゴリラ言語学習の感動的記録。

著者らについて


フランシーヌ・パターソン
一九四七年アメリカ生まれ。イリノイ大学卒。一九七二年以来、"ココ計画"に従事し、スタンフォード大学で博士号取得。研究を続ける一方、"ゴリラ財団"の設立・運営に活躍中。

ユージン・リンデン
一九四七年アメリカ生まれ。イェール大学卒。視野の広い評論家・ジャーナリストとして執筆活動に従事している。代表作『チンパンジーは語る』(杉山・井深訳、紀伊国屋書店)、『悲劇のチンパンジー』(岡野・柿沼訳、どうぶつ社)

都守淳夫(つもり・あつお)
一九三三年岡山県に生まれる。岡山大学文学部を卒業後、一九五九年京都大学大学院修士課程を修了。現在、財団法人日本モンキーセンター研究員。霊長類行動学専攻。

目次


●研究に着手する●
1・ある会話 10
2・出会い 18
3・ゴリラとはどんな動物か 33
4・研究の時代背景 40
5・はじめての”ことば” 49
6・動物園から大学へ 66
7・ココを救え! 81
8・日々の生活 85
●人の子どもやチンパンジーとくらべて● 9・約束事項 91
10・ことばの“産出” 109
11・ことあの“理解” 131
12・語順という問題 156
13・サイン語について 169
14・ココの知能 177
●“心”を探る●
15・ひとりでいるとき 189
16・ユーモアとことば遊び 200
17・表現力 215
18・恋人マイケル 227
19・遊び時間 250
20・どう思いどう考えるか 265
21・学習の限界 280
22・意志を伝えることば 296
23・ココの将来 311

お礼のことば 317
訳者あとがき 318
文献 322
索引 326

とびらをめくったページの文章


●ココ――本名ハナビコ。一九七一年生まれ。雌のローランドゴリラ。はじめて人間のことばを習得したゴリラである。●これは、このココと呼ばれるゴリラの言語習得実験(ココ計画)の物語である。ココ計画は、一九七二年にフランシーヌ・パターソン博士が開始し、現在もつづいている。類人猿の言語能力の研究では、継続期間がもっとも長い。●本書はユージン・リンデンとフランシーヌ・パターソン(愛称ペニー)の協力のもとにうまれた。●ユージン・リンデンは、大型霊長類のいろいろな言語実験をひろく調べた。そして、動物の言語実験のなかで最大の成果をあげているものはココ計画である、と確信するに至った。●この物語では、パターソン博士の研究とココ計画をめぐる出来事が展開される。そのため、パターソン博士の手記という著述形式をとっている。●けれども本書は共著であり、内容の解釈は、当然のことながら両者の合意にもとづいている。●

書評


手話を通じてゴリラと語る。



○■ハキリアリ 農業を営む奇跡の生物 (飛鳥新社ポピュラーサイエンス)■2017年06月30日 18:23

人類以外で農業に手を出した唯一の集団として見ると、人類の行く末を考える上で大変面白いのがハキリアリである



バート・ヘルドブラー (著), エドワード・O・ウィルソン (著), 梶山あゆみ (翻訳)
単行本: 176ページ
出版社: 飛鳥新社 (2012/4/19)

■商品の説明
内容紹介
テレビなどでもおなじみ、地球上で最も人間くさい振る舞いをする昆虫、ハキリアリのすべて。
切り取った葉で食用キノコを栽培し、2000部屋もある大住居を構え、体の表面で抗生物質まで作り出す。
驚くべきハキリアリの生態にピューリッツァー賞作家が迫る!

80点以上の写真、イラストをオールカラーで収録! !

内容(「BOOK」データベースより)
地球上で最も人間くさい振る舞いをする昆虫のすべて。切り取った葉で食用キノコを栽培し、2000部屋もある大住居を構え、体の表面で抗生物質まで作り出す。驚くべきハキリアリの生態にピューリッツァー賞作家が迫る。80点以上のカラー写真、イラストを収録。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
ヘルドブラー,バート
米国アリゾナ州立大学(ASU)の生命科学部創立教授。ASUの前には、ハーヴァード大学で動物学のアレグザンダー・アガシ記念教授(1973~1990年)を、またドイツのヴュルツブルク大学で行動生理学・社会生物学部長(1989~2004年)を務める。2002年にはコーネル大学アンドリュー・D・ホワイト記念教授に任命されている。国内外のさまざまな学術団体の会員でもあり、主なものにはドイツのレオポルディナ科学アカデミー、アメリカ哲学会、アメリカ芸術科学アカデミー、アメリカ科学財団などがある

ウィルソン,エドワード・O.
1929年、米国アラバマ州バーミングハム生まれ。幼い頃から自然環境に興味を抱く。アラバマ大学で進化生物学を学んだのち、研究職と教職の道に進み、ハーヴァード大学では41年間教壇に立つ。科学や文学の分野で100を超える賞を受賞している。自著の『人間の本性について』(筑摩書房)とヘルドブラーとの共著『蟻(The Ants)』で2度のピュリッツァー賞を受賞したほか、アメリカ国家科学賞、ノーベル賞が扱わない分野に贈られるスウェーデン王立科学アカデミーのクラフォード賞、日本の国際生物学賞、イタリアの大統領賞と国際ノニーノ賞、アメリカ哲学会のフランクリン賞など

梶山/あゆみ
東京都立大学人文学部英文科卒業(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

■目次
はじめに 2
1 究極の超個体 11
2 菌類を栽培するアリの進化 18
3 ハキリアリの一生 37
4 ハキリアリの階級制度 60
5 植物の収穫 70
6 ハキリアリ同士のコミュニケーション 89
7 ハキリアリと菌との助けあい 103
8 菌栽培における衛生管理 111
9 ゴミの管理 123
10 略奪アリと寄生アリ 127
11 ハキリアリの巣 132
12 ハキリアリの作る道 140
訳者あとがき 146
用語解説 150
参考文献 174

■「訳者あとがき」の冒頭部分
  緑の葉をかついで、森や林の道を延々と行進するハキリアリ。テレビの動物番組でもおなじみだ。アリがあの葉っぱを食べていると思っている人はまだまだ初級者。いや、あの葉を使ってキノコ(菌)を栽培しているのだ、といえる人は中級者。でも、実際にどうやって栽培しているのかや、アリと菌が具体的にどう助けあっているかを知る人はあまり多くないのではないだろうか。ハキリアリが農業を始めたのが人類より何千万年も古いということも。
  そうしたさまざまな驚異を明らかにして、ハキリアリ上級者への道を開くのがこの本『ハキリアリ 農業を営む奇跡の生物』だ。
  ハキリアリだけを取りあげて大人向けに本格的に解説したのは、本書が本邦初である。(子供向けには『キノコを育てるアリ』[新日本出版社]があり)。嬉しいのは、多数の図版が収録されているところだ。合計七〇枚以上に及ぶ見事なカラー写真は、内容の理解を助けるのはもちろん、資料としても貴重で、見ているだけで楽しい。要所に挿入されたイラストも、具体的なイメージを描くのに役立つ。

■書評
人類以外で農業に手を出した唯一の集団として見ると、人類の行く末を考える上で大変面白いのがハキリアリである

◎■食べられるシマウマの正義 食べるライオンの正義―森の獣医さんのアフリカ日記■2017年05月21日 12:12

賢くたくましい人々と、それぞれの生き方で生きる動物たちを育む確かなアフリカを知る



竹田津 実 (著)
単行本: 157ページ
出版社: 新潮社 (2001/06)

■商品の説明
商品説明
著者は北海道で長年にわたって野生動物を観察し続けてきた獣医師。これまでも『野性は生きる力』や『北の大地から』といったエッセイ集、あるいは1978年に公開された映画『キタキツネ物語』の企画・動物監督を務めるなど、自然に生きる動物たちと人間とのかかわりをテーマに、積極的に自然保護の大切さを訴えかけてきた。

その著者が、少年時代に夢見て以来、20回あまりにもおよぶというアフリカ旅行の感動を、エッセイ風の日記と自ら撮影した70点以上にのぼる写真によってまとめたものが本書だ。昼寝中のカバ、口元を真っ赤に染めたチーター、倒れたシマウマに群がるハゲワシ、そしてどこまでも続く緑の大地と深い青空。1枚1枚に添えられた、一篇の詩のような著者の言葉がじつに味わい深い。写真と文章の絶妙なコラボレーションが、サバンナを吹きぬける風や強い日差し、においや温度までも再現してくれる。動物写真家であり、優れたエッセイストでもある著者だからこそ可能な芸当だ。

そしてその文章家としての才能は、写真のキャプションだけではなく「平気で人を殺すカバ」「アフリカの沼の水は美しく甘い」といった道中のエピソードでもいかんなく発揮されている。アフリカの大地を子どものように目を輝かせながら楽しんでいる著者の姿が印象的だ。

本書はけっして声高に環境保全を訴えるものではない。しかし、医者として多くの野生動物の生と死を見つめてきた著者のまなざしは、言葉と写真の中に凝縮されて、密度の濃いメッセージを放っている。(中島正敏)

出版社からのコメント
弱肉強食なんてウソ! 狩られる者の勇気、狩る者の愛を見た。 〝キタキツネのお医者さん〟として知られる竹田津さんは、北海道小清水で野生動物だけを診察する獣医さん。竹田津さんはアフリカが大好きで、20年以上、毎年のように通っています。獣医さんの目でアフリカの動物たちを見て(診て)みると、食う者と食われる者の間に、今まで紹介されてきたような「弱肉強食」ではない、もっと崇高な生命のしくみが見えてきました。

獣医さんの温かい目で診た、カメラマンの鋭い視線で観た、そして時には酔眼に揺れて見えたサバンナの真実を、軽妙なエッセイと美しい写真で堪能してください。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
竹田津/実
1937年大分県生まれ。獣医、写真家、エッセイスト。’63年、北海道小清水町に獣医師として赴任。傷ついた野生動物の保護、治療、リハビリの作業を無償で行う傍らで、映画『キタキツネ物語』の企画・動物監督をはじめ、テレビの動物番組の監督などを手がけている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

■目次
アフリカ 夢の続き 6
カバの王国 33
焼魚定食 42
交尾の丘 50
オカピと森の民 54
コラム ゾウに乗る夢 68
コラム キリンの心臓 72
コラム 進化するサル 76
コラム 鳥の気持ち 79
死ぬために旅するのか、ヌー 105
ミリオンのフラミンゴ 113
至福のサファリ 126
マサイの魂 133
よそ見する私 138
"弱肉強食"ではない! 142
あとがき 156

■「あとがき」の終わりの部分
  アフリカでは何があっても不思議はないというのが私の結論である。
  1976年夏以来、アフリカ通いがもう20回となった。出かける度にフィルムを100本以上使うのだから、彼の地はフィルム会社の回し者の住む土地だと勝手に決めている。
  しかし、何があっても不思議ではない国は、全てが約束されているかに見える国に住む者にとってはあこがれの地であり、希望の大地である。
  人類は彼の地で誕生した。今その地は発展という戦場で衰弱したヒトという生物が帰ってゆき、もう一度再生のエネルギーをもらう場所になりつつあると、私には思えるのである。
  私にとって、アフリカに出かけ元気をもらう……という作業はまだまだ続きそうである。
  今回も下手な写真が三村淳さんの魔力によってみられるものに化けている。うれしい。編集の金川功さん共々、心から感謝を申し上げます。
  そして宮城由美子さんをはじめとするアフリカの友々、フィルムを消費せしめたフィルム会社の回し者たちにありがとうをいいます。
  Asante sana!

■書評
賢くたくましい人々と、それぞれの生き方で生きる動物たちを育む確かなアフリカを知る

○■野生のカモシカ――その謎の生態を追う■2017年03月14日 22:24

後のツキノワグマ研究所理事長、米田一彦氏によって7年間の野外観察を積んで描かれたニホンカモシカの生態



米田 一彦 (著)
-: 218ページ
出版社: 無明舎出版局 (1976/11)

■商品の説明
著者について
米田一彦(まいた かずひこ)
昭和23年青森県十和田市に生れる。昭和43年秋田大学教育学部科学研究室に入学するが、3年で生物研究室へ転入。以後、動物のそばをかたときもはなれない。昭和48年、卒業と同時に秋田県鳥獣保護センターに就職。現在に至る。(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

■目次
一章 カモシカと私 ……………………………1
[I] 出会い………………………………………2
[II] カモシカと人間…………………………10
二章 観察日記…………………………………29
伐根/糞/赤ちゃん/一日の生活記録/鳥獣保護センター/子別れ/授乳/赤ヒゲとクロ/双生子/豪雪/収容/闘争/ツノ/休息穴/意志伝達・認知行動/雨を嫌うか/夜間活動/ファミリーとテリトリー/交尾/人工哺育/連続観察/伐採とカモシカ/食害と保護
三章 私の動物誌………………………………179
キツネ撮影記 ………………………………180
クマ撮影記 …………………………………183
タヌキ撮影記 ………………………………189
八郎潟のネズミ ……………………………191
ガラパゴス旅行記 …………………………193
アラスカ旅行記 ……………………………210
あとがき ………………………………………218

■書評
後のツキノワグマ研究所理事長、米田一彦氏によって7年間の野外観察を積んで描かれたニホンカモシカの生態

○■謎の絶滅動物たち■2017年03月09日 20:29

アフリカから北米大陸にまで広がったゾウの仲間、1億2000万年前に孤立した南米大陸で独自に進化した大型の哺乳類たち、肉食ウォンバットなどホモサピエンスの登場によって姿を消した大型動物たち



北村 雄一 (著)
単行本(ソフトカバー): 224ページ
出版社: 大和書房 (2014/5/15)

■商品の説明
内容(「BOOK」データベースより)
マンモスさえも狩った肉食獣スミロドン・ファタリス、かつて「ペンギン」と呼ばれていた鳥オオウミガラスetc…45種類の絶滅動物たちが登場!人類が遭遇した驚異の動物を迫力のイラストでたどる5万年の生物史。

著者について
10mに迫る地上生のナマケモノ、1mもあった歩くフクロウ、現生人類が滅ぼした人類など、際立つ存在感を放つ絶滅動物たちを紹介!
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
北村/雄一
1969年、長野県生まれ。日本大学農獣医学部卒業。フリージャーナリスト兼イラストレーター。深海生物から恐竜、進化まで、幅広い分野で活躍(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

■目次(実際には各動物の概要も示してあります)
まえがき 3

PART1 ユーラシアの絶滅動物たち
絶滅の始まりはユーラシアへの人類進出から 12
ネアンデルタール人 14
ケナガマンモス 18
ケサイ 22
ユラスモテリウム 26
オオツノジカ 30
ホラアナライオン 34
ホモテリウム・ラティデンス 38
ホラアナグマ 42
ホラアナハイエナ 46

PART2 北米の絶滅動物たち
1万3000年前に起きた北米の電撃戦 52
コロンビアマンモス 54
アメリカマストドン 58
バイソン・ラティフロンス 62
キャメロプス・ヘステルヌス 66
グロッソテリウム・ハーラニ 70
アメリカンライオン 74
ホモテリウム・セルム 78
スミロドン・ファタリス 82
ミラキノニクス・トリーマン 86
ダイアオオカミ 90
アルクトダス・シムス 94
テラトルニス・メリアミ 98

PART3 南米の絶滅動物たち
1億年の孤独が育んだ南米の独特な世界 104
トクソドン・プラテンシス 106
マクラウケニア・パタコニカ 110
ドエティクルス・クラヴィカウダツス 114
メガテリウム・アメリカヌム 118
キュビエロニウス・ヒオドン 122
ステゴマストドン・ワリンギ 126
ヒッピディオン 130
プロトキオン・トクロディテス 134

PART4 オーストラリアの絶滅動物たち
有袋類の王国となったオーストラリア 140
ディプロトドン・オプタツム 142
プロコプトドン・ゴリア 148
ディラコレオ・カルニフェクス 150
プロプレオプス・オシキランス 154
フクロオオカミ 158
メガラニア・プリスカ 182
メイオラニア 166
ゲニオルニス・ニュートニ 170

PART5 島と近代の絶滅動物たち
船と銃器により世界の隅々で加速する絶滅 176
オルニガロニクス・オテロイ 178
ジャイアントモア 182
モーリシャス・ドードー 186
フォークランドオオカミ 190
ニホンオオカミ 194
オオウミガラス 198
クアッガ 202
リョコウバト 206

あとがき 210
参考文献 212

■「あとがき」の終りの部分
  人類はほかの生物を食べて滅ぼすか、あるいは食べるための家畜とした。そうして数を増やしてきた。つまり、私たちがやっていることは、ほかの生物を食いつぶして滅ぼし、我々自身へと変換する作業なのだ。
  1万年以上前に始まったこの電撃戦は、あと200年あまりで終わりを迎えるはずである。すべての動物の抹殺が完了し、彼らの肉体を構成していた有機物は、すべて人体につくり替えられる。そして、地球は人間だけの星になるのだ。

■書評
アフリカから北米大陸にまで広がったゾウの仲間、1億2000万年前に孤立した南米大陸で独自に進化した大型の哺乳類たち、肉食ウォンバットなどホモサピエンスの登場によって姿を消した大型動物たち

○■アニマルスピーク ──守護動物「トーテム」のメッセージで目覚める本当のあなた (フェニックスシリーズ) ■2017年02月05日 16:19

水辺の家に住みたいと思っていた私のトーテムアニマルはカエルなのかもしれません。


テッド・アンドリューズ (著)
単行本(ソフトカバー): 320ページ
出版社: パンローリング (2014/6/14)

商品の説明
内容紹介
悩み、壁に立ち向かうためのスピリットガイド
あなたをサポートしてくれる動物を見つけるには

トーテムアニマルを特定する質問
●昔から気になっている動物は?
●動物園に行ったら、いちばん見たい動物は?
●屋外でよく見かけたり、自然のなかで遭遇したことのある動物は?
●動物に噛まれたり、襲われたりした経験はあるか
●動物の夢を見ることはあるか

動物が教えてくれる生きるヒント
動物たちを「精霊の仮の姿」とする神話や言い伝えは世界各国に存在します。 例えば、精霊界の使者が動物の姿を借りて、コミュニケーションの取れる存在として人間の前に現れてアドバイスをくれたり、守り神として動物の姿の精霊たちを崇めることもあります。

現代社会ではそうした考えを迷信だとか、古くさいといってただのおとぎ話と思い込んでいますが、「動物はパワーをもっている」という考え方がこれほど古今東西に浸透しているのなら、ある程度の信憑性があると思うほうが自然ではないでしょうか。

本書では、「動物」という自然が、目に見える世界と見えない世界をどうつないでいるのかを考え、動物が私たちに伝えようとしていることが何なのかを解き明かしていきます。
内容(「BOOK」データベースより)
動物たちを「精霊の仮の姿」とする神話や言い伝えは世界各国に存在します。例えば、精霊界の使者が動物の姿を借りて、コミュニケーションの取れる存在として人間の前に現れてアドバイスをくれたり、守り神として動物の姿の精霊たちを崇めることもあります。本書では、「動物」という自然が、目に見える世界と見えない世界をどうつないでいるのかを考え、動物が私たちに伝えようとしていることが何なのかを解き明かしていきます。

著者について
テッド・アンドリューズ
形而上学や精神世界の分野で作家、研究者、講師として活躍。古代神秘にまつわるセミナー、シンポジウム、ワークショップ、講演会を主宰し、抽象的で難解なテーマを具体的に分かりやすく伝えることに定評があった。 催眠療法士、指圧師の資格をもち、薬草を用いた代替療法や自然治癒力を高めるホリスティック医学を研究、活用。また、ピアノ、ハープ、尺八、シャーマン・ラトル、チベット伝来の楽器を用いたカウンセリングを考案し、潜在意識の覚醒に努めた。 霊視力を備え、前世やオーラの解読、数秘術、タロットに精通。主な著書に『あなたにもオーラは見える』『自分の前世! がわかる本』(共に成甲書房)がある。2009年に他界。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
アンドリューズ,テッド
形而上学や精神世界の分野で作家、研究者、講師として活躍。古代神秘にまつわるセミナー、シンポジウム、ワークショップ、講演会を主宰し、抽象的で難解なテーマを具体的に分かりやすく伝えることに定評があった。催眠療法士、指圧師の資格をもち、薬草を用いた代替療法や自然治癒力を高めるホリスティック医学を研究、活用。また、ピアノ、ハーブ、尺八、シャーマン・ラトル、チベット伝来の楽器を用いたカウンセリングを考案し、潜在意識の覚醒に努めた(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

■目次
はじめに―動物の言葉を学ぶには 3
第I部 自然科のさまざまなシンボル 15
1. トーテムアニマルに学ぶ、魂と神秘の導き 16
2. 自分のトーテムアニマルを見つけよう 21
3. 自然の予兆と動物からのメッセージを読み解く 38
4. 風景が象徴するメッセージ 53

第II部 翼のもつ魔力 65
5. 自分を飛躍させる「空の通過儀礼」と鳥 66
トーテムアニマル事典【鳥】 76
(オウム/オンドリ/カッコウ/カナリア/カモ/カモメ/カラス/カワセミ/ガン/キジ/キツツキ/クジャク/コウノトリ/コンドル/サギ/シチメンチョウ/スズメ/タカ/ダチョウ/ツバメ/ツル/ハクチョウ/ハト/フクロウ/ペリカン/ペンギン/ムクドリ/メンドリ/ワシ)

第III部 哺乳類のメッセージ 159
6. 哺乳類を敬う 160
トーテムアニマル事典【哺乳類】 170
(アザラシ、アシカ/アライグマ/イタチ/イヌ/イルカ/(野)ウサギ/ウシ/ウマ/オオカミ/カワウソ/キツネ/キリン/クジラ/クマ/コウモリ/サイ/シカ/シロイワヤギ/スカンク/ゾウ/トラ/ネコ/ネズミ/ビーバー/(オオツノ)ヒツジ/プレーリードッグ/ライオン/リス/ロバ)

第IV部 昆虫と爬虫類のユニークな言葉 261
7. 昆虫の世界をのぞく 262
トーテムアニマル事典【昆虫】 270
(アリ/カマキリ/クモ/チョウ/トンボ/バッタ/ミツバチ)
8. 爬虫類の神秘 289
トーテムアニマル事典【爬虫類】 296
(ウミガメ/カエル/カメレオン/トカゲ/ヘビ/ワニ)

おわりに―文明社会でトーテムアニマルと出会うには 316

■「おわりに」の中間部分から
自然界は植物、動物、人間のコミュニティです。おのおのが生態系の一端をにない、お互いを必要としています。自然界で起きることは私たちに影響し、私たちに起きることは動植物に影響します。人間社会だけを切り離そうとしても、そうはいきません。自然と人間の共鳴は現実に起きています。たとえ人間が気づかなくても、自然は気づいています。


■書評レビューより
「葉っぱ一枚、蟻んこ一匹にも神秘を感じるような方に、特におすすめします。」

■書評
水辺の家に住みたいと思っていた私のトーテムアニマルはカエルなのかもしれません。


○■脳ってすごい!――絵で見る脳の科学■2017年01月16日 15:49

増築を重ねてでき上がった脳はそもそも思考のためではなく制御のための機関。顔や体と同様に差異を持ち、ときに不都合な癖や要件を持つ存在でもあるのだ。


ロバート・オーンスタイン (著), リチャード・F・トムソン (著), デイヴィッド・マコーレイ (イラスト), 水谷 弘 (訳)
単行本: 215ページ
出版社: 草思社 (1993/06)

■商品の説明
内容(「BOOK」データベースより)
基礎知識から新しい研究の成果まで、マコーレイの絵とともに脳の宇宙を道案内する。

著者について
ロバート・オーンスタイン
スタンフォード大学の人間学研究所長で生理学の教授。カリフォルニア大学の医学センターの教授も兼ねる。これまで、大脳半球の機能、バイオフィードバック、瞑想などの研究にたずさわってきた。アメリカにおける脳研究の指導的人物の一人。著書は多いが、本書以外の邦訳には次のものがある。
『時間体験の心理』(岩崎学術出版社、1975)
『意識の心理―知性と直観の統合』(産業能率大学出版部、1976)
『脳と健康―心とからだを守る脳』(D・ソーブルとの共著、東京図書、1990)

リチャード・F・トムソン
ハーヴァード大学の心理学教授を経て、現在スタンフォード大学の心理学・生理学教授。米国科学アカデミー会員。小脳にも記憶を蓄える場所があることをほぼつきとめた。

デイヴィッド・マコーレイ
イラストレーター、著作家。『ピラミッド』『カテドラル』『キャッスル』『アンダーグラウンド』(邦訳、岩波書店)のシリーズは高い評価を受けた。このほか、邦訳には『道具と機械の本』(岩波書店)、『エンパイア・ステートビル解体』(河出書房新社)がある。

水谷 弘(みずたに・ひろし)
東京大学教養学部理科2類および同大学医学部を卒業。虎の門病院専攻医、東大医学部脳神経外科医局長、都立墨東病院脳外科医長、都立府中病院脳外科部長を経て、現在、昭島市にある野村病院の副院長。著書に『脳死論』『脳死と生命』『人間のからだと病気』(前3冊、以上すべて草思社)がある。(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

■目次
まえがき 3
●不思議な風景――脳の進化を解剖図とともにたどる 7

PART I 大増築建造物としての脳―部屋、柱、煉瓦、そして化学物質 23
1 脳はどんなつくりになっているか 24
2 知覚する脳――経験をつくりだす柱 45
3 神経細胞――脳の建築材料 65
4 脳の化学――分子がメッセンジャーとなる 86

●ダヴィデが母親を認める――視覚系早わかり 105

PART II 脳、心、そしてそれが創造し、記憶する世界 133
5 記憶する脳 134
6 右の脳と左の脳 151
7 個性をつくる脳 164
8 健康を保つ脳 171

●つつましい提案――われわれすべての啓発と楽しみのために巨大な脳を設計し、建築し、利用しよう 181

訳者あとがき 212

■カバーそでより
「すばらしい道案内の本である。
ありきたりの書き方ではなく、新しい研究成果を、慎重に、だがときに大胆に提示している。」―ニューヨーク・レヴュー・オブ・ブックス

「読者を脳の内部の不思議な風景へと導いていくマコーレイの絵は、著者たちの明快な記述をいっそうわかりやすいものにしている。」―サンフランシスコ・クロニクル

■書評
増築を重ねてでき上がった脳はそもそも思考のためではなく制御のための機関。顔や体と同様に差異を持ち、ときに不都合な癖や要件を持つ存在でもあるのだ。


○■顔の本―顔はさまざまなことを語ろうとしている■2016年09月30日 19:14

間取りの工夫が顔を作る


香原 志勢 (著)
単行本: 221ページ
出版社: 講談社 (1985/03)

■内容(「BOOK」データベースより)
動物の顔をひきつぐものとしての人間の顔、その機能と表情のもつ意味、人種間の相違、そしていい顔であることの条件などをわかりやすく解く。人類学の碩学による類書のない格好の読物。

著者について
香原志勢(こうはら・ゆきなり)
一九二八年、東京に生まれる。一九五一年、東京大学理学部卒業。信州大学助教授を経て現在、立教大学教授。専門は人類学で多岐にわたっており、表情、海女、混血児など人類の適応の問題を扱う一方、人体と文化の関係について研究を進めている。著書に『人類生物学入門』『人間という名の動物』『人体に秘められた動物』『手のうごきと脳のはたらき』『老いを考える』他多数。

■目次
一 なぜ顔が気になるのか 8
王様とお面/寓話にみる顔の問題点/顔か心か、心か顔か/美男美女はむしろ不幸

二 顔のたどった道 21
ミノムシの顔/顔とはなにか/脊椎動物ことはじめ/水から陸へ/両生類と爬虫類/鳥類―人間のあこがれ/哺乳類―人間と心の通うもの/霊長類―人間に似すぎたもの/動物ばなれした顔

三 顔の部品―目・鼻・口など 50
顔と頭のちがい/目―見る器官/黒目と白目/まつ毛と涙/さまざまな鼻/人間の鼻はなぜ高い/鼻にまつわるもの/下あご/赤い唇・ひげのある唇/刃物としての歯/咬合と歯ならび/耳/額/顔毛と頭髪と皮膚

四 表情のしくみを探る 95
仏像と心と姿/口を開ける筋肉・閉じる筋肉/動物の表情筋/目と口のまわりの表情筋/表情筋と心の動き/顔面神経と三叉神経/左右非対称な表情/表情と顔のしわ/顔の表情と全身の身ぶり/外向性、内向性/かわらざるものとしての表情

五 見られるものとしての顔 123
コンフィギュレーションとしての顔/福笑い/頭骨における間どりの問題/顔の中の主役/もう一人の主役/顔舞台にあらわれるその他の役者たち/顔における性差と年齢差/顔を生かすくびの動き/見られる顔への反省

六 顔と心 150
顔に投射される心の動き/心の動きと顔の筋肉と自律神経/顔かたちと心/テレビによる顔の観察/人相学批判と性格学/表情と人間の行動

七 日本人の顔と表情 167
仏像の顔/体表―肌・目・髪の毛/モンゴロイドの寒冷適応/歯槽性突顎/そのほかの顔のかたち/表情の人種差/日本人と周辺の人びとの顔の特徴

八 顔を装う 189
眼鏡・義歯などの実用品/いれずみ・文身瘢痕などの奇習/歯の美容/頭髪・ひげの美容/化粧/仮面―他者の顔へ変わること/形成外科と顔/顔の否定と展開

九 顔に託すもの―美・人柄 208
いい顔をした人/顔の美醜/人柄をあらわす顔/人間の顔のアイデンティティ

あとがき 221

■「あとがき」の中間部分から
  顔を考えるにあたって、人びとは対照的に内なるものを考える。それは、ふつう心を意味する。本書では、人間の顔は動物の顔をひきつぐものとして、まずは目・鼻・口などの外面的な臓器や骨・筋肉・皮膚などに目をむけ、よい顔である条件として、これらのものの堅実なあり方に力点をおき、その後に、ようやく顔のあらわす心に触れることにした。それだけに、いくらいい顔をつくろうとして笑顔をつくろっても、また、化粧に専念しても、それは半ば空しい努力にすぎない。顔面内蔵やその他身体諸器官の調和のとれた発達が加わらなくてはならない。(221ページ)

■書評
間取りの工夫が顔を作る

○■オオカミはなぜ消えたか―日本人と獣の話■2016年09月16日 21:02

『間引きと水子』の著者である民俗学者が探る日本人と獣の関係


千葉 徳爾 (著)
単行本: 279ページ
出版社: 新人物往来社 (1995/04)

■商品の説明
内容(「BOOK」データベースより)
人と獣たちは、狐のように信仰の対象となったり、熊や猪のように獲物とされながらも永く共存してきた。オオカミが日本から消えたことを通して、現代人の生活を考える。

著者について
千葉 徳爾(ちば とくじ)
千葉県生まれ、東京高等師範学校を卒業し、愛知大学、筑波大学、明治大学の教授や、日本民族学会代表理事を歴任。日本地理学会名誉会員であった。柳田國男門下生であった。
人と動物の交渉史、山村文化などを研究し、「狩猟伝承研究」五巻にまとめた。2001年11月に、冠不全のため85歳で死去した。

■目次
第一章 日本人と野獣たち 7
近代日本の絶滅哺乳類/白色鳥獣出現の意義/人獣交渉史としての肉食の問題/記述の方針

第二章 日本人の野獣観 20
「美女と野獣」譚の一例/人獣交渉の一こま/異類婚姻譚の恐怖/山中異界観の形成/近世本草書にみる羚羊/『和界三才図会』の典拠/倒叙法と生態理論/野獣とは何か/野獣の分類/猫の国に行った人の話/近世日本の人狼交渉/ニホンオオカミノ斜陽化と滅亡/狂犬病と山犬・里犬/鹿の捕獲法とその目的/猪鹿数の減少と理由/狐・狸と日本人の思考/狸の生態と新興との間/多面的な人獣交渉

第三章 東日本のけものたち―その生態的環境― 74
野獣の種類別か人間の時代別か/『原始謾筆風土年表』が語る近世の下北/野獣増減の自然条件/熊と人間の交渉形態/北海道開拓と羆/アザラシとトド/羚羊狩から月の輪熊へ/マタギの巻物は飾物なのか/熊胆ブームのあだ花

第四章 西日本のけものたち―歴史的視点から― 111
西日本の熊と人との交渉/恐れながらも熊を捕る理由/熊への畏敬/西日本の山地は猪熊の世界/和紙生産地の鹿の被害/東西にみる猿の禁忌/野獣を殺して浄土に送る者/生類を憐れむというのはどういうことか/西日本の諏訪の文の普及/千匹塚という鳥獣供養法/供養儀礼を弘めたのは者は誰だろう

第五章 日本人にとってキツネとは何か 146
蝦夷の狐と本土の狐/狡猾は美徳ではなかったか/稲荷社信仰の御利益/大狐侍と家の繁栄/憑物もちの迷信/飯綱狐というものの話

第六章 日本オオカミはどこへ 166
北海道の狼たち―群集生活の悲劇/狼群の捕獲から滅亡へ/近世の日記にみる狼の盛衰/狼の被害者数とその分布/金沢近郊の野獣害記録/狼はどうだったのか/狼狩猟隊の日仏比較/金沢近郊の狼捕獲状況/狼犬混血のもう一つの結果?

第七章 鹿・猪・豚 195
日本列島の猪・鹿分布/祖母・傾山系の起伏と動物環境/もしも日本列島に人が住まなかったら/野獣捕獲頭数からみた神宮宮城林/猪・鹿捕獲と棲息量/伊勢地方の野獣捕獲量の近況/近世日本列島の狩猟圧/近世の大名狩猟とその目的/狩場の設定と農民生活/大名狩の伝統と目的/富士の巻狩が意味したもの/富士の巻狩の成果とは何か/猪から豚へ―南西諸島の人獣交渉史/ぶたは日本語である/ぶたという言葉の語源/南西諸島の野猪と人/猟犬とそのありかた

第八章 人とけものとの交わり 256
人とけものの間柄/人獣交渉史から見えてくるもの/人間と野獣とはなぜ同じ生きものか/狩猟者の用いる内蔵呼称/野獣と人との生命の類似性/臓器に名前をつける理由/終わりにあたって

あとがき

■「あとがき」の終わりの部分
  それにしても、ローマ人たちがコロセウムの中で人と野獣、人と人とが殺戮しあう場面を一つのエンターテインメントとして眺めていた心理は、われわれ園芸的農耕に早々と逃避(と彼等はいうにちがいない)して、死と対決闘争する人生を味わおうとしなかった社会に生きる者には、到底理解しがたいという気がする。これは野獣の上に奴隷を、奴隷の上に市民をという階級づけを久しく当然とみなして来た社会制度と不可分なものであろう。だが、それらを論証するには、やはりもう少し時間をかけて資料を集めなくてはなるまい。早まって誤解してはならないと思う。だからやはり、初めの計画のように、この書物に述べるのはこれだけにして、あとは別稿にまつことにしよう。それがなんとなく不満ではあるが結論となった次第である。
  したがって、いつか欧亜各地の人獣交渉の姿が、より詳しく知られたならば、もう一冊東西両洋の人と野獣とのかかわりかたを、著者の視点から考察して、気づいたことを書いてみたいものだと念願している。ただし、それまでの余命があるならば、という条件づきの話だが。
  最後に多大の配慮をいただいた新人物往来社編集部の酒井直行氏に厚く御礼申上げる。
一九九四年の大晦日を明日に控えて

■書評
『間引きと水子』の著者である民俗学者が探る日本人と獣の関係