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◎■トウチャン一家と13年―わがアマゾン (朝日ノンフィクション)■2017年12月27日 12:15

未踏破地に生きるマチゲンガ族家族の伝統的な暮らしと文明化の過程は人類史の縮図だ



関野 吉晴 (著)
単行本: 247ページ
出版社: 朝日新聞社 (1986/10)

商品の説明


内容(「BOOK」データベースより)


1971年、ゴムボートによる大アマゾン全流6千キロの探検行に成功した著者は、この地球規模の原始風景と太古さながらの生活形態を続けるインディオ・マチゲンガ族に惹かれ、トウチャンと命名したインディオ一家との親しい付き合いが始まった。そして13年、歳月は文明に憧れる6男2女の子供たちのうえにどのように流れたのか。アマゾンの森の奥深くからトウチャン一家は、不必要なものを身に付けすぎたわれわれ“文明人”へ警鐘を鳴らし続ける。

著者について

関野 吉晴(せきの よしはる、1949年1月20日 - )は探検家・人類学者・外科医。武蔵野美術大学教授。1999年植村直己冒険賞、2000年旅の文化賞(旅の文化研究所)。

目次


シンキキベニ川の出会い 21
長女ドーサがすすり泣いた夜 34
六男ゴロゴロは冒険の日々 47
数なんか無用!狩猟採集の豊饒 57
次女オルキーディアの初恋 68
オルキーディア ついに川を下る 78
五男ソロソロが略奪した人妻 89
次男ハポン 駆け落ちと逆転 101
長男アントニオ”晴れ姿”の表裏 113
一夫多妻制 気苦労が多い男 123
仕事に追われる三男センゴリ 149
四男ファン 文明の囚われ人 162
学校が子供たちを縛り始めた 171
文明化が求める村長の条件 180
国立「保護区」はどこか本末転倒 191
逃げるんだ!アミワカが来る 202
米仏隊殺害 犯人は誰なのか 213
大胆な米仏隊と臆病な私との差 224
マチゲンガ わが師わが友 235

あとがき

書き出しの部分から


シンキキベニ川の出会い
  一九八五年四月、私はペルーの古都クスコの空港に降り立った。首都リマからジェット機で一時間、十五、六世紀に栄えたインカ帝国の首府だが、なにしろアンデスの山中、標高は三四〇〇メートル。さすがに空気が薄い。つねづね高度には自信のある私がだ、半年ぶりに訪れると、一瞬、頭がクラクラとする。
  私がマチゲンガ族の存在を知ったのは一九七一年。この年、私は大アマゾンの源流から河口までゴムボートと現地の舟を乗り継いで下ったが、そのとき源流部のシントゥーヤという集落に立ち寄ったときのこと。この奥地に文明との接触を頑として絶ち、太古さながらの生活を続けているインディオがいて、インカ遺跡を探っていた米仏の探検家三人を殺害した嫌疑が彼らにかかっていることも聞いた。
  その誇り高きインディオと会って、一緒に生活してみたいという気持ちと、彼らは失われた謎のインカ遺跡発見の鍵を握っているかもしれない、という期待が私の胸の中で高まった。それ以来、足かけ十五年。私のクスコ入りは三〇回を超える。

書評


未踏破地に生きるマチゲンガ族家族の伝統的な暮らしと文明化の過程は人類史の縮図だ

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