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○■密林の食葬族■2016年03月06日 10:20

1970年、コンゴ民主共和国の南キブ州周辺に住んでいた食葬族を訪ねた手記


著者:芥川 玲司(あくたがわ れいじ)
出版社: 恒友出版株式会社
昭和59年3月15日発行
276ページ

■著者について
芥川 玲司(あくたがわ れいじ)
1940年(昭和5年)、上海市の郊外で養蜂業を営む中国人の長男として出生。幼年時を日本で過ごした後帰国、16才の時再び来日。雑誌などの記者を経て海外旅行関係の仕事を始める。1965年(昭和40年)に日本女性と結婚、1男1女を得たが離婚。精神的ショックから脱出するためにアフリカ行きを決意。1968年(昭和43年)夏、同行者3名と共にアフリカ横断の旅に出て2年間にわたり各国の部族と起居を共にする。現在、縫製と貿易関係の仕事に従事。東京都杉並区に在住。(出版時のデータです)

■カバー裏表紙に記載された紹介文
文明の届かぬ中央アフリカの奥地に、死者を食う部族=食葬族=がいた。
彼らは、死者を弔うために、
その生肉を、骨ひとつ残さずに食べるのだ。
著者は、アフリカ横断の最後に、前人未踏の密林に向う。
そして、食葬族(ベラル族)に出会い、神秘の儀式=食葬=を目撃する。
初公開!!食葬族の風習、密林での野生の生活。想像を絶する体験記。

■帯(表)より
魂よ永遠に!!
アフリカの奥地に遺る、神秘と怪奇の「食葬の儀式」。初めて公開されるアドベンチャー・ドキュメント

■帯(裏)より
著者は、異民族との心の交流を求め、2年間にわたってアフリカ全土を旅した。

■「あとがき」の終わりの部分
  アフリカ横断中の約二年間に、われわれは五百本以上のフィルムで撮影をしたが、一九七八年(昭和五十三年)一月十五日夕刻、私の外出中に隣家から出火した火災により、私の家も全焼し、貴重なフィルムを焼失してしまった。いまさらながら残念でならない。
  われわれをベラル族の部落まで案内してくれがンガとフウリカの二人は、再び彼らの部落まで案内してくれた。ムサンボ族の部落で約束どおり私は牛を贈った。ンガは、その牛をフウリカの父親に贈り、結婚した。部落あげての結婚式を見ていて、私は二人がいつまでも幸せであることを祈った。
  この手記は、十三年目にしてようやく陽の眼を見ることになった。最後になったが、陽を当てていただいた恒友社出版斎藤繁人社長ほか社員の皆様方に深く感謝の意を表する。
一九八四年二月吉日 芥川玲司

■書評
別館