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?■日本起源の謎を解く―天照大神は卑弥呼ではない■2016年07月30日 08:31

念写の発見者とされる福来博士を慕う著者が古事記、日本書記を前提としつつ、真実は日本起源の地、飛騨に伝わるとする説を展開。各種神代文字の研究、言語論、平和論などにも及ぶ。一般書店にない福来書店発行の本。

■書評
るびりん書林 別館


山本 健造 (著)
単行本: 336ページ
出版社: 福来出版; (1991/7初版、1992/1三版)

■商品の説明
内容(「BOOK」データベースより)
本書では計量推定学方式により算定した天照大神は西暦前27年前後、神武天皇は西暦33年前後の実在の人物であることを証明し、西暦239年頃のヒミコより、天照大神は約266年前の人物であることを科学的に証明する。九州の女王ヒミコも近畿の神武天皇も、津軽半島に逃げた長髄彦も、ヤマトの語を大切にした。従って、九州ヤマタイ国論と近畿ヤマト国論の水掛け論争の終止符を打つのが本書である。

内容(「MARC」データベースより)
神武天皇から九代開化天皇までを神話上の架空の人物とする説や、朝鮮半島からの移民が近畿地方を制圧した皇室の祖だとする説に対して、言語学、血液学、考古学、地学などを駆使し、総合的見地から批判。日本の起源の真相を分析する。

著者について
山本健造
大正元年十一月生まれ。少年時代から神秘現象を研究し、十六歳にして超能力を得る。以来多くの難病者を救う。十八歳の時、神通力の奥にひそむ六次元弁証法のインスピレーションを得る。小学校卒業後、逆境の中で中学講義録や哲学講座を独学し、四十二歳で日大文学部(哲学専攻)を通信で卒業、小中学校教員の免許状を十一枚取得、高校倫理社会の教師を最後に三十八年間の教員生活を退く。
六十一歳で高野山大学聴講生、六十二歳で高野山大学院教科修士課程入学、六十四歳で文学修士の学位を受く。問題少年矯正治療等の長年の教育上の功績により昭和五十八年三月、学術研究、財団法人として許可される。昭和六十二年アメリカの学会に招待され、研究発表した。(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

■目次(大項目とトピックのみ抜粋)
日本史学界の巨星 樋口清之博士の本書へのご意見
序文
一 卑弥呼は誰か諸説紛々 35
二 邪馬臺国(ヤマトコク)は飛騨より大和と九州、津軽を結ぶ 39
・津軽にヤマト城/津田左右吉の詭弁/神武は実在/神武より九代天皇の否定根拠なし/飛騨の伝承/出雲の「国譲り」は政略結婚のもつれ/天孫降臨は飛騨政権の山下り/天安川原は飛騨にあり/九州の邪馬臺国(ヤマトコク)/前一世紀頃の日本/一~二世紀頃の日本/三世紀、卑弥呼君臨/ヤマト国は九州にも近畿にも/神武九代は実在/安本美典氏を讃う/長男相続は儒教思想/天皇の平均在位年数/平均在位年数と天照大神(ヒルメムチ)の推定/卑弥呼は天照大神の子孫/五王は大和朝廷/神武の古墳は墳丘程度

三 近畿、津軽、九州に邪馬臺国(ヤマトコク)あり 75
・津軽のヤマト城/神武以前近畿にヤマト国/邪馬台国は間違い/昔は八母音/ヤマトの語源/奴、倭から大和、邪馬臺へ/乗鞍麓の名家の口伝/飛騨宮村の国づくり/位山の皇祖岩/飛騨政権の拡大/多紀理姫の嫁入り/多紀理姫の蒸発と若彦の反逆/稗田阿禮は飛騨の人/天孫降臨と椿大神社/コノハナサクヤヒメとウガヤフキアエズノミコトの誕生/豊前市舟継ぎ岩/神武の帰還と東西のヤマト国/金鵄勲章のいわれ/長髄彦の子孫/原始的な大嘗祭/世界唯一のエンペラーである天皇/東京裁判の虚偽と「南京大虐殺」/隣国の反日教育

四 飛騨に伝わる口碑では長髄彦は東北へ 100
・調査の旅/日本書記より口碑が本当/長髄彦兄弟の子孫が健在/『東日流外三郡誌』は反逆思想/不戦の古代日本人/長髄彦の子孫は元寇で国を守る

五 『古事記』『日本書記』より飛騨の口碑の方が正しかった理由 111
・ニニギノミコトの子孫が皇統を継ぐ定め/『日本書記』での長髄彦/理由

六 長髄彦の気持ちに叛いた『東日流外三郡誌』の誤り 115
・長髄彦の祖先はオオヤマズミノミコト/長髄彦の武士道精神を讃う

七 捏造された『外三郡誌』の反逆精神 121
・長髄彦は妹を仇敵の妻にしない/田村麻呂の真心を蹂躙/天皇位まで奪う

八 荒覇吐精神と理想 130
・「アラハバキ」の語源/正当防衛精神

九 日本の偽史を攘う―神代文字は本当にあったのか?― 134
・日本古代文字の実在性/平田篤胤による偽作/平田復古神道の波及

十 平田復古神道は明治維新を助け早めた 143
・山口不二子、松尾多勢子の念写/松尾多勢子の明治維新への功績
十一 神代文字諸文献を科学するに当りて 154
・天日(あびる)文字の組立て/外国の文字と神代文字/神代文字文献の非現実性/古代の絵文字

十二 竹内文献のあらまし 164
・『竹内文献』の出所/受難/竹内巨麿の出自/世界人類は日本に発生説

十三 神代文字は文献にどんなものがあるか 168
・あらまし

十四 『上つ記(うえつふみ)』とは何か
・出所/添えた文字が問題/夫婦の房事の頻度など現実的な内容/神道開きの野心や中国思想がない/天孫降臨説がない/書かれた年代

十五 『秀真文書(ほつまつたえ)』のあらまし
・独創的な組み合わせ文字/還暦は日本起源/天照大神は男神/非現実性/高天原は飛騨を思わせる石器/飛騨の文化と土器の交易

十六 日本語母音論争では神代文字の存否は俄かに結論は出しにくい 189
・八母音説では神代文字を否定/母音論だけでは真偽判定困難/日本古代に絵文字は存在/稗田阿禮は絵文字を使用/国体の尊厳を冒す偽書

十七 神代文字はなくとも古代の絵文字はあった 196
・日本古代文字の実在を証明するサンカ文字

十八 組み合わせ文字の流行の時代 201
・惟足(おもたる)文字/種子(たねこ)文字/筑紫(つくし)文字/アイヌ文字/節ハカセの文字/上津文字/対馬文字/斎部(いむべ)文字/アナイチ数字/モリツネ文字の数字/出雲文字/阿波文字/天日(あびる)文字/天日草書体

十九 『九鬼(くかみ)文書』と九鬼家の迷惑 212
・九鬼家の歴史/文字/内容

二十 日本古代社会は公平、仁愛で貫かれていた 218
・古代社会は公平であり、平等ではない/封建制ではなく徳治

二十一 唯物平等主義は階級闘争と惨殺を産む 221
・社会主義は平等と公平を混同/空想的社会主義の失敗/科学的共産主義の失敗/共産制が生む無数の惨殺死体/唯物平等主義の陰惨性

二十二 共産国を自滅させた労働価値論 226
・唯物平等の価値観の誤り/基礎研究の遅れ/自国の歴史を罵る国は滅ぶ

二十三 諸科学者の独断的偽史を攘う 231
・生物進化の法則

二十四 日本列島誕生と世界第一の暖流と台風 237
・日本列島の誕生/氷河時代も進化が続く/純日本人が日本で進化/世界各地に人類は発生

二十五 旧石器時代に大陸に出て行った日本文化 243
・日本産の黒曜石が大陸奥地の地下に/移入だけではない

二十六 原日本人の存在についての確証 248
・原日本人に白血病ウイルスはない/アイヌと宮古島住民の遺伝子/母系遺伝

二十七 人類発生と言語について 254

二十八 言語を心理学より分析する 256
・従来の言語学の手法を否定/安本計量比較言語学から見た日本人のルーツ/北方民族起源説/瞑想民族と征服民族の言語比較/原日本語は諸国語を融合統一

二十九 言語より日本人のルーツを探る 262
・ 心理学的に分析/朝鮮人が王になったか/大陸人が王になったか/独特の古代文化を伝える皇室/アイヌ語と南方語順/アイヌ語と原日本語

三十 日本海両岸の風俗共通性 275
・結婚の風習/分家や血盟の契り/葬式儀礼/心理的共通性

三十一 地球寒冷化と民族の移動を証明する石器 279
・天孫降臨を裏付ける気候変動/合掌造りの大家族制/証拠となる御物石/集団移動の科学的考察/飛騨政権と天孫降臨

三十二 何故伊勢神宮は伊勢に遷ったか 288
・灯籠のユダヤ教紋章の謎/天照大神を伊勢に遷した意味/大和民族の古里高天原

三十三 偽史を攘って「本当の平和運動」を起こそう 297
・亡国平和運動/第二のクウェートにならぬために/大東亜戦争の原因/太平洋戦争の原因/原爆投下とソ連参戦の非人道性(原爆碑の愚かさ/トルーマンの非道/東京裁判の洗脳)/美しい魂の記憶(愛国と義理と友情の親子/出征の思い出/武山海兵団/シドニーの四郡神)/先祖を罵倒する教育/南京大虐殺のでっちあげ/侵略しない・させない大和魂

三十四 世界永久平和論を提唱する 320
・国防が独立を保つ/日本国憲法の改正を/カントの世界永久平和論/第二次大戦後の国際道徳の成立/世界世論/世界永久平和論綱領

あとがき 334
参考文献 337
財団法人飛騨福来心理学研究所案内 341
・福来博士と念写/研究所の内容/所長紹介/理事長紹介

■「序文」の終わり部分
  戦後の我が国の史学界は天照大神(ヒルメムチ)や神武天皇から九代開化天皇までを架空として否定し、十代崇神(スジン)天皇や、十六代仁徳天皇は朝鮮や支那あたりから来た覇者でないかとか、神攻皇后もいないのではないか等と「ただそう思う」という理由で否定する人がいます。
  これらの問題をただそう思うというのでは学問的でないので科学的に徹底的に追求してみました。
  右の外、神代文字の歴史書を科学的に追求し、その方面からも日本の起源を考察しました。
  言語の方では、狩猟征服民族と草食瞑想民族に別けて、心理学的に分析して日本民族の起源を探ってみました。
  最近の研究より約一万年前に日本の黒曜石で作った石器がシベリヤのバイカル湖に進出している事から、今までの渡来一点張りの考え方に反省を促したり、血液学の統計により、日本民族の中心が飛騨にある事を証明したり、新学説を一杯書きました。
  それから、今後の日本が世界的視野の下に独立を全うし、平和を実現してゆくにはどうしたらよいか、カントの永久平和論を踏まえて世界永久平和連合国憲法の骨組みを添えました。
(平成三年五月二十八日)

○■フリーター労組の生存ハンドブック―つながる、変える、世界をつくる■2016年06月30日 09:24

一人でも加入できる労組で命を守る


清水 直子 (著), 園 良太 (著)
単行本: 212ページ
出版社: 大月書店 (2009/07)

商品の説明
内容紹介
「自由と生存のメーデー」「麻生邸拝見ツアー」など、斬新な発想とスタイルで話題を呼んできた「フリーター全般労組」に集う多彩な面々が、大恐慌下を生きのびるための知恵を結集!身近な労働/生活問題を乗り切る知恵から、助け合うための仲間づくり、そして社会を変えるための行動まで、コンパクトかつ実用的な全34項目。

著者からのコメント
労働で困ったとき、一人では生きていけなくなったとき、つながりたい・何かやりたいと思うとき、さらに先の行動や考えをめざすとき。人が生きるなかでぶち当たるさまざまなシーンに力を与えられるものをめざした。(中略)どうか本書をバッグの中に入れて、いつでも使いこなしてほしい。(「あとがき」より)

内容(「BOOK」データベースより)
労働がキツイ、生活がヤバイ、孤立がツライ、世の中オカシイ。クビ切り・生活保護からサウンドデモまで。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
清水/直子
1973年東京都生まれ。フリーライター。フリーター全般労働組合執行委員長(2008年度~)

園/良太
1981年東京都生まれ。フリーター全般労働組合組合員。大学で社会学を学びながらイラク反戦デモなどに参加。卒業後フリーターを経て編集プロダクション「ワーカーズコープアスラン」に就職→解散。現在、求職中。「反戦と抵抗のフェスタ」「麻生を倒せ!ないかくだとう」「憲法カフェ」でも活動中(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

■帯より
諦める前に、支援者と出会うために クビ切り・生活保護からサウンドデモまで
死ぬな、読め!
労働がキツイ……⇒01~10
生活がヤバイ……⇒11~18
孤立がツライ……⇒19~28
世の中オカシイ…⇒29~34

目次
はじめに 3
1章 働く
01 いきなりクビ!と言われたら 10
02 「売り上げが落ちたから解雇」ってアリ? 15
03 そんな条件、聞いていません! 18
04 働いているのに、給料が出ない…… 22
05 ピンハネに泣き寝入りしない 26
06 過労死・過労自殺から逃げろ! 30
07 セクハラ・パワハラに負けない 34
08 使わなきゃ損!働く人の権利を守る制度 38
09 まともな仕事につきたい! 42
10 「働く」ための相談窓口 46

2章 生きのびる
11 生活を立てなおす その1 50
12 生活を立てなおす その2 56
13 生きのびるために使ってみよう 64
14 ギリギリの命を支えあう場がある 70
15 屋根の下に住まわせろ! 74
16 衣も食も、お金がなくてもクリエイティブに! 79
17 もし、「生きていたい」とすら思えなくなったら 86
18 「生きのびる」ための相談窓口 94

3章 仲間とつながる
19 労働組合という武器の使い方 98
20 立ちあがれば勝てる! 107
21 街へ出てアピールしよう 115
22 ゼロからはじめるデモづくり 121
23 デモで表現しよう 127
24 デモを広める・続けるために 134
25 私たちによる、私たちのための情報発信 143
26 女性どうしでつながる 148
27 地方はつらいよ 154
28 地域・運動を越えてつながる 160

4章 ステップアップ
29 万国の労働者、休め! 170
30 共同妄想で分断を越える 176
31 社長はいらない! 182
32 プレカリアートは増殖する 188
33 民主主義を想像/創造する 194
34 戦争と貧困のスパイラルから降りる 201

あとがき 209

「はじめに」の中ほどの部分から
この本では、フリーター全般労組の具体的な活動や労組界隈の仲間が経験したことを通して、この時代に生きる多くの人、とりわけ若者にとっての共通課題である労働・生活と精神的な不安定さに立ち向かうための実用的な知識をまとめた。
まずは、この社会で働きサバイバルをしていく上で最低限知っておきたいこととして、1章、2章では、解雇、残業代の割り増し、社会保険、生活保護などについての知識を盛り込んだ。でも、知識だけでは足りない、おかしいと頭ではわかっていても、自分一人では「自分のせいだ」「仕方ない」とあきらめてしまいがちだ。理不尽なことに立ち向っていくためには、誰かが支えてくれているという実感、そして、自分たちを取り巻く現実を変えられるという実感が欠かせない。だから、3章で仲間とつながって変えていくというステップを踏んで。4章では、新しい世界をつくっていくいくつかの方法を提案した。
それぞれ項目ごとに独立した内容になっているので、ニーズに合わせて興味や関心のあるところからページをめくってほしい。

書評
本が好き!

?●かくれた次元●2015年08月18日 09:46


エドワード・T・ホール (著), 日高 敏隆 (翻訳), 佐藤 信行 (翻訳)
単行本: 304ページ
出版社: みすず書房 (1970/10/30)

■内容
今日の世界では、われわれは、多くの情報源からのデータに圧倒され、さまざまの文化に接触し、世界中いたるところで人びとにインヴォルヴされてゆく。それとともに、世界全体とのかかわりが失われているという意識もしだいに強くなっている。

本書は、人間の生存やコミュニケーション・建築・都市計画といった今日的課項とふかく結びついている“空間"利用の視点から人間と文化のかくれた構造を捉え、大量のしかも急速に変化する情報を、ひとつの統合へと導く指標を提供するものである。

ホールは、二つのアプローチを試みる。一つは生物学的な面からである。視覚・聴覚・嗅覚・筋覚・温覚の空間に対する鋭敏な反応。混みあいのストレスから自殺的行為や共食いといった異常な行動にかられるシカやネズミの例をあげ、空間が生物にとっていかに重要な意味をもつかを示す。人間と他の動物との裂け目は、人びとの考えているほど大きくはない。われわれは、人間の人間たるところがその動物的本性に根ざしていることを忘れがちである。

もう一つは文化へのアプローチである。英米人・フランス人・ドイツ人・アラブ人・日本人などの、私的・公的な空間への知覚に関して多くの興味ぶかい観察を示し、体験の構造がそれぞれの文化にふかく型どられ、微妙に異なる意味をもつことを示す。それはまた疎外や誤解の源でもあるのだ。

このユニークな把握は、人間に人間を紹介しなおす大きな助けとなり、急速に自然にとってかわり新しい文化的次元を創り出しつつあるわれわれに、新鮮な刺激と示唆をあたえてやまない。

■目次(大項目)
日本版への序 i
まえがき iii

第一章 コミュニケーションとしての文化 3
第二章 動物における距離の調整 13
第三章 動物における混みあいと社会行動 37
第四章 空間の知覚―遠距離受容器 目・耳・鼻 62
第五章 空間の知覚―近距離受容器 皮膚と筋肉 76
第六章 視覚的空間 95
第七章 知覚への手掛かりとしての美術 111
第八章 空間のことば 130
第九章 空間の人類学―組織化のモデル 145
第十章 人間における距離 160
第十一章 通文化的関連におけるプロクセミックス―ドイツ人・イギリス人・フランス人 182
第十二章 通文化的関連におけるプロクセミックス―日本とアラブ圏 206
第十三章 都市と文化 228
第十四章 プロクセミックスと人間の未来 249
・形対機能、内容対機能/人間の生物学的な過去/解答の必要性/文化をぬぎすてることはできない

付録 遠近法の一三のヴァラエティーに関するジェームズ・ギブスンの論文の摘要 261
訳者あとがき 269
文献 I

■まえがき(中ほどの一段落)
  私は人類学者なので、人間行動のある面について、その端緒に立ちかえり、その発端となった生物学的な亜構造(サブストラクチュア)を探りだしてみるくせがついている。 このアプローチは、人間も他の動物界のメンバーと同じように、最初も最後も、そしていつも、自分が一個の生物であるという事実の囚人であるということを強調する。 人間を他の動物から切離す裂目は、多くの人が思っているほど大きくはない。 われわれが動物について、そして進化が生みだしてきた複雑な適応のしくみについて多くを知るにつれて、そのような研究はもっと難解な人間の問題の解決にとって、ますます深い関連をもつようになってくるのである。

■一言:
「空間が生物にとっていかに重要な意味をもつかを示す」

こじき大百科―にっぽん全国ホームレス大調査2015年07月18日 11:42

若きフリーライター二名が青春をムダにして作り上げた体当たりデータ集。


村田 らむ (著), 黒柳 わん (著)
単行本: 217ページ
出版社: データハウス (2001/05)

■商品の説明
内容(「BOOK」データベースより)
これ一冊で野宿生活はバッチリ!リストラで失業、家出や破産で無一文になってもやっていける!ドヤ街、ニシナリ、山谷を始め、東京~名古屋~大阪~博多と全国の大都市で徹底取材を敢行!若きフリーライター二名が青春をムダにして作り上げた体当たりデータ集。
内容(「MARC」データベースより)
ドヤ街、ニシナリ、山谷を始め、東京~名古屋~大阪~博多と全国の大都市で徹底取材を敢行! 若きフリーライター2名が青春をムダにして作り上げた、体当たり「ホームレス」データ集。これ1冊で野宿生活はバッチリ。

■一言
同じ著者による同テーマの本が出版されています。

?●私のフォト・ジャーナリズム―戦争から人間へ(平凡社新書)●2015年07月10日 10:14

30年間にわたるフォト・ジャーナリストとしての活動を支える思想と苦悩・喜び


長倉 洋海 (著)
新書: 288ページ
出版社: 平凡社 (2010/11/16)

■商品の説明
内容(「BOOK」データベースより)
人に出会い、撮り、伝えることとは何か―。パレスチナ、エル・サルバドル、アフガニスタン、フィリピン、山谷、南アフリカ、アマゾン、コソボ、シルクロード…紛争地、辺境に生きる人を撮り続け、たどり着いた写真/報道の可能性。人種や宗教に分断された現代世界と、そこに生きる人々の希望を写し出す。
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
長倉/洋海
1952年北海道釧路市生まれ。時事通信社を経て、80年よりフリーランスのフォト・ジャーナリスト。『マスード―愛しの大地アフガン』(宝島社)で第12回土門拳賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

■「序」より
本書は、30年間にわたって、世界各地の現場で、私が何にカメラを向け、どう撮ってきたのかを、フォト・ジャーナリストとしての視点から、書き起こしたものである。時には、撮影に迷ったことも、自己嫌悪に陥ったことも、機材を投げ出して帰りたくなったこともある。そんな自分の苦悩や喜びを、そのまま書き記した。

■目次(大項目)
序 激動の世界の目撃者から、人間の存在を写し込む記録者へ
  フォト・ジャーナリストを目指す若者へ

第一部 戦場を目指して
ローデシアへ 14
  白人の支配する国/黒人たちの熱狂/ほろ苦い写真家デビュー/元ゲリラ戦士ザンベとの出会い
フリーランスへの旅立ち 25
  探検部でカメラに出会う/戦場カメラマンを目指す/通信社カメラマンに/辞表を出し、フリーランスに
激動の瞬間を求めて 35
  最後の白人帝国、南アフリカ共和国へ/ソマリアへ/中東の火薬庫パレスチナへ/アフガニスタンへ/傷心の帰国
第二部 戦争から人間へ
内戦下のエル・サルバドルへ 58
  難民キャンプのやさしき人々/死を記録するカメラマン、ペドロ/ゲリラと政府軍の戦闘/生と死を通して見えてきたこと/「自分の写真」への一歩
虐殺の地、ベイルート 76
  二度目のパレスチナ/大虐殺/カメラを持つ者として
アフガニスタンの戦士、マスードとの百日 82
  同じ若者として/過酷な船旅/マスードとの出会い/若き指導者、マスード/イスラム戦士たちとの生活/「戦争」を伝える
イスラム革命下のイラン 104
  ホメイニ氏の革命/完全な失敗
フィリピン、民衆による革命 106
  革命前夜/スラムの生活/軍の暴力/決定的瞬間の「前夜」
エル・サルバドル再び 121
  二度目のエル・サルバドル/戦場で生死を分けるもの/終わらぬ内戦/「戦争」の背景を撮る/戦争から人間へ/出会った子どもたち/撮り続けて見えてくること
日本へ 140
  寿町のフィリピン人/日雇い労働者の街、山谷/ふるさと釧路へ
南アフリカの大地で 162
  アパルトヘイトの終焉/金鉱労働者ソロモンとのクリスマス/南アフリカの大地に生きる
熱帯の密林、アマゾンへ 175
  緑の魔境へ/クリカチ族の村へ/ヤノマミ族の村へ/森の哲人アユトンの言葉/人間の根っこを撮る
コソボのザビット一家 190
  破壊された大地/ザビット夫婦と七人の子どもたち/未来を考えた報道を/再生に向けて
私のフォト・ジャーナリズムの原点、アフガニスタンとエル・サルバドル 202
  その後のマスードと戦士たち/マスードの夢を追って/マスードの死/出会いの意味を考える/エルサルバドルの少女スース/内戦を生き抜いて/私のフォト・ジャーナリズムの原点

第三部 新しい世界地図
アフガニスタン、山の学校の子どもたち 238
  取材の恩返しを/子どもたちの夢と笑顔
人が出会い交わる道、シルクロード 244
  新しい挑戦/タクラマカン砂漠ヘ/カシュガルからパミールへ/西域の市場を撮る/サマルカンドへ/アジアを吹き抜ける風/海のシルクロード/東西の交わるトルコで
私のフォト・ジャーナリズム 269
  世界を見て伝えること/フォト・ジャーナリズムと報道写真/人間を撮る/写真の持つ力/私のフォト・ジャーナリズム

写真説明 286

■一言:
ピダハンのいう直接経験の原則から外れるジャーナリズム。やはり限界がありそうです。

?●続々と、旧暦と暮らす●2015年07月08日 13:00

太平洋諸国とのお付き合いから生まれた旧暦カレンダー。百十四年ぶりの太陰太陽歴復活から続く実践編

松村 賢治 (著), 風力5 (著), 大阪南太平洋協会 (監修)
単行本: 261ページ
出版社: ビジネス社 (2005/11)

■商品の説明
内容(「BOOK」データベースより)
「72人の旧暦活用術」徹底取材。七夕の天体ドラマを見る、桜がいつ咲くか知る、疲れない体になる、最強の商品企画者になる、もっとアジアが好きになる、おいしい野菜をつくる、空に暦を見つける、都市と里山が元気になる、自然と交信する。などなど、シリーズ待望の実践編。こんな合理的な暦を使わないなんて、もったいない。

社団法人 大阪南太平洋協会(ASPA)
大阪を拠点に、太平洋島嶼国の人々と市民外交を目指すNGO団体。1981年に設立。 日本文化の原点の一つとして旧暦を捉え、自然回帰活動に活かそうと1987年から「旧暦カレンダー」を発行。 収益は、協会の活動資金に役立てられている。 活動内容及びカレンダー、旧暦勉強会など、詳しくはホームページあるいは下記迄。
http://www.aspa-osaka.com
e-mail info@aspa-osaka.com
事務局〒531-0072大阪市北区豊崎3-8-5-1001
TEL.06-6376-1151 FAX.06-6371-9337

松村賢治(まつむら けんじ)
大阪大学大学院建築工学修士課程修了。 大手建設会社に勤務後、1974年に1年9ヶ月に及ぶヨット世界周航の旅へ。 その旅で太平洋島嶼民の時間軸に出会い、後に沖縄で旧暦に出会う。 現在、設計事務所を経営する傍ら、ASPAを主宰。 著書に『旧暦と暮らす―スローライフの知恵ごよみ―』、スローライフ実践編として、いなか暮らしの最小空間を提案とした『続・旧暦と暮らす―庵を結び、炭をおこす』(ともにビジネス社))などがある。

風力5(ふうしょく ご)
2002年『旧暦と暮らす』プロデュースをきっかけに結成した、女性フリーランス・ライター等による書籍・雑誌企画構成チーム。 本書は、相良高子・小坂京子が担当。 順風満帆な状況「風力4」よりも【やや荒波強風は覚悟】の意から命名。 旧暦からみた持続可能な社会、ヒト・モノ・コト本来の在りようをテーマに、各方面とのゆるやかな連携を志す。 2004年より、ビギナーのための旧暦メールマガジン・月刊『カランドリエ』を配信中
お問い合わせ先:wind-5@xb3.so-net.ne.jp
(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

■目次(大項目)
序文 松村賢治 2
一章 月のちから 11
・昼間は明るく、夜は暗い。これが自然のリズム 12
・<體>のなかに暦がある 18
・よいお産は月のリズムを知ることから 24
・桜は、新月から満月にかけて咲くのや 28

二章 作付どき 35
・大桜が咲きはじめると春の始まり 36
・畑のオリジナル七十二候、ただいま作成中 40
・計画のないところに生産はない 47
・作物と月の不思議な関係 53

三章 技を磨く 61
・【深大寺元禄蕎麦】を再現 61
・桃の花の和菓子は、雛祭を過ぎてから 68
・毎日を二倍愉しく 70
・複眼思考をやしなう【天保歴】 77
・【自然歴】は、生命環境教育の基本 81

四章 商売繁盛 87
・「旧暦で作り、新暦で売れ」 88
・ゴールデンウィークが春か夏か、売上の分岐点 94
・新茶は旧暦四月一日に摘む 101

五章 生活空間 107
・季節とのつきあいかた 108
・暮らしにリズムをつける 114
・たそがれどき、かはたれどき 120
・お寺の【超時空間的日常歳時記】ブログ 125
・大阪木造長屋の再生 129

六章 地域発 135
・東京発
・・「農と旧暦の夜の宴」季節と同期した五節供 136
・・江戸期こそ革新そのもの 144
・・身体尺度を取り戻す 149
・・最高の文学は昔話、旧暦(ちえごのみ)さながらに 155
・奈良発「天川村の空気を育む会」「旧暦村という発想 161
・大阪発「里山の歳時記」を現代バージョンで復活 166

七章 おきなわ紀行 173
・沖縄の年中行事はすべて旧暦 173
・月がいちばんきれいな夜に 176
・西表島の初穂祭 182
・デイゴの花が咲くころ、マグロの産卵が始まる 197
・二つのお正月 202

八章 アジアの心 211
・「考暦学」から読み解く 212
・台湾/中国/朝鮮・韓国/米国版『旧暦と暮らす』 219
・鉄道の開通が、日本から旧暦を焼失させた 232
・「アジアの心」を取り戻す 237

旧暦の手びき 245
あとがき 風力5 258

■序文(第3~5段落)
  1987年(昭和六十二年)、大阪南太平洋協会は、四季の移ろいをなぞって文化を紡いできた、わが国のアイデンティティーとして「旧暦カレンダー」を発行した。 活動のための自主財源となればとの願いもあった。 1873年(明治六年)の太陽暦への改暦以来、百十四年ぶりの太陰太陽暦(=旧暦)の復活となった。 近年、書店には十数種類ものさまざまな趣向を凝らした旧暦カレンダーが並んでいる。 これは、「旧暦」が単に昔の珍しい暦・懐古趣味の暦ではなく、新しい生き方の時間軸になると、多くの方々から認められた証であろう。
  2002年『旧暦と暮らす~スローライフの知恵ごよみ』を世に出した。 協会発行の「旧暦カレンダー」の解説が目的であった。 同書は、旧暦カレンダーの定着を促し、その愛用者による口伝えも読者掘り起こしに力を発揮した・ 第二作目の『続・旧暦と暮らす~庵を結び、炭を起こす』は、スローライフの最小空間を考える実践編であった。
  そしてこの度は、全国の旧暦活用者や海外へのインタビューを含め、各界の旧暦活用の実践例を紹介させていただいた。 旧暦カレンダーの活用法が、よく分からない方々の手引書になればと考えたからである。 それが、『続々と、旧暦と暮らす』である。 ユニークで多種多少な活用法にまず驚いた。 同時に、わが国にはまだまだ、旧暦にまつわる生活の知恵が、数多く残されていることに安堵(あんど)した。 そして、その知恵の深さに、目を見張った。 ご協力いただいた各位への感謝で胸がいっぱいである。 旧暦に秘められたわが国の自然観を、世界中の人々に伝える。 それがきっかけとなって、各民族独自の自然との共生の知恵が掘り起こされ、次世代に伝わるとよい。

■一言:
本書は、三作目。

?■死に方の思想 (祥伝社新書) ■2015年07月07日 09:55


島田裕巳 (著)
新書: 192ページ
出版社: 祥伝社 (2015/7/1)

■商品の説明
内容紹介
 明治二十年代、日本の女性の平均寿命は四四歳。現在は八六歳で世界一の長生きとなった。 長生きはめでたいことではなくなり、大往生という言葉も消えた。  死を取り巻く環境も変わった。葬式は家族葬となり、それも省かれて、葬儀は葬儀社の者が火葬場で行なって終わりという直葬が急増している。  今や首都圏では四分の一が直葬という。  死ぬことに意味がなくなったのだろうか。  そんなはずはない。従来とは違う新しい意味付けがあるはずだ、と著者は考え続けました。  回りに迷惑をかけず、心穏やかに死んでいくために、残された日々をどう過ごせばいいのか。  本書のなかにその答えがあります。 内容(「BOOK」データベースより)
明治二十年代、日本の女性の平均寿命は四四歳。現在は八六歳で、長寿世界一の座に就いた。長生きはめでたいことではなくなり、大往生という言葉も消えた。死を取り巻く環境も変わった。葬式は家族葬となり、それも省かれて、葬儀社の者が火葬場で見送って終わりという直葬が急増している。今や首都圏では四分の一が直葬という。死ぬことに意味がなくなったのだろうか。そんなはずはない。従来とは違う新しい意味付けがあるはずだ、と著者は考え続けた。周りに迷惑をかけず、心穏やかに死んでいくために、残された日々をどう過ごせばいいのか。宗教学者が考えた、この世を去るためのレッスン!
著者について
1953年、東京都生まれ。東京大学大学院人文科学研究科博士課程修了(宗教 学専攻)。放送教育開発センター助教授、日本女子大教授、東京大学先端科学 技術研究センター特任研究員、同客員研究員などを歴任後、東京女子大学講師。 日本を代表する宗教学者。『葬式は、いらない』『プア充―高収入は、要らない―』 など、数多くの著書を世に送り出している。 著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
島田/裕巳
1953年、東京都生まれ。東京大学大学院人文科学研究科博士課程修了(宗教学専攻)。放送教育開発センター助教授、日本女子大教授、東京大学先端科学技術研究センター特任研究員、同客員研究員などを歴任後、東京女子大学非常勤講師。日本を代表する宗教学者(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

■一言:
この本は本が好きで知りました。

?●日本文学報国会―大東亜戦争下の文学者たち●2015年06月29日 08:47

「国家の危機に立ちあがった文学者たち」


桜本 富雄 (著)
単行本: 526ページ
出版社: 青木書店 (1995/06)

■商品の説明
内容
1942年(昭和17年)5月26日に結成された日本文学報国会の成立 から崩壊までを詳細にまとめた資料

著者
櫻本富雄(さくらもと とみお)
1933年 長野県小諸に生まれる。詩人。一貫して国家と文化人の戦 争責任を追及しつづけている。

■目次(大項目)
第一部 日本文学報国会の成立(1) 5
第二部 日本文学報国会の成立(2) 71
第三部 日本文学報国会の諸事業(1) 139
第四部 日本文学報国会の諸事業(2) 287
第五部 日本文学報国会の崩壊 361
私的な戦中文化史 453
参考文献 496
あとがき 497
人名索引 巻末1

(人名索引のボリュームは27ページ)

■一言:
戦争は日常生活の連続線上にあり、当時の人々は、現在のわれわれと同じように、就職、進学、昇進、健康、晩御飯などを心配しながら、国際情勢に関心を持ち、あるいは義憤にかられ、あるいは危機感から、または義務感や義理から、行動を選んでいった。
ここに、戦争責任を追及するだけでは、決して解決しない、「戦争」とは何かという問いが生じる。
本書の位置付けは「?」である。
(現在入手できません)