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◎■ピダハン―― 「言語本能」を超える文化と世界観■ ―2015年06月12日 09:22

明日の食べ物を心配しない熱帯林の狩猟採集の暮らし
人類の本当の生き方?


ダニエル・L・エヴェレット (著), 屋代 通子 (翻訳)
単行本: 416ページ
出版社: みすず書房 (2012/3/23)

■商品の説明
内容紹介
数もなく色名もない、神の概念もない、ピンカーの「言語本能」説にも収まらない! 我々の普遍幻想を揺さぶるピダハン族の世界を探る 内容(「BOOK」データベースより)
言語をつくるのはほんとうに本能か?数がない、「右と左」の概念も、色名もない、神もいない―あらゆる西欧的な普遍幻想を揺さぶる、ピダハンの認知世界。
著者について
ダニエル・L・エヴェレット
言語人類学者。
ベントレー大学Arts and Sciences部門長。1975年にムーディー聖書学院を卒業後、あらゆる言語への聖書の翻訳と伝道を趣旨とする夏期言語協会(現・国際SIL)に入会、1977年にピダハン族およびその周辺の部族への布教の任務を与えられ、伝道師兼言語学者としてブラジルに渡りピダハン族の調査を始める。以来30年以上のピダハン研究歴をもつ第一人者(その間、1985年ごろにキリスト教信仰を捨てている)。1983年にブラジルのカンピーナス大学でPhDを取得(博士論文のテーマは生成文法の理論にもとづくピダハン語の分析)。マンチェスター大学で教鞭をとり、ピッツバーグ大学の言語学部長、イリノイ州立大学言語学部長、教授を経て現職。
アメリカ、イギリスで刊行された本書の原著は日本語以外にもドイツ語、フランス語、韓国語、タイ語、中国語に翻訳されている。
ほかの著書に、Linguistic Fieldwork (共著、Cambridge University Press, 2011)がある。また、本書への反響の余波としては、著者の人生を描いたドキュメンタリー映画Grammar of Happinesが制作され、その作品が2012年のFIPA(TV番組の国際的なフェスティバル)でEuropean Jury Prizeを受賞している。
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
エヴェレット,ダニエル・L.
言語人類学者。ベントレー大学Arts and Sciences部門長。1975年にムーディー聖書学院を卒業後、あらゆる言語への聖書の翻訳と伝説を趣旨とする夏期言語協会(現・国際SIL)に入会、1977年にピダハン族およびその周辺の部族への布教の任務を与えられ、伝道師兼言語学者としてブラジルに渡り調査を始める。以来30年以上のピダハン研究歴をもつ第一人者(その間、1985年ごろにキリスト教信仰を捨てている)。1983年にブラジルのカンピーナス大学でPhDを取得(博士論文のテーマは生成文法の理論にもとづくピダハン語の分析)

屋代/通子
翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

■目次
はじめに 1
プロローグ 2

第一部 生活
第一章 ピダハンの世界を発見 10
第二章 アマゾン 38
第三章 伝道の代償 47
第四章 ときには間違いを犯す 84
第五章 物質文化と儀式の欠如 103
第六章 家族と集団 122
第七章 自然と直接体験 164
第八章 一〇代のトゥーカアガ―殺人と社会 202
第九章 自由に生きる土地 211
第一〇章 カボクロ―ブラジル、アマゾン地方の暮らしの構図 224

第二部 言語
第十一章 ピダハン語の音 248
第十二章 ピダハンの単語 268
第十三章 文法はどれだけ必要か 282
第十四章 価値と語り―言語と文化の協調 291
第十五章 再帰―言葉の入れ子人形 312
第十六章 曲がった頭とまっすぐな頭―言語と真実を見る視点 340

第三部 結び
第十七章 伝道師を無神論に導く 364

エピローグ 文化と言語を気遣う理由 380

訳者あとがき 386
事項索引
人名索引

■はじめに
  白衣をまとった研究チームが、天才科学者の指導のもとに勤しむものだけが科学ではない。たったひとりで苦闘し、困難な地に赴いて途方に暮れたり危険に直面したりしながら、新たな知識を果敢に探りだそうとすることで求められる科学もある。
  この本は後者のタイプの科学探求を描いたものであり、ブラジルの先住民、Pirahá(ピーダハンと発音する)[発音上は「ハン」に強勢を置く。以下、本書では単にピダハンと表記する]の人々と暮らし、アマゾン文化にどっぷり浸かるなかで、知性がいかなる成長を遂げるかを描いたものである。ピダハンの人々のこと、彼らがわたしに教えてくれた科学的知見と人としての教え、さらにはそうした教えに導かれてわたしの人生がいかに大きく変わり、それ以前とはまったく違う生き方をするようになったかを記している。
  それは「わたしが」得た教えだ。ほかの人ならまた違った受け取り方をしただろう。あとに続く研究者たちは彼らなりの物語に出会えることだろう。結局のところわたしたちは、自分にできるかぎり率直に、またはっきりと語る努力をするしかない。

■一言
人類にとってもっとも大切なものを教えてくれる人々かもしれない。

■書評
るびりん書林 別館

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