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-○わたし、解体はじめました ─狩猟女子の暮らしづくり─○【そこにある「命」と向き合い、悩み苦しみながら成長を続ける解体・狩猟女子の奮闘記】2016年05月17日 19:33

そこにある「命」と向き合い、悩み苦しみながら成長を続ける解体・狩猟女子の奮闘記


畠山千春 (著)
単行本(ソフトカバー): 192ページ
出版社: 木楽舎 (2014/3/31)

■商品の説明
内容紹介
そこにある「命」と向き合い、
悩み苦しみながらも成長を続ける
解体・狩猟女子の奮闘記

都会に住む、平凡な20代女子の著者は「自分の暮らしを自分で作る」べく、解体そして狩猟に挑戦し、現在では解体ワークショップを通して、大人から子どもまで命と向き合う場を提供しています。
本書では、平凡な女の子が新米猟師になるまでの過程や自給自足の狩猟ライフ、シェアハウスでの暮らしなどを綴りながら、動物別の解体方法や狩猟・解体をはじめたい人のためのガイドなど、イラストや写真を交えてわかりやすく紹介しています。
いのちが食べものになり、私たちの食卓に並ぶとはどういうことか、その問いに対する著者の真摯なメッセージが込められた一冊です。 「解体や狩猟をはじめたい人の入門ガイド」も収録。

内容(「BOOK」データベースより)
都会の女の子が田舎暮らしの猟師に!?そこにある「命」と向き合い、悩み苦しみながらも成長を続ける解体・狩猟女子の奮闘記。「解体・狩猟を始める入門ガイド」収録!

著者について
畠山千春(はたけやま・ちはる)
新米猟師/ライター
1986年生まれ。3.11をきっかけに、大量生産大量消費の暮らしに危機感を感じ、自分の暮らしを自分で作るべく活動中。
2011年から動物の解体を学び、今は鳥を絞めて食べるワークショップを開催している。
2013年狩猟免許取得、皮なめし修行中。
現在は食べもの、エネルギー、仕事を自分たちで作る糸島シェアハウスを運営。(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

■もくじ
はじめに 4

第1章 平凡な女子が新米猟師へ 7
  私が解体と狩猟を始めたわけ 8
  生まれて初めて、鶏を締めた日 14
  体験をシェアしていこう 23

第2章 解体 命を締めていただく 29
  解体ワークショップ、実施しています 30
  うさぎ編 初めてのうさぎ狩り見学! 46
  テン(!?)編 知り合いの農家からテンがやってきた 54
  アナグマ編 シェアメイトがアナグマを拾ってくる 59
  烏骨鶏編 「育てて食べる」を実践する! 64

PHOTO 初めの一頭 81

第3章 狩猟 生きものとのやりとり 97
  狩猟を始める! 98
  タヌキ編 初めての「止めさし」 101
  イノシシ編 ついに、狩猟をしに山へ 107
  シティガール、山へ入る 117
  初めての獲物 129

第4章 山と街 お肉の事情 149
  山のお肉のおはなし 150
  街のお肉のおはなし 154
  認めて、感謝して、食べていく 165

第5章 解体・狩猟を始める入門ガイド 169
狩猟免許の取得方法/鶏の解体/
イノシシの解体と皮なめし/
皮なめし 詳細バージョン/イノシシを使い切る/
野生肉の料理/解体&狩猟の現場を味わう!

おわりに 188

■はじめに

この約3年間、仕事を辞めてシェアハウスを始めたり、農作業をしたり、太陽光パネル発電機などを作ってエネルギーの自給を試みたり、「自分の暮らしを自分でつくる」べく、さまざまなことにチャレンジしてきました。

食べものの自給について考えた結果、始めたのが解体と狩猟です。

本書は、解体について何も知らなかった私がその活動を始め、少しずつ狩猟へと進んでいく道のりを書き留めたものです。

現在、私は動物の解体が3年目、狩猟は1年目の新人です。 勉強中の身であり、未熟な点も多いと思いますが、経験値ゼロからスタートし、失敗したり、ビビったりしながらも、多くの方と出会い、歩んできた過程の記録になっています。

活動を通じて、強く感じたことがありました。

たとえば、スーパーで売られているパック詰めのお肉、衣料品店にずらりと並ぶダウンジャケット、長年愛用している革財布。

暮らしの中で見かけるそれらの先にはすべて、動物の命があるという当たり前のことです。

本書では、私が動物の解体や狩猟をした体験を中心に、食肉や卵などがどのように生産されているかなど、さまざまな「ものの過程」を紹介しています。

また、「狩猟に興味はあるけれど、どこから始めたら良いのか分からない」 「食肉センターを見学してみたい」という方のために、狩猟免許取得方法、見学可能な食肉センター、解体免許取得方法、見学可能な食肉センター、解体ワークショップや狩猟体験ツアーを実施している団体の紹介など、次の一歩を踏み出すための実用的な情報も、第五章「解体・狩猟を始める入門ガイド」として掲載しています。

命は、その現場に立ち会わなければ感じ取れないことがたくさんあります。

その場にいなかった方に、自分が感じたことを文章で伝える行為は、私にはとても難しいことでした。 このテーマが、これまであまり明るみに出ていなかった類のものだったことも深く関係しています。

私なりにテーマと向き合い、なんとか紡ぎ出した言葉が一冊の本となりました。 つたない部分が多いのですが、何かを感じとっていただければ幸いです。

本書との出会いが、新しい体験の始まりになりますように。

畠山千春


■おわりに

解体や狩猟を通じて学んだことは、数えきれないほどあります。 一方で、それと同じくらい悩むことも増えました。 動物たちの命のこと、それに支えられて私たちが生きていくこと……。 でも、こうしてずっと考え続けることが、命と向き合うことなのだと感じるようになりました。

本書の発行が決まってから、執筆しながら何が正しいことなのか分からなくなったり、誰かを傷つけていないかと考え込んでしまったりすることが多々ありました。 それでもなんとかこの本を完成させることができたのは、ここまで支えてくださった方々のおかげです。

特に、狩猟について多くのことを教えてくださった津留健児さん、江口政継さん、ありがとうございました。

答えのないテーマだからこそ、私やこの本に関わること自体に覚悟だったと思います。 そんななか、一緒になって命の現場に立ち会い、考え、共に学んでくださった関係者の方々には感謝の気持ちでいっぱいです。 深い愛情で私を応援してくれた一番の理解者、編集の小久保よしのさん。 自分のことのように親身になってアドバイスをくださったデザイナーの中村未里さん、全身全霊でこのテーマと向き合ってくれた写真家の亀山ののこさん。 そして鮮やかなイラストで表紙を飾ってくださったMurgraphこと下平晃道さん、動物の口絵や解体などのイラストを美しく描いてくださった岸本敬子さん、ていねいな構成をしてくださった由木高士さん。

優しく見守ってくださった『ソトコト』編集長の指出一正さんをはじめ、木楽舎の野口修嗣さん、早野隼さんにも何度も背中を押していただきました。 素晴らしいメンバーと一緒にこの本が作れたことを、心からうれしく思います。 みなさま、ありがとうございました。

また、初めての解体からずっと一緒に命のことを考えてくれた浩一さん、付き進む私を温かく支えてくれたシェアメイトのあいちゃん、まいちゃん、あかねちゃん、まっちゃん、さだくん、ありがとう。 みんななしでは、この本は書けませんでした。

そして、私に生きること、食べることをこれまで以上に考えさせてくれたスヤとモグ、山のイノシシたちも、本当にありがとう。

私はまだ、スタート地点に立ったばかり。 これからも実践を重ね、考え続けたいと思っています。

本書を通じて、暮らしを自分たちでつくっていく仲間が増えれば、何よりうれしいです。

2014年3月

畠山千春


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