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○「赤本」の世界―民間療法のバイブル (文春新書)○2015年06月16日 09:42

日本の家庭に常備されていた『赤本』の精髄を紹介する現代版、『ミニ赤本』


山崎 光夫 (著)
新書: 244ページ
出版社: 文藝春秋 (2001/10)

■商品の紹介
内容(「BOOK」データベースより)
富山の置き薬とおなじように、ひと昔前の日本の家庭に常備されていた『赤本』。大正十四年の上梓以来の累積発行部数は優に一千万部を超える。一衛生兵が著したこの家庭医学書は、昨今氾濫する健康本・健康雑誌がこぞって、それも著者の精神をはき違えて取り上げる民間療法のバイブルでもある。生涯衰えることのなかった著者・築田多吉の情熱を追うとともに、そこに盛られた看護法、健康術、救急手当法、不老長寿術の精髄を紹介する現代版『ミニ赤本』。
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
山崎/光夫
昭和22年、福井県生まれ。早稲田大学教育学部卒業。テレビ番組構成作家、雑誌記者などを経て、昭和60年、『安楽処方箋』で小説現代新人賞を受賞し、作家デビュー。また平成10年、『薮の中の家』で第十七回新田次郎文学賞を受賞している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

■目次(大項目)
まえがき 3
第一章 多吉の生涯 17
・超ベストセラー『赤本』17
・結核に打ち克った方法 22
・日本中の民間療法を収集 27
・多吉の日常と健康法 35
・根強い人気・梅肉エキスと卵油 42
・妻の喘息(ぜんそく)を治療 47
・現代の貝原益軒 50

第二章 『赤本』式看護法 57 ・栄養の話 59
・芥子泥(からしどろ)の作り方と貼り方 64
・温罨法(おんあんぽう)の種類とその仕方 66
・冷罨法(れいあんぽう)の種類とその仕方 66
・驚くべき効果のある腰湯、脚浴の仕方 71
・色々の病気に卓効のある芋湿布と鰌(どじょう)療法につき所見 72
・家庭按摩(マッサージ)の仕方とその効能 76
・浣腸の仕方 85
・呼吸器系の看護法―感冒(かぜひき) 88
・感冒根治の抵抗療法 91
・抵抗養生法と栄養療法の仕方 97
・動脈硬化の予防について 105
・その他の看護法 106
・鼻血の家庭手当 113

第三章 『赤本』式健康術 115
・梅肉エキスと卵油 116
・ハブ草について 119
・肩の凝り 123
・腰痛 124
・寝たがい(筋違い) 126
・喘息 127
・常習便秘(通じが遠いこと) 129
・呼吸法と静座法 132
・食欲が出て肥える腹の運動法 135
・青葉汁の偉大なる効果 138
・冷水摩擦と冷水浴 140

第四章 『赤本』式救急手当法 145
・救急手当―止血法の概要 146
・人工呼吸法(息を吹き返らす法) 157
・その他の民間療法 174
・中毒の救急手当 180
・猫いらずの毒 181
・酸中毒その他 184
・家庭常備薬 185

第五章 『赤本』式不老長寿術 201
・実験不老長寿法 202
・六、七十歳まで生き延びた人は養生の仕方によっては九十歳近くまではいきられるようだ 206
・現代の長寿法はその視野が狭い 209
・食欲が出て肥え太る腹の揉捏(じゅうねつ)指圧療法 213
・長寿法に対する結論 214
・気海丹田の修養 218
・不老強壮、精力増進の漢薬及び民間薬 220
・精力と寿命との関係 221
・人生の慰安と死の覚悟 224
・長寿者名士の強健法 228
・死体の処置 230

あとがき 233
索引 244

■まえがき
  『赤本』は健康書、家庭医学書における超ベストセラーである。 これまで、一千万部を優に超えて、現在もなお根強い人気に支えられ売れ続けている。 本書は、この『赤本』を執筆し、大正十四年に出版した築田多吉(つくだたきち)という人物の実像に迫り、同時に『赤本』に記されたエッセンスを抜粋した。
  本書は、いわば現代版『ミニ赤本』である。
  今日、健康雑誌が多数刊行され、毎号、健康にまつわる情報や健康法などが提供されている。 むしろ氾濫状態といえる。こうした健康雑誌の企画の"根"はほとんど『赤本』から出ているといっても過言ではない。 指圧療法、健康摩擦、マッサージ、カイロプラクティック、灸、腹式呼吸法。食事療法、青汁療法など、これら現代人にも支持されている健康法の源は『赤本』にある。 だが、こうした健康雑誌の記事の中には"多吉の精神"を忘れ、また、方法をはきちがえた内容が見受けられる。
『赤本』は日常生活に密着した健康生活ガイドブックである。 刊行以来、七十五年以上を経て、いま"多吉の精神"をたどり、原点を振り返るのは決して無駄ではないだろう。 『赤本』通りに生き、多吉は八十六歳で天寿を全うした。
『赤本』の表紙の裏に多吉の詠んだ歌が短冊風に記されている。
    人の行く裏に道あり
        病む人の近路をしらで
          逝くぞかなしき
『赤本』に書かれた"健康道"を知らずに早死にする愚を嘆いているのである。 いまこそ、"多吉の精神"を学びたいと考える。
  なお、本書では、『赤本』引用部分を現代人にも分かりやすい形で現在かな遣いに改めるとともに、 句読点をつけ、適宜、加筆・削除した。あらかじめお断りしておく。
  お大事に!

■一言:
知っている人は知っている医学書「赤本」の世界

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