独自の視点で本を選んで紹介しています。

aroha.asablo.jp/内をGoogle.comで検索します


「Amazon.co.jpアソシエイト」

?●続々と、旧暦と暮らす●2015年07月08日 13:00

太平洋諸国とのお付き合いから生まれた旧暦カレンダー。百十四年ぶりの太陰太陽歴復活から続く実践編

松村 賢治 (著), 風力5 (著), 大阪南太平洋協会 (監修)
単行本: 261ページ
出版社: ビジネス社 (2005/11)

■商品の説明
内容(「BOOK」データベースより)
「72人の旧暦活用術」徹底取材。七夕の天体ドラマを見る、桜がいつ咲くか知る、疲れない体になる、最強の商品企画者になる、もっとアジアが好きになる、おいしい野菜をつくる、空に暦を見つける、都市と里山が元気になる、自然と交信する。などなど、シリーズ待望の実践編。こんな合理的な暦を使わないなんて、もったいない。

社団法人 大阪南太平洋協会(ASPA)
大阪を拠点に、太平洋島嶼国の人々と市民外交を目指すNGO団体。1981年に設立。 日本文化の原点の一つとして旧暦を捉え、自然回帰活動に活かそうと1987年から「旧暦カレンダー」を発行。 収益は、協会の活動資金に役立てられている。 活動内容及びカレンダー、旧暦勉強会など、詳しくはホームページあるいは下記迄。
http://www.aspa-osaka.com
e-mail info@aspa-osaka.com
事務局〒531-0072大阪市北区豊崎3-8-5-1001
TEL.06-6376-1151 FAX.06-6371-9337

松村賢治(まつむら けんじ)
大阪大学大学院建築工学修士課程修了。 大手建設会社に勤務後、1974年に1年9ヶ月に及ぶヨット世界周航の旅へ。 その旅で太平洋島嶼民の時間軸に出会い、後に沖縄で旧暦に出会う。 現在、設計事務所を経営する傍ら、ASPAを主宰。 著書に『旧暦と暮らす―スローライフの知恵ごよみ―』、スローライフ実践編として、いなか暮らしの最小空間を提案とした『続・旧暦と暮らす―庵を結び、炭をおこす』(ともにビジネス社))などがある。

風力5(ふうしょく ご)
2002年『旧暦と暮らす』プロデュースをきっかけに結成した、女性フリーランス・ライター等による書籍・雑誌企画構成チーム。 本書は、相良高子・小坂京子が担当。 順風満帆な状況「風力4」よりも【やや荒波強風は覚悟】の意から命名。 旧暦からみた持続可能な社会、ヒト・モノ・コト本来の在りようをテーマに、各方面とのゆるやかな連携を志す。 2004年より、ビギナーのための旧暦メールマガジン・月刊『カランドリエ』を配信中
お問い合わせ先:wind-5@xb3.so-net.ne.jp
(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

■目次(大項目)
序文 松村賢治 2
一章 月のちから 11
・昼間は明るく、夜は暗い。これが自然のリズム 12
・<體>のなかに暦がある 18
・よいお産は月のリズムを知ることから 24
・桜は、新月から満月にかけて咲くのや 28

二章 作付どき 35
・大桜が咲きはじめると春の始まり 36
・畑のオリジナル七十二候、ただいま作成中 40
・計画のないところに生産はない 47
・作物と月の不思議な関係 53

三章 技を磨く 61
・【深大寺元禄蕎麦】を再現 61
・桃の花の和菓子は、雛祭を過ぎてから 68
・毎日を二倍愉しく 70
・複眼思考をやしなう【天保歴】 77
・【自然歴】は、生命環境教育の基本 81

四章 商売繁盛 87
・「旧暦で作り、新暦で売れ」 88
・ゴールデンウィークが春か夏か、売上の分岐点 94
・新茶は旧暦四月一日に摘む 101

五章 生活空間 107
・季節とのつきあいかた 108
・暮らしにリズムをつける 114
・たそがれどき、かはたれどき 120
・お寺の【超時空間的日常歳時記】ブログ 125
・大阪木造長屋の再生 129

六章 地域発 135
・東京発
・・「農と旧暦の夜の宴」季節と同期した五節供 136
・・江戸期こそ革新そのもの 144
・・身体尺度を取り戻す 149
・・最高の文学は昔話、旧暦(ちえごのみ)さながらに 155
・奈良発「天川村の空気を育む会」「旧暦村という発想 161
・大阪発「里山の歳時記」を現代バージョンで復活 166

七章 おきなわ紀行 173
・沖縄の年中行事はすべて旧暦 173
・月がいちばんきれいな夜に 176
・西表島の初穂祭 182
・デイゴの花が咲くころ、マグロの産卵が始まる 197
・二つのお正月 202

八章 アジアの心 211
・「考暦学」から読み解く 212
・台湾/中国/朝鮮・韓国/米国版『旧暦と暮らす』 219
・鉄道の開通が、日本から旧暦を焼失させた 232
・「アジアの心」を取り戻す 237

旧暦の手びき 245
あとがき 風力5 258

■序文(第3~5段落)
  1987年(昭和六十二年)、大阪南太平洋協会は、四季の移ろいをなぞって文化を紡いできた、わが国のアイデンティティーとして「旧暦カレンダー」を発行した。 活動のための自主財源となればとの願いもあった。 1873年(明治六年)の太陽暦への改暦以来、百十四年ぶりの太陰太陽暦(=旧暦)の復活となった。 近年、書店には十数種類ものさまざまな趣向を凝らした旧暦カレンダーが並んでいる。 これは、「旧暦」が単に昔の珍しい暦・懐古趣味の暦ではなく、新しい生き方の時間軸になると、多くの方々から認められた証であろう。
  2002年『旧暦と暮らす~スローライフの知恵ごよみ』を世に出した。 協会発行の「旧暦カレンダー」の解説が目的であった。 同書は、旧暦カレンダーの定着を促し、その愛用者による口伝えも読者掘り起こしに力を発揮した・ 第二作目の『続・旧暦と暮らす~庵を結び、炭を起こす』は、スローライフの最小空間を考える実践編であった。
  そしてこの度は、全国の旧暦活用者や海外へのインタビューを含め、各界の旧暦活用の実践例を紹介させていただいた。 旧暦カレンダーの活用法が、よく分からない方々の手引書になればと考えたからである。 それが、『続々と、旧暦と暮らす』である。 ユニークで多種多少な活用法にまず驚いた。 同時に、わが国にはまだまだ、旧暦にまつわる生活の知恵が、数多く残されていることに安堵(あんど)した。 そして、その知恵の深さに、目を見張った。 ご協力いただいた各位への感謝で胸がいっぱいである。 旧暦に秘められたわが国の自然観を、世界中の人々に伝える。 それがきっかけとなって、各民族独自の自然との共生の知恵が掘り起こされ、次世代に伝わるとよい。

■一言:
本書は、三作目。