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○■愛は化学物質だった!? 脳の回路にオキシトシンを放出すればすべてはハッピー■2015年05月09日 21:33

適切なオキシトシン回路を作ることの重要性
→生後3年までの養育者との安定して温かい関係の重要性


スーザン・クチンスカス (著), 白澤 卓二(順天堂大学大学院教授) (監修), 為清 勝彦 (翻訳)
単行本(ソフトカバー): 272ページ
出版社: ヒカルランド (2014/2/28)

■商品の説明
内容(「BOOK」データベースより)
“愛の神経化学物質”オキシトシンを知らないと、一生不幸のまま。やさしく読める、ハッピーな生き方が身に付く面白科学実用書・ハウツー本。
著者について
スーザン・クチンスカス(Susan Kuchinskas)は、人間として生きることについて科学が教えてくれることに魅了されたジャーナリストです。『タイム』『ワイアード』などさまざまな出版物に数多くの記事を発表しています。カリフォルニア州バークリーで夫、犬、カエルとともに暮らし、菜園を持ち、溶接や養蜂も行っています。
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
白澤/卓二
1958年生まれ、神奈川県出身。順天堂大学大学院医学研究科加齢制御医学講座教授。1952年千葉大学医学部卒業後、呼吸器内科に入局。同大大学院医学研究科修了、医学博士。東京都老人総合研究所病理部門研究員、同神経生理部門室長、分子老化研究グループリーダー、老化ゲノムバイオマーカー研究チームリーダーを経て現職。専門は寿命制御遺伝子の分子遺伝学、アルツハイマー病の分子生物学、アスリートの遺伝子研究。健康番組でのわかりやすい老化防止対策解説で定評がある

」 クチンスカス,スーザン
ジャーナリスト。『タイム』、『ワイアード』などさまざまな出版物に数多くの記事を発表している。カリフォルニア州バークリーで夫とともに暮らし、菜園を持ち、溶接や養蜂も行っている
為清/勝彦
1967年10月23日広島県尾道市生まれ。1990年筑波大学国際関係学類卒。電力会社勤務を経て、現在農業の傍ら執筆・翻訳活動を行っている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

■もくじ
序文「愛情ホルモン」で幸せになる―必読本! 白澤卓二(順天堂大学大学院教授) 2
はじめに 6
第1章 「つながり」を築く物質
□つながり(コネクション)の化学物質 20
・妊娠のためだけではない 2
1 ・化学物質のカクテル 22
・情動分子の干満 23
□ストレスとリラックスのバランスを取る 24
・逃げるか、戦うか「内なる先史」HPA軸 25
・「調停者」を支配する冷却材オキシトシン 28
・敵か、味方か? 29
□新生児には愛する能力がない 30
・誕生後の脳の形成 31
・なめる、鼻を押し付ける、愛する 34
・愛を愛することを学ぶ 38

第2章 赤ちゃんはこうして愛を学ぶ
□マザリングがオキシトシン系を形成するプロセス 46
・情動のサーモスタット(温度自動調整装置)48
・ママの短気に赤ちゃんは? 50
・不安の閾値 51
・愛着のギャップから学ぶ 57
□マザリングと「オキシトシンの型」 60
・安定型 62
・回避型 62
・不安型(葛藤型) 63
・情動のセットポイント(決定打) 63
・分裂した脳 64
□母親は母親になることをどのように学ぶのか 67
・「ママ脳」を再構築する 69
・ 愛の上昇幅 71
・ 赤ちゃんの疝痛(発作性腹痛)はなぜ?どうする? 74
□人間関係を拡大すれば「幸せ力」がアップする 77
・この親にしてこの子あり 78
・親に似た人を愛してしまう 86

第3章 いつも孤独
□愛がうまくいかないとき 95
・アイス染料で着色されたネガティブなメガネ 96
・ストレスでイライラの「犯人」コルチゾール 98
・坑コルチゾール―孤独とはオキシトシン渇望 103
□欠陥のある愛着のサイクル 104
・苦痛の潮流―青年4人に1人が深刻なリスク 106
・「愛せない」親の子供たち 107
□結びつくことを学習する 109
・悪循環を断つ 110
・なぜセラピーで効果があるのか? 115
・子犬との恋でオキシトシン反応を誘発する 118

第4章 恋(ロマンス)~コミットさえたあいへの第一歩~
□「一緒になる」を科学する 133
・欲情の火花 133
・求愛~獲物を追う~ 134
□次の段階、ロマンス 138
・ロマンス(恋)の化学 139
・情熱的な脳 141
・情熱に耽溺する 143
□セックスが絆を築く仕組み 146
・男女の興奮 147
・男女のオーガズム 148
・性差をバランスする 150
・オキシトシンの洪水 151
・セックスは報酬である 152
□オキシトシンで恋にさよなら? 153
□恋に落ちても、愛に落ちないのははぜ? 155

第5章 コミットメントの化学
□一夫一婦の脳 162
・クーリッジ効果 163
・脳が愛の条件反射を作る 165
・社会的一夫一婦制 166
・プレーリーハタネズミの愛 168
□男と女はなぜ、どう違う? 175
・保護者としての役割に作用するバソプレシン 177
・男の愛、女の愛 179

第6章 信頼と愛する能力のある子供を育てる
□自分が親から受けたものを再現する 190
・母親のように意地悪 191
・父親の役目(ファザリング) 196
□男の子と女の子のためのマザリングとファザリング 197
・猛り狂うホルモン 198
・思春期の女の子~強い性的関心を抱き、触られることに敏感~ 200
・思春期の男の子~テストステロンの時限爆弾~ 207
□「子供を大人にする」家族の責任 212
□学業でのオキシトシンの利点 214
□かくて、愛情にあふれた世代へ 216

第7章 快適な巣作り
□オキシトシン放出の更新・強化に手遅れということはない 220
□単独で行うオキシトシン放出法 222
・穏やかでつながりを感じることのできる場所を持つ 222
・安らぎの食べ物 228
・自分を愛す 234
□グループで行うオキシトシン放出法 235
・コミュニティとしての教会 236
・女は世話をして仲良くなる 237
・大きな声で歌う気持ちよさ 238
・抱擁のための場所、カドル・パーティ 239
・オキシトシン放出が仕事を成功に 241
□一対一で行うオキシトシン放出法 244
・セラピー的な接触を楽しむ 244
・家庭の火を燃やし続ける 246
・誰かを、何かを、大切にする 248
・助けてもらうことの意味 248
□オキシトシン薬の可能性 250
結び 252
訳者あとがき 256
参考文献 264

■「結び」の冒頭部分
  オキシトシンは、生理的状態を健康に保ち、バランスをもたらします。 性的パートナーや家族の親密さは、わたしたちが必要とする平穏や結びつきを生み出しますが、それ以外にも、オキシトシン反応を引き起こす方法はたくさんあります。 リラックスすべきだと、よく言われます。 第七章では、リラックスするために一人でできることをいくつか取り上げました。 リラックスとは、副交感神経系に「そろそろ良い仕事を始めてくれ」という信号を送ることです。 毎日、ちょっとした静穏にひたれる時間と場所を持つようにすれば、必要なときにいつでもオキシトシン反応を引き起こすことを、ほどなく習得できるようになるでしょう。
  また、オキシトシンが、職場や地域社会での日々の人間関係の基盤になっていることにも言及しました。 わたしたちは、生まれつき親密さを求めるようになっていますが、それと同様に、生まれつき社会性を求めるようにもなっています。 一夫一婦のプレーリーハタネズミも、つがいの相手だけでなく、さまざまな個体と親交することで恩恵を受けています。 実験室では、メスをペアにして一緒に飼うと、孤独で感じるストレスが軽減されることが確認されています(参考文献69)部
  人間も同様に、他の人々(たとえ見知らぬ人でも)と親しく交流することで恩恵を受けることができます。 「私は社交的でないから」と思うかもしれませんが、本書を通じて、人々と親しくすることで自分がどのような生理的反応をするかを理解したわけですから、他の人々と協力して行う何らかの活動をみつけることができるでしょう。
……

■一言:
子育て、ひきこもり、非コミュ、駄目男にばかり惚れる女性、セックス依存などに関わる体の仕組み

■書評:
るびりん書林 別館

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